四半期報告書-第16期第3四半期(平成27年10月1日-平成27年12月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当四半期連結会計期間の末日現在において当行グループ(当行及び連結子会社)が判断したものであります。
[金融経済環境]
当第3四半期連結累計期間において、平成26年4月の消費増税の影響が一巡した後も個人消費の回復ペースは鈍く、企業の生産活動や輸出に中国をはじめとする新興国等の景気減速の影響がみられましたが、企業収益は総じて好調、雇用情勢は着実に改善を示すなど、日本経済は一部に弱さもみられるものの引き続き緩やかな回復基調を維持しました。
こうした中、政府は6月に、経済再生と財政再建の双方を同時に実現させるために「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」及び「日本再興戦略」の改訂版を閣議決定し、健康・医療、雇用、農業分野等のいわゆる岩盤規制に対する改革や企業の収益力強化の実現に取り組むこと等を明確にしました。10月には環太平洋パートナーシップ(TPP)協定交渉が大筋合意し、12月には法人実効税率20%台への引き下げや、消費税率10%への引き上げ時の軽減税率導入などを明記した平成28年度税制改正大綱を閣議決定するなど、成長戦略の柱について新たな展開がみられました。また、日銀は引き続き異次元の金融緩和策を推進し、平成28年1月にはマイナス金利政策の導入を決定しました。今後は、雇用・所得環境の改善が続く中で、政府等による各種施策の効果もあって、景気の緩やかな回復が続くことが期待されますが、依然として中国をはじめとするアジア新興国を中心とした海外経済の下振れ懸念が景気の下押しリスクとなっており、引き続きこれらの動向を注視すべき状況にあるといえます。
金融市場を概観すると、まず国内金利については、長期金利(10年国債利回り)は、日銀の金融緩和策の影響などにより低水準で推移し、12月末には0.2%台(3月末比約0.1%の低下)となりました。また、短期金利は引き続き低水準で推移しました。次に為替相場については、日米欧の主要中央銀行とも金融緩和策を継続していますが、12月に米国経済の回復を踏まえて米連邦準備理事会(FRB)が利上げに踏み切るなど米国の金融政策が正常化に向かうなか円安基調で推移したものの、新興国等の景気減速が先行き不透明感を強めたこともあって円が買われ、12月末には米ドル円で120円台と3月末と同水準になりました。一方、ユーロ相場については、一時、主に欧州国債利回りの上昇によりユーロ円で140円台まで円安に振れたものの、その後、ギリシャ債務危機の再燃もあってユーロが売られ、12月末にはユーロ円で131円台(3月末比約2円の円安)となりました。最後に日経平均株価については、好調な企業業績を受けて4月から6月にかけて上昇基調が続き、約15年ぶりに2万円台を回復しましたが、その後は中国景気の先行き懸念などを背景にして下げに転じ、12月末の終値は1万9,033円71銭(3月末比約173円の下落)となりました。なお、平成28年1月に入ってからは、中国懸念のほか、原油価格の下落等を背景に、金融市場全般に不安定な値動きがみられることや、さらに日銀のマイナス金利政策の影響もあって、今後の動向には留意が必要であるといえます。
[事業の経過及び成果]
当行は、平成26年3月期から平成28年3月期までを対象期間として、「特色ある事業基盤の確立」、「収益の増加と財務体質の一層の改善」、「顧客から共感され、社会・市場から必要とされる金融グループへ」の三つを目標に掲げた「第二次中期経営計画」を策定しており、同計画の最終年度に当たる当連結会計年度における目標達成に向けて業務に邁進しております。各ビジネス分野における取り組み状況は以下の通りです。
(法人業務)
法人のお客さまに関する業務については、主として事業法人・公共法人向けファイナンス、アドバイザリーサービスや金融法人向けビジネスを行う「法人部門」と、金融市場向けビジネスを行う「金融市場部門」により推進しております。
当行は、お客さまの成長戦略や事業戦略全体にかかる問題を自らの課題として取り組むことを基本とし、企業・産業・地域の成長支援と、専門能力の強化・実践を基本戦略として、特定の業種・分野への重点的な商品・サービスの提供により差別化を促進するとともに、当行が専門性を有する分野等の一層の取り組み強化を図るなど、積極的に各業務を展開しております。
ヘルスケアファイナンスについては、ケネディクス株式会社(東京都中央区)など5社と共同で設立したヘルスケアREITの運用を目的とした資産運用会社が、ジャパン・シニアリビング投資法人を組成し、7月に東京証券取引所へ上場するなど、積極的に取り組んでおります。再生可能エネルギーの分野では、中規模プロジェクトファイナンスを中心に事業主体となる企業のサポートを推進しており、安定性を高めた信託スキームの提供や外資系スポンサーやオペレーターが参加する案件等で他行と差別化を図りながら、さらに太陽光、風力やバイオマス発電等のエネルギー源の多様化にも取り組んでおります。海外でのプロジェクトファイナンスについては、アジア・オセアニアや欧州を中心として良質案件の取り込みに注力しております。また、不動産ファイナンスについては、個別案件のリスクのみならず不動産市況全体のリスクも十分踏まえた上での取り組み強化を図っており、近時では10月に外国人観光客など向け滞在型ホテル「ON THE MARKS(オン・ザ・マークス)」(神奈川県川崎市)を裏付け資産とする開発型の不動産ノンリコースファイナンスを供与いたしました。
クレジットトレーディング業務およびプライベートエクイティ業務を営む新生プリンシパルインベストメンツグループ(以下「新生PIグループ」)においては、既存案件の出口戦略の推進とともに、業容拡大に向けた積極的な業務展開に注力しております。その結果、中小・中堅企業のニーズに応じた幅広い支援を、長期視点で提供している点が評価され、2015年度「ポーター賞」を受賞しました。引き続き、より多くの事業会社のお客さまに対してユニークな金融ソリューションの提供を行ってまいります。さらに、事業承継業務については、今後のさらなる需要の増加を見込んで、7月に事業承継金融部を設置し、新生PIグループとともに当行グループ全体での取組体制を強化いたしました。また、創業支援、企業再生支援、金融市場関連業務等についても、当行グループの有する専門性や特色を活かした業務展開を行っております。
事業法人向け業務では、新規開拓の継続的な推進や為替デリバティブ関連ビジネスの展開等により顧客基盤の拡充を図っており、金融法人向け業務では、地域金融機関等のお客さまとのネットワークの強化・活用と資金運用ニーズをはじめとした各種ニーズに適応した商品・サービスの提供に尽力しております。7月には、当行の資本効率やROE向上及びローン等販売やシンジケートローンの共同組成等を通じた地域金融機関との関係強化を目的として、シンジケーション部を新設いたしました。11月には、地域金融機関などの資金運用の多様化ニーズに対応するため、新生インベストメント・マネジメントが新たに設定した米国地方債を主要投資対象とする証券投資信託の販売を開始いたしました。
法人部門傘下の昭和リース株式会社においては、主力の中堅・中小企業向け産業・工作機械等のリースに加えて、中古機械の売買を行うバイセル事業、動産・債権担保融資、環境配慮型商品の導入推進や再生可能エネルギー関連のファイナンス付与、介護報酬債権の買取(介護報酬ファクタリング)など、当行との連携を強化しながら同社の強みや専門性を活かしたソリューションの提供にも注力しております。近時では12月にグローバルビジネス推進の一環として、東アジア地域におけるリース・割賦・バイセルビジネスの強化を目的に、台北支店を開設いたしました。
(個人業務)
個人のお客さまに関する業務については、個人部門において、銀行本体によるリテールバンキング業務及び銀行本体や子会社によるコンシューマーファイナンス業務を推進しております。当行は、グループ各社の商品・サービスをニーズに合わせて自由にご利用いただけるお客さまを「コア顧客」と定義し、当行グループのさまざまなリソースを活用しながら、コア顧客の拡大に注力しております。
当行は、従前からカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(以下「CCC」)との業務提携により、同社の共通ポイントサービス「Tポイント」を利用するT会員を対象とした当行総合口座の開設や商品・サービス利用時のTポイント付与を行っておりますが、Tポイントとの連携の拡大が新規顧客獲得および取引の活性化に寄与すると判断し、4月からTポイントを付与するプログラムを大幅に拡充いたしました。さらに、CCCが持つビックデータを活用したマーケティング戦略やTポイント提携企業での広告展開など、広範な営業展開にも取り組んでおります。
各業務についてみると、リテールバンキング業務では、まず資産運用商品については、引き続き円預金、外貨預金の取り込みとともに、投資信託等の拡販に加えて、保険窓販事業も強化しております。このうち、外貨預金については、当行子会社の株式会社アプラス(以下「アプラス」)が、海外ATMで現地通貨の引き出しやカードショッピングができ、さらに新生銀行の「新生総合口座パワーフレックス」と連携可能な「海外プリペイドカードGAICA(ガイカ)」の発行を7月から開始いたしました。今後とも外貨関連の商品・サービスの拡充に努めてまいります。次に住宅ローンについては、引き続き「パワースマート住宅ローン」の有するユニークで付加価値の高い商品性を活かして積極的に積み上げを図っております。その結果、店頭でのサービス対応と金融商品の充実度が高く評価され、日本経済新聞社と日経リサーチが全国の銀行を対象に実施した第11回「銀行リテール力調査」にて、当行が初の総合1位になりました。さらに、営業体制を強化するため、平成28年1月には渋谷支店を開設、平成28年2月には名古屋の営業拠点を拡充いたします。当行では、引き続き、お客さまの多様なニーズに的確に対応する商品やサービスの提供に努めてまいります。
コンシューマーファイナンス業務では、平成23年10月から銀行本体で開始した個人向け無担保ローン「新生銀行カードローン レイク」については、引き続き融資残高や顧客数が増加しており、平成27年11月には、「新生総合口座パワーフレックス」を保有するお客さまや当行グループ会社のお客さまを主たる対象に、簡単な申込み手続きで借入・返済が24時間可能な新しいブランド「新生銀行スマートカードローン プラス」を投入するなど、さらなる事業拡大を進めております。また、新生フィナンシャル株式会社においては、既存顧客のサービス継続とともに、他の金融機関との提携による個人向け無担保ローンの信用保証業務の拡大に注力しております。さらに、株式会社アプラスフィナンシャル(以下「アプラスフィナンシャル」)については、傘下にあるアプラス等の事業会社において、CCCとの提携拡大、顧客利便性向上や業務の効率化等を進めて、各事業の業容拡大と収益性向上に努めております。11月には賃貸住宅の入居資金を対象とした新ローン「レンタルハウスプラン」の取り扱いを、12月には株式会社栃木銀行の子会社である株式会社とちぎんリーシング(栃木県宇都宮市)と提携し、事業を営む個人や法人向けのファイナンス・リースの保証業務を開始いたしました。グループの全体的な取り組みとしては、今後のコンシューマーファイナンス業務の事業拡大を見据え、各社のベストプラクティスの共有を図るため、6月から8月にかけてグループ6社の本社機能について移転・集約いたしました。
海外における業務展開については、当行を含む日本や香港の企業11社の出資により設立したOJBC Co. Ltdが、香港における個人のお客さま向け資産運用サービスを専門に行う金融機関、Nippon Wealth Limited, a Restricted Licence Bankを設立、4月に香港金融監督局から銀行免許を、9月に香港の證券及期貨事務監察委員會から証券免許を取得し、10月に本格開業いたしました。さらに、新生プロパティファイナンス株式会社においては、東急リバブル株式会社および東急住宅リース株式会社と提携し、香港在住のお客さまが東京都内のマンションを購入する際に利用できる不動産担保ローンの取り扱いを5月から開始いたしました。これらにより、香港における資産運用ビジネスのノウハウを蓄積し、個人向け金融サービスのさらなる強化を検討してまいります。
(新中期経営計画の策定)
当行は、平成28年1月に、今後の当行グループの目指すべき方向として、平成29年3月期から平成31年3月期を対象期間とする「第三次中期経営計画」(以下「第三次中計」という。)を策定いたしました。策定に際し、経営理念に基づき、真にお客さまから必要とされる金融グループを目指すための「中長期ビジョン」を定めました。第三次中計はこの中長期ビジョンを早期に達成するための3ヵ年と位置づけ、事業の「選択と集中」とグループ融合による価値創出、環境に応じて柔軟に対応できる経営インフラ体制の構築等を図ってまいります。
(1)業績の状況
<連結経営成績>当第3四半期連結累計期間において、経常収益は2,789億円(前年同期比134億円減少)、経常費用は2,283億円(同比68億円減少)、経常利益は506億円(同比66億円減少)となりました。
資金利益については、コンシューマーファイナンス業務での貸出金増加に伴う収益伸長や調達コストの改善がある一方で、前年同期に見られた大口の有価証券配当収入がなくなったことや法人部門を中心とするスプレッドの縮小等により、前年同期に比べて減少しました。非資金利益(ネットの役務取引等利益、特定取引利益、その他業務利益の合計)および金銭の信託運用損益(クレジットトレーディング関連利益等を含む)については、アプラスフィナンシャルの割賦収益および市場関連取引の収益が増加した一方で、プリンシパルトランザクションズ業務での大口の収益計上が少なかったことやファンド投資における評価替えによる損失を計上したことなどにより、全体では前年同期に比べて減少しました。次に、人件費・物件費といった経費については、引き続き業務基盤の拡充に向けた経営資源の積極的な投入を行っているものの、効率的な業務運営を推進したこと等により、前年同期に比べて減少しました。与信関連費用については、コンシューマーファイナンス業務において貸出増加等に伴い貸倒引当金繰入が増加しましたが、大口の不良債権処理に伴い同引当金の取崩益を計上した結果、前年同期と比べて改善しました。
また、特別損益はネットで3億円の利益となり、さらに法人税等25億円(損)、非支配株主に帰属する四半期純利益3億円(損)を計上した結果、当第3四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純利益は481億円(前年同期比42億円減少)となりました。
セグメント別では、法人部門は、前年同期に見られた大口の有価証券配当収入がなくなったことやファンド投資における評価替えによる損失計上もありましたが、顧客基盤の拡充や収益力の強化に向けた取り組みが成果を上げつつあることに加えて、大口の不良債権処理に伴い貸倒引当金取崩益を計上したことから、順調に利益を計上しました。
金融市場部門は、顧客基盤拡充に向けた継続的な取り組みに注力するとともに、他部門とも連携しつつ、お客さまのニーズに即した商品の開発・提供に努めた結果、前年同期に比べて増益となりました。
個人部門について、まずリテールバンキングは、各業務を積極的に展開したものの業務粗利益が伸び悩むなか、効率的な業務運営に努めた結果、前年同期並みとなりました。
次にコンシューマーファイナンスは、レイクは引き続き順調に推移し、アプラスフィナンシャルにおいてもショッピングクレジット事業等の取り扱いが増加したこと等から業務粗利益が前年同期に比べて増加し、貸出金増加等に伴う与信関連費用の増加はあったものの、引き続き順調に利益を計上しました。
「経営勘定/その他」は、ALM業務を所管するトレジャリー本部において国債等の債券関係損益が順調に推移したこと等により、前年同期に比べて改善しました。
詳細は、「第4 経理の状況」中、「1 四半期連結財務諸表」の「セグメント情報等」をご参照ください。
<連結財政状態>当第3四半期連結会計期間末において、総資産は9兆3,296億円(前連結会計年度末比4,397億円増加)となりました。
主要な勘定残高としては、貸出金は、法人向け貸出において資金需要取り込みを図る上での厳しい競争が続く中、不動産関連融資やプロジェクトファイナンスで残高を積み上げたことや、個人向け貸出において住宅ローンが引き続き堅調、コンシューマーファイナンス業務での貸出残高も着実に積み上がったことから、全体では4兆5,135億円(同比522億円増加)となりました。有価証券は1兆1,934億円(同比2,838億円減少)となり、このうち、日本国債の残高は6,655億円(同比3,252億円減少)となりました。一方、預金・譲渡性預金は5兆9,921億円(同比5,394億円増加)となり、引き続き、当行の安定的な資金調達基盤の重要な柱である個人のお客さまからの預金を中心に各ビジネスを積極的に推進するのに十分な水準を維持しております。また、債券・社債は1,147億円(同比750億円減少)となりました。
純資産は、当行連結子会社である海外特別目的会社が発行した優先出資証券90億円を7月に償還したものの、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により、7,870億円(同比333億円増加)となりました。
不良債権については、金融再生法ベースの開示債権(単体)において、当第3四半期会計期間末は353億円(前事業年度末は609億円)、不良債権比率(※)は0.81%(前事業年度末は1.42%)と、大幅に改善しました。
銀行法に基づく連結自己資本比率(バーゼルⅢ、国内基準)は14.33%となり、引き続き十分な水準を確保しております。
(※)当第3四半期累計期間より小数点第3位以下を切り捨てして表示しております。
国内・海外別貸出金残高の状況
○ 業種別貸出状況(末残・構成比)
(注)1.「国内」とは、当行及び国内連結子会社であります。
2.「海外」とは、海外連結子会社であります。
(単体情報)
(参考)当行の単体情報のうち、参考として以下の情報を掲げております。
1.損益状況(単体)
(1)損益の概要
(注)1.業務粗利益=(資金運用収支+金銭の信託運用見合費用)+役務取引等収支+特定取引収支+その他業務収支+金銭の信託運用損益
金銭の信託運用損益は臨時損益に含まれますが、当行が注力している投資銀行業務部門の損益であることから、本来業務にかかる損益ととらえております。
2.実質業務純益=業務粗利益-経費(除く臨時処理分)
3.「金銭の信託運用見合費用」とは、金銭の信託取得に係る資金調達費用であり、本表では業務費用から控除されているものであります。
4.臨時損益とは、損益計算書中「その他経常収益・費用」から一般貸倒引当金繰入額を除き、退職給付費用のうち臨時費用処理分等を加えたものであります。本表では、さらに金銭の信託運用損益を除いた金額を記載しております。
5.債券関係損益=国債等債券売却益+国債等債券償還益-国債等債券売却損-国債等債券償還損-国債等債券償却
6.株式等関係損益=株式等売却益-株式等売却損-株式等償却
7.前第3四半期累計期間の貸倒引当金は全体で4,832百万円の取崩超(うち、一般貸倒引当金については57百万円の取崩)のため、当該金額を貸倒引当金戻入益に計上しております。また当第3四半期累計期間の貸倒引当金は全体で9,737百万円の取崩超(うち、一般貸倒引当金については3,063百万円の繰入)のため、当該金額を貸倒引当金戻入益に計上しております。
2.ROE(単体)
3.預金・貸出金の状況(単体)
(1)預金・貸出金の残高
(注) 預金には譲渡性預金を含んでおります。
(2)個人・法人別預金残高(国内)
(注) 譲渡性預金及び特別国際金融取引勘定分を除いております。
(3)消費者ローン残高
(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当
行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証し
ているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の
私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上
されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用
貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分す
るものであります。
1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由に
より経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2.危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った
債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3.要管理債権
要管理債権とは、3カ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4.正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1.から3.までに掲げる
債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
前連結会計年度の有価証券報告書に記載された「対処すべき課題」は、当四半期報告書提出日現在において、一部を変更しております。変更した箇所は以下のとおりです。
当行では、今後の当行グループの目指すべき方向として、平成29年3月期から平成31年3月期を対象期間とする「第三次中期経営計画」(以下「第三次中計」)を策定いたしました。策定に際し、経営理念に基づき、真にお客さまから必要とされる金融グループを目指すための「中長期ビジョン」を定めました。中長期ビジョンでは、持続可能なビジネスモデルの確立のためには、当行グループの経営資源の最大活用が不可欠との認識のもと、「グループ融合」により、各社が持つ顧客基盤、金融機能、サービスを真にお客さまの視点で結びつけ、従来の発想を超えた商品やサービスを開発・提供するとともに、グループレベルでの絶えざる改善・改革の実施による無駄のないオペレーションを通じ、高い生産性・効率性を実現し、金融業界において独自のポジショニングを構築することを目指してまいります。第三次中計はこの中長期ビジョンを早期に達成するための3ヵ年と位置づけ、以下の各種戦略施策や体制の強化に全力で取り組んでまいります。
(イ)当行グループ経営の全体戦略
第三次中計においては、全体戦略として、ビジネスについてよりメリハリの効いた経営資源配分を行うための「選択と集中」の明確化、また、効率性の追求と柔軟なビジネス運営を実現するため、変化に対して柔軟に対応できる経営インフラ体制の構築を目指してまいります。
(事業の「選択と集中」とグループ融合による価値創出)
金融サービスニーズが十分に満たされていないお客さまにお応えするため、お客さまを軸にして当行グループの業務・商品・サービスを再編し、当行グループに優位性がある、お客さまに最適な商品・サービスを提供することを目指してまいります。事業の優先順位付けを行うため、以下の四つの分野に分け、より高い成長が見込まれる分野に経営資源を再配分いたします。また、グループ融合を通じて、業態を超えた新しい発想による顧客価値の創造に積極的に取り組んでまいります。
・成長分野:強みがあり、高い成長性・収益性が見込まれる分野
・安定収益分野:過当競争から距離を置き、安定的・選択的に取り組む分野
・戦略取組分野:将来性を期待する先行取組分野や、業態を超えた新しい発想による顧客価値の創造分野
・縮小分野:市場が縮小する、または新生銀行グループの差別化要因が低い分野
個別のビジネスについては、無担保ローンと、不動産ファイナンスやプロジェクトファイナンスなどで構成するストラクチャードファイナンスは当行の強みがあり、高い成長性を見込める分野として成長分野に位置付け、これまで以上に経営資源を積極的に配分してまいります。
資産運用コンサルティングは、緩やかながら成長を期待できる重要な分野として、安定収益分野に位置づけてまいります。法人向け市場ソリューションやアプラスのショッピングクレジットも安定的な収益が期待できる分野と位置付けています。法人のお客さま向けの貸出業務は、安定的な収益を引き続き期待するものの、スプレッドのタイト化が続くなど競合環境が厳しい中、エリアや対象企業、案件をよく見て選択的に取り組んでまいります。
将来性を期待して先行的に取り組む戦略取組分野については、クレジットトレーディング業務で培ってきたノウハウを活用して取り組む事業承継に加え、地域金融機関向けビジネス、決済ビジネス、中小・小規模事業者向けソリューションなどが入ります。それぞれ、当行グループのシナジーが必要な分野でもあると認識しており、グループ融合を積極的に進めてまいります。
(経営管理機能の統合によるシナジー創出)
第三次中計では、環境に応じた柔軟なビジネス運営とリーンなオペレーションを当行グループ全体で支えるためのグループ経営基盤の構築にも合わせて力を入れてまいります。事業の「選択と集中」とグループ融合による価値創出の実現のためには、その基盤となるビジネスインフラの整備が重要との認識のもと、生産性や機能性の向上や経費の削減はもとより、グループ各社の自然な連携が促されるインフラの整備や企業文化の醸成にも力を入れてまいります。
こうした取り組みをグループ全体で推進する枠組みとして、主要なグループ会社の社長で構成する「グループ経営会議」を平成27年度下半期に設置、平成28年度以降はこの会議のもとにテーマごとにグループを横断したメンバーで構成されるプロジェクトチームを配置し、推進してまいります。
(ロ)リスク管理、コーポレート・ガバナンスの強化と透明性の高い経営
当行は、グループ会社を含めた、「バーゼルⅢ」(銀行法に基づく自己資本比率規制で、当行は基礎的内部格付手法を採用)のスムーズな運用とリスク管理の高度化及びリスク・リターンの的確な把握を通じて、経営資源の最適な配分を実現し、バランスのとれた業務運営により一層努めてまいります。
当行は、監査役会設置会社を選択しております。このガバナンス体制のもと、①経営の最高意思決定機関である取締役会に業務執行の権限・責任を集中させ、社外取締役の監督のもとで取締役会において当行の向かう大きな方向性を示すとともに、経営陣幹部による適切なリスクテイクを支える環境整備などを実施し、②業務執行および取締役会から独立した監査役および監査役会に取締役会に対する監査機能を担わせることで、適切な経営の意思決定と業務執行を実現するとともに、組織的に十分牽制の効くガバナンス体制を確立しています。また、日常の業務執行の機動性を確保するため執行役員制度を導入し、取締役社長をはじめとする業務執行取締役による指揮のもと、取締役会から委任された執行役員および各業務部門の部門長がそれぞれ管掌する業務を効率的に遂行する体制を確保しております。さらに、取締役会の承認に基づき、業務執行取締役、部門長である執行役員などからなる経営会議を設置し、迅速かつ効率的な業務運営を実現してまいります。
当行グループは、「財務報告に係る内部統制の評価および監査の基準」(いわゆる“J-SOX”)への対応体制を確立し、内部統制システムの運用強化とともに、金融商品取引法の規定に沿い、お客さま保護を念頭においたコンプライアンス体制の強化による法令遵守の一層の徹底に引き続き努めてまいります。加えて上場企業として、投資家の目線に立った適時、適切かつ透明性の高い情報開示に取り組んでまいります。
第三次中計の実行を支える経営インフラの整備のうち、システムの安定稼動に努めることは社会基盤の一端を担う金融機関として果たすべき当然の使命であり、重要な経営課題のひとつとして継続して取り組んでおります。現行システムの安定稼動への継続的な取り組みとして、バックアップセンターの整備や機器の更新を含めた体制の見直し、強化に取り組んでおります。さらに、銀行システム安定稼働に向けた取り組みの一環として、第三次中計期間中に基幹業務システムを更改し、一層のシステム基盤の安定化に取り組んでまいります。
(3)主要な設備
当行は、今後の経営戦略・業務戦略を支えるためのより安定的で堅牢なITインフラ整備の一環として基幹業務システムの更新開発を行っており、投資総額は200億円強、平成29年度の完了を予定しております。
上記に加えて、当行の連結子会社は業務上必要なシステム開発等を順次推進しております。
[金融経済環境]
当第3四半期連結累計期間において、平成26年4月の消費増税の影響が一巡した後も個人消費の回復ペースは鈍く、企業の生産活動や輸出に中国をはじめとする新興国等の景気減速の影響がみられましたが、企業収益は総じて好調、雇用情勢は着実に改善を示すなど、日本経済は一部に弱さもみられるものの引き続き緩やかな回復基調を維持しました。
こうした中、政府は6月に、経済再生と財政再建の双方を同時に実現させるために「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」及び「日本再興戦略」の改訂版を閣議決定し、健康・医療、雇用、農業分野等のいわゆる岩盤規制に対する改革や企業の収益力強化の実現に取り組むこと等を明確にしました。10月には環太平洋パートナーシップ(TPP)協定交渉が大筋合意し、12月には法人実効税率20%台への引き下げや、消費税率10%への引き上げ時の軽減税率導入などを明記した平成28年度税制改正大綱を閣議決定するなど、成長戦略の柱について新たな展開がみられました。また、日銀は引き続き異次元の金融緩和策を推進し、平成28年1月にはマイナス金利政策の導入を決定しました。今後は、雇用・所得環境の改善が続く中で、政府等による各種施策の効果もあって、景気の緩やかな回復が続くことが期待されますが、依然として中国をはじめとするアジア新興国を中心とした海外経済の下振れ懸念が景気の下押しリスクとなっており、引き続きこれらの動向を注視すべき状況にあるといえます。
金融市場を概観すると、まず国内金利については、長期金利(10年国債利回り)は、日銀の金融緩和策の影響などにより低水準で推移し、12月末には0.2%台(3月末比約0.1%の低下)となりました。また、短期金利は引き続き低水準で推移しました。次に為替相場については、日米欧の主要中央銀行とも金融緩和策を継続していますが、12月に米国経済の回復を踏まえて米連邦準備理事会(FRB)が利上げに踏み切るなど米国の金融政策が正常化に向かうなか円安基調で推移したものの、新興国等の景気減速が先行き不透明感を強めたこともあって円が買われ、12月末には米ドル円で120円台と3月末と同水準になりました。一方、ユーロ相場については、一時、主に欧州国債利回りの上昇によりユーロ円で140円台まで円安に振れたものの、その後、ギリシャ債務危機の再燃もあってユーロが売られ、12月末にはユーロ円で131円台(3月末比約2円の円安)となりました。最後に日経平均株価については、好調な企業業績を受けて4月から6月にかけて上昇基調が続き、約15年ぶりに2万円台を回復しましたが、その後は中国景気の先行き懸念などを背景にして下げに転じ、12月末の終値は1万9,033円71銭(3月末比約173円の下落)となりました。なお、平成28年1月に入ってからは、中国懸念のほか、原油価格の下落等を背景に、金融市場全般に不安定な値動きがみられることや、さらに日銀のマイナス金利政策の影響もあって、今後の動向には留意が必要であるといえます。
[事業の経過及び成果]
当行は、平成26年3月期から平成28年3月期までを対象期間として、「特色ある事業基盤の確立」、「収益の増加と財務体質の一層の改善」、「顧客から共感され、社会・市場から必要とされる金融グループへ」の三つを目標に掲げた「第二次中期経営計画」を策定しており、同計画の最終年度に当たる当連結会計年度における目標達成に向けて業務に邁進しております。各ビジネス分野における取り組み状況は以下の通りです。
(法人業務)
法人のお客さまに関する業務については、主として事業法人・公共法人向けファイナンス、アドバイザリーサービスや金融法人向けビジネスを行う「法人部門」と、金融市場向けビジネスを行う「金融市場部門」により推進しております。
当行は、お客さまの成長戦略や事業戦略全体にかかる問題を自らの課題として取り組むことを基本とし、企業・産業・地域の成長支援と、専門能力の強化・実践を基本戦略として、特定の業種・分野への重点的な商品・サービスの提供により差別化を促進するとともに、当行が専門性を有する分野等の一層の取り組み強化を図るなど、積極的に各業務を展開しております。
ヘルスケアファイナンスについては、ケネディクス株式会社(東京都中央区)など5社と共同で設立したヘルスケアREITの運用を目的とした資産運用会社が、ジャパン・シニアリビング投資法人を組成し、7月に東京証券取引所へ上場するなど、積極的に取り組んでおります。再生可能エネルギーの分野では、中規模プロジェクトファイナンスを中心に事業主体となる企業のサポートを推進しており、安定性を高めた信託スキームの提供や外資系スポンサーやオペレーターが参加する案件等で他行と差別化を図りながら、さらに太陽光、風力やバイオマス発電等のエネルギー源の多様化にも取り組んでおります。海外でのプロジェクトファイナンスについては、アジア・オセアニアや欧州を中心として良質案件の取り込みに注力しております。また、不動産ファイナンスについては、個別案件のリスクのみならず不動産市況全体のリスクも十分踏まえた上での取り組み強化を図っており、近時では10月に外国人観光客など向け滞在型ホテル「ON THE MARKS(オン・ザ・マークス)」(神奈川県川崎市)を裏付け資産とする開発型の不動産ノンリコースファイナンスを供与いたしました。
クレジットトレーディング業務およびプライベートエクイティ業務を営む新生プリンシパルインベストメンツグループ(以下「新生PIグループ」)においては、既存案件の出口戦略の推進とともに、業容拡大に向けた積極的な業務展開に注力しております。その結果、中小・中堅企業のニーズに応じた幅広い支援を、長期視点で提供している点が評価され、2015年度「ポーター賞」を受賞しました。引き続き、より多くの事業会社のお客さまに対してユニークな金融ソリューションの提供を行ってまいります。さらに、事業承継業務については、今後のさらなる需要の増加を見込んで、7月に事業承継金融部を設置し、新生PIグループとともに当行グループ全体での取組体制を強化いたしました。また、創業支援、企業再生支援、金融市場関連業務等についても、当行グループの有する専門性や特色を活かした業務展開を行っております。
事業法人向け業務では、新規開拓の継続的な推進や為替デリバティブ関連ビジネスの展開等により顧客基盤の拡充を図っており、金融法人向け業務では、地域金融機関等のお客さまとのネットワークの強化・活用と資金運用ニーズをはじめとした各種ニーズに適応した商品・サービスの提供に尽力しております。7月には、当行の資本効率やROE向上及びローン等販売やシンジケートローンの共同組成等を通じた地域金融機関との関係強化を目的として、シンジケーション部を新設いたしました。11月には、地域金融機関などの資金運用の多様化ニーズに対応するため、新生インベストメント・マネジメントが新たに設定した米国地方債を主要投資対象とする証券投資信託の販売を開始いたしました。
法人部門傘下の昭和リース株式会社においては、主力の中堅・中小企業向け産業・工作機械等のリースに加えて、中古機械の売買を行うバイセル事業、動産・債権担保融資、環境配慮型商品の導入推進や再生可能エネルギー関連のファイナンス付与、介護報酬債権の買取(介護報酬ファクタリング)など、当行との連携を強化しながら同社の強みや専門性を活かしたソリューションの提供にも注力しております。近時では12月にグローバルビジネス推進の一環として、東アジア地域におけるリース・割賦・バイセルビジネスの強化を目的に、台北支店を開設いたしました。
(個人業務)
個人のお客さまに関する業務については、個人部門において、銀行本体によるリテールバンキング業務及び銀行本体や子会社によるコンシューマーファイナンス業務を推進しております。当行は、グループ各社の商品・サービスをニーズに合わせて自由にご利用いただけるお客さまを「コア顧客」と定義し、当行グループのさまざまなリソースを活用しながら、コア顧客の拡大に注力しております。
当行は、従前からカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(以下「CCC」)との業務提携により、同社の共通ポイントサービス「Tポイント」を利用するT会員を対象とした当行総合口座の開設や商品・サービス利用時のTポイント付与を行っておりますが、Tポイントとの連携の拡大が新規顧客獲得および取引の活性化に寄与すると判断し、4月からTポイントを付与するプログラムを大幅に拡充いたしました。さらに、CCCが持つビックデータを活用したマーケティング戦略やTポイント提携企業での広告展開など、広範な営業展開にも取り組んでおります。
各業務についてみると、リテールバンキング業務では、まず資産運用商品については、引き続き円預金、外貨預金の取り込みとともに、投資信託等の拡販に加えて、保険窓販事業も強化しております。このうち、外貨預金については、当行子会社の株式会社アプラス(以下「アプラス」)が、海外ATMで現地通貨の引き出しやカードショッピングができ、さらに新生銀行の「新生総合口座パワーフレックス」と連携可能な「海外プリペイドカードGAICA(ガイカ)」の発行を7月から開始いたしました。今後とも外貨関連の商品・サービスの拡充に努めてまいります。次に住宅ローンについては、引き続き「パワースマート住宅ローン」の有するユニークで付加価値の高い商品性を活かして積極的に積み上げを図っております。その結果、店頭でのサービス対応と金融商品の充実度が高く評価され、日本経済新聞社と日経リサーチが全国の銀行を対象に実施した第11回「銀行リテール力調査」にて、当行が初の総合1位になりました。さらに、営業体制を強化するため、平成28年1月には渋谷支店を開設、平成28年2月には名古屋の営業拠点を拡充いたします。当行では、引き続き、お客さまの多様なニーズに的確に対応する商品やサービスの提供に努めてまいります。
コンシューマーファイナンス業務では、平成23年10月から銀行本体で開始した個人向け無担保ローン「新生銀行カードローン レイク」については、引き続き融資残高や顧客数が増加しており、平成27年11月には、「新生総合口座パワーフレックス」を保有するお客さまや当行グループ会社のお客さまを主たる対象に、簡単な申込み手続きで借入・返済が24時間可能な新しいブランド「新生銀行スマートカードローン プラス」を投入するなど、さらなる事業拡大を進めております。また、新生フィナンシャル株式会社においては、既存顧客のサービス継続とともに、他の金融機関との提携による個人向け無担保ローンの信用保証業務の拡大に注力しております。さらに、株式会社アプラスフィナンシャル(以下「アプラスフィナンシャル」)については、傘下にあるアプラス等の事業会社において、CCCとの提携拡大、顧客利便性向上や業務の効率化等を進めて、各事業の業容拡大と収益性向上に努めております。11月には賃貸住宅の入居資金を対象とした新ローン「レンタルハウスプラン」の取り扱いを、12月には株式会社栃木銀行の子会社である株式会社とちぎんリーシング(栃木県宇都宮市)と提携し、事業を営む個人や法人向けのファイナンス・リースの保証業務を開始いたしました。グループの全体的な取り組みとしては、今後のコンシューマーファイナンス業務の事業拡大を見据え、各社のベストプラクティスの共有を図るため、6月から8月にかけてグループ6社の本社機能について移転・集約いたしました。
海外における業務展開については、当行を含む日本や香港の企業11社の出資により設立したOJBC Co. Ltdが、香港における個人のお客さま向け資産運用サービスを専門に行う金融機関、Nippon Wealth Limited, a Restricted Licence Bankを設立、4月に香港金融監督局から銀行免許を、9月に香港の證券及期貨事務監察委員會から証券免許を取得し、10月に本格開業いたしました。さらに、新生プロパティファイナンス株式会社においては、東急リバブル株式会社および東急住宅リース株式会社と提携し、香港在住のお客さまが東京都内のマンションを購入する際に利用できる不動産担保ローンの取り扱いを5月から開始いたしました。これらにより、香港における資産運用ビジネスのノウハウを蓄積し、個人向け金融サービスのさらなる強化を検討してまいります。
(新中期経営計画の策定)
当行は、平成28年1月に、今後の当行グループの目指すべき方向として、平成29年3月期から平成31年3月期を対象期間とする「第三次中期経営計画」(以下「第三次中計」という。)を策定いたしました。策定に際し、経営理念に基づき、真にお客さまから必要とされる金融グループを目指すための「中長期ビジョン」を定めました。第三次中計はこの中長期ビジョンを早期に達成するための3ヵ年と位置づけ、事業の「選択と集中」とグループ融合による価値創出、環境に応じて柔軟に対応できる経営インフラ体制の構築等を図ってまいります。
(1)業績の状況
<連結経営成績>当第3四半期連結累計期間において、経常収益は2,789億円(前年同期比134億円減少)、経常費用は2,283億円(同比68億円減少)、経常利益は506億円(同比66億円減少)となりました。
資金利益については、コンシューマーファイナンス業務での貸出金増加に伴う収益伸長や調達コストの改善がある一方で、前年同期に見られた大口の有価証券配当収入がなくなったことや法人部門を中心とするスプレッドの縮小等により、前年同期に比べて減少しました。非資金利益(ネットの役務取引等利益、特定取引利益、その他業務利益の合計)および金銭の信託運用損益(クレジットトレーディング関連利益等を含む)については、アプラスフィナンシャルの割賦収益および市場関連取引の収益が増加した一方で、プリンシパルトランザクションズ業務での大口の収益計上が少なかったことやファンド投資における評価替えによる損失を計上したことなどにより、全体では前年同期に比べて減少しました。次に、人件費・物件費といった経費については、引き続き業務基盤の拡充に向けた経営資源の積極的な投入を行っているものの、効率的な業務運営を推進したこと等により、前年同期に比べて減少しました。与信関連費用については、コンシューマーファイナンス業務において貸出増加等に伴い貸倒引当金繰入が増加しましたが、大口の不良債権処理に伴い同引当金の取崩益を計上した結果、前年同期と比べて改善しました。
また、特別損益はネットで3億円の利益となり、さらに法人税等25億円(損)、非支配株主に帰属する四半期純利益3億円(損)を計上した結果、当第3四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純利益は481億円(前年同期比42億円減少)となりました。
セグメント別では、法人部門は、前年同期に見られた大口の有価証券配当収入がなくなったことやファンド投資における評価替えによる損失計上もありましたが、顧客基盤の拡充や収益力の強化に向けた取り組みが成果を上げつつあることに加えて、大口の不良債権処理に伴い貸倒引当金取崩益を計上したことから、順調に利益を計上しました。
金融市場部門は、顧客基盤拡充に向けた継続的な取り組みに注力するとともに、他部門とも連携しつつ、お客さまのニーズに即した商品の開発・提供に努めた結果、前年同期に比べて増益となりました。
個人部門について、まずリテールバンキングは、各業務を積極的に展開したものの業務粗利益が伸び悩むなか、効率的な業務運営に努めた結果、前年同期並みとなりました。
次にコンシューマーファイナンスは、レイクは引き続き順調に推移し、アプラスフィナンシャルにおいてもショッピングクレジット事業等の取り扱いが増加したこと等から業務粗利益が前年同期に比べて増加し、貸出金増加等に伴う与信関連費用の増加はあったものの、引き続き順調に利益を計上しました。
「経営勘定/その他」は、ALM業務を所管するトレジャリー本部において国債等の債券関係損益が順調に推移したこと等により、前年同期に比べて改善しました。
詳細は、「第4 経理の状況」中、「1 四半期連結財務諸表」の「セグメント情報等」をご参照ください。
<連結財政状態>当第3四半期連結会計期間末において、総資産は9兆3,296億円(前連結会計年度末比4,397億円増加)となりました。
主要な勘定残高としては、貸出金は、法人向け貸出において資金需要取り込みを図る上での厳しい競争が続く中、不動産関連融資やプロジェクトファイナンスで残高を積み上げたことや、個人向け貸出において住宅ローンが引き続き堅調、コンシューマーファイナンス業務での貸出残高も着実に積み上がったことから、全体では4兆5,135億円(同比522億円増加)となりました。有価証券は1兆1,934億円(同比2,838億円減少)となり、このうち、日本国債の残高は6,655億円(同比3,252億円減少)となりました。一方、預金・譲渡性預金は5兆9,921億円(同比5,394億円増加)となり、引き続き、当行の安定的な資金調達基盤の重要な柱である個人のお客さまからの預金を中心に各ビジネスを積極的に推進するのに十分な水準を維持しております。また、債券・社債は1,147億円(同比750億円減少)となりました。
純資産は、当行連結子会社である海外特別目的会社が発行した優先出資証券90億円を7月に償還したものの、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により、7,870億円(同比333億円増加)となりました。
不良債権については、金融再生法ベースの開示債権(単体)において、当第3四半期会計期間末は353億円(前事業年度末は609億円)、不良債権比率(※)は0.81%(前事業年度末は1.42%)と、大幅に改善しました。
銀行法に基づく連結自己資本比率(バーゼルⅢ、国内基準)は14.33%となり、引き続き十分な水準を確保しております。
(※)当第3四半期累計期間より小数点第3位以下を切り捨てして表示しております。
国内・海外別貸出金残高の状況
○ 業種別貸出状況(末残・構成比)
| 業種別 | 前第3四半期連結会計期間 | 当第3四半期連結会計期間 | ||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
| 国内(除く特別国際金融取引勘定分) | 4,281,090 | 100.00 | 4,410,843 | 100.00 |
| 製造業 | 204,332 | 4.77 | 221,069 | 5.01 |
| 農業,林業 | 156 | 0.00 | 93 | 0.00 |
| 漁業 | 45 | 0.00 | 39 | 0.00 |
| 鉱業,採石業,砂利採取業 | 118 | 0.00 | 175 | 0.01 |
| 建設業 | 13,172 | 0.31 | 10,299 | 0.23 |
| 電気・ガス・熱供給・水道業 | 194,193 | 4.54 | 219,985 | 4.99 |
| 情報通信業 | 39,505 | 0.92 | 33,947 | 0.77 |
| 運輸業,郵便業 | 194,089 | 4.53 | 182,273 | 4.13 |
| 卸売業,小売業 | 90,571 | 2.12 | 96,229 | 2.18 |
| 金融業,保険業 | 599,069 | 13.99 | 555,837 | 12.60 |
| 不動産業 | 544,809 | 12.73 | 573,829 | 13.01 |
| 各種サービス業 | 333,813 | 7.80 | 294,074 | 6.67 |
| 地方公共団体 | 97,508 | 2.28 | 80,299 | 1.82 |
| その他 | 1,969,704 | 46.01 | 2,142,690 | 48.58 |
| 海外及び特別国際金融取引勘定分 | 76,661 | 100.00 | 102,716 | 100.00 |
| 政府等 | 1,330 | 1.74 | 961 | 0.94 |
| 金融機関 | - | - | 8,878 | 8.64 |
| その他 | 75,331 | 98.26 | 92,876 | 90.42 |
| 合計 | 4,357,752 | ―― | 4,513,560 | ―― |
(注)1.「国内」とは、当行及び国内連結子会社であります。
2.「海外」とは、海外連結子会社であります。
(単体情報)
(参考)当行の単体情報のうち、参考として以下の情報を掲げております。
1.損益状況(単体)
(1)損益の概要
| 前第3四半期累計期間(百万円) | 当第3四半期累計期間(百万円) | 増減(百万円) | |
| (A) | (B) | (B)-(A) | |
| 業務粗利益 | 87,469 | 77,906 | △9,563 |
| 金銭の信託運用損益 | 5,918 | 5,163 | △755 |
| 経費(除く臨時処理分) | 56,319 | 56,345 | 25 |
| 人件費 | 18,196 | 20,273 | 2,077 |
| 物件費 | 34,714 | 31,923 | △2,790 |
| 税金 | 3,408 | 4,147 | 738 |
| 実質業務純益 | 31,150 | 21,561 | △9,589 |
| うち債券関係損益 | 3,655 | 2,963 | △691 |
| 臨時損益(除く金銭の信託運用損益) | 7,288 | 13,607 | 6,318 |
| 株式等関係損益 | 3,422 | 505 | △2,917 |
| 不良債権処理額 | △5,484 | △12,963 | △7,478 |
| 貸出金償却 | 1,433 | 221 | △1,211 |
| 個別貸倒引当金純繰入額 | - | - | (注7) |
| 特定海外債権引当勘定繰入額 | - | - | (注7) |
| 償却債権取立益(△) | △2,086 | △3,447 | △1,361 |
| 貸倒引当金戻入益(△) | △4,832 | △9,737 | (注7) |
| その他の債権売却損等 | - | - | - |
| その他臨時損益 | △1,618 | 139 | 1,757 |
| 経常利益 | 37,860 | 34,875 | △2,984 |
| 特別損益 | △1,428 | △5,600 | △4,172 |
| うち固定資産処分損益及び減損損失 | △1,081 | △365 | 716 |
| 税引前四半期純利益 | 36,432 | 29,274 | △7,157 |
| 法人税、住民税及び事業税 | △145 | △239 | △94 |
| 法人税等調整額 | 781 | 722 | △58 |
| 四半期純利益 | 35,795 | 28,791 | △7,004 |
(注)1.業務粗利益=(資金運用収支+金銭の信託運用見合費用)+役務取引等収支+特定取引収支+その他業務収支+金銭の信託運用損益
金銭の信託運用損益は臨時損益に含まれますが、当行が注力している投資銀行業務部門の損益であることから、本来業務にかかる損益ととらえております。
2.実質業務純益=業務粗利益-経費(除く臨時処理分)
3.「金銭の信託運用見合費用」とは、金銭の信託取得に係る資金調達費用であり、本表では業務費用から控除されているものであります。
4.臨時損益とは、損益計算書中「その他経常収益・費用」から一般貸倒引当金繰入額を除き、退職給付費用のうち臨時費用処理分等を加えたものであります。本表では、さらに金銭の信託運用損益を除いた金額を記載しております。
5.債券関係損益=国債等債券売却益+国債等債券償還益-国債等債券売却損-国債等債券償還損-国債等債券償却
6.株式等関係損益=株式等売却益-株式等売却損-株式等償却
7.前第3四半期累計期間の貸倒引当金は全体で4,832百万円の取崩超(うち、一般貸倒引当金については57百万円の取崩)のため、当該金額を貸倒引当金戻入益に計上しております。また当第3四半期累計期間の貸倒引当金は全体で9,737百万円の取崩超(うち、一般貸倒引当金については3,063百万円の繰入)のため、当該金額を貸倒引当金戻入益に計上しております。
2.ROE(単体)
| 前第3四半期累計期間(%) | 当第3四半期累計期間(%) | |
| 実質業務純益ベース | 5.82 | 3.84 |
| 当期純利益ベース | 6.69 | 5.12 |
3.預金・貸出金の状況(単体)
(1)預金・貸出金の残高
| 前事業年度(百万円) | 当第3四半期累計期間(百万円) | 増減(百万円) | |
| (A) | (B) | (B)-(A) | |
| 預金(末残) | 5,600,291 | 6,129,852 | 529,561 |
| 預金(平残) | 5,744,376 | 5,670,648 | △73,727 |
| 貸出金(末残) | 4,222,922 | 4,271,147 | 48,224 |
| 貸出金(平残) | 4,088,037 | 4,193,204 | 105,167 |
(注) 預金には譲渡性預金を含んでおります。
(2)個人・法人別預金残高(国内)
| 前事業年度(百万円) | 当第3四半期会計期間(百万円) | 増減(百万円) | |
| (A) | (B) | (B)-(A) | |
| 個人 | 4,855,271 | 4,876,172 | 20,901 |
| 法人 | 659,153 | 803,598 | 144,444 |
| 計 | 5,514,425 | 5,679,771 | 165,346 |
(注) 譲渡性預金及び特別国際金融取引勘定分を除いております。
(3)消費者ローン残高
| 前事業年度(百万円) | 当第3四半期会計期間(百万円) | 増減(百万円) | |
| (A) | (B) | (B)-(A) | |
| 住宅ローン残高 | 1,225,814 | 1,245,604 | 19,789 |
| その他ローン残高 | 167,551 | 196,566 | 29,014 |
| 計 | 1,393,366 | 1,442,170 | 48,804 |
(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当
行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証し
ているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の
私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上
されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用
貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分す
るものであります。
1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由に
より経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2.危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った
債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3.要管理債権
要管理債権とは、3カ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4.正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1.から3.までに掲げる
債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
| 債権の区分 | 平成27年3月31日 | 平成27年12月31日 |
| 金額(億円) | 金額(億円) | |
| 破産更生債権及びこれらに準ずる債権 | 43 | 55 |
| 危険債権 | 521 | 273 |
| 要管理債権 | 45 | 25 |
| 正常債権 | 42,389 | 43,230 |
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
前連結会計年度の有価証券報告書に記載された「対処すべき課題」は、当四半期報告書提出日現在において、一部を変更しております。変更した箇所は以下のとおりです。
当行では、今後の当行グループの目指すべき方向として、平成29年3月期から平成31年3月期を対象期間とする「第三次中期経営計画」(以下「第三次中計」)を策定いたしました。策定に際し、経営理念に基づき、真にお客さまから必要とされる金融グループを目指すための「中長期ビジョン」を定めました。中長期ビジョンでは、持続可能なビジネスモデルの確立のためには、当行グループの経営資源の最大活用が不可欠との認識のもと、「グループ融合」により、各社が持つ顧客基盤、金融機能、サービスを真にお客さまの視点で結びつけ、従来の発想を超えた商品やサービスを開発・提供するとともに、グループレベルでの絶えざる改善・改革の実施による無駄のないオペレーションを通じ、高い生産性・効率性を実現し、金融業界において独自のポジショニングを構築することを目指してまいります。第三次中計はこの中長期ビジョンを早期に達成するための3ヵ年と位置づけ、以下の各種戦略施策や体制の強化に全力で取り組んでまいります。
(イ)当行グループ経営の全体戦略
第三次中計においては、全体戦略として、ビジネスについてよりメリハリの効いた経営資源配分を行うための「選択と集中」の明確化、また、効率性の追求と柔軟なビジネス運営を実現するため、変化に対して柔軟に対応できる経営インフラ体制の構築を目指してまいります。
(事業の「選択と集中」とグループ融合による価値創出)
金融サービスニーズが十分に満たされていないお客さまにお応えするため、お客さまを軸にして当行グループの業務・商品・サービスを再編し、当行グループに優位性がある、お客さまに最適な商品・サービスを提供することを目指してまいります。事業の優先順位付けを行うため、以下の四つの分野に分け、より高い成長が見込まれる分野に経営資源を再配分いたします。また、グループ融合を通じて、業態を超えた新しい発想による顧客価値の創造に積極的に取り組んでまいります。
・成長分野:強みがあり、高い成長性・収益性が見込まれる分野
・安定収益分野:過当競争から距離を置き、安定的・選択的に取り組む分野
・戦略取組分野:将来性を期待する先行取組分野や、業態を超えた新しい発想による顧客価値の創造分野
・縮小分野:市場が縮小する、または新生銀行グループの差別化要因が低い分野
個別のビジネスについては、無担保ローンと、不動産ファイナンスやプロジェクトファイナンスなどで構成するストラクチャードファイナンスは当行の強みがあり、高い成長性を見込める分野として成長分野に位置付け、これまで以上に経営資源を積極的に配分してまいります。
資産運用コンサルティングは、緩やかながら成長を期待できる重要な分野として、安定収益分野に位置づけてまいります。法人向け市場ソリューションやアプラスのショッピングクレジットも安定的な収益が期待できる分野と位置付けています。法人のお客さま向けの貸出業務は、安定的な収益を引き続き期待するものの、スプレッドのタイト化が続くなど競合環境が厳しい中、エリアや対象企業、案件をよく見て選択的に取り組んでまいります。
将来性を期待して先行的に取り組む戦略取組分野については、クレジットトレーディング業務で培ってきたノウハウを活用して取り組む事業承継に加え、地域金融機関向けビジネス、決済ビジネス、中小・小規模事業者向けソリューションなどが入ります。それぞれ、当行グループのシナジーが必要な分野でもあると認識しており、グループ融合を積極的に進めてまいります。
(経営管理機能の統合によるシナジー創出)
第三次中計では、環境に応じた柔軟なビジネス運営とリーンなオペレーションを当行グループ全体で支えるためのグループ経営基盤の構築にも合わせて力を入れてまいります。事業の「選択と集中」とグループ融合による価値創出の実現のためには、その基盤となるビジネスインフラの整備が重要との認識のもと、生産性や機能性の向上や経費の削減はもとより、グループ各社の自然な連携が促されるインフラの整備や企業文化の醸成にも力を入れてまいります。
こうした取り組みをグループ全体で推進する枠組みとして、主要なグループ会社の社長で構成する「グループ経営会議」を平成27年度下半期に設置、平成28年度以降はこの会議のもとにテーマごとにグループを横断したメンバーで構成されるプロジェクトチームを配置し、推進してまいります。
(ロ)リスク管理、コーポレート・ガバナンスの強化と透明性の高い経営
当行は、グループ会社を含めた、「バーゼルⅢ」(銀行法に基づく自己資本比率規制で、当行は基礎的内部格付手法を採用)のスムーズな運用とリスク管理の高度化及びリスク・リターンの的確な把握を通じて、経営資源の最適な配分を実現し、バランスのとれた業務運営により一層努めてまいります。
当行は、監査役会設置会社を選択しております。このガバナンス体制のもと、①経営の最高意思決定機関である取締役会に業務執行の権限・責任を集中させ、社外取締役の監督のもとで取締役会において当行の向かう大きな方向性を示すとともに、経営陣幹部による適切なリスクテイクを支える環境整備などを実施し、②業務執行および取締役会から独立した監査役および監査役会に取締役会に対する監査機能を担わせることで、適切な経営の意思決定と業務執行を実現するとともに、組織的に十分牽制の効くガバナンス体制を確立しています。また、日常の業務執行の機動性を確保するため執行役員制度を導入し、取締役社長をはじめとする業務執行取締役による指揮のもと、取締役会から委任された執行役員および各業務部門の部門長がそれぞれ管掌する業務を効率的に遂行する体制を確保しております。さらに、取締役会の承認に基づき、業務執行取締役、部門長である執行役員などからなる経営会議を設置し、迅速かつ効率的な業務運営を実現してまいります。
当行グループは、「財務報告に係る内部統制の評価および監査の基準」(いわゆる“J-SOX”)への対応体制を確立し、内部統制システムの運用強化とともに、金融商品取引法の規定に沿い、お客さま保護を念頭においたコンプライアンス体制の強化による法令遵守の一層の徹底に引き続き努めてまいります。加えて上場企業として、投資家の目線に立った適時、適切かつ透明性の高い情報開示に取り組んでまいります。
第三次中計の実行を支える経営インフラの整備のうち、システムの安定稼動に努めることは社会基盤の一端を担う金融機関として果たすべき当然の使命であり、重要な経営課題のひとつとして継続して取り組んでおります。現行システムの安定稼動への継続的な取り組みとして、バックアップセンターの整備や機器の更新を含めた体制の見直し、強化に取り組んでおります。さらに、銀行システム安定稼働に向けた取り組みの一環として、第三次中計期間中に基幹業務システムを更改し、一層のシステム基盤の安定化に取り組んでまいります。
(3)主要な設備
当行は、今後の経営戦略・業務戦略を支えるためのより安定的で堅牢なITインフラ整備の一環として基幹業務システムの更新開発を行っており、投資総額は200億円強、平成29年度の完了を予定しております。
上記に加えて、当行の連結子会社は業務上必要なシステム開発等を順次推進しております。