有価証券報告書-第139期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/17 9:00
【資料】
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【項目】
188項目

有報資料

当行グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当行グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当行グループは、創立90周年に際し、100周年、その先の未来に向けて、役職員が心を一つに歩み続けるために、2024年4月1日に「『三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)』で地域を幸せにする」とのパーパス(存在意義)を制定するとともに、理念等を体系的に整理いたしました。
パーパス(存在意義)のもと、伝統ある近江商人の商人道徳である「三方よし」の精神を継承した行是「自分にきびしく 人には親切 社会につくす」を活動の原点とし、経営理念に掲げた「地域社会」「役職員」 「地球環境」との「共存共栄」の実現に努めることを通じて、企業価値の向上に取り組んでおります。
(当行グループの理念体系)

(2) 中期経営計画
(長期戦略)
地域や当行グループをとりまく環境が大きな転換期を迎える中、「実現したい地域社会の姿:自分らしく未来を描き、誰もが幸せに暮らせる社会」を目指し、バックキャスティングで策定した今後5年間の実行戦略が第8次中期経営計画(期間5年間:2024年4月~2029年3月)であります。

(第8次中期経営計画の基本戦略)
当行グループのパーパス「『三方よし』で地域を幸せにする」のもと、2024年4月よりスタートした第8次中期経営計画では、お客さま・地域の持続可能な成長をデザインする「インパクトデザイン」、成長のための経営基盤の強化に取り組む「ベース for グロース」、人的資本の最大化を進める「ヒューマンファースト」の3つの基本戦略を掲げ、お客さまや地域の課題を解決し、「地域を幸せにする好循環」を生み出すべく日々の営業活動に取り組んでおります。
第8次中期経営計画の基本戦略、目標とする経営指標及び実績は下表のとおりであります。
(第8次中期経営計画の達成指標及び実績)
達成指標2029年3月期
計画
2026年3月期
実績
サステナビリティ
達成指標
インパクト
デザイン
地域の成長を支える投融資額(期間累計)
1兆2,000億円
4,450億円
お客さまの夢や事業をサポートする件数(期間累計)
30,000件
15,863件
地域や社会の持続可能性を高めるサステナブルファイナンス実行額(期間累計)
7,000億円
2,604億円
ベース for
グロース
稼ぐ力の向上に向けた新たなファイナンス手法による投融資残高7,500億円5,035億円
お客さま価値の創造と当行グループの業務変革につなげるDXへの取り組み定性評価AI研修の全行実施(利用率倍増)「滋賀県経済分析」の試行産学金連携による無人店舗設置
カーボンニュートラル社会の実現に向けたGHG排出量削減
(Scope1、2)
ネットゼロの達成(※1)ネットゼロ達成
(Scope1、2にかかる
GHG排出量)
ヒューマン
ファースト
人的資本最大化のための従業員エンゲージメント向上(肯定的割合)持続的向上エンゲージメントサーベイ
「肯定的割合」
2期連続向上(87.3%)
価値創造の主役として、地域の未来へ挑戦できる人材を育成するための投資額2023年度対比倍増
従業員一人当たり30万円/年
従業員一人当たり
20.9万円/年
スキルアップやキャリア形成に向けて自律的に挑戦した人数(期間累計)
2,000名
1,246名
財務指標ROE(連結)(※2)8%以上4.46%

(※1)ネットゼロの達成とは、Scope1、2のカーボンニュートラルを適切なカーボンオフセットにより達成したことを示しております。
(※2)2026年5月13日の適時開示において、財務指標である連結ROEの2029年3月期計画を「6%以上」から「8%以上」に上方修正いたしました。
(これまでの取り組み)
<「インパクトデザイン」~ お客さま・地域の持続可能な成長をデザイン>サステナブルな地域の成長を目指し、従来の金融の枠にとらわれず、付加価値の高い金融取引・コンサルティングの提供によるお客さまの課題解決、社会的課題の解決を通じた地域の発展・活性化、新規事業へのチャレンジによる新たな価値創造に取り組んでおります。
法人・事業者のお客さまへは、経営課題を深掘りし、コンサルティングとソリューションの提供による伴走支援に注力しております。2025年9月には、投資専門子会社「しがぎんキャピタルパートナーズ」において、「しがぎん事業承継ファンド」を通じた第一号となる投資を実行し、お取引先の事業承継という課題の解決に向けた取り組みをスタートいたしました。
個人のお客さまへは、多様な価値観やライフスタイルに応じて、金融商品のラインナップ拡充や、消費者向けローンの商品改定などを実施し、より利便性の高いサービスの提供に取り組んでおります。
地域の課題解決に向けた取り組みとしては、滋賀県の象徴であるびわ湖の保全活動に貢献する「びわ湖ブルー預金」の取り扱いを開始し、多くのお客さまにご賛同をいただきました。また、滋賀県草津市の「イノベーション集積拠点の創出に向けた事業化検討パートナー」に就任し、地域づくりの現場に直接関与する取り組みも進めております。
<「ベース for グロース」~ 経営基盤の強化>持続的な成長を実現するために、資本効率の向上と多様な収益源の創出に加え、データドリブン経営の実践やAI活用、DX化等、変化に対応できる経営基盤の強化に取り組んでおります。
「金利のある世界」において、地域のお客さまの多様化する資金ニーズや経営課題に的確に対応するとともに、本部主導での投融資や有価証券運用の高度化を通じて、リスクをコントロールしつつ収益性・効率性の向上を図っております。
また、データドリブンの取り組みとして、AIポリシーの策定やAIの高度利用を進めるとともに、オープンデータと当行内データを活用した滋賀県経済の構造分析などを通じて、データとノウハウの蓄積を進めております。加えて、外部施策等への自主的な参加を通じ、職員のデータ活用意識や分析力の向上が図られております。
外部連携については、「TSUBASAアライアンス」を通じ、非競争分野の共同化やトップライン向上に向けた連携強化に引き続き取り組んでまいります。
<「ヒューマンファースト」~ 人的資本の最大化>人こそが価値創造の源泉であるという信念のもと、人的資本の最大化に向けて人材育成と成長支援、「挑戦」と「称賛」の企業文化の醸成に取り組んでおります。
外部研修等への派遣拡大や社内公募制度の充実など自律的なキャリア形成を後押しするとともに、中途採用やアルムナイネットワークを活用した採用手法の多様化にも取り組んでおります。
また、2024年度より開始した「しがぎんヒューマンアワード」は、職員同士が「行是」を体現する行動を称賛し合う取り組みとして、2025年度は前年を上回る投票数となるなど、挑戦と称賛の企業文化の醸成が着実に進んでおります。
2025年9月には従業員に対して譲渡制限付株式を交付し、インセンティブ強化と経営参画意識の醸成を図るなど、人的資本投資を積極的に推進しております。
今年度はさらに、お客さまへのサービス力向上と組織全体の成長加速を目的として、人材育成の要である管理者層(課店長等)の指導力・実践力強化に資する「課店長実践力強化プログラム」を新設し、銀行一丸となって人材育成に取り組んでおります。
引き続き、職員の自律的な成長と組織の活性化を通じて、人的資本の最大化に取り組んでまいります。
(3) 経営環境
我が国の経済は、継続的な賃上げの実施やAI・DXといった生産性向上に向けた企業の設備投資拡大など、緩やかな成長が見られてきたものの、中東情勢の緊迫化など不安定な国際情勢が続いており、為替や長期金利の変動による金融市場への影響に加え、原油価格の上昇や資材・材料調達への影響が拡大するなど、先行きに対する不透明感が高い状況にあります。
当行グループのマザーマーケットである滋賀県の経済においても、半導体や自動車関連を中心に雇用や投資が拡大傾向にある一方で、エネルギーコストの上昇や人手不足など、企業活動や収益に及ぼす影響が懸念され、地域経済を取り巻く環境は、引き続き注視を要する状況となっております。
(4) 対処すべき課題
景気回復の兆しが見られる一方で、銀行経営を取り巻く環境は、少子高齢化を伴う人口減少や物価上昇懸念への対応に加え、異業種との競合、DXへの対応、サイバーセキュリティ等、さまざまな課題への対応が引き続き重要となっております。
当行グループは、こうした不確実性の高まりの中でも、パーパスである「『三方よし』で地域を幸せにする」のもと、地域の課題解決に挑戦し、適切なリスクテイクを通じて地域と当行の稼ぐ力を高め、「地域を幸せにする好循環」を生み出すとともに、持続的な企業価値向上に努めてまいります。
第8次中期経営計画では、• お客さま・地域の持続可能な成長をデザインする「インパクトデザイン」
• 経営基盤の強化を図る「ベース for グロース」
• 人的資本の最大化を進める「ヒューマンファースト」
という3つの基本戦略を柱とし、グループ内外のさまざまな資本を活用しながら、ビジネス機会の拡大と持続的な成長に取り組んでおります。
こうした取り組みの中で、2026年4月には、株式会社池田泉州ホールディングスとの間で資本業務提携契約を締結いたしました。今後は、相互の経営資源や強みを活かした連携を通じて、地域金融力のさらなる向上と地域社会への貢献を図ってまいります。
今後も、変化を恐れず挑戦し続ける企業文化を大切にし、地域とともに歩む企業として、「自分らしく未来を描き、誰もが幸せに暮らせる社会」の実現を目指してまいります。

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