四半期報告書-第17期第3四半期(令和3年10月1日-令和3年12月31日)

【提出】
2022/02/14 15:53
【資料】
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【項目】
49項目
(追加情報)
(新型コロナウイルス感染症の影響に関する貸倒引当金の見積り)
当社の主要な国内銀行連結子会社における貸倒引当金の算定プロセスには、取引先の債務償還能力を評価・分類した内部信用格付の決定、取引先から差し入れられた担保の価値の評価、及び、過去実績を基に算定した損失率への将来見込み等による調整といった種々の見積りが含まれております。
このうち内部信用格付は、取引先の決算情報に基づく財務定量評価に加え、現時点及び将来の取引先が属する業界環境や、経営リスク、資金調達リスク等の定性要因を基に決定しております。特に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大により、一部の取引先の財政状態及び経営成績には重要な影響が生じており、このような特定の取引先の内部信用格付については、将来の業績回復見込みや事業の継続可能性の判断に大きく依存して決定される場合があります。
また、主要な国内銀行連結子会社である株式会社三菱UFJ銀行では、貸倒引当金の算定にあたり、主として貸倒実績又は倒産実績を基礎とした貸倒実績率又は倒産確率の過去の一定期間における平均値に基づき損失率を求め、これに将来見込み等必要な調整を加えて、予想損失率を算定しております。この過去実績を基に算定した損失率への将来見込み等による調整については、特に、COVID-19の拡大による経済環境悪化の状況を踏まえ、最近の期間における貸倒実績率又は倒産確率の増加率を考慮し調整しており、当該調整による影響額は、5,136百万円(前連結会計年度末は30,846百万円)であります。
このほか、米国会計基準を適用する一部の在外子会社については、米国財務会計基準審議会会計基準コーディフィケーション(ASC)326「金融商品-信用損失」に従い、残存契約期間にわたって予想信用損失を見積り、貸倒引当金を計上しております。当該予想信用損失は、マクロ経済変数を用いて経済予測シナリオを反映する定量的測定モデルにより算定され、この算定プロセスには、複数の経済予測シナリオに係るマクロ経済変数及びそれぞれの経済予測シナリオに付与されるウエイト比率等の決定が含まれます。更に、定量的測定モデルには反映されていない予想される信用損失を補捉するために定性的な要因による調整が加えられております。なお、MUFG Americas Holdings Corporationが保有するMUFG Union Bank, N.A.の全株式をU.S. Bancorpに譲渡する株式譲渡契約の締結に伴い、売却目的保有に分類された貸出金等は、ASC310「債権」に従い時価評価されるため、貸倒引当金は計上しておりません。
上記のような貸倒引当金の算定における主要な仮定には不確実性があり、特に、特定の取引先の将来の業績回復見込みや事業の継続可能性に対する判断、過去実績を基に算定した損失率への将来見込み等による調整、並びに米国会計基準を適用する一部の在外子会社における複数の経済予測シナリオに係るマクロ経済変数及びそのウエイト比率の決定ないし定性的な要因による調整は、客観的な情報を入手することが困難なCOVID-19の今後の見通しを含む経済環境に係る見積りに基づいております。取引先の経営状況及び経済環境に影響を及ぼすCOVID-19の今後の見通しは変異株の影響等の高い不確実性を伴うことから、「今後の感染動向に係る不透明感払拭には依然時間を要するものの、ワクチンや治療薬の進展により総体として改善に向かう」等、一定の仮定を置いた上で、客観性や合理性を確保した最善の見積りを行っております。
当第3四半期連結会計期間において、COVID-19の今後の見通しの前提となる事象又は状況に関して、前連結会計年度末から著しい変動は認められないため、当該仮定に重要な変更を行っておりません。なお、当該仮定についての不確実性は高く、COVID-19による取引先の経営状況及び経済環境への影響が変化した場合には、当連結会計年度末の連結財務諸表以降において貸倒引当金は増減する可能性があります。
(2022年3月期連結財務諸表に影響する在外子会社の与信関係費用総額)
当社が子会社の四半期決算日(2021年9月末)の財務諸表により連結している主要な在外子会社は、前連結会計年度の期首よりASC326「金融商品-信用損失」の適用に伴い予想信用損失の考え方を導入し、マクロ経済指標等の将来予測情報を織り込んで貸倒引当金を計上しております。
当該主要な在外子会社の2021年12月期第4四半期(2021年10月~12月)における与信関係費用総額は、現時点の見積りでは、総額で4百億円程度発生する見込みです。当該与信関係費用総額は、当社の2022年3月期連結財務諸表に反映される予定です。
なお、与信関係費用総額の定義は、「第2 事業の状況 2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 財政状態及び経営成績の状況[経営成績の分析]」に記載しております。
(連結納税制度からグループ通算制度への移行に係る税効果会計の適用)
当社及び一部の国内連結子会社は、「所得税法等の一部を改正する法律」(令和2年3月31日 法律第8号)において創設されたグループ通算制度への移行及びグループ通算制度への移行にあわせて単体納税制度の見直しが行われた項目については、実務対応報告第39号「連結納税制度からグループ通算制度への移行に係る税効果会計の適用に関する取扱い」(2020年3月31日 企業会計基準委員会)第3項の取扱いにより、企業会計基準適用指針第28号「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(平成30年2月16日 企業会計基準委員会)第44項の定めを適用せず、繰延税金資産及び繰延税金負債の額について、改正前の税法の規定に基づいております。