有価証券報告書-第18期(2022/04/01-2023/03/31)

【提出】
2023/06/27 15:47
【資料】
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【項目】
233項目
(企業結合等関係)
(MUFG Union Bank, N.A.株式の譲渡及びMUFG Union Bank, N.A.の一部事業の譲受)
当社が子会社の決算日(2022年12月末)の財務諸表により連結している子会社であるMUAHは、2022年12月1日、同社が保有するMUBの全株式をUSBに譲渡(以下、「本株式譲渡」という。)いたしました。
なお、MUAHがUSBに対して譲渡したMUBの事業には、MUBが営んでいたグローバルCIB事業(一部預金等の例外を除く。)、グローバルCIB事業に関連する市場業務(対顧客・投資家取引)、及び一部のミドル・バックオフィス機能等は含まず、これらの事業は、本株式譲渡に先立って、三菱UFJ銀行及びMUAHに、現金を対価とする事業譲受により移管いたしました。
1. 事業分離
(1) 事業分離の概要
① 分離先企業の名称
U.S. Bancorp
② 分離した事業の内容
MUBにおけるリテール及びコマーシャル・バンキング事業
③ 事業分離を行った主な理由
当社は、かねてより米国におけるリージョナルバンク事業をグループ戦略における重要な事業と位置付けてまいりました。一方で、MUBを取り巻く事業環境は、デジタル化対応によるIT投資の必要性などにより、競争力の維持・強化には一定のスケールが求められる状況です。
こうした状況に鑑み、当社は、MUBをより強固な事業基盤を有する米国大手銀行USBに譲渡することが、お客さま及びコミュニティーに対してより質の高い金融サービスを提供することに繋がり、MUBの潜在的なフランチャイズ・バリューを実現するために最適な選択肢であると判断しました。また、当社にとって現中期経営計画で掲げている経営資源の最適配置の観点から、米国においては、MUBを売却し、法人取引を中心とした事業ポートフォリオへシフトすることが、資本効率を高め株主価値の最大化に資するとの結論にいたりました。
④ 事業分離日
2022年12月1日
⑤ 事業分離の法的形式
金銭及び株式を対価とする株式譲渡
(2) 実施した会計処理の概要
① 移転損益の金額
子会社株式売却益 699,509百万円
② 移転した事業に係る資産及び負債の額
資産の額 13,639,869百万円(うち、貸出金7,572,598百万円、有価証券3,123,184百万円)
負債の額 12,981,874百万円(うち、預金11,801,118百万円)
なお、移転した事業に係る資産及び負債の額は、価格調整が完了していないため、暫定的に算定しております。
③ 会計処理
譲渡株式の連結上の帳簿価額と売却額との差額を子会社株式売却益として特別利益に計上しております。
(3) 分離した事業が含まれていた主な報告セグメントの名称
グローバルコマーシャルバンキング事業本部
(4) 当連結会計年度の連結損益計算書に計上されている分離した事業に係る損益の概算額
経常収益 422,914百万円
経常損失 849,624百万円
(5) 事業分離における継続的関与の概要
本株式譲渡の対価の一部としてUSBの株式を受領しました。
また、本株式譲渡後のMUB及び三菱UFJ銀行にて円滑に継続して、質の高い金融サービスを提供できるようTransitional Service Agreement及びReverse Transitional Service Agreementを締結し、三菱UFJ銀行においてサービス提供・受領を行っております。
加えて、契約で定められた前提条件が充足されることを条件に、グローバルCIB事業顧客及び日系顧客に係る法人カード事業を三菱UFJ銀行がMUBより譲り受ける予定です。なお、当該譲受は決算日(2023年3月末)後に完了しております。
2. 共通支配下の取引
(1) 事業譲受の概要及び目的
MUBのグローバルCIB事業(一部預金等の例外を除く。)、グローバルCIB事業に関連する市場業務(対顧客・投資家取引)、及び一部のミドル・バックオフィス機能等は、本株式譲渡に先立って、2022年11月末までに三菱UFJ銀行及びMUAHに移管いたしました。
これは、引き続きグループにとっての重要市場と位置付けている米国市場において、当社の強みを生かせる法人取引に経営資源を集中するために行ったものであります。
(2) 実施した会計処理の概要
企業会計基準第21号「企業結合に関する会計基準」(2019年1月16日 企業会計基準委員会)、及び企業会計基準適用指針第10号「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(2019年1月16日 企業会計基準委員会)に基づき、共通支配下の取引等として処理しております。
(3) 本事業譲受によって三菱UFJ銀行に移管された資産及び負債の額
資産の額 3,310,900百万円(うち、貸出金2,741,641百万円)
負債の額 503,791百万円(うち、支払承諾337,944百万円)
なお、これらの金額についても、価格調整が完了していないため、暫定的に算定しております。