有価証券報告書-第9期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/29 11:07
【資料】
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【項目】
187項目

有報資料

(1) 会社の経営の基本方針
当グループは、目指す企業グループ像を明確にするため、次のとおり存在意義(パーパス)、経営理念(ミッション)、目指す姿(ビジョン)を定めております。
存在意義(Purpose)

信託の力で、新たな価値を創造し、お客さまや社会の豊かな未来を花開かせる
経営理念(Mission)

①高度な専門性と総合力を駆使して、お客さまにとってトータルなソリューションを迅速に提供してまいります。 ②信託の受託者精神に立脚した高い自己規律に基づく健全な経営を実践し、社会からの揺るぎない信頼を確立
してまいります。 ③信託銀行グループならではの多彩な機能を融合した新しいビジネスモデルで独自の価値を創出し、株主の期待
に応えてまいります。 ④個々人の多様性と創造性が、組織の付加価値として存分に活かされ、働くことに夢と誇りとやりがいを持てる
職場を提供してまいります。
目指す姿(Vision)

「The Trust Bank」の実現を目指して
当グループは、信託の受託者精神に立脚し、高度な専門性と総合力を駆使して、銀行事業、資産運用・管理事業、不動産事業を融合した新しいビジネスモデルで独自の価値を創出する、本邦最大かつ最高のステイタスを誇る
信託銀行グループとして、グローバルに飛躍してまいります。
(2) 金融経済環境
当連結会計年度の金融経済環境を見ますと、2019年12月末までは米中摩擦などを背景に欧州や中国で景気が減速し、国内では製造業部門の輸出・生産の低迷に10月の消費増税が重なったことから、景気の弱さが顕在化しました。2020年に入って、新型コロナウイルス感染症が世界へ拡散し、各国は都市封鎖など経済活動を大幅に制限する感染拡大防止措置を実施したため、世界経済は急激に悪化しました。国内でも訪日外国人数が大幅に減少し、外出自粛によって消費が手控えられたなどから、景気は大きく落ち込みました。
金融市場では、2019年12月末まで米中摩擦の動向が市場を揺さぶりました。その後は感染症拡大の影響が意識され始め、2月後半になって欧米でも感染者が出始めると急速に緊張が高まり、手許資金を確保する動きに繋がりました。一時は24,000円前後まで上昇した日経平均株価は、期末に20,000円を下回る水準まで急落しました。そしてドル円レートは、3月だけで1ドル=102円台から111円台まで、非常に振れの大きい展開となり、10年国債利回りも、3月上旬のマイナス0.1%を下回る水準から、期末は小幅のプラスに転じました。
(3) 中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題
当グループは、持続的かつ安定的な成長を実現すべく、2020年度から2022年度までの3年間を計画期間とする、新たな中期経営計画を策定しました。
足許では、新型コロナウイルス感染症の影響がグローバルに拡大し、先行きの見通せない環境の中、多くの人々の生活のみならず、経済活動全体に深刻なダメージが及んでいます。この困難な状況を克服し、日常の平穏を取り戻す為に、国全体が一つとなった粘り強い取り組みが求められています。
専業信託銀行グループである当グループは、銀行機能の発揮により資金需要に適切に対応し、個人・法人のお客さまをサポートすると共に、年金、証券代行、不動産、資産運用・資産管理等の重要な社会インフラの担い手として、安定的かつ着実な業務継続を通じ確りと貢献していきたい、という思いを改めて強く抱いています。
当グループは、創業以来、その長い歴史の中で、お客さまとの高度な信頼関係に基づき、時代の要請に応じて様々な社会課題を解決し、我が国の発展の為に貢献してまいりました。その役割は、今後も変わることはありません。
今回の新型コロナウイルス感染症の蔓延がもたらした影響からの再生にあたっては、個人のお客さまにおいては、人生100年時代に向けて本当に備えておくべきことは何か、また、法人のお客さまにおいては、様々なリスクに備えつつ自らの安定的かつ持続的な成長を果たすためには何をすべきか、といった課題に、改めて真剣に向き合うこととなります。
当グループは、「信託の力で、新たな価値を創造し、お客さまや社会の豊かな未来を花開かせる」ことを自らの存在意義(パーパス)と定義し、大きな社会構造の変化の中で、お客さまが抱える課題の解決を積極的にサポートすると共に、これを成長機会と認識し、「社会的価値創出と経済的価値創出の両立」を経営の根幹に据えてまいります。これにより、専業信託銀行グループとして、サステナブルな社会の発展に貢献すると同時に、自らの成長の持続を図る所存です。
具体的には、以下の3つの基本方針を設定し、重点施策を実行してまいります。
イ.事業ポートフォリオの強化(持続的かつ安定的な成長への基盤強化)
① ビジネス基盤の強化
既存のお客さまに対して、長期的かつ包括的な信頼関係をベースに、新たな商品・ サービスやトータルソリューションの提供機会を拡充してまいります。
併せて、個人や法人を問わず、資産運用および資産管理等における当グループが強みを有する領域を中心に、新たなお客さまを増やし、預り資産残高の積み上げを推進してまいります。
② 新たな成長領域の確立
今後の社会構造の変化に伴い生じる課題や、足許で顕在化しつつあるお客さまのニーズを踏まえ、その解決に向けて、当社が有する機能やサービスを組み合わせたビジネスを展開することにより、新たな成長を目指してまいります。
当グループが伝統的に強みとしてきた、お客さまのニーズに沿った商品やサービスの開発にかかる創造力を活かすべく、当グループの中核をなす三井住友信託銀行で組織を再編いたします。具体的には、資産形成層やイノベーション企業等といったお客さまの将来のために、従来以上の十分な質・量のサービスを提供するべく、人材などの経営資源を重点的に投入し、成長領域の確立に努めてまいります。
③ 経営資源活用の最適化・高度化
当グループの経営体質の強化・効率化の推進に向け、集中すべき分野に対する経営資源の最適配分を進めてまいります。
デジタル技術の進化を適切に取り込むことを含め、グループ内の経営資源を柔軟に組み合わせ、最適配分と最大活用を両立する強靭な経営体質の構築を目指してまいります。
ロ.資本戦略(バランスシート、資本の効率的な活用)
銀行の規制上求められる資本の十分性を維持したうえで、資本を活用した戦略的な投資の積極化、政策保有株式やリスクアセットのコントロール等、従来以上に能動的な資本戦略を進め、健全性と資本効率を両立する資本政策を推進してまいります。
特に、リスクアセットのコントロールについては、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた、個人や法人のお客さまに対する円滑な資金供給サポートに加え、貸出資産の流動化の推進および外貨調達構造の多様化を進め、貸出資産全体の収益性改善を継続的に進めてまいります。
ハ.業務品質の高度化(ビジネスの創出・強化を支える経営インフラ整備)
専業信託銀行グループとして、フィデューシャリー・デューティーの徹底を図り、「お客さま本位」「お客さま満足」の取り組みを差別化の源泉として強化すべく、機能ごとに分化している複数の組織を一体化し、サービスの品質を高めるとともに、営業現場への意識浸透の徹底に努めてまいります。
また、事業環境の変化、新たな規制対応、グループ戦略の重要性の高まりなどを踏まえ、財務・人事・リスク管理等の分野でグループベースでの経営管理の高度化を進めてまいります。具体的には、足許の急激な環境変化等に伴う経済・金融の不透明さが深まる中で、引き続き各種リスクの適切なマネージ、及び金融犯罪対策等コンプライアンス態勢の整備に継続して取り組むとともに、ビジネスモデルの変革を支えるガバナンス体制の高度化や人材育成の更なる強化も進めてまいります。
(4) 目標とする経営指標
当グループは、本中期経営計画期間を、社会的価値創出と経済的価値創出の両立を経営の根幹とし、サステナブルな社会の発展と当グループの持続的かつ安定的な成長に向けた、基盤を確かなものとする3年間と位置付け、中期的な財務目標として、以下を設定いたします。
2019年度実績2020年度(予想)2022年度(目標)中長期ターゲット
実質業務純益2,890億円2,500億円2,900億円-
親会社株主に帰属する当期純利益1,630億円1,400億円1,900億円-
経費率(OHR)61.10%60%台半ば60%台前半50%台後半
普通株式等Tier1比率※9.70%9%台後半10%台半ば安定的に10%台維持
自己資本ROE6.25%5%台半ば7%程度9%程度
手数料収益比率54.60%50%台半ば50%台後半安定的に60%以上

※バーゼルⅢ最終化ベース(2019年度は試算値)
(主な環境想定)
2019年度末2020年度末2022年度末
日本国債(10年)0.02%0.00%0.00%
日経平均株価18,917円19,000円23,500円
為替(ドル/円)108.7円109円109円

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