訂正有価証券報告書-第4期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/07/13 13:06
【資料】
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【項目】
139項目

対処すべき課題

少子高齢化の進展や経済のグローバル化といった構造変化が加速する中、お客さまが抱えておられる金融資産や負債についての課題やニーズはますます高度化・複雑化する傾向にあります。こうした流れに伴い、当グループが果たすべき役割も一層拡大しており、お客さまと社会にとって欠くことのできない金融機関「The Trust Bank」としての確固たる地位の確立に向けて、独自の付加価値の発揮に取り組んでまいります。
(1) 既存業務の収益力強化とグループ独自の事業モデル構築
既存業務においては、各事業・グループ各社の緊密な連携と、銀行・信託・不動産業務等を一体で展開する事業モデルの活用等により、質・量の両面での営業力を強化し、顧客満足度の向上や、商品・サービスの品質の高度化に取り組んでまいります。あわせて、お客さまのさまざまなライフステージ等の場面に応じた独自の付加価値サービスの提供や、資産運用・管理業務の強化を加速してまいります。一方、新たな収益基盤の拡大に向けて、個人のお客さまへの次世代のビジネスモデル構築に取り組むほか、地域金融機関や外資系金融機関との提携を強化することにより、幅広いお客さまへ当グループの付加価値サービスの提供に努めてまいります。
(2) 戦略的経営資源配分と合理化推進による効率経営の両立
人員については、お客さまとの接点となる営業分野と、新たな付加価値サービスの提供を可能とする戦略分野への配置を推進します。とりわけ、新規業務・既存業務の両面におけるフィービジネスの強化と基礎収益力の向上に資する分野にも効果的に配置することで、経営資源の最適配分を追求してまいります。
また、継続的な経費率の改善に向けて、店舗の統廃合等の経費削減や業務効率化、採算性の向上に向けた各種活動を強化し、グループ全体での効率経営に向けた取り組みを、引き続き強化してまいります。
(3) 財務基盤の強化及びリスク管理・コンプライアンス態勢の高度化
バーゼルⅢ等、国際的な金融規制強化の趨勢を踏まえ、早期に財務基盤の強化・拡充を図るべく、保有株式の計画的な削減を着実に実行する等、資本の有効活用を通じ、採算性と効率性の向上を追求してまいります。また、海外ビジネスの拡大に合わせて外貨調達力の強化に取り組んでまいります。
リスク管理面では、当グループが海外に拠点を展開する各国の現地規制を含む国際的な金融規制に対して的確な対応を進めるとともに、コーポレートガバナンスの基礎となる各種基盤の継続的な高度化に努めてまいります。
あわせて、コンプライアンス面では、信頼を重んじる金融機関として、情報管理の徹底や、反社会的勢力との取引排除、顧客保護等管理の強化に取り組むとともに、グローバルに展開する業務に対応する態勢の強化に努めてまいります。
(4) 連結収益の拡大
グループ関係会社各社においても、既存業務の強化と、三井住友信託銀行株式会社をはじめとしたグループ各社間の連携による、顧客基盤の活性化や、新たな成長分野の発掘、グループ全体でのソリューション提供力の強化等に取り組み、連結収益の拡大と、経費削減等を通じた効率性の向上に努めてまいります。