訂正有価証券報告書-第3期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/08/21 9:22
【資料】
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【項目】
136項目

対処すべき課題

少子高齢化や経済のグローバル化・一体化といった構造変化が着実に進展する中、お客さまが抱えておられる課 題はますます高度化・複雑化しています。これに対して、当グループが果たすべき役割は一層拡大しており、お客さまと社会にとって欠くことのできない金融機関「The Trust Bank」としての確固たる地位を確立すべく、「信託銀行グループらしい」「三井住友トラスト・グループならでは」の独自の付加価値を発揮する新たなビジネスモデルを構築し、持続的成長力の強化を推進してまいります。
(1) 既存業務の収益力強化とグループ独自の事業モデル構築
既存業務においては、銀行・信託・不動産業務等を一体で展開する事業モデルを活かし、各事業・グループ各社の緊密な連携により質・量の両面での営業力を強化するとともに、商品・サービスの品質向上に努めてまいります。あわせて、お客さまのさまざまなライフステージ等の場面に応じた独自の付加価値サービスを提供する新たな事業展開を加速し、法人のお客さまに対しては、経営面や資産運用、事業推進等、幅広い分野での「戦略パートナー」を、個人のお客さまに対しては、資産を「つくる」、「ふやす」、「まもる」、「のこす」活動を支える「資産の生涯メインバンク」を目指してまいります。また、グローバルビジネスへの対応についても一層強化してまいります。
(2) 戦略的経営資源配分と合理化推進による効率経営の両立
人員については、新たな付加価値サービスの提供を可能とする戦略分野への配分を推進します。また、リテール化、グローバル化、トータルソリューション力の強化を切り口に、既存業務におけるフィービジネスの強化と基礎収益力の向上に資する分野についても効果的に配分することで、経営資源の最適配分を追求してまいります。
また、統合費用の影響による一時的な経費の増加を踏まえ、店舗の統廃合や事務・システムの統合によるコストシナジーを速やかに実現するとともに、継続的な経費率の改善に向けて、業務効率化や経費削減への取り組みをグループ全体で引き続き強化してまいります。
(3) 財務基盤の強化及びリスク管理・コンプライアンス態勢の高度化
バーゼルⅢ等、金融規制強化を踏まえ、早期に財務基盤の強化・拡充を図るべく、保有株式の計画的な削減を着実に実行する等、資本の有効活用を通じ、採算性と効率性の向上を追求してまいります。また、海外ビジネスの拡大に合わせて外貨調達力の強化に取り組んでまいります。
リスク管理面では、三井住友信託銀行株式会社において、基幹システムの統合作業を平成26年度内に完了する予定としていることから、安全・着実な実施に向けて万全の体制を構築して取り組んでまいります。また、国際的な金融規制に対しても的確な対応を進めてまいります。
あわせてコンプライアンス面では、信頼を重んじる金融機関として、情報管理の徹底や、反社会的勢力との取引排除、顧客保護等管理の強化に取り組んでまいります。
(4) 連結収益の拡大
グループ関係会社各社においても、既存業務強化の取り組みとともに、三井住友信託銀行株式会社との協働による顧客基盤の活性化や、グループ間の連携による新たな成長分野の発掘、グループ全体でのソリューション提供力の強化等の取り組みを通じて、連結収益の拡大とともに、経費削減等を通じた効率性の向上に努めてまいります。