有価証券報告書-第123期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
当行グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループ(当行及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当行は、「豊かな地域社会づくりに貢献し、信頼される銀行を目指します」、「新たな時代に柔軟に対応できる強い体力のある銀行として発展します」、「明るい働きがいのある職場を作ります」を経営理念に掲げ、地域金融機関として地域の皆様に親しまれ、信頼される銀行として地域の発展とともに歩んでまいりました。
当行グループを取り巻く環境は、人口減少の加速、産業構造の転換、DX/AIの急速な進展など、大きく変化しております。そのような中、これまでの銀行機能を提供するだけでは、地域及び当行グループの持続的成長は困難であり、当行グループ自身も変化していかなければなりません。
当行グループの役割が大きく変化する中、経営理念と並ぶ重要な指針として、2022年12月の創立80周年を機に、当行グループの全役職員からのアンケートを行い、当行グループのパーパス(存在意義)を「困りごとを『ありがとう』に変えながら、“笑顔”と“幸せ”を守りつづける」と制定しました。パーパスを判断・行動軸として全組織、全役職員が同じ方向を向いて歩みを進めることで当行グループの存在価値を高めてまいります。
また、長期ビジョンとして「「リレーション」と「ソリューション」で、地域の未来を共創する企業グループ」と制定しており、そこには当行グループの強みである「親しみやすさ」を活かすことで地域・お客さまと顔の見える関係を築き、広く地域社会の課題を解決していくことで地域社会の持続性を高め、地域と一緒になって未来を創造するという想いが込められています。
今後も、コンプライアンス態勢の確立とリスク管理態勢の強化を図り、資産の健全化を推進するとともに、ディスクロージャーを充実し、経営の透明性を高めてまいります。また、一層の経営の合理化・効率化により収益力の強化を図るとともに、お客さまの多様なニーズに応え、お客さまが抱える課題や困りごとを解決するため、対話を重視した訪問型営業を強化してまいります。
(2) 経営環境
当期の経済環境は、日本銀行によるマイナス金利政策の解除から「金利のある世界」への移行が段階的に進むなか、企業の継続的な賃上げや底堅い雇用環境を背景に国内景気は緩やかな回復基調となりました。一方、米国における通商政策の影響のほか、日中関係や中東情勢悪化の長期化など、地政学リスクの高まりによる世界経済減速の懸念に加え、物価上昇による消費マインド下振れリスクなどもあり、国内景気の先行きは不確実性が高い状況が続いております。
当行の主たる営業基盤である栃木県並びに埼玉県経済においても同様の影響が懸念され、地域経済の先行きについても一層不透明な状況となっております。
金融情勢では、ドル円為替相場は値動きの激しい展開となり、米国の関税政策の不透明感から2025年4月には一時1ドル139円台まで円高が進みましたが、その後、米国経済のインフレ再燃懸念と、日銀の利上げについて慎重な姿勢などから、円安に回帰する展開となりました。さらに2026年3月には中東情勢の緊迫化が続くなか、原油高によるインフレ懸念などを受け、1ドル160円台まで下落しました。
日本の長期金利(10年国債利回り)では、金融政策の正常化と底堅い国内景気を背景に、2026年1月には2.3%台に上昇し、その後3月には中東情勢への懸念などを背景に、2.38%と約27年ぶりの高水準となりました。
株式相場では、2025年4月は米国の関税政策の影響から日経平均株価は大きく下落したものの、その後、AI需要から半導体関連銘柄を中心に株価は上昇しました。さらに、円安による輸出企業の業績改善期待や、高市新政権への期待などから幅広い銘柄で買われ日経平均株価は上昇し、2026年2月末の終値で58,850円の最高値を更新しました。3月においては、中東情勢を巡る不透明感の強まりと原油高も相まって、3月末の日経平均株価は51,063円で終えました。
(3) 優先的に対処すべき課題
地域社会を取り巻く環境は、人口減少の加速、産業構造の転換、DX/AIの急速な進展など大きく変化しております。加えて、海外では各地で紛争が続いており、地政学リスクの高まりとともにエネルギーや食糧価格の急激な変動も発生しております。また、気候変動や様々な社会課題への対応など、これまで以上に複雑で不確実性の高い局面に、お客さま及び当行グループは直面しております。
このような環境において、「地域金融力」を発揮していくことが当行グループの使命であり、①「収益力の強化」、②「人的資本投資の強化」、③「資本効率の向上」を優先的に対処すべき課題と捉え、各課題に対して以下のとおり取組むことで「地域の持続的な発展」と「地域金融機関の持続可能なビジネスモデルの構築」を実現してまいります。
① 「収益力の強化」
当行グループは、事業性評価を起点とした課題把握、コンサルティングと中小企業融資の浸透・拡大に取組み、地域企業の価値向上に貢献してまいります。具体的には、企業のライフステージに応じた個社別の課題解決支援、特に、企業数が減少する中、創業支援、成長支援に取組むことで新たな資金需要や雇用を創出するとともに、地域産業全体の強化・再編に向けてM&A・事業承継、スタートアップ支援など、積極的なエクイティ投資による地域へのリスクテイクを推進いたします。
また、DX/AIによる行内の業務改革により生産性向上、対面営業の強化を図ることで収益力の強化を進めてまいります。
② 「人的資本投資の強化」
当行グループは、DX/AIによる業務改革により捻出した人材リソースを付加価値の高い営業分野や新事業分野に再配置するとともに、人的資本の価値を最大限発揮すべく、専門人材及び自ら考え挑戦する自律人材の育成、外部人材の登用等に積極的に投資してまいります。
併せて、第12次中期経営計画では新人事制度を制定し運用を開始いたします。年功序列から脱却し、より納得感のある評価・処遇ができる評価制度に刷新することで、多様な人材が活躍できる環境構築と人材育成の高度化を進めてまいります。
③ 「資本効率の向上」
当行グループは、資本効率の向上を課題と位置づけ、最適な資本構成の構築と企業価値の最大化に努めてまいります。前述のとおり、業務の抜本的な改革により、中小企業融資の増加に注力できる営業体制を構築いたします。また、M&A、事業承継等による非金利収入の増加を図ることで、リスクアセット利益率(RORA)を最大化いたします。さらに適正な自己資本比率を維持しつつ、配当を中心とした株主還元を充実させ、資本の適正化を図ります。
当行は、株主資本コストを8%~10%と認識しております。これら本業の収益力強化と適切な資本コントロールにより第12次中期経営計画の最終年度2030年3月期までにROE7%以上を実現し、さらに次期中計の早い段階での8%以上達成を目指してまいります。それによりPBR向上を図ります。
<第12次中期経営計画>~ 全体像 ~

~ 概要・経営目標 ~

(1) 会社の経営の基本方針
当行は、「豊かな地域社会づくりに貢献し、信頼される銀行を目指します」、「新たな時代に柔軟に対応できる強い体力のある銀行として発展します」、「明るい働きがいのある職場を作ります」を経営理念に掲げ、地域金融機関として地域の皆様に親しまれ、信頼される銀行として地域の発展とともに歩んでまいりました。
当行グループを取り巻く環境は、人口減少の加速、産業構造の転換、DX/AIの急速な進展など、大きく変化しております。そのような中、これまでの銀行機能を提供するだけでは、地域及び当行グループの持続的成長は困難であり、当行グループ自身も変化していかなければなりません。
当行グループの役割が大きく変化する中、経営理念と並ぶ重要な指針として、2022年12月の創立80周年を機に、当行グループの全役職員からのアンケートを行い、当行グループのパーパス(存在意義)を「困りごとを『ありがとう』に変えながら、“笑顔”と“幸せ”を守りつづける」と制定しました。パーパスを判断・行動軸として全組織、全役職員が同じ方向を向いて歩みを進めることで当行グループの存在価値を高めてまいります。
また、長期ビジョンとして「「リレーション」と「ソリューション」で、地域の未来を共創する企業グループ」と制定しており、そこには当行グループの強みである「親しみやすさ」を活かすことで地域・お客さまと顔の見える関係を築き、広く地域社会の課題を解決していくことで地域社会の持続性を高め、地域と一緒になって未来を創造するという想いが込められています。
今後も、コンプライアンス態勢の確立とリスク管理態勢の強化を図り、資産の健全化を推進するとともに、ディスクロージャーを充実し、経営の透明性を高めてまいります。また、一層の経営の合理化・効率化により収益力の強化を図るとともに、お客さまの多様なニーズに応え、お客さまが抱える課題や困りごとを解決するため、対話を重視した訪問型営業を強化してまいります。
(2) 経営環境
当期の経済環境は、日本銀行によるマイナス金利政策の解除から「金利のある世界」への移行が段階的に進むなか、企業の継続的な賃上げや底堅い雇用環境を背景に国内景気は緩やかな回復基調となりました。一方、米国における通商政策の影響のほか、日中関係や中東情勢悪化の長期化など、地政学リスクの高まりによる世界経済減速の懸念に加え、物価上昇による消費マインド下振れリスクなどもあり、国内景気の先行きは不確実性が高い状況が続いております。
当行の主たる営業基盤である栃木県並びに埼玉県経済においても同様の影響が懸念され、地域経済の先行きについても一層不透明な状況となっております。
金融情勢では、ドル円為替相場は値動きの激しい展開となり、米国の関税政策の不透明感から2025年4月には一時1ドル139円台まで円高が進みましたが、その後、米国経済のインフレ再燃懸念と、日銀の利上げについて慎重な姿勢などから、円安に回帰する展開となりました。さらに2026年3月には中東情勢の緊迫化が続くなか、原油高によるインフレ懸念などを受け、1ドル160円台まで下落しました。
日本の長期金利(10年国債利回り)では、金融政策の正常化と底堅い国内景気を背景に、2026年1月には2.3%台に上昇し、その後3月には中東情勢への懸念などを背景に、2.38%と約27年ぶりの高水準となりました。
株式相場では、2025年4月は米国の関税政策の影響から日経平均株価は大きく下落したものの、その後、AI需要から半導体関連銘柄を中心に株価は上昇しました。さらに、円安による輸出企業の業績改善期待や、高市新政権への期待などから幅広い銘柄で買われ日経平均株価は上昇し、2026年2月末の終値で58,850円の最高値を更新しました。3月においては、中東情勢を巡る不透明感の強まりと原油高も相まって、3月末の日経平均株価は51,063円で終えました。
(3) 優先的に対処すべき課題
地域社会を取り巻く環境は、人口減少の加速、産業構造の転換、DX/AIの急速な進展など大きく変化しております。加えて、海外では各地で紛争が続いており、地政学リスクの高まりとともにエネルギーや食糧価格の急激な変動も発生しております。また、気候変動や様々な社会課題への対応など、これまで以上に複雑で不確実性の高い局面に、お客さま及び当行グループは直面しております。
このような環境において、「地域金融力」を発揮していくことが当行グループの使命であり、①「収益力の強化」、②「人的資本投資の強化」、③「資本効率の向上」を優先的に対処すべき課題と捉え、各課題に対して以下のとおり取組むことで「地域の持続的な発展」と「地域金融機関の持続可能なビジネスモデルの構築」を実現してまいります。
① 「収益力の強化」
当行グループは、事業性評価を起点とした課題把握、コンサルティングと中小企業融資の浸透・拡大に取組み、地域企業の価値向上に貢献してまいります。具体的には、企業のライフステージに応じた個社別の課題解決支援、特に、企業数が減少する中、創業支援、成長支援に取組むことで新たな資金需要や雇用を創出するとともに、地域産業全体の強化・再編に向けてM&A・事業承継、スタートアップ支援など、積極的なエクイティ投資による地域へのリスクテイクを推進いたします。
また、DX/AIによる行内の業務改革により生産性向上、対面営業の強化を図ることで収益力の強化を進めてまいります。
② 「人的資本投資の強化」
当行グループは、DX/AIによる業務改革により捻出した人材リソースを付加価値の高い営業分野や新事業分野に再配置するとともに、人的資本の価値を最大限発揮すべく、専門人材及び自ら考え挑戦する自律人材の育成、外部人材の登用等に積極的に投資してまいります。
併せて、第12次中期経営計画では新人事制度を制定し運用を開始いたします。年功序列から脱却し、より納得感のある評価・処遇ができる評価制度に刷新することで、多様な人材が活躍できる環境構築と人材育成の高度化を進めてまいります。
③ 「資本効率の向上」
当行グループは、資本効率の向上を課題と位置づけ、最適な資本構成の構築と企業価値の最大化に努めてまいります。前述のとおり、業務の抜本的な改革により、中小企業融資の増加に注力できる営業体制を構築いたします。また、M&A、事業承継等による非金利収入の増加を図ることで、リスクアセット利益率(RORA)を最大化いたします。さらに適正な自己資本比率を維持しつつ、配当を中心とした株主還元を充実させ、資本の適正化を図ります。
当行は、株主資本コストを8%~10%と認識しております。これら本業の収益力強化と適切な資本コントロールにより第12次中期経営計画の最終年度2030年3月期までにROE7%以上を実現し、さらに次期中計の早い段階での8%以上達成を目指してまいります。それによりPBR向上を図ります。
<第12次中期経営計画>~ 全体像 ~

~ 概要・経営目標 ~
