有価証券報告書-第24期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/28 12:47
【資料】
PDFをみる
【項目】
108項目

対処すべき課題

当連結会計年度における我が国の経済は、政府・日銀主導のデフレ脱却を目指した金融・財政政策等の実施により、大企業を中心に企業業績の回復や雇用情勢の改善などに加え、円安等の効果もあり、緩やかながら景気の回復基調が続きましたが、中国経済の失速や急激な原油安等に見られる世界経済の減速懸念もあり、年明け以降の円高・株安による企業の景況感や消費者マインドの低下から力強さを欠く状況が続いており、常に国内外の経済情勢を注視していく必要があります。
このような環境の中、当社グループは、従来より金融情勢及び不動産市況等に左右されない企業体質の構築のために、投資ポートフォリオの分散化を図り、また、金融機関からの支援体制強化等を行って参りました。今後も引き続き財務基盤安定への取組を行い、中長期的なスタンスで投資事業・投資マネジメント事業を行うことにより、経営の安定化及び業績の安定化に努めて参る所存でございます。
(1) 安定収益の確保
当社グループでは、国内外における情勢の変動等、外部環境に激しく影響を受けるというビジネスリスクを軽減するために、投資対象を分散化することを最優先課題として取り組みます。また、安定した収益の確保につながる管理SPCの増加、及びアセットマネジメント業として管理する資産の増加等を目的として、情報網の構築、案件に対する企画力の強化、機動的な社内体制の整備に取り組んで参ります。
(2) 財務基盤の強化
当社グループが投資事業・投資マネジメント事業を行うためには、金融機関とのリレーションシップが必要不可欠であります。市場環境変化に左右されず安定した資金調達を行うために、金融機関とは密接な情報交換を行い、信頼関係の構築に取り組んで参ります。
(3) 経営管理体制の強化
当社グループの事業領域である金融・不動産分野では、関連する法令が多様化・高度化しており、各種業務に伴い発生するリスクは大きなものとなっております。また、法令順守に対する企業の社会的責任は重大であり、当社グループでは多様化するリスクを正しく把握し、対処しながら収益を上げていくとともに、コンプライアンスの強化を最重要視した経営管理体制の構築に取り組んで参ります。さらに、経営の透明性を高め、市場から信頼されるよう、引き続き財務報告等の開示体制の強化に努めて参ります。
なお、今後も外部環境に対し柔軟に対応していけるよう、事業計画の更新を積極的に行い、それを実践し、高機能・高専門性を基盤として常に進化し続ける企業集団として企業価値を増大させ、世界的に通用する投資会社を目指して努力し続ける所存でございます。