有価証券報告書-第60期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/26 14:50
【資料】
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【項目】
161項目

金融商品関係

(金融商品関係)
1.金融商品の状況に関する事項
(1)金融商品に対する取組方針
当社グループは、主として金融商品取引法に基づく市場デリバティブの取り次ぎ及び店頭デリバティブ取引を行っております。当社グループが行う市場デリバティブ取引の取り次ぎは、顧客の注文を金融商品取引所等にて執行する業務であり、原則、当社グループのポジションは発生いたしません。
店頭デリバティブ取引のうち、外国為替証拠金取引およびETF特化型証拠金取引は、顧客と当社グループによる相対取引でありますが、顧客に対する当社グループのポジションをリスクヘッジするために、カウンターパーティ(カバー先銀行等)との間で相対取引を行っております。
また、子会社が行う株価指数や海外商品を対象とする差金決済取引(CFD)は、顧客の注文が自動的に海外のホワイトラベル(※)提供業者に流れる仕組みとなっており、原則、子会社に為替変動リスク、価格変動リスクは発生いたしません。
※ホワイトラベルとは、ASPサービスやシステムの提供等によって、エンドユーザーに対して相手先ブランドでのサービス提供を可能とするサービスパッケージであります。
(2)金融商品の内容及びそのリスク
当社グループが保有する金融資産は、主として金融商品取引所及びカウンターパーティの金融機関に差し入れた短期差入保証金であり、差入先の契約不履行によってもたらされる信用リスクに晒されております。したがって、取引金融機関の選定については、その財務状況・外部格付機関による評価等を充分勘案して行っております。また、定期的に当該金融機関の財務情報等を入手し、モニタリングを行っております。保有する投資有価証券は株式であります。
これらはそれぞれ発行体の信用リスク及び金利の変動リスク、市場価格の変動リスクに晒されております。なお、投資有価証券には流動性に乏しい非上場株式115百万円(帳簿価額)が含まれております。
(3)金融商品に係るリスク管理体制
①信用リスク(取引先の契約不履行等に係るリスク)の管理
当社グループが行う市場デリバティブ取引の取り次ぎ、店頭デリバティブ取引等は、顧客から証拠金を受け入れ、その証拠金の範囲内で取引を行っております。当社グループは、顧客の取引口座開設にあたり、投資の知識・経験等の顧客属性を適正に管理するほか、ロスカット制度により顧客に損失が発生した場合でも受け入れた証拠金の範囲内に損失額が収まるように、顧客の与信リスク管理には万全を期しております。
当社グループは、外国為替証拠金取引について、顧客に対する当社グループのポジションをリスクヘッジするために、カウンターパーティと相対取引をしております。当社グループは、これらのカウンターパーティに保証金を差し入れておりますが、取引先リスク等を分散するために欧米等において実績のある銀行複数社のカウンターパーティと取引をしております。
②市場リスク(為替や金利等の変動リスク)の管理
当社においては、カバー取引の執行前に発生する為替取引やETF取引の自己のポジションの市場リスクにつきましては、「カバー取引に関する規程」に基づきポジションの保有限度額及び損失上限額を設定し、毎営業日取引の執行状況を管理することとしております。相場の急変、損失が上限額に達した場合等は、必要に応じて取引の停止、ポジションの決済を行っております。
また、計数的なリスク管理は「リスク管理規程」に従い、金融商品取引法第46条の6第1項に基づき毎月内閣総理大臣への提出義務がある自己資本規制比率については、内閣府令で定められた方式によって経理部が算定し、日々の状況については、内部管理統括責任者に報告を行い、取締役会に対して毎月報告しております。
③資金調達に係るリスク(支払期日に支払いを実行できなくなるリスク)の管理
当社は、経理部が各部署からの報告等に基づき適時に資金管理を行い、手許流動性を維持することで流動性リスクを管理しております。また、資金調達手段の多様化を図るため複数の金融機関と当座貸越契約等を締結し一時的な資金需要への余力を確保するほか、カウンターパーティとの間でカバー取引を行うにあたって必要となる差入保証金の一部を金融機関との支払承諾契約に基づく保証状により代用することによって、手許流動性の維持を図り、流動性リスクを管理しております。
2.金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりであります。なお、時価を把握することが極めて困難と認められるものは含まれておりません((注)2.参照)。
前連結会計年度(2018年3月31日)
連結貸借対照表計上額
(百万円)
時価(百万円)差額(百万円)
(1)現金・預金5,7615,761
(2)預託金19,53119,531
(3)短期差入保証金55,41855,418
(4)外為取引未収入金14,26014,260
(5)投資有価証券33
資産計94,97494,974
(1)受入保証金73,64473,644
(2)外為取引未払金14,26014,260
負債計87,90587,905
デリバティブ取引(*)3,9803,980
ヘッジ会計が適用されていないもの(1,129)(1,129)(―)
デリバティブ取引計2,8512,851

(*) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しております。
なお、連結貸借対照表へは、外為取引未収入金に正味の債権3,980百万円を計上しており、外為取引未払金に正味の債務1,129百万円を計上しております。
当連結会計年度(2019年3月31日)
連結貸借対照表計上額
(百万円)
時価(百万円)差額(百万円)
(1)現金・預金6,3076,307
(2)預託金23,36623,366
(3)短期差入保証金57,98257,982
(4)短期貸付金1,0801,080
(5)外為取引未収入金17,23517,235
(6)投資有価証券22
資産計105,975105,975
(1)受入保証金81,96681,966
(2)外為取引未払金17,23517,235
負債計99,20199,201
デリバティブ取引(*)4,0354,035
ヘッジ会計が適用されていないもの(543)(543)(―)
デリバティブ取引計3,4923,492

(*) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しております。
なお、連結貸借対照表へは、外為取引未収入金に正味の債権4,035百万円を計上しており、外為取引未払金に正味の債務543百万円を計上しております。
(注)1.金融商品の時価の算定方法並びに有価証券及びデリバティブ取引に関する事項
資 産
(1)現金・預金、(2)預託金
これらは短期間で決済されるため、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額によっております。
(3)短期差入保証金
日々計算による出し入れを行っているため、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額によっております。
(4)短期貸付金
短期間で返済されるため、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額によっております。
(5)外為取引未収入金
構成要素であるデリバティブ取引の評価損益については、日々洗替え計算を行っており、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額によっております。
(6)投資有価証券
これらの時価について、株式は取引所の価格によっております。
また、保有目的ごとの有価証券に関する事項については、注記事項「有価証券関係」をご参照ください。
負 債
(1)受入保証金
日々計算による出し入れを行っており、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額によっております。
(2)外為取引未払金
構成要素であるデリバティブ取引の評価損益については、日々洗替え計算を行っており、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額によっております。
デリバティブ取引
注記事項「デリバティブ取引関係」をご参照下さい。
2.時価を把握することが極めて困難と認められる金融商品
(単位:百万円)

区分前連結会計年度
(2018年3月31日)
当連結会計年度
(2019年3月31日)
非上場株式115115
匿名組合出資金302341

これらについては、市場価格がなく、時価を把握することが極めて困難と認められることから、「(6)投資有価証券」には含めておりません。
3.金銭債権及び満期のある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2018年3月31日)
1年以内
(百万円)
1年超
5年以内
(百万円)
5年超
10年以内
(百万円)
10年超
(百万円)
現金・預金5,761
預託金19,531
外為取引未収入金14,260
合計39,553

当連結会計年度(2019年3月31日)
1年以内
(百万円)
1年超
5年以内
(百万円)
5年超
10年以内
(百万円)
10年超
(百万円)
現金・預金6,307
預託金23,366
短期貸付金1,080
外為取引未収入金17,235
合計47,989