有価証券報告書-第114期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/28 15:05
【資料】
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【項目】
125項目
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「まちづくりを通じて社会に貢献する」という基本使命のもと、「人を、想う力。街を、想う力。」というブランドスローガンを掲げ、企業グループとしての成長と、様々なステークホルダーとの共生とを高度にバランスさせながら、「真の企業価値の向上」を目指しています。
(2) 中長期的な経営戦略、目標とする経営指標及び会社の対処すべき課題
当不動産業界においてはオフィス賃貸市場において、企業業績の回復による需要を背景とした稼働率や賃料水準の維持、向上が期待されます。分譲マンション市場では、立地条件等による需要の二極化が進むことが想定される中、工事費の変動、金利動向等にも注視していく必要があります。不動産投資市場においては、投資家からの安定したリターンが見込まれる不動産投資商品への期待を背景に底堅く推移している一方、海外の政策動向や経済情勢を踏まえた海外投資資金の動向には留意する必要があります。
当社グループと致しましては、このような事業環境に加え、第四次産業革命と呼ばれる価値観の変化を促すようなテクノロジーの急速な進歩といった社会全体の変容を背景に、事業をとりまく社会・経済環境に大きな変化が加速的に巻き起こっていることを踏まえて策定した平成29年度からの3ヶ年の中期経営計画に基づき、着実に事業に取り組んでおります。平成29年度からの中期経営計画においては、10年先を見据え、「時代の変化を先取りするスピードで、競争力あふれる企業グループに変革する」という、当社グループ全体の共通指針の下、本計画期間を前計画期間までの収益基盤強化の成果を利益として具現化する3年間と位置付け、丸の内エリアを中心とするオフィスビル事業等における大型プロジェクトの稼働開始に伴う確実な収益の獲得を図ると共に、海外事業の拡大・進化、回転型投資におけるバリューチェーンの活性化を推進いたします。あわせて、当社グループがこれまで積み上げてきた強みを最大限に発揮しながら、環境変化の加速をビジネスチャンスと捉え、2020年代の更なる成長に向けたビジネスモデル革新を推進すると共に、更なるコーポレートガバナンス体制の強化により、ステークホルダーとの共生と長期的な企業価値向上を目指して参ります。
○各セグメントとコーポレートの戦略
・ビル事業
開発中プロジェクトの順次稼働による賃貸利益の伸長、丸の内の「OPEN INNOVATION FIELD」化及び持続的成長に向けた豊富な長期的開発パイプラインの充実を図ります。
・生活産業不動産事業
商業施設・ホテルの新規開発・リニューアル・増床の推進と、物流施設事業のプラットフォームの強化を図ります。
・住宅事業
国内分譲事業を着実に推進する一方で、ストックビジネス領域において多様化するニーズにも対応し、更に海外事業の拡大・本格利益寄与による成長を図ります。
・海外事業
米国の旗艦ビルの大規模改修及びグローバルプラットフォームを活用した「ハイブリッド・モデル投資」、新興国におけるノウハウを活かせる開発事業の積極拡大を展開します。
・投資マネジメント事業
日・米・欧・アジアにプラットフォームを広げ、クロスボーダーな投資ニーズの拡大を背景とした持続的な拡大を図ります。
・ホテル事業
増加し続ける宿泊ニーズをとらえ「ロイヤルパークホテル」ブランドの運営事業として軒数拡大を図ります。
・設計監理事業
大規模設計監理業務の継続受注と、コンサル・CM等の成長分野や海外事業の強化及び三菱地所グループ技術支援を推進します。
・不動産サービス事業
幅広いサービスメニューと全国に広がる支店網、三菱地所グループの総合力を活用し、法人仲介・不動産コンサルティングのトップ企業を目指します。
・コーポレート
わが国におけるESGの先進企業としての地位を確立し、ステークホルダーとの共生と長期的な企業価値向上を目指します。
・ソリューション営業
グループの全社総合営業窓口として顧客企業のニーズに対応した企業提案や中長期的な開発案件、事業連携等の事業機会創出を図ります。
計数目標は次の通りです。当社グループとしては、丸の内エリアの優位性や各事業領域における当社グループの強み・ノウハウを発揮することで着実な利益の拡大を図ります。
<経営指標>
平成28年度
実績
平成31年度
中計目標
(平成29年5月公表)
平成31年度
業績見通し
(平成30年5月公表)
成長性
指標
営業利益1,925億円2,200億円2,300億円
(参考)海外利益 *1
キャピタルゲイン等 *2
約270億円約350億円
約420億円約380億円
効率性
指標
営業利益/総資産(ROA)3.6%3.5%程度3.8%
健全性
指標
ネット有利子負債/EBITDA倍率 *37.7倍8倍台半ば8倍程度
(ハイブリッドファイナンス考慮後)(7.1倍)(8倍程度)(7倍台半ば)

(注)*1. 海外事業セグメントの営業利益及びその他のセグメントにおける海外事業利益
*2. 分譲住宅を除く物件売却益や一過性利益等
*3. ネット有利子負債=有利子負債-現金及び現金同等物
EBITDA=営業利益+受取配当・利息+持分法投資損益+減価償却費+のれん償却費
<投資回収計画(平成29年度~平成31年度)>
投資回収ネット投資
(投資-回収)
全社合計20,500億円11,500億円9,000億円
(内、国内分譲マンション)(7,000億円)(6,000億円)(1,000億円)

(3) 株式会社の支配に関する基本方針
当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要、基本方針の実現に資する特別な取組みの内容の概要、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの内容の概要、並びに各取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由は、以下の通りであります。
なお、当社は、平成28年6月29日開催の当社第117回定時株主総会における承認決議に基づき、当社株式の大量取得行為に関する対応策(以下「本プラン」といいます。)を更新しております。
一 基本方針の内容の概要
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。
当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式について大量買付がなされる場合、これが当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。
しかし、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの等、大量買付の対象となる会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
また、当社株式の大量買付を行う者が当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値・株主共同の利益は毀損されることになります。
当社としては、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては必要かつ相当な対抗をすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
二 基本方針の実現に資する特別な取組みの内容の概要
(イ)基本方針の実現に資する特別な取組み
当社グループの企業価値は、不動産に関連する様々な事業・資産のポートフォリオをベースとし、これらの組み合わせや相互補完によりもたらされるシナジーにより高められると共に、不動産事業に関する専門的な知識、深い経験、ノウハウによって支えられています。具体的には、従来から強みがあり、収益の柱となっている、資金投下によりデベロップメント事業を行う「投資開発事業領域」と、「オフィス(PM・リーシング)」、「商業・物流」、「投資マネジメント」、「設計監理」、「ホテル」、「不動産サービス」等、グループ力を生かしてソリューションサービスを提供する「マネジメント・サービス事業領域」との間のバリューチェーンを強化し、ハード・ソフト一体で顧客起点の価値創造を行うという視点から、オフィスビル、住宅、商業施設、物流施設、ホテル等の開発やこれらを組み合わせた複合開発、更にはより広範にわたる面的な開発等、様々なプロジェクトを推進しております。こうした様々な事業の推進にあたっては各ステークホルダーとの信頼関係の構築が不可欠であり、長期的視野に立った総合的なまちづくりが事業価値の最大化につながる重要な要素と考えております。
平成29年度からの中期経営計画においては、10年先を見据え、「時代の変化を先取りするスピードで、競争力あふれる企業グループに変革する」という当社グループ全体の共通指針の下、本計画期間を前計画期間までの収益基盤強化の成果を利益として具現化する3年間と位置付け、丸の内エリアを中心とするオフィスビル事業等における大型プロジェクトの稼働開始に伴う確実な収益の獲得を図ると共に、海外事業の拡大・進化、回転型投資におけるバリューチェーンの活性化を推進いたします。あわせて、当社グループがこれまで積み上げてきた強みを最大限に発揮しながら、環境変化の加速をビジネスチャンスと捉え、2020年代の持続的な成長に向けたビジネスモデル革新を推進し、ステークホルダーとの共生と長期的な企業価値向上を目指して参ります。
また、当社においては、コーポレートガバナンス機能の充実は、経営上の最重要課題の一つであるとの認識の下、多様なバックグラウンドを有する社外取締役を複数選任すると共に、取締役の任期を1年とする等、コーポレートガバナンス機能の強化を図って参りました。そのような中、取締役会による経営監督機能の更なる強化、並びに業務執行における権限・責任の明確化及び意思決定の迅速化を推進すると共に、経営の透明性・客観性の向上を図るべく、平成28年6月29日開催の当社第117回定時株主総会での承認を経て、指名委員会等設置会社へ移行いたしました。移行後は、全15名中7名を独立した社外取締役が占める取締役会の下で、独立した社外取締役が過半数を占める指名・監査・報酬の3委員会が設置される体制となったことから、当該体制において、当社の中長期的な企業価値向上に資する、効率的かつ実効性のあるコーポレートガバナンス機能の更なる高度化を図って参ります。
当社の利益配分については、株主の皆様に対する安定的な利益還元に努めていくことを基本としながら、丸の内再構築をはじめとする今後の事業展開に伴う資金需要にも配慮しつつ、当社グループの業績の水準等を総合的に勘案し、連結配当性向25~30%程度を目処として決定していきたいと考えております。
(ロ)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するため
の取組み(本プラン)の内容の概要
1. 本プランの目的
本プランは、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値・株主共同の利益に反する大量買付を抑止すると共に、大量買付が行われる際に、当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案したり、あるいは株主の皆様がかかる大量買付に応じるべきか否かを判断するために必要な情報や時間を確保すること、株主の皆様のために交渉を行うこと等を可能とすることを目的としております。
2. 本プランの概要
本プランは、当社株券等の20%以上を取得しようとする者が現れた際に、買収者に事前の情報提供を求めるなど、上記の目的を実現するために必要な手続を定めております。買収者は、本プランに係る手続に従い、当社取締役会において本プランに定める新株予約権の無償割当ての不実施に関する決議がなされた場合に、当該決定時以降に限り当社株式の大量買付を行うことができるものとされています。
当社は、本プランにおける対抗措置の発動の判断について、取締役の恣意的判断を排するため、当社経営陣から独立した当社社外取締役等のみから構成される独立委員会において、その客観的な判断を経るものとしております。
買収者は、買付の開始に先立ち、買付の内容の検討に必要な所定の情報を提供するものとされ、また、独立委員会は、当社取締役会に対しても、買収者の買付の内容に対する意見や代替案等の情報を提供するよう要求することができます。
独立委員会は、買付の内容や当社取締役会の代替案の検討、買収者との協議・交渉等を行い、かかる検討等の結果、買収者が本プランに定められた手続に従わない場合や当社株式の大量買付が濫用的な買付等である場合等、本プラン所定の発動要件を満たす場合には、当社取締役会に対して、買収者による権利行使は原則として認められないとの行使条件及び当社が買収者以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権を、その時点の当社を除く全ての株主に対して新株予約権無償割当ての方法により割り当てる対抗措置の発動を勧告します。当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重して、新株予約権の無償割当ての実施又は不実施等に関する決議を行います。また、当社取締役会は、これに加えて、本プラン所定の場合には、株主意思確認総会を招集し、株主の意思を確認することがあります。
本プランに従って新株予約権の無償割当てがなされ、その行使又は当社による取得に伴って買収者以外の株主の皆様に当社株式が交付された場合には、1個の新株予約権につき、最大1株までの範囲内で当社取締役会が定める数の当社株式が発行されることから、買収者の有する当社の議決権割合は、最大約50%まで希釈化される可能性があります。
本プランの有効期間は、原則として、平成28年6月29日開催の第117回定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとなっております。
三 具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
当社の中長期経営計画、コーポレートガバナンスの強化及び株主に対する安定的な利益還元等の各施策は、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに当社の基本方針に沿うものです。
また、本プランは、当社株式に対する買付等が行われた際に、当社の企業価値・株主共同の利益を確保するための枠組みであり、基本方針に沿うものです。特に、本プランについては「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則の要件を完全に充足していること、第117回定時株主総会において株主の皆様の承認を得ていること、一定の場合に株主意思確認総会において株主意思を確認することとしていること、及び取締役の任期は1年であり、また当社取締役会によりいつでも本プランを廃止できるとされていること等株主意思を重視するものであること、独立性の高い社外取締役によって構成される独立委員会が設置され、本プランの発動に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、独立委員会は当社の費用で第三者専門家を利用し助言を受けることができるとされていること等により、その公正性・客観性が担保されており、企業価値・株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

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