有価証券報告書-第100期(2022/04/01-2023/03/31)

【提出】
2023/06/23 9:05
【資料】
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【項目】
143項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、以下の経営理念及びサステナビリティ方針のもと、企業活動を通じた社会課題解決への取り組みにより、持続可能な社会の実現に貢献するとともに、当社グループの企業としての持続的な成長を目指しております。
私たちの理念・行動指針
経 営 理 念1. 価値ある事業空間を提供しお客様と共に発展することにより、社会に貢献します。
2. 信用を重んじ質を重視した経営を堅持して、お客様・株主・社員の信頼に応えます。
3. 革新と効率を尊び、活力ある企業風土を築きます。
企業行動指針1. お客様本位の徹底
お客様のニーズと信頼に応え、安全で良質な環境とサービスを提供します。
2. コンプライアンスの実践
法令および規律を遵守し、高い倫理観に根ざした社会的良識をもって行動します。
また、公正、透明、適正な取引を行い、政治、行政との健全かつ正常な関係を保ちます。
反社会的勢力および団体とは一切関係を遮断し、毅然とした対応をします。
3. 社会発展への貢献
地域との良好な関係を構築し、良き市民として積極的に社会貢献活動を行います。
4. 公正な情報開示
株主はもとより、広く社会とのコミュニケーションをとり、企業情報を適時、的確かつ公正に開示します。
5. 環境問題への取り組み
環境保全は経営の重要な課題であることを認識し、自主的、積極的に環境問題に取り組みます。
6. 個性を尊重する企業風土
ゆとりと豊かさを実現し、安全で働きやすい職場環境を確保するとともに、社員の人格、個性を十分尊重します。

サステナビリティ方針
環境問題に積極的に取り組み、未来の豊かな環境と事業活動との両立を目指します。
1.気候変動への対応
2.資源の持続可能な利用と循環型社会への貢献
ステークホルダーとの協働を通じ、社会全体の継続した発展を目指します。
3.お客様への貢献
4.株主・投資家との対話
5.パートナー企業との協働
6.地域社会への貢献
7.従業員への取り組み(ウェルビーイングの取り組み)
コンプライアンスの遵守や公正な情報開示を通じて、透明性高くあり続けます。
8.サステナブル経営への取り組みの監督
9.コンプライアンスの遵守
10.ESG関連情報の開示とコミュニケーション

(2)経営戦略・経営指標
当社グループは、堅実な経営基盤を堅持しつつ、営業基盤の拡大を図るために新規投資を継続的に実施して、事業の発展を目指す方針であります。中長期的に新規優良物件に対する投資を継続して推進するとともに、既存施設の見直しも進めて、経営効率の改善及び健全な財務体質の維持に努めてまいります。
この方針の下、2020年3月期から7ヵ年の中期経営計画「ここからの挑戦~新たな成長のステージへ~」を策定し、新築した虎ノ門ビル・OBPビルを計画通り稼働させるなど、既存事業の基盤を着実に築いてまいりました。
一方こうしたなか、上記中期経営計画期間中に、不動産マーケットの高騰や新型コロナウイルス感染症の影響による経済停滞やワークスタイル、ライフスタイルの変化等の影響を受け、当社グループを取り巻く事業環境は大きく変化いたしました。
このような状況下、より高い利益成長と高い資産・資本効率を実現するためには、当社グループを取り巻く外部環境の変化に対応できる基盤や体制の一段の整備を図るとともに、新経営体制のもと2048年に迎える創立100周年を見据えた成長基盤の確立とESGを意識したサステナブル経営推進のための改革が必要と考え、上記中期経営計画を見直し、2024年3月期から2033年3月期の10ヵ年を対象とする長期経営計画を以下のとおり新たに策定いたしました。
(長期経営計画の概要)
対象期間2024年3月期から2033年3月期の10ヵ年
基本方針1.サステナブル経営を実現し、持続的な企業価値向上を図る。
2.投資環境の変化を見極め、ポートフォリオの拡充による企業規模の拡大と新たな収益モデルの創出を目指す。
10年後の目指す姿社員一人一人が創意工夫と挑戦を通じて成長し、時代のニーズに応える価値ある事業空間を提供することにより、サステナブルな社会に貢献し続ける会社






本計画については2期に分けて計画を推進してまいります(フェーズⅠ:2024年3月期から2028年3月期、フェーズⅡ:2029年3月期から2033年3月期)。本計画期間を通じて長期保有資産の積み上げを継続的に進めていくとともに、計画の各フェーズに応じて、新規事業の収益化に向けた準備、成長基盤強化と環境変化に対する体制強化(フェーズⅠ)、新規事業の収益実現(フェーズⅡ)を図ってまいります。具体的には、健全な財務体質を堅持しつつ、多様なアセットタイプや、きめ細かいビル管理等の当社グループが持つ従来の強みを活かした成長促進を図るとともに、資産回転型事業による資産の拡充と組み換え、エクイティ投資・海外投資、一段と多様なアセットタイプへの投資等に取り組むことで、ストック事業とフロー事業のバランスのとれた収益構造への転換や、景気変動リスクを低減し、安定した収益基盤の拡充を図る方針です。そして、フロー事業への取組等によるROA向上を目指し、結果としてROEの改善・向上の実現を目指します。また、1株当たり利益を重視した安定的な配当・増配を継続し、本計画期間中の配当性向は45%程度への引き上げを目指してまいります。
併せて本計画では、GHG排出量削減目標やグリーンビル認証取得面積率の目標設定など、当社グループのマテリアリティ(重要課題)に紐付く取組課題・KPIの決定とその進捗管理を図っていくとともに、人材育成や多様な人材の確保など長期経営計画を支える人員構成とすべく、人的資本経営に向けた取組の強化を図るなど、ESGを意識したサステナビリティ戦略も推進してまいります。
本計画の達成状況を判断するための客観的な指標は以下のとおりであります。なお、本計画においては、投資手法の多様化を事業戦略の一環としていることから、新たに償却前事業利益(事業利益(営業利益+持分法投資損益)+減価償却費)を重要な経営指標としております。
① 業績計画(数値目標)
2023年3月期(実績)長期経営計画
フェーズⅠ2024年3月期~2028年3月期フェーズⅡ2029年3月期~2033年3月期
事業利益
(営業利益+持分法投資損益)
53億円70億円(2028年3月期)140億円(2033年3月期)
償却前事業利益
(事業利益+減価償却費)
91億円110億円(同上)180億円(同上)
自己資本比率46.5%30%以上 ※
ネット有利子負債
/EBITDA倍率
6.7倍10倍程度
ROA
(事業利益/総資産)
3.6%4.0%以上5.0%以上
ROE
(当期純利益/自己資本)
5.9%6.0%以上8.0%以上
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
ネット有利子負債/EBITDA倍率:ネット有利子負債/償却前営業利益
ROA(事業利益/総資産):事業利益/((前連結会計年度末総資産+当連結会計年度末総資産)/2)

※ 財務規律を維持する上での下限値として設定しておりますが、長期経営計画最終年度の2033年3月期末の自己資本比率は40%程度を計画しているなど健全な財務体質を堅持していく方針です。
② 投資計画
長期経営計画
フェーズⅠ2024年3月期~2028年3月期(累計)フェーズⅡ2029年3月期~2033年3月期(累計)合計
不動産投資(A)670億円1,630億円2,300億円
更新修繕投資(B)100億円100億円200億円
投資回収(C)-800億円800億円
ネット投資額
(A)+(B)-(C)
770億円930億円1,700億円
サステナビリティ投資
(環境投資+人材投資)
40億円60億円100億円

(3)優先的に対処すべき事業上の課題
今後のわが国経済は、コロナ禍からの社会経済活動の正常化が進み、個人消費の回復や企業の設備投資の増加、賃金の上昇、インバウンド需要の増加等、内需を中心に緩やかな景気回復が続くとみられますが、物価上昇に伴う個人消費の伸び悩みや、資源高、人手不足を背景とした供給制約、及び海外経済の停滞に伴う輸出減等の景気下振れリスクには留意する必要があります。
不動産賃貸業界におきましては、リモートワーク等の拡大によるオフィス需要の変化は継続するとみられ、引き続き不動産市況の動向について注視していく必要があり、将来見通しは楽観視できないと考えられます。
また、少子高齢化、アフターコロナ、複雑化する国際情勢、サステナビリティに対する意識の高まり、IT技術の進展等、わが国を取り巻く環境に大きな変化がみられます。
こうした事業環境の変化に対処すべく、前項「(2)経営戦略・経営指標」にて記載のとおり、当社グループは2024年3月期から2033年3月期の10ヵ年を対象とする長期経営計画を策定いたしました。本計画に掲げる重点施策の中でも特に「次なる成長へ向けた新規事業投資戦略」と「ESGを意識したサステナビリティ戦略」の2点を重点的に対処すべき課題と捉え、取組を加速してまいります。特に重点的に対処すべき課題としております2点につきましては、以下のとおりです。
①次なる成長へ向けた新規事業投資戦略
(イ)首都圏を中心としたオフィス、物流倉庫、都市型商業ビルの取得
(ロ)昨今のデータ通信量の増加に応える新データセンタービル開発用地の取得
(ハ)フロー事業(資産回転型事業、エクイティ投資)への取組など投資手法の多様化
(ニ)アセットタイプの一段の多様化(法人向け賃貸レジデンス、ヘルスケア施設等)
(ホ)他社とのアライアンスも含めた海外投資の取組
②ESGを意識したサステナビリティ戦略
(イ)TCFD提言への取組を通じた気候変動問題への積極的な対応
(ロ)当社のマテリアリティ(重要課題)に紐付く取組課題・KPIの決定とその進捗管理(GHG排出削減目標の
設定、グリーンビル認証取得面積率の目標設定等)
(ハ)人的資本経営に向けた取組強化(人材育成、多様な人材確保、長期経営計画を支える人員構成、社内環境
整備、DX推進等)
上記重点的に対処すべき課題に取り組みつつ、今後とも外部環境や不動産市況等の変化を機敏に捉えながら、長期経営計画を着実に推進することによってステークホルダーの皆様の負託に応えてまいります。

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