有価証券報告書-第24期(平成30年1月1日-平成30年12月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、記録的な豪雨や地震、台風などの自然災害が立て続けに発生し、一時的に景気回復は鈍化いたしましたが、堅調な企業業績を背景に、雇用・所得環境は改善しており、景気は回復基調で推移いたしました。一方で、世界経済においては、貿易摩擦問題などの地政学的リスクが存在しており、経済減速の懸念が強まりました。
不動産関連業界におきましては、住宅ローン金利が低位で推移するなど、実需の住宅取引は安定的に推移いたしました。また、用地価格や建築コストが高騰するなど、新築マンションの販売価格が高止まりしている一方で、立地・環境面の選択肢が幅広く、新築住宅と比較すると割安感のある中古住宅の取引件数は緩やかながら増加傾向で推移しております。
このような経営環境のなかで当社グループにおきましては、中古住宅・リフォームの市場拡大を背景に、「中古住宅×リフォーム×FP」の取扱件数増加に取り組むなど、ワンストップ体制のシナジー最大化戦略に注力することで、持続的成長と高収益な事業基盤の実現を目指してまいりました。
まず、流通店舗を新たに出店することで事業エリアの拡大を図るとともに、インターネット媒体の集客力強化に取り組み、住宅を購入されるお客様の来店件数が前期比13.8%増加するなど、ワンストップサービスの販売機会が増加いたしました。更に、流通事業に集まる売却情報を活かし、お客様のリフォーム検討に適した中古住宅を開発分譲事業で確保しておく戦略も奏功し、リフォームの提案機会が増加いたしました。
一方で、中部圏進出に伴う出店や販路開拓などの各種投資をはじめとし、更なる活動エリア拡大を見据えた人員の獲得、業務効率向上を目的とした設備投資など、将来の事業展開に関する先行費用が発生しております。
これらの結果、当連結会計年度における連結業績は、売上高6,054百万円(前期比15.9%増)、営業利益507百万円(同19.5%減)、経常利益488百万円(同21.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益329百万円(同20.4%減)となりました。
報告セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
流通事業におきましては、事業間シナジーの基軸として各種連携に取り組んだ結果、住宅を購入されるお客様の成約件数が前期比10.4%増加したことに伴い、同時にリフォームを提案する機会も増加いたしました。また、開発物件の取扱件数が同29.0%増加するなど、グループ全体の収益に貢献いたしました。なお、中部圏1号店となる覚王山営業所と2019年1月に出店した藤が丘営業所(名古屋市名東区)の出店費用を含む広告宣伝費(前期比28.7%増)や今後の出店計画を踏まえた増員による人件費(同21.0%増)が発生しております。この結果、売上高は1,080百万円(前期比10.6%増)、営業利益は271百万円(同9.1%減)となりました。
リフォーム事業におきましては、流通店舗に来店されたお客様に対して、住宅購入の検討段階から積極的にリフォームを提案する営業戦術が奏功するなど、契約件数が前期比9.8%増加いたしました。また、第4四半期末の受注残高459百万円(前期比33.8%増)は、工事完成次第、順次引渡しを行ってまいります。この結果、売上高は1,603百万円(前期比6.7%増)、営業利益は317百万円(同4.6%増)となり、売上高と営業利益の過去最高を更新いたしました。
開発分譲事業におきましては、流通店舗に集まる売主様直接の売却情報を活用するなど、仕入を積極的に行うとともに、販売においても、流通店舗の営業資産を活用することで販売期間の短縮とリフォームの受注増加に寄与いたしました。なお、自社物件の現場数増加に伴う販売人員の増強等により、営業費用が前期比60.0%増加いたしました。この結果、売上高は3,244百万円(前期比30.2%増)、営業利益は164百万円(同16.3%減)となりました。
受託販売事業におきましては、シナジー効果の最大化戦略に基づき、他社から受託する販売物件数を抑え、自社物件の販売に経営資源を注力するなど、経営方針の転換が奏功いたしました。この結果、売上高は66百万円(前期比2.3%減)、営業利益は54百万円(同89.4%増)となりました。
不動産取引派生事業におきましては、住宅ローン事務代行と損害保険・生命保険の紹介など、住まい・暮らしに関わるサービスの拡充により、ワンストップサービスをご利用いただくお客様の満足度向上に取り組みました。また、受託販売事業に連動した広告制作業務に関しては、受託現場数の減少に伴い売上高が前期比18.1%減少いたしました。この結果、売上高は146百万円(前期比7.1%減)、営業利益は71百万円(同9.8%減)となりました。
その他の事業におきましては、中古住宅・リフォーム市場の拡大を目的に、不動産業界のミドルマーケットに対して、事業戦略や人材戦略などのソリューションを提供してまいりました。また、阪大・神大合格専門塾「志信館」においては、夏合宿の実施や新規入塾の獲得に取り組みました。この結果、売上高は153百万円(前期比12.5%減)、営業利益は19百万円(同59.9%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ157百万円増加し、1,687百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、税金等調整前当期純利益488百万円に対し、開発分譲物件の新規仕入等によりたな卸資産(販売用不動産及び未成工事支出金等)の増加額1,292百万円、法人税等の支払額167百万円及び売上債権の増加額121百万円、並びに前渡金の増加額47百万円、その他31百万円、未払金の減少額27百万円によりそれぞれ資金が減少した一方で、仕入債務の増加額52百万円及び減価償却費42百万円、並びに未払費用の増加額34百万円、前受金の増加額30百万円によりそれぞれ資金が増加したことを主な要因として、1,042百万円の資金減少(前期は387百万円の資金減少)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、将来の戸建分譲用地の取得並びに流通店舗出店に伴う改装費用等による有形固定資産の取得による支出304百万円を主な要因として、311百万円の資金減少(前期は49百万円の資金減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、開発物件の仕入資金等として短期借入金の純増額1,759百万円及び長期借入れによる収入500百万円それぞれ資金が増加した一方で、開発物件の引渡し等により長期借入金の返済による支出(1年内返済予定の長期借入金を含む)609百万円、配当金の支払額146百万円の資金がそれぞれ減少したことにより、1,511百万円の資金増加(前期は402百万円の資金増加)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループの事業形態におきましては、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績の記載はしておりません。
b.契約実績
当社グループが行っている事業のうち、流通事業、受託販売事業、不動産取引派生事業は、契約締結から売上計上までの期間が短いため、記載を省略しております。
当連結会計年度におけるリフォーム事業の契約実績は次のとおりであります。
| 前連結会計年度 (自 2017年1月1日 至 2017年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年1月1日 至 2018年12月31日) | ||||||
| 期中契約高 | 期末契約残高 | 期中契約高 | 期末契約残高 | ||||
| 数量 (戸) | 金額 (百万円) | 数量 (戸) | 金額 (百万円) | 数量 (戸) | 金額 (百万円) | 数量 (戸) | 金額 (百万円) |
| 587 | 1,558 | 52 | 343 | 625 | 1,641 | 81 | 459 |
(注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.期末契約残高が増加した要因は、受注が好調に推移したことによるものであります。
当連結会計年度における開発分譲事業の契約実績は次のとおりであります。
| 前連結会計年度 (自 2017年1月1日 至 2017年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年1月1日 至 2018年12月31日) | ||||||
| 期中契約高 | 期末契約残高 | 期中契約高 | 期末契約残高 | ||||
| 数量 (戸) | 金額 (百万円) | 数量 (戸) | 金額 (百万円) | 数量 (戸) | 金額 (百万円) | 数量 (戸) | 金額 (百万円) |
| 105(1) | 2,543 | 3(-) | 225 | 126(-) | 3,425 | 12(-) | 406 |
(注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.上記の数量欄及び金額欄には、建築条件付にて土地の売買契約を締結した場合においては、戸数及び契約金額を含めて記載しておりますが、当該契約に付随する建物の建築請負契約につきましては、契約金額のみ金額欄に含めております。
3.数量欄の( )は、駐車場販売数を外書きで表示しております。
4.期中契約高及び期末契約残高が増加した要因は、受注及び販売が好調に推移したことによるものであります。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年1月1日 至 2018年12月31日) | 構成比(%) | 前年同期比(%) | |
| 流通事業 | (百万円) | 1,080 | 17.2 | 10.6 |
| リフォーム事業 | (百万円) | 1,603 | 25.5 | 6.7 |
| 開発分譲事業 | (百万円) | 3,244 | 51.5 | 30.2 |
| 受託販売事業 | (百万円) | 66 | 1.1 | △2.3 |
| 不動産取引派生事業 | (百万円) | 146 | 2.3 | △7.1 |
| 報告セグメント計 | (百万円) | 6,141 | 97.6 | 18.2 |
| その他 | (百万円) | 153 | 2.4 | △12.5 |
| 合計 | (百万円) | 6,294 | 100.0 | 17.2 |
(注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間の内部売上高又は振替高を含めております。
3.当連結会計年度の開発分譲事業の販売実績の内訳は次のとおりであります。
| 区分 | 当連結会計年度 (自 2018年1月1日 至 2018年12月31日) | ||
| 種類 | 物件名 | 戸数 (戸) | 販売高(百万円) |
| 戸建分譲プロジェクト | 尼崎市南武庫之荘 | 9 | 401 |
| 伊丹市荻野 | 7 | 305 | |
| 川西市久代 | 6 | 180 | |
| 池田市豊島北 | 4 | 139 | |
| 小計 | 26 | 1,027 | |
| その他 | 91 | 2,217 | |
| 合計 | 117 | 3,244 | |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度末における総資産の残高は、前連結会計年度末より1,968百万円増加し、6,849百万円となりました。
流動資産の残高は、前連結会計年度末より1,653百万円増加し、4,831百万円となりました。主な要因といたしましては、積極的な仕入活動によりたな卸資産(販売用不動産及び未成工事支出金等)が1,292百万円、現金及び預金が157百万円並びに受取手形及び売掛金が121百万円、その他(流動資産)が69百万円それぞれ増加したことによるものであります。
固定資産の残高は、前連結会計年度末より316百万円増加し、2,018百万円となりました。主な要因といたしましては、2年後に販売を予定している戸建分譲用地(賃料収入有)の取得等により有形固定資産が295百万円、投資その他の資産が22百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(負債)
流動負債の残高は、前連結会計年度末より1,740百万円増加し、3,220百万円となりました。主な要因といたしましては、開発分譲物件の仕入資金として短期借入金が1,759百万円、その他(流動負債)が73百万円並びに支払手形及び買掛金が52百万円それぞれ増加した一方で、1年内返済予定の長期借入金が146百万円減少したことによるものであります。
固定負債の残高は、前連結会計年度末より36百万円増加し、991百万円となりました。これは、長期借入金が増加したことによるものであります。
(純資産)
純資産の残高は、前連結会計年度末より191百万円増加し、2,636百万円となりました。主な要因といたしましては、親会社株主に帰属する当期純利益を329百万円計上した一方で、2017年12月期の期末配当金を147百万円実施したことにより、利益剰余金が182百万円増加いたしました。また、新株予約権の行使により、資本金及び資本剰余金がそれぞれ6百万円増加した一方で、新株予約権が4百万円減少いたしました。
b.経営成績
当連結会計年度における売上高は6,054百万円、売上総利益は1,013百万円、営業利益は507百万円、経常利益は488百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は329百万円となりました。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は前期比15.9%増加し、6,054百万円となりました。これは、ワンストップサービスの強化策により、流通事業とリフォーム事業、並びに開発分譲事業が増収となった結果であります。
なお、詳細につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(売上総損益)
当連結会計年度における売上総利益は前期比6.9%減少し、1,013百万円となりました。これは、ワンストップサービスの強化策が推進された一方で、流通事業において、中部圏1号店となる覚王山営業所と2019年1月に出店した藤が丘営業所(名古屋市名東区)の出店費用を含む広告宣伝費(前期比28.7%増)や今後の出店計画を踏まえた増員による人件費(同21.0%増)が発生しております。また、開発分譲事業において、自社物件の現場数増加に伴う販売人員の増強等により、営業費用が前期比60.0%増加いたしました。
(営業損益)
当連結会計年度における営業利益は前期比19.5%減少し、507百万円となりました。これは、更なる活動エリア拡大を見据えた人員の獲得を主な要因として、販売費及び一般管理費が前期比10.4%増加し、505百万円となりました。
(経常損益)
当連結会計年度における経常利益は前期比21.7%減少し、488百万円となりました。営業外収益につきましては、受取保険金が少額であったことを主な要因として、前期比34.7%減少し8百万円となりました。
また、営業外費用につきましては、開発分譲用地の仕入に伴う支払利息の増加を主な要因として、前期比37.4%増加し28百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は前期比20.4%減少し、329百万円となりました。これは、法人税等合計158百万円を計上した結果であります。
c.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。