有価証券報告書-第56期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/23 15:05
【資料】
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【項目】
63項目

対処すべき課題

[基本方針]
当社グループは、市場・顧客ニーズの「高度化」「広範化」「多様化」に対し、スマートロジスティクス(※1)で培った「ロジスティクスソリューション」に加え、「IT・LT(※2)ソリューション」を駆使することにより、『顧客と新たな価値を協創しともに世界に挑む、Global Supply Chain Solutions Provider』『地域で勝ち抜き、世界で戦い、勝てる物流企業』をめざしている。
※1.高度な物流技術・現場ノウハウと多様なサービスメニューによる安全・安心・グリーン・グローバル・ワン
ストップな物流サービスである。日立物流グループで蓄積したシステム物流(3PL)、重量・機工、フォ
ワーディングを三位一体としてご提供する総合物流サービスである。
※2.Logistics Technology
[重点施策]
(1) スマートロジスティクスによる他社との差異化を図る。
① 総合物流サービス(3PL、重量・機工、フォワーディング)、物流技術(ロジスティクス・エンジニアリング、 IT)、グローバルネットワークなど、日立物流グループの総合力を結集し、環境対応も含め、グローバルワン
ストップサービスを実現する。
② 日立グループの技術に裏付けられた先進物流の実現により次世代ビジネスモデルの創出を図る。
(a) 認識技術や人工知能・ロボット・新デバイス等により、機械化・省人省力化を図り、高効率かつフレキ
シブルな物流倉庫を実現する。
(b) ビッグデータ分析や可視化・最適化技術等により、高度な人・モノ・輸送管理を実現する。
③ 今後成長が期待される社会イノベーション関連事業(鉄道車両関連事業、電力関連事業など)の受注拡大を推進す
る。
④ 日立グループの一員として、Hitachi Smart Transformation Projectを通じた日立グループ物流改革へ積極的に
参画する。
(2) プラットフォーム事業を中心とした国内事業の拡大を図る。
① 既存のプラットフォーム対象業種に加え、今後高成長が期待される業種での新規顧客開拓、不況の影響を受け難
い業種でのシェア拡大を図る。
② 既存顧客の未受注分野への深耕を図るため、顧客のサプライチェーン全体(調達物流~生産物流~販売物流~
静脈物流)をターゲットとして、受注拡大に取り組む。
③ 顧客の物流改革ニーズに迅速・的確に応える積極的な提案営業に取り組み、営業部門の増強と技術力の強化を
図ることで物流改革を実現する。
④ 日立グループとの連携を強化し、日立グループの一員である強みを発揮した受注活動を推進する。
(3) ネットワーク連携強化によるグローバル事業の拡大を図る。
① グローバル化をすすめる顧客の調達から販売までのワンストップサービスをめざし、国内外一貫受託の「グロ
ーバルシステム物流事業」を強化することにより、最適で高品質な物流システムの提供を推進する。
② 北米・欧州・中国・アジアの4極地域内の幹線輸送ルートの拡充、マルチラテラル(日本+4極相互間)なネット
ワークを強化し、グローバルシステム物流の受注拡大を推進する。
③ 海外における現場作業力強化をめざし、引き続き現地物流会社のM&Aを実施するなど、さらなる事業基盤の強
化・拡大をすすめるとともに、新興国・地域においても積極的に基盤整備に取り組む。
④ フォワーディング事業強化に向け、グローバル一体運営による事業拡大・業務合理化を進めるとともに、仕入機
能の強化・新地域への進出やネットワークの整備によるカバレッジ拡大に努め、競争力を高めていく。
⑤ 北米・欧州・中国・アジアの4極ごとの地域特性に合った統括体制の整備によるガバナンスの強化、現地法人経
営のローカル化推進などによる意思決定の迅速化に努める。
⑥ 真のグローバル事業の展開に向けて、日本及び4極地域のすべての階層において、グローバル人財の育成をめざ
す。
(4) 積極的な構造改革を推進し、グループシナジー最大化を図る。(M&Aにより新規連結化された会社とのPMI含む)
① 収益基盤のグループ会社へのシフトや地域密着型営業の事業展開など、グループ内各社の機能・リソースの最適
化(トランスフォーメーション)を推進し、グループ経営基盤の強化に努める。
② 経営資源(人財、拠点、資金、情報等)を可視化し、相互融通や機能集約を実施することにより、経営の効率化を
推進する。
(5) 企業の社会的責任(CSR)を重視し、企業価値向上に努める。
① 「安全は全てに優先する」「歩き回って安全をつくる-Safety Management by Walking Around-」をスローガンに
掲げ、安全教育の強化・徹底を図り、高品質かつ安全に配慮した物流サービスのさらなる推進に努める。
② 他社との差異化ツールとして、「物流品質」「情報セキュリティ」「AEO・輸出管理」「グリーンロジスティ
クス」をCSRの柱とし、顧客から信頼され、選ばれる企業をめざす。
③ 新興国・地域における物流人財の育成や当該地域の雇用の確保に積極的に努めるなど、事業活動を通じた社会貢
献活動をグローバルにすすめる。
④ 当社グループのシンボルスポーツである日立物流陸上部の活動を通じて、グループの一体感醸成や従業員の士気
高揚を図るとともにブランド価値向上に努める。