訂正有価証券報告書-第27期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2017/06/16 15:02
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【項目】
134項目

研究開発活動

運輸業における研究開発活動につきましては、鉄道事業の存立基盤である安全の確保やお客様へのサービス向上に向けた継続的な取り組みに加え、ヒューマンファクターの観点から安全性向上に資する研究を行うとともに、先端技術や汎用技術を鉄道に取り入れることにより、鉄道システムのさらなる改善と変革を目指した研究開発を推進してまいりました。
その中で、鉄道固有の技術に関する基礎的課題の解明、最先端技術の基礎研究などについては、特に公益財団法人鉄道総合技術研究所と密接な連携をはかり効率的な研究開発を推進しております。同研究所には、「研究開発等に関する協定」に基づき、運営費として当連結会計年度は28億円を支払っております。
(当連結会計年度 研究開発費総額94億円)
当連結会計年度の主な研究開発は、次のとおりであります。
① 鉄道オペレーションのシステムチェンジに向けた技術開発
さらなる安全性の向上、保守作業の省力化や設備の簡素化等による固定的経費の低減のほか、電力の削減などの省エネルギーにつながる鉄道オペレーションのシステムチェンジに寄与する技術開発を進めております。
・車上主体列車制御システムの開発
・省エネルギーにつながる鉄道システムの開発
(バッテリー電車の開発、鉄道用電力貯蔵装置の開発)
・ネットワーク技術を活用した鉄道システムの開発
(災害時の業務を支援するシステムの開発)
・地上での検査を車上化することによるメンテナンスの質的向上
② フリーゲージトレイン(軌間可変電車)の技術開発
フリーゲージトレインに関する基礎技術の開発や走行試験の実施に向けた計画策定を進めております。
③ 喫緊な課題解決の技術開発
乗務員・指令員・駅係員のヒューマンエラー防止と異常時の作業負担軽減、保守係員の安全確保、新幹線の更なる安全性向上など喫緊に解決すべき課題解決に向けた技術開発を進めております。
・新保安システムの開発
・運転通告伝送システムの開発
・GPS式携帯を活用した列車接近警報装置の開発
・新幹線保守用車保安度向上装置の開発
・山陽新幹線地震対策
・折れにくい踏切遮断棒の開発
・昇降式ホーム柵の開発
④ 鉄道を支える基盤技術開発
設備の長寿命化や検査、工事の機械化、装置化によるメンテナンスコストの削減、車両・施設・電気部門間の境界問題など鉄道を支える基盤となる技術の研究開発を進めております。
・新幹線のブレーキ力向上手法の開発
・検出用レーザー照射によるコンクリート欠陥検出装置の開発
・電車線路の塩害対策
なお、流通業、不動産業及びその他につきましては、特記すべき事項はありません。