有価証券報告書-第103期(2024/04/01-2025/03/31)

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2025/06/12 15:30
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198項目
(経営成績等の状況の概要)
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度(2024年4月1日~2025年3月31日)におけるわが国の経済は、雇用情勢・所得環境の改善やインバウンド需要の回復など、景気は緩やかに回復基調を維持する傾向がみられますが、物価上昇の継続や、米国の通商政策の影響などがあり、景気の先行きは依然として見通し難い状態が続いています。
物流業界においては、個人消費や企業活動に持ち直しの動きが見られるなど、物流需要は底堅く推移しているものの、更なる物価上昇や人手不足の深刻化などのリスクがあり、今後の経営環境への影響は不透明な状況にあります。
当連結会計年度の業績につきましては、売上高は481億26百万円(前年同期比18.4%増)、営業利益は27億39百万円(同25.1%増)、経常利益は29億35百万円(同27.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は18億5百万円(同19.9%増)となりました。
売上につきましては、大手EC向け業務の神戸西ロジスティクスセンター・川西ロジスティクスセンターの開設、新貨幣対応の精密機械の配送・設置業務や、大手インフラ会社向け資材販売の取扱物量が増加したことに加え、2024年10月より株式会社ネオコンピタンスの新規連結を開始したことなどにより、増収となりました。
また、利益につきましては、2024年6月の株式会社ネオコンピタンス買収による取得関連費用(80百万円)に加え、大手EC向けの大型倉庫の立ち上げや、それに伴う倉庫の再編の為の一時費用などにより、中間連結会計期間においては前年対比で減益となっておりましたが、その後、利益が順調に積み上がってきたことから、増益となっております。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
①運送事業
当事業につきましては、売上高は254億81百万円(前年同期比11.2%増)となり、セグメント利益は31億38百万円(同12.1%増)となりました。これは主に、新貨幣対応の精密機械の配送・設置業務や、大手EC向けの配送業務により売上が増加したことによるものです。
②倉庫事業
当事業につきましては、売上高は140億40百万円(前年同期比31.3%増)となり、セグメント利益は11億76百万円(同37.6%増)となりました。これは主に、大手EC向け業務の倉庫開設により売上が増加したことによるものです。
③商品販売事業
当事業につきましては、売上高は50億61百万円(前年同期比14.1%増)となり、セグメント利益は3億7百万円(同36.2%増)となりました。これは主に、大口得意先に対する資材販売業務が増加したことによるものです。
④ウエルフェア事業
当事業につきましては、売上高は11億40百万円(前年同期比7.0%増)となり、セグメント利益は1億81百万円(同13.7%増)となりました。これは主に、福祉用具の貸出しにより売上が増加したことによるものです。
⑤その他
当事業につきましては、売上高は24億1百万円(前年同期比57.2%増)となり、セグメント利益は3億54百万円(同16.4%増)となりました。これは主に、株式会社旅人における2024年4月からの価格改定や、2024年10月より株式会社ネオコンピタンスの新規連結の開始により売上が増加したことによるものです。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、46億47百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億85百万円増加いたしました。その内訳は、営業活動により得られた資金が23億67百万円(前年同期比21.8%減)、投資活動により使用した資金が45億33百万円(同38.6%増)、財務活動により得られた資金が27億50百万円(前年同期比236.0%増)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、23億67百万円(前年同期は30億26百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益28億37百万円、減価償却費10億16百万円、法人税等の支払額9億91百万円、売上債権の増加による減少額11億67百万円、仕入債務の増加による増加額3億67百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、45億33百万円(前年同期は32億70百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出35億65百万円、差入保証金の差入による支出4億77百万円、差入保証金の回収による収入1億27百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出6億38百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は、27億50百万円(前年同期は8億18百万円の収入)となりました。これは主に長期借入による収入21億20百万円、長期借入金の返済による支出7億73百万円、短期借入金の増加額22億85百万円、配当金の支払による支出4億73百万円によるものです。
(3) 生産、受注及び販売の実績
当社グループの主たる事業内容である物流事業(運送事業、倉庫事業)については、受注生産形態はとっておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
販売高(千円)前年同期比(%)
運送事業25,481,15011.2
倉庫事業14,040,96631.3
商品販売事業5,061,47814.1
ウエルフェア事業1,140,7917.0
その他2,401,65357.2
合計48,126,04018.4

なお、主な相手先の販売実績につきましては次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
アマゾンジャパン合同会社4,811,41911.88,772,26418.2

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたりまして、判断及び仮定を使用することが必要となる金額については、過去の実績や状況に応じ判断、仮定、情報の適切性及び金額の妥当性に留意した上で会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は、特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。
なお、連結財務諸表作成のための重要な会計方針等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」に記載されているとおりであります。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
①財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ60億61百万円増加し、315億96百万円となりました。資産の主要科目の増減は、現金及び預金が6億16百万円増加し、営業未収入金及び契約資産が13億29百万円増加し、建物が新倉庫建設により34億20百万円増加し、のれんが株式会社ネオコンピタンス買収等により5億69百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末の負債につきましては、前連結会計年度末に比べ48億63百万円増加し、180億87百万円となりました。負債の主要科目の増減は、営業未払金が3億78百万円増加し、短期借入金が23億円増加し、未払金が3億98百万円増加し、長期借入金が10億8百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産につきましては、利益剰余金の増加等により前連結会計年度末に比べ11億97百万円増加し、135億9百万円となり、自己資本比率は42.8%となりました。
②経営成績の分析
前連結会計年度当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
売上高(千円)40,635,07148,126,040
経常利益(千円)2,309,6772,935,503
親会社株主に帰属する当期純利益(千円)1,506,7081,805,858

(売上高)
当連結会計年度は、大手EC向け業務の神戸西ロジスティクスセンター・川西ロジスティクスセンターの開設、新貨幣対応の精密機械の配送・設置業務や大手インフラ会社向け資材販売の取扱物量が増加したことに加え、2024年10月より株式会社ネオコンピタンスの新規連結を開始したことなどにより、売上高は481億26百万円(前年同期比18.4%増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、2024年6月の株式会社ネオコンピタンス買収による取得関連費用に加え、大手EC向けの大型倉庫の立ち上げや、それに伴う倉庫の再編の為の一時費用等が発生しているものの、業容拡大やグループ全体の収益基盤の強化等により、29億35百万円(同27.1%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、倉庫再編に伴う固定資産の除却損等の影響があるものの、経常利益の増加により、18億5百万円(同19.9%増)となりました。
③キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績業及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、運送事業における人件費や燃油費、設備投資においては車輛運搬具や情報設備等の購入、倉庫施設の改修及び設備面における作業効率改善、既存設備等のメンテナンスと入替のための費用があります。これらの資金需要については、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、金融機関からの借入による資金調達にて対応する方針であり、主に短期的な運転資金は銀行等金融機関からの短期借入により調達し、設備投資等に要する資金は銀行等金融機関からの長期借入により調達する方針です。
また、当社は運転資金の効率的な調達を行うため取引銀行と当座貸越契約を締結しております。2025年3月31日現在の短期借入金の残高は43億30百万円、長期借入金(1年以内に返済予定のものを含む。)の残高は45億58百万円であります。
株主還元につきましては、安定配当かつ利益還元を重視しつつ、長期的かつ安定的な事業展開に必要な内部留保の充実を図りながら、これを総合的に勘案して決定することとしており、連結配当性向は30%以上を目標水準としております。
上記の基本に基づき、当期の配当金につきましては、2025年6月13日開催予定の定時株主総会にて、1株につき42円の配当を決議する予定であります。
(3) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
物流業界では、燃料価格や人件費の高騰をはじめとする物価上昇、金利の上昇、さらに米国の通商政策の動向などの影響により、不透明な事業環境が続いており、今後もしばらく継続するものと考えております。
このような認識の中、2025年3月期は過去最高の売上高481億円、経常利益29.3億円を計上し、中期経営計画2026の目標数値(売上高450億円、経常利益28億円)を1年前倒しで超過達成したこと受け、当社グループは中期経営計画2026を1年前倒しで終了し、新たに中期経営計画2028(2025年5月9日公表)を策定いたしました。
本計画では新3ヵ年を「プライム市場昇格に向けたファンダメンタルズを完成させる3年」と位置付け、最終年度の目標値を売上高550億円、経常利益35億円と定めております。
新中期経営計画のもと、プライム市場昇格という新たなステージを目指し、当社グループ全体で更なる成長取組を推進してまいります。
初年度となる2026年3月期は、売上高510億円(前年同期比6.0%増)、営業利益29.5億円(同7.9%増)、経常利益31億円(同5.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益20億円(同10.8%増)を見込んでおります。
売上高は、2024年8月に大手EC会社向けに兵庫県川西市に開設した「川西ロジスティクスセンター(延床面積21,866坪)」の本格稼働や、2025年2月に一般荷主向けに愛知県小牧市に開設した「小牧ロジスティクスセンター(延床面積5,127坪)」に加え、前期の下半期より連結を開始した株式会社ネオコンピタンスの連結期間の通年化や、大手EC向け配送業務の拡大などによる売上の増加を見込んでおります。
利益は、幅広い事業領域での業容拡大に向けた車両、設備、人材への投資が計画されているものの、上記の業容拡大に加え、大手EC会社向け大型倉庫の物流効率向上等への取組みを通じた収益力向上により、増益を見込んでおります。
なお、中期経営計画2028の詳細は、2025年5月9日公表の「新中期経営計画策定のお知らせ」をご覧ください。
(4) 経営戦略の現状と見通し
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 会社の対処すべき課題」に記載しております。
(5) 経営者の問題意識と今後の方針について
物流業界は、規制緩和が進み業者間の競争が厳しさを増しており、また、働き方改革関連法に伴う2024年問題、特にドライバーなど労働力人口の減少への対応が急務であります。さらには、制度や法改正による企業倫理や安全・環境問題への対応など、企業として果たすべき責任が大きくなっております。
当社グループは、「安全」と「安心」を大切にして物流事業を通じ社会に奉仕することをスローガンに、①商品・サービスの使命、②社会的使命、③経済的使命の3つの使命を経営理念として株主価値の向上を図り、社会に貢献できる会社を目指しておりますが、事業をめぐる厳しい環境や事業領域拡大に伴い、従業員一人ひとりが当社グループの社会的存在価値を再認識し主体的に業務に取組んでいく必要があると考え、2023年度にグループパーパス「安心をずっと、驚きをもっと。人と技術とITで、新たな価値を創造し、豊かな明日へつなぎます。」を制定し、グループ共通の価値観として、グループ一丸となって事業活動に取組んでおります。
なお、コンプライアンス全体を統括する組織として社長を委員長とする「コンプライアンス・リスク管理委員会」を設置するとともに、「法令遵守マニュアル」を制定し、コンプライアンス体制の整備及び問題点の把握に努め、内部管理体制の一層の充実を図ることで法令遵守及び交通安全対策などに積極的に対応する方針であります。
また、サステナビリティ全体を統括する組織として社長を委員長とする「サステナビリティ推進委員会」を設置し気候変動問題や人権の尊重などの取組みを着実に推進してまいります。
さらに、財務報告の信頼性を確保するため、「財務報告に係る内部統制の整備・運用及び評価の取扱い」を定めており、関係規程、役員及び従業員の意識向上、内部監査制度の充実等を図り、財務報告に係る内部統制の有効かつ適切な運用・管理に努めております。

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