有価証券報告書

【提出】
2019/06/27 14:51
【資料】
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【項目】
92項目
(1) 経営成績等の状況の概要
①経営状態等の状況の概要
当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種施策の効果により、個人消費や設備投資等の内需を中心に持ち直しの動きがみられるなど、緩やかな回復基調が続きました。北海道経済は、台風21号や北海道胆振東部地震等の自然災害により、観光業を中心に一時低迷したものの、震災以後の復興施策等により、緩やかな持ち直し傾向が続きました。
国内航空業界においては、国内旅行や訪日外国人の増加を背景に旅客需要は堅調に推移していますが、引き続き航空会社間の競争は激しさを増しております。一方で、原油価格は上昇基調の動きが続いており、一層注視していく必要があります。
このような状況の下、当社は2018年9月の北海道胆振東部地震発生に際し、運航機能をいち早く復旧させ、道内4空港と羽田空港を結ぶ臨時便を運航いたしました。さらに、初の取り組みとして「My AIRDO」会員様からポイントによる寄付を募り、日本赤十字社に寄付したことに加え、被災地ボランティアへの無償輸送協力を行いました。
また、当社は2018年12月20日に就航20周年を迎えました。20周年記念事業の一環として「叶える翼キャンペーン」の実施や、北海道150年事業にもパートナー企業として積極的に参画したほか、新制服の導入等、「『北海道の翼』としてのオンリーワンの体現」に努めてまいりました。
営業面においては、道東エリアにおける地域連携や更なる需要喚起を目的に、2018年5月に道東営業支店を帯広市内に開設し、地元自治体や企業との関係強化を図りました。さらに、北海道旅客鉄道株式会社との初のタイアップ企画商品「AIRDOひがし・きた北海道フリーパス」を発売し、大変ご好評をいただきました。
運航面では、運航品質の改善に努め、多客期に実施した保安検査場の早期通過促進キャンペーン等により、定時出発率の向上に努めました。また、深夜便等の増便を246便設定し、利便性の向上に努めました。
サービス面では、羽田空港・新千歳空港に続き、帯広空港カウンターをリニューアルしました。特に、新千歳空港カウンターは、機能性やサービス介助士資格取得支援等の取り組みを高くご評価いただき、2018年10月に、「平成30年度 北海道福祉のまちづくり賞」(福祉用具部門)を受賞しました。また、2019年3月には、ボーイング767-300ER型機を1機新たに導入しました。当該機材は、“北海道の自然”を表現したオリジナルのシートカバーを装着し、当社初のUSB電源を採用いたしました。
当社は、当事業年度におきまして、飲酒に関しての「運航乗務員の不適切な行為および不十分な安全管理体制」について、国土交通省から厳重注意を受けました。お客様をはじめ関係の皆様にご心配・ご迷惑をおかけいたしました。速やかに再発防止策を策定し、すべての就航空港にて確実なアルコール検査を実施する体制を確立しました。
当事業年度における当社の運航実績は、就航率は98.2%(前年同期98.5%)、定時出発率は90.8%(前年同期90.1%)、提供座席数は2,835千席(前年同期比5.7%減)となり、旅客数は2,129千人(前年同期比1.7%減)となりました。座席利用率は、路線の平均で75.1%(前年同期72.0%)となりました。
営業収入は、運航便数の減少に伴いコードシェアによる座席販売分を含め、44,872百万円(前年同期比5.5%減)となりました。
事業費については、整備費が減少したことに加え、運航便数の減少に伴い航空燃料費等、直接運航経費が減少したこと等により、37,347百万円(前年同期比8.4%減)となりました。販売費及び一般管理費は、営業関連費用の増加等により4,479百万円(前年同期比8.5%増)となり、営業費用は41,827百万円(前年同期比6.9%減)となりました。
この結果、営業利益は3,045百万円(前年同期比18.7%増)、経常利益は2,378百万円(前年同期比24.3%増)となり、当期純利益は1,099百万円(前年同期比0.5%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べ1,900百万円の資金が増加(前年同期は2,237百万円の増加)し、当事業年度末には13,766百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は7,376百万円(前年同期6,293百万円)となりました。
これは、税引前当期純利益2,378百万円、減価償却費3,301百万円、航空機材整備引当金の増加額1,904百万円、営業債務の増加額2,225百万円等を反映したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は3,221百万円(前年同期1,677百万円)となりました。
これは、定期預金の預入による支出5,570百万円、定期預金の払戻による収入7,040百万円、有価証券の償還による収入3,454百万円、有価証券の取得による支出2,568百万円、投資有価証券の償還による収入200百万円、長期前払費用の取得による支出4,971百万円等を反映したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は2,268百万円(前年同期2,382百万円)となりました。
これは、長期借入金の返済による支出6百万円、リース債務の返済による支出2,076百万円等を反映したものであります。
(2) 生産、受注及び販売の実績
①営業実績
当事業年度の営業成績を収入項目別に示すと、次のとおりであります。
項目当事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比 (%)
旅客収入43,559百万円94.5
貨物収入529百万円87.0
その他783百万円98.3
営業収入合計44,872百万円94.5

(注)1 旅客収入には、全日本空輸株式会社への座席販売分を含めております。
2 最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の営業収入合計に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
全日本空輸株式会社16,54634.813,99931.2

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
②運航実績
当事業年度の運航実績は、次のとおりであります。
項目当事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比 (%)
運航便数21,093便85.5
飛行距離20,223,733km85.2
飛行時間33,592時間85.4

③輸送実績
当事業年度の輸送実績は、次のとおりであります。
項目当事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比 (%)
旅客数2,129,570人98.3
旅客キロ2,003,743千人キロ98.1
座席キロ2,668,468千席キロ94.1
座席利用率75.1%3.1ポイント増

(注) 上記輸送実績には、全日本空輸株式会社への座席販売分を含めておりません。
なお、路線別の座席利用率は、次のとおりであります。
前事業年度当事業年度備考
「札 幌-東 京」線74.0%75.8%
「旭 川-東 京」線73.2%74.7%
「女満別-東 京」線73.0%73.5%
「釧 路-東 京」線75.3%77.7%
「帯 広-東 京」線67.6%73.4%
「函 館-東 京」線69.8%73.9%
「札 幌-仙 台」線65.4%71.5%
「札 幌-名古屋」線62.4%76.9%
「札 幌-神 戸」線66.7%72.0%
「札 幌-岡 山」線65.2%2018年3月廃止
「札 幌-広 島」線72.9%2017年10月廃止
「函 館-名古屋」線68.1%81.0%
路線の平均72.0%75.1%

(注)座席利用率は当社販売分を表記しております。
(3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当事業年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前事業年度末の数値で比較を行っております。
また、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この財務諸表の作成にあたって、経営者は、当事業年度末における資産・負債及び当事業年度における収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績、現在の状況に応じ合理的に判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等」の「重要な会計方針」に記載しております。
②当事業年度の経営成績の分析
a. 営業収入、事業費及び営業総利益
総座席キロは、「札幌-広島」線及び「札幌-岡山」線の路線廃止、同時期に「札幌-仙台」線及び「札幌-名古屋」線を減便したこと等により、コードシェアによる座席販売分を含め、4,106,734千席キロ(前年同期比10.2%減)となりました。
営業収入は、需要に応じたきめ細やかな運賃設定により座席利用率が増加したものの、減便等の影響が通年化したことにより、44,872百万円(前年同期比5.5%減)となりました。
航行費は、運航便数の減少に伴う燃油使用量の減少等により、16,319百万円(前年同期比6.7%減)となりました。
航空機材維持費は、ボーイング767-300ER型機等の減価償却が進んだことにより、減価償却費が減少し2,617百万円(前年同期比27.3%減)となりました。
整備費は、ボーイング767-300型機の整備引当金が増加した一方、整備業務委託費が単価の見直しに伴い減少したこと等により、9,112百万円(前年同期比8.8%減)となりました。
運航部門費は、乗員訓練費の増加等により、1,462百万円(前年同期比2.9%増)となりました。
運送部門費は、運航便数の減少により業務委託費が減少したこと等により、7,834百万円(前年同期比5.4%減)となりました。
この結果、事業費総額は37,347百万円(前年同期比8.4%減)となり、営業総利益は7,525百万円(前年同期比12.4%増)となりました。
b. 販売費及び一般管理費、営業損益
販売費及び一般管理費は、広告宣伝費が減少したものの、システム関連費用の増加等により、4,479百万円(前年同期比8.5%増)となり、営業利益は3,045百万円(前年同期比18.7%増)となりました。
c. 営業外損益、経常損益
営業外収益として受取利息67百万円、有価証券利息51百万円、受取手数料31百万円、営業外費用として支払利息767百万円、為替差損65百万円を計上したこと等により、経常利益は2,378百万円(前年同期比24.3%増)となりました。
d. 当期純損益
法人税、住民税及び事業税1,260百万円及び法人税等調整額17百万円を計上したことにより、当期純利益は1,099百万円(前年同期比0.5%減)となりました。
③財政状態の分析
資産、負債及び純資産の状況
資産の部
資産については、有価証券が1,011百万円、原油ヘッジ取引に伴うデリバティブ資産や、未収入金等を含むその他流動資産が594百万円それぞれ増加した一方、現金及び預金が465百万円減少したこと等により、前事業年度末と比較して流動資産が1,170百万円増加しました。
また、リース資産が2,262百万円、投資有価証券が1,020百万円それぞれ減少した一方、新機材の取得に伴い航空機が1,334百万円、長期前払費用が5,522百万円増加したこと等により、前事業年度末と比較して、固定資産が3,570百万円増加しました。
この結果、資産総額は50,276百万円となりました。
負債の部
負債については、エンジン整備費用の未払等により営業未払金が3,379百万円、未払金が682百万円、未払法人税等が189百万円増加したこと等により、前事業年度末と比較して、流動負債が4,279百万円増加しました。
また、航空機材整備引当金が1,904百万円増加した一方、リース債務が2,137百万円減少したこと等により、前事業年度末と比較して、固定負債が163百万円減少しました。
この結果、負債総額は36,424百万円となりました。
純資産の部
株主資本合計は、前事業年度末と比較して、913百万円増加しました。この増加は当期純利益1,099百万円の計上及び配当金の支払186百万円によるものです。
評価・換算差額等は、原油スワップを活用したヘッジ取引に係るものであり、前事業年度末と比較して、289百万円減少しました。
この結果、純資産合計は13,851百万円となりました。
④資本の財源及び資金の流動性
当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては次のとおりです。
当社の運転資金需要のうち主なものは、日々の運航に必要な航空燃油費や、空港使用料など運航経費をはじめ、整備費や運送部門における業務委託費等の事業費のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は航空機や航空機のエンジン等への設備投資によるものであります。
当社は、事業運営上必要な流動性と、資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は航空運送事業を中心とした収入金等により、十分な流動性資金を確保していることから、自己資
金を基本としており、設備投資資金につきましてはキャッシュ・フローで賄いきれない分の調達を主とし、その調達手段は金融機関からの長期借入金やファイナンス・リースなど、市場動向や金利動向等を総合的に勘案しながら決定しております。
なお、当事業年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は、17,230百万円となっております。
また当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は13,766百万円となっております。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は、事業等のリスクにおいて、為替レートや原油価格の変動による航行費の増加、航空法及び関連諸法令による規制、自然災害、人財確保等、様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため当社は、コストを安定させることを目的として、ヘッジ取引の実施、社内管理体制の確立、人財養成体制の見直しや採用の強化等により、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散し、リスクの発生を抑え、適切に対応してまいる所存であります。
⑥経営者の問題意識と今後の方針について
当社の経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき、迅速かつ最善の経営戦略の立案及び施策の実施に努めております。
また、当社を取り巻く環境は、競合他社との激しい競争に加え、消費者ニーズの多様化や燃料市況等の外部環境が大きく変化する可能性もあることから、幅広い視点で俯瞰した経営戦略の重要性、必要性を認識しております。
このような認識の下、2019年4月に策定した「2019~2023年度 中期経営戦略」において、『北海道の翼として、私たちAIRDOは変革に挑戦し、お客様の期待を超える感動を提供します。』をビジョンとして掲げました。「人財戦略」と「機材戦略」を最重要課題とし、新たな事業構造への基盤構築のために、以下の重点戦略を中心とした取り組みを推進することで、持続的且つ安定した成長を目指してまいります。
・「人財戦略」
人的資源の戦略的な確保・育成・活用を通じ、社員一人ひとりの自律性・主体性を強め、潜在的能力を引き出すとともに、社員のモチベーション向上と帰属意識の醸成を図り、チャレンジを促進する企業風土への変革を推進します。
・「機材戦略」
最終年度を目途にボーイング767-300型機の一部退役に合わせた新機材の導入を行います。また、次期中型機の検討を進めると共に、現存機における更新計画の検討および機内プロダクトの品質向上を図り、競争力を強化します。
・「業務戦略」
従来の業務プロセス等を見直すと共に業務の選択と集中を行い、付加価値業務の比率を高めます。また、他社との連携や協業、最新技術(IT技術)の積極的な活用により、業務効率を向上します。
・「商品戦略」
My AIRDO会員数の拡大(目標100万人)による認知度向上と将来の顧客づくりを促進し、効果的な商品・サービス展開を行うことで、競争力を確保します。また、すべてのお客様がストレスなく快適に利用できる環境整備に努め、ご利用フローに合せたシームレスなサービスの提供を実現します。

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