有価証券報告書-第25期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
①経営状態等の状況の概要
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、社会経済活動全体が大きく制限さ
れ、企業収益や景況感の悪化、個人消費の減退など総じて厳しい状況で推移しました。
国内航空業界においては、「Go Toトラベル事業」等の政策による一時的な航空需要の回復がみられたものの、感染症の再拡大により依然として先行き不透明な状況が続いております。原油価格については、需要増加の期待感
等により上昇しました。
このような状況の下で当社は、感染症の影響による運休・減便等を余儀なくされ、事業・経営基盤が甚大な影響を受けました。特に北海道においては、第一波、第二波ともに全国の中でいち早く感染が拡大し、第三波においては「Go Toトラベル事業」の対象地域から札幌市が除外となる等、厳しい状況が続きました。感染症の収束後も従来の需要まで回復するには数年を要するとの見解も示されていることから、費用構造の変革なしに経営を継続することは困難な状況であると認識しております。そのため、全社一丸となり可及的速やかに赤字を最小限にすることを目的として、以下の様々な施策を実行しました。
コスト削減を図るため、需要動向や社会情勢を勘案し、月次にて翌月の運休や機材変更を継続的に実施したほか、直近の需要動向に応じても機動的な機材変更を行うことで直接運航経費の削減に取り組みました。また、使用しない機材の稼働を控除すること等で整備費等の固定費の削減や当社における初号機および2号機であるボーイング767-300ER型航空機2機の早期退役を進めました。更に危機克服構造改革プロジェクトを立ち上げ、社内横断的なコスト削減案を募り、様々な観点から見直しを図りました。
営業面においては、コロナ禍の中、安心してご予約いただけるよう、予約変更に伴う手数料を期間限定で無料にさせていただく等、環境に応じた柔軟な取り組みを行いました。また、北海道の翼ならではの視点から、北海道の魅力や情報発信を目的としたエア・ドゥ公式インスタグラムを開設しました。
社会貢献活動としては、医療関係者の方々並びに子ども食堂への機内食の寄贈、地元企業と連携して北海道応援メッセージの募集・発信等といった取り組みを行ってきました。
加えて、1998年12月の就航時より22年間にわたりご愛顧いただいた初号機(ボーイング767-300ER型機・機番JA98AD)の退役にあわせて、復刻フライトや公式Twitterアカウントを使用した情報発信等を行い、お客様へ感謝の気持ちをお伝えしました。
当事業年度における当社の運航実績は、就航率は98.9%(前年同期99.1%)、定時出発率は97.1%(前年同期93.1%)、提供座席数は1,554千席(前年同期比47.7%減)となり、旅客数は579千人(前年同期比71.6%減)となりました。座席利用率は、路線の平均で37.4%(前年同期68.7%)となりました。
営業収入は、旅客数が大幅に減少したこと等により、コードシェアによる座席販売分を含め、17,413百万円(前年同期比61.8%減)となりました。
事業費については、運航便数の抑制に伴い航空燃油費等の直接運航経費が減少したこと等により、27,402百万円(前年同期比29.7%減)となりました。販売費及び一般管理費は、販売手数料等の営業関連費用が減少したこと等により3,007百万円(前年同期比29.7%減)となったことで、営業費用は30,410百万円(前年同期比29.7%減)となりました。
営業費用の削減を強力に進めたものの営業収入の大幅な減少により、営業損失は12,996百万円、経常損失は13,190百万円、当期純損失は12,180百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べ2,423百万円の資金が増加(前年同期は380百万円の減少)し、当事業年度末には15,809百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果減少した資金は9,975百万円(前年同期は5,509百万円の増加)となりました。
これは、税引前当期純損失13,384百万円、減価償却費4,336百万円、航空機材整備引当金の増加額880百万円、営業債務の減少額4,652百万円等を反映したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果増加した資金は1,822百万円(前年同期は4,598百万円の減少)となりました。
これは、定期預金の預入による支出214百万円、定期預金の払戻による収入1,065百万円、有価証券の償還による収入1,045百万円、有形固定資産の取得による支出218百万円、投資有価証券の償還による収入666百万円、長期前払費用の取得による支出505百万円等を反映したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果増加した資金は10,489百万円(前年同期は1,251百万円の減少)となりました。
これは、長期借入れによる収入11,200百万円、長期借入金の返済による支出675百万円、リース債務の返済による支出1,931百万円、担保に供した預金の減少額1,396百万円等を反映したものであります。
(2) 生産、受注及び販売の実績
①営業実績
当事業年度の営業成績を収入項目別に示すと、次のとおりであります。
(注)1 旅客収入には、全日本空輸株式会社への座席販売分を含めております。
2 最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の営業収入合計に対する割合は次のとおりであります。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
②運航実績
当事業年度の運航実績は、次のとおりであります。
③輸送実績
当事業年度の輸送実績は、次のとおりであります。
(注) 上記輸送実績には、全日本空輸株式会社への座席販売分を含めておりません。
なお、路線別の座席利用率は、次のとおりであります。
(注)座席利用率は当社販売分を表記しております。
(3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
②当事業年度の経営成績の分析
a. 営業収入、事業費及び営業総利益
総座席キロは、運航便数が減少したこと等により、コードシェアによる座席販売分を含め、2,354,346千席キロ(前年同期比44.8%減)となりました。
営業収入は、当事業年度をとおして新型コロナウイルス感染症の影響があったこと等により、航空需要が消失したことで、17,413百万円(前年同期比61.8%減)となりました。
航行費は、燃料使用量の減少および原油価格の下落等により航空燃料費が減少し、9,325百万円(前年同期比46.1%減)となりました。
航空機材維持費は、前事業年度に導入したボーイング767-300型機の減価償却が通期となったこと等により減価償却費が増加し、2,597百万円(前年同期比4.9%増)となりました。
整備費は、使用しない機体の稼働を控除する措置等で整備業務委託費が減少したことに加え、整備引当金繰入額が減少したこと等により、8,589百万円(前年同期比15.9%減)となりました。
運航費は、日常交通費の減少等により、1,247百万円(前年同期比14.8%減)となりました。
運送費は、運航便数の減少等により運送業務委託費が減少し、5,642百万円(前年同期比25.0%減)となりました。
この結果、事業費総額は27,402百万円(前年同期比29.7%減)となり、営業総損失は9,988百万円となりました。
b. 販売費及び一般管理費、営業損益
販売費及び一般管理費は、販売手数料等が減少したこと等により、3,007百万円(前年同期比29.7%減)となり、営業損失は12,996百万円となりました。
c. 営業外損益、経常損益
営業外収益として雇用調整助成金605百万円、有価証券利息11百万円、受取手数料11百万円、受取利息7百万円、営業外費用として支払利息677百万円、原油スワップ差損103百万円、為替差損46百万円を計上したこと等により、経常損失は13,190百万円となりました。
d. 当期純損益
特別損失として減損損失194百万円を計上し、法人税、住民税及び事業税12百万円及び法人税等調整額△1,216百万円を計上したことにより、当期純損失は12,180百万円となりました。
③財政状態の分析
資産、負債及び純資産の状況
資産の部
資産については、現金及び預金が1,060百万円増加した一方、有価証券が1,758百万円減少したこと等により、前事業年度末と比較して、流動資産が1,958百万円減少しました。
また、長期前払費用等を含む投資その他の資産が649百万円増加した一方、リース資産が1,940百万円減少したこと等により、前事業年度末と比較して、固定資産が1,844百万円減少しました。
この結果、資産総額は41,739百万円となりました。
負債の部
負債については、営業未払金が2,819百万円減少したこと等により、前事業年度末と比較して、流動負債が2,562百万円減少しました。
また、リース債務が2,008百万円減少した一方、運転資金確保のための長期借入金5,700百万円、関係会社長期借入金4,725百万円がそれぞれ増加したこと等により、前事業年度末と比較して、固定負債が9,403百万円増加しました。
この結果、負債総額は39,534百万円となりました。
純資産の部
株主資本合計は、前事業年度末と比較して、12,180百万円減少しました。この減少は当期純損失12,180百万円の計上によるものです。
評価・換算差額等は、原油スワップおよび金利スワップを活用したヘッジ取引に係るものであり、前事業年度末と比較して、1,534百万円増加しました。
この結果、純資産合計は2,205百万円となりました。
④資本の財源及び資金の流動性
当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては次のとおりです。
当社の運転資金需要のうち主なものは、日々の運航に必要な航空燃油費や、空港使用料など運航経費をはじめ、整備費や運送部門における業務委託費等の事業費のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は航空機や航空機のエンジン等への設備投資によるものであります。
当社は、事業運営上必要な流動性と、資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は航空運送事業を中心とした収入金等の他、金融機関からの借入により調達を行っております。設備投資資金につきましてはキャッシュ・フローで賄いきれない分の調達を主とし、その調達手段は金融機関からの長期借入金やファイナンス・リースなど、市場動向や金利動向等を総合的に勘案しながら決定しております。
なお、当事業年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は、24,992百万円となっております。また当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は15,809百万円となっております。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は、事業等のリスクにおいて、為替レートや原油価格の変動による航行費の増加、航空法及び関連諸法令による規制、自然災害、人財確保等、様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため当社は、コストを安定させることを目的として、ヘッジ取引の実施、社内管理体制の確立、人財養成体制の見直しや採用の強化等により、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散し、リスクの発生を抑え、適切に対応してまいる所存であります。
⑥経営者の問題意識と今後の方針について
当社の経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき、迅速かつ最善の経営戦略の立案及び施策の実施に努めております。
また、当社を取り巻く環境は、競合他社との激しい競争に加え、消費者ニーズの多様化や燃料市況等の外部環境が大きく変化する可能性もあることから、幅広い視点で俯瞰した経営戦略の重要性、必要性を認識しております。
加えて、「2 事業等のリスク」に記載のとおり、コロナ禍の影響により、依然として旅客数及び営業収入が大幅に減少しております。感染症収束に伴う従来の水準への回復時期については、現時点で見極めることが困難であるものの、ワクチン接種が進んでいることや、IATA(国際航空運送協会)による回復予想等を参考とし、2022年度中を想定しています。
このような状況に対応すべく、運航規模縮小による運航関連費用の抑制、従業員の一時帰休の活用による人件費の抑制等を実施しております。また、十分な手元資金を確保するため、取引金融機関からの資金調達を進めてまいりました。
また、当事業年度末時点において、純資産が22億円まで減少し、自己資本比率が5.3%まで低下していることから、早期に自己資本を回復し資金の確保を図ることで財務基盤を強化し、安定的に事業を継続するために優先株式を発行することといたしました。
さらに、新たな事業環境を生き抜きお客様への一層の付加価値提供および持続的な成長を果たす上で、株式会社ソラシドエアとの共同持株会社を2022年10月を目途に設立させる方針を決定いたしました。これにより、可能な限りの業務共通化や知見共有等によるさらなる費用削減と、新たな価値を共創することによる収益拡大に向けた取り組みの推進を目指します。
以上の対応策を迅速かつ確実に遂行するとともに、事業の継続と従業員の雇用を守るため、前例にとらわれることのない様々な施策を講じてまいります。そして、感染収束の状況や景気動向等を慎重に注視しつつ、公共交通機関としての役割を全うすべく、事業の回復と更なる飛躍へ向けた体制の構築を進めてまいります。
①経営状態等の状況の概要
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、社会経済活動全体が大きく制限さ
れ、企業収益や景況感の悪化、個人消費の減退など総じて厳しい状況で推移しました。
国内航空業界においては、「Go Toトラベル事業」等の政策による一時的な航空需要の回復がみられたものの、感染症の再拡大により依然として先行き不透明な状況が続いております。原油価格については、需要増加の期待感
等により上昇しました。
このような状況の下で当社は、感染症の影響による運休・減便等を余儀なくされ、事業・経営基盤が甚大な影響を受けました。特に北海道においては、第一波、第二波ともに全国の中でいち早く感染が拡大し、第三波においては「Go Toトラベル事業」の対象地域から札幌市が除外となる等、厳しい状況が続きました。感染症の収束後も従来の需要まで回復するには数年を要するとの見解も示されていることから、費用構造の変革なしに経営を継続することは困難な状況であると認識しております。そのため、全社一丸となり可及的速やかに赤字を最小限にすることを目的として、以下の様々な施策を実行しました。
コスト削減を図るため、需要動向や社会情勢を勘案し、月次にて翌月の運休や機材変更を継続的に実施したほか、直近の需要動向に応じても機動的な機材変更を行うことで直接運航経費の削減に取り組みました。また、使用しない機材の稼働を控除すること等で整備費等の固定費の削減や当社における初号機および2号機であるボーイング767-300ER型航空機2機の早期退役を進めました。更に危機克服構造改革プロジェクトを立ち上げ、社内横断的なコスト削減案を募り、様々な観点から見直しを図りました。
営業面においては、コロナ禍の中、安心してご予約いただけるよう、予約変更に伴う手数料を期間限定で無料にさせていただく等、環境に応じた柔軟な取り組みを行いました。また、北海道の翼ならではの視点から、北海道の魅力や情報発信を目的としたエア・ドゥ公式インスタグラムを開設しました。
社会貢献活動としては、医療関係者の方々並びに子ども食堂への機内食の寄贈、地元企業と連携して北海道応援メッセージの募集・発信等といった取り組みを行ってきました。
加えて、1998年12月の就航時より22年間にわたりご愛顧いただいた初号機(ボーイング767-300ER型機・機番JA98AD)の退役にあわせて、復刻フライトや公式Twitterアカウントを使用した情報発信等を行い、お客様へ感謝の気持ちをお伝えしました。
当事業年度における当社の運航実績は、就航率は98.9%(前年同期99.1%)、定時出発率は97.1%(前年同期93.1%)、提供座席数は1,554千席(前年同期比47.7%減)となり、旅客数は579千人(前年同期比71.6%減)となりました。座席利用率は、路線の平均で37.4%(前年同期68.7%)となりました。
営業収入は、旅客数が大幅に減少したこと等により、コードシェアによる座席販売分を含め、17,413百万円(前年同期比61.8%減)となりました。
事業費については、運航便数の抑制に伴い航空燃油費等の直接運航経費が減少したこと等により、27,402百万円(前年同期比29.7%減)となりました。販売費及び一般管理費は、販売手数料等の営業関連費用が減少したこと等により3,007百万円(前年同期比29.7%減)となったことで、営業費用は30,410百万円(前年同期比29.7%減)となりました。
営業費用の削減を強力に進めたものの営業収入の大幅な減少により、営業損失は12,996百万円、経常損失は13,190百万円、当期純損失は12,180百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べ2,423百万円の資金が増加(前年同期は380百万円の減少)し、当事業年度末には15,809百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果減少した資金は9,975百万円(前年同期は5,509百万円の増加)となりました。
これは、税引前当期純損失13,384百万円、減価償却費4,336百万円、航空機材整備引当金の増加額880百万円、営業債務の減少額4,652百万円等を反映したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果増加した資金は1,822百万円(前年同期は4,598百万円の減少)となりました。
これは、定期預金の預入による支出214百万円、定期預金の払戻による収入1,065百万円、有価証券の償還による収入1,045百万円、有形固定資産の取得による支出218百万円、投資有価証券の償還による収入666百万円、長期前払費用の取得による支出505百万円等を反映したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果増加した資金は10,489百万円(前年同期は1,251百万円の減少)となりました。
これは、長期借入れによる収入11,200百万円、長期借入金の返済による支出675百万円、リース債務の返済による支出1,931百万円、担保に供した預金の減少額1,396百万円等を反映したものであります。
(2) 生産、受注及び販売の実績
①営業実績
当事業年度の営業成績を収入項目別に示すと、次のとおりであります。
| 項目 | 当事業年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比 (%) |
| 旅客収入 | 16,548百万円 | 37.4 |
| 貨物収入 | 315百万円 | 58.2 |
| その他 | 549百万円 | 69.1 |
| 営業収入合計 | 17,413百万円 | 38.2 |
(注)1 旅客収入には、全日本空輸株式会社への座席販売分を含めております。
2 最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の営業収入合計に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当事業年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 全日本空輸株式会社 | 14,865 | 32.6 | 8,912 | 51.2 |
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
②運航実績
当事業年度の運航実績は、次のとおりであります。
| 項目 | 当事業年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比 (%) |
| 運航便数 | 13,536便 | 63.0 |
| 飛行距離 | 13,058,608km | 63.5 |
| 飛行時間 | 21,455時間 | 62.9 |
③輸送実績
当事業年度の輸送実績は、次のとおりであります。
| 項目 | 当事業年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比 (%) |
| 旅客数 | 579,631人 | 28.4 |
| 旅客キロ | 547,830千人キロ | 28.6 |
| 座席キロ | 1,465,586千席キロ | 52.6 |
| 座席利用率 | 37.4% | 31.3ポイント減 |
(注) 上記輸送実績には、全日本空輸株式会社への座席販売分を含めておりません。
なお、路線別の座席利用率は、次のとおりであります。
| 前事業年度 | 当事業年度 | 備考 | |
| 「札 幌-東 京」線 | 69.7% | 34.3% | |
| 「旭 川-東 京」線 | 69.1% | 43.1% | |
| 「女満別-東 京」線 | 68.8% | 40.2% | |
| 「釧 路-東 京」線 | 71.9% | 42.2% | |
| 「帯 広-東 京」線 | 64.0% | 42.2% | |
| 「函 館-東 京」線 | 66.4% | 40.3% | |
| 「札 幌-仙 台」線 | 59.6% | 35.1% | |
| 「札 幌-名古屋」線 | 72.1% | 43.9% | |
| 「札 幌-神 戸」線 | 62.7% | 22.7% | |
| 「函 館-名古屋」線 | 74.7% | 30.2% | |
| 路線の平均 | 68.7% | 37.4% |
(注)座席利用率は当社販売分を表記しております。
(3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
②当事業年度の経営成績の分析
a. 営業収入、事業費及び営業総利益
総座席キロは、運航便数が減少したこと等により、コードシェアによる座席販売分を含め、2,354,346千席キロ(前年同期比44.8%減)となりました。
営業収入は、当事業年度をとおして新型コロナウイルス感染症の影響があったこと等により、航空需要が消失したことで、17,413百万円(前年同期比61.8%減)となりました。
航行費は、燃料使用量の減少および原油価格の下落等により航空燃料費が減少し、9,325百万円(前年同期比46.1%減)となりました。
航空機材維持費は、前事業年度に導入したボーイング767-300型機の減価償却が通期となったこと等により減価償却費が増加し、2,597百万円(前年同期比4.9%増)となりました。
整備費は、使用しない機体の稼働を控除する措置等で整備業務委託費が減少したことに加え、整備引当金繰入額が減少したこと等により、8,589百万円(前年同期比15.9%減)となりました。
運航費は、日常交通費の減少等により、1,247百万円(前年同期比14.8%減)となりました。
運送費は、運航便数の減少等により運送業務委託費が減少し、5,642百万円(前年同期比25.0%減)となりました。
この結果、事業費総額は27,402百万円(前年同期比29.7%減)となり、営業総損失は9,988百万円となりました。
b. 販売費及び一般管理費、営業損益
販売費及び一般管理費は、販売手数料等が減少したこと等により、3,007百万円(前年同期比29.7%減)となり、営業損失は12,996百万円となりました。
c. 営業外損益、経常損益
営業外収益として雇用調整助成金605百万円、有価証券利息11百万円、受取手数料11百万円、受取利息7百万円、営業外費用として支払利息677百万円、原油スワップ差損103百万円、為替差損46百万円を計上したこと等により、経常損失は13,190百万円となりました。
d. 当期純損益
特別損失として減損損失194百万円を計上し、法人税、住民税及び事業税12百万円及び法人税等調整額△1,216百万円を計上したことにより、当期純損失は12,180百万円となりました。
③財政状態の分析
資産、負債及び純資産の状況
資産の部
資産については、現金及び預金が1,060百万円増加した一方、有価証券が1,758百万円減少したこと等により、前事業年度末と比較して、流動資産が1,958百万円減少しました。
また、長期前払費用等を含む投資その他の資産が649百万円増加した一方、リース資産が1,940百万円減少したこと等により、前事業年度末と比較して、固定資産が1,844百万円減少しました。
この結果、資産総額は41,739百万円となりました。
負債の部
負債については、営業未払金が2,819百万円減少したこと等により、前事業年度末と比較して、流動負債が2,562百万円減少しました。
また、リース債務が2,008百万円減少した一方、運転資金確保のための長期借入金5,700百万円、関係会社長期借入金4,725百万円がそれぞれ増加したこと等により、前事業年度末と比較して、固定負債が9,403百万円増加しました。
この結果、負債総額は39,534百万円となりました。
純資産の部
株主資本合計は、前事業年度末と比較して、12,180百万円減少しました。この減少は当期純損失12,180百万円の計上によるものです。
評価・換算差額等は、原油スワップおよび金利スワップを活用したヘッジ取引に係るものであり、前事業年度末と比較して、1,534百万円増加しました。
この結果、純資産合計は2,205百万円となりました。
④資本の財源及び資金の流動性
当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては次のとおりです。
当社の運転資金需要のうち主なものは、日々の運航に必要な航空燃油費や、空港使用料など運航経費をはじめ、整備費や運送部門における業務委託費等の事業費のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は航空機や航空機のエンジン等への設備投資によるものであります。
当社は、事業運営上必要な流動性と、資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は航空運送事業を中心とした収入金等の他、金融機関からの借入により調達を行っております。設備投資資金につきましてはキャッシュ・フローで賄いきれない分の調達を主とし、その調達手段は金融機関からの長期借入金やファイナンス・リースなど、市場動向や金利動向等を総合的に勘案しながら決定しております。
なお、当事業年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は、24,992百万円となっております。また当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は15,809百万円となっております。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は、事業等のリスクにおいて、為替レートや原油価格の変動による航行費の増加、航空法及び関連諸法令による規制、自然災害、人財確保等、様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため当社は、コストを安定させることを目的として、ヘッジ取引の実施、社内管理体制の確立、人財養成体制の見直しや採用の強化等により、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散し、リスクの発生を抑え、適切に対応してまいる所存であります。
⑥経営者の問題意識と今後の方針について
当社の経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき、迅速かつ最善の経営戦略の立案及び施策の実施に努めております。
また、当社を取り巻く環境は、競合他社との激しい競争に加え、消費者ニーズの多様化や燃料市況等の外部環境が大きく変化する可能性もあることから、幅広い視点で俯瞰した経営戦略の重要性、必要性を認識しております。
加えて、「2 事業等のリスク」に記載のとおり、コロナ禍の影響により、依然として旅客数及び営業収入が大幅に減少しております。感染症収束に伴う従来の水準への回復時期については、現時点で見極めることが困難であるものの、ワクチン接種が進んでいることや、IATA(国際航空運送協会)による回復予想等を参考とし、2022年度中を想定しています。
このような状況に対応すべく、運航規模縮小による運航関連費用の抑制、従業員の一時帰休の活用による人件費の抑制等を実施しております。また、十分な手元資金を確保するため、取引金融機関からの資金調達を進めてまいりました。
また、当事業年度末時点において、純資産が22億円まで減少し、自己資本比率が5.3%まで低下していることから、早期に自己資本を回復し資金の確保を図ることで財務基盤を強化し、安定的に事業を継続するために優先株式を発行することといたしました。
さらに、新たな事業環境を生き抜きお客様への一層の付加価値提供および持続的な成長を果たす上で、株式会社ソラシドエアとの共同持株会社を2022年10月を目途に設立させる方針を決定いたしました。これにより、可能な限りの業務共通化や知見共有等によるさらなる費用削減と、新たな価値を共創することによる収益拡大に向けた取り組みの推進を目指します。
以上の対応策を迅速かつ確実に遂行するとともに、事業の継続と従業員の雇用を守るため、前例にとらわれることのない様々な施策を講じてまいります。そして、感染収束の状況や景気動向等を慎重に注視しつつ、公共交通機関としての役割を全うすべく、事業の回復と更なる飛躍へ向けた体制の構築を進めてまいります。