有価証券報告書-第106期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/26 13:28
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経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
(1)経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、天候不順や自然災害、消費増税などの影響を受け、設備投資や個人消費が落ち込んだことに新型コロナウイルスの感染拡大の影響が加わり、景気の先行きは不透明な状況となりました。一方で世界経済は、米国経済が堅調に推移しましたが、米中貿易摩擦の影響による中国経済の減速、英国のEU離脱などの諸問題に加え、新型コロナウイルスの感染拡大により、減速感が強まりました。
こうした経済環境のなか、物流業界におきましては、輸出を中心に停滞が続き、人手不足を背景としたコストの増加や消費増税による民需の下押しなど、厳しい状況で推移しました。国内物流では自然災害や消費増税前の駆け込み需要の反動に新型コロナウイルスの感染拡大の影響を懸念し、設備投資や個人消費が伸び悩むなかで、生産財や消費財などの荷動きが低調に推移しました。
このような事業環境のなか、当社グループにおきましては、「中期経営計画」で掲げた経営戦略に基づき、様々な施策を実施いたしました。具体的には、国内ロジスティクス事業の強化策といたしまして、バイオマス燃料を専用に取り扱う施設をはじめ、顧客の需要に応じた特定貨物専用の倉庫を建設してまいりました。グローバルロジスティクス事業展開の加速といたしまして、アジア域内における物流ネットワークの拡充を図る目的で、GMS(大メコン圏)越境交通ライセンスを活用し、事業化を進めてまいりました。さらに、ベトナムでは保税倉庫の建設への取組みを進めております。グループ経営基盤の強化といたしまして、生産性向上・現場の負担軽減を実現する機器の導入や技術の研究を行い、省人化・省力化に取り組んでまいりました。また、グループCSR経営の推進といたしまして、大規模災害へのリスク管理体制の強化の一環として、新施設において自家発電設備を設置したほか、災害の発生を想定した各種訓練の見直しを行ってまいりました。
当期の事業の概況は、総合物流事業におきましては、倉庫業では、期中平均保管残高は前年同期に比べ微減となりましたが、保管貨物回転率は上昇し、入出庫にかかる取扱量は前年同期に比べ増加しました。港湾運送業では、四日市港において新たにバイオマス燃料の取扱いを開始したものの、海上コンテナおよび石炭の取扱量は前年同期に比べ減少しました。完成自動車につきましては、輸出の取扱量は増加しましたが、国内の取扱量は減少しました。陸上運送業では、バルクコンテナ輸送の取扱量は前年同期に比べ増加しましたが、トラック輸送および鉄道輸送の取扱量は前年同期に比べ減少しました。国際複合輸送業では、海上・航空輸送ともに輸入の取扱量は前年同期に比べ増加しましたが、輸出の取扱量は減少しました。
その他の事業におきましては、前期に引き続き、依然として厳しい環境下ではありましたが、業務の効率化や収支改善に努めてまいりました。
以上の結果、当期の連結売上高は、倉庫業の取扱いが堅調に推移したことなどから、前年同期比1.5%増の1,016億2千万円となりました。連結経常利益は、前年同期比1.7%増の44億9千1百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失や法人税等が前年同期に比べ減少したことなどから、前年同期比14.2%増の30億3千4百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
① 総合物流事業
総合物流事業全般の外部顧客への売上高は、1,005億3千3百万円と前年同期に比べ14億5千3百万円(1.5%)の増収、セグメント利益(営業利益)は32億6百万円と前年同期に比べ、4千7百万円(△1.4%)の減益となりました。
<倉庫業>当部門におきましては、期中平均保管残高は前年同期比0.6%減の52万6千トンとなりました。期中貨物入出庫トン数につきましては、前年同期比7.3%増の911万8千トンとなり、保管貨物回転率は72.2%(前年同期67.0%)となりました。
以上の結果、当部門の売上高は、前年同期比5.3%増の419億1百万円の計上となりました。
<港湾運送業>当部門におきましては、四日市港における海上コンテナの取扱量は、前年同期比4.4%減の21万7千本(20フィート換算)となり、完成自動車の取扱量は、輸出車は増加しましたが、国内車は減少しました。また、輸入原料の取扱量につきましては、新たにバイオマス燃料の取扱いを開始しましたが、石炭ならびにサイロ貨物は減少しました。
以上の結果、当部門の売上高は、前年同期比1.7%減の215億2千6百万円の計上となりました。
<陸上運送業>当部門におきましては、バルクコンテナ輸送にかかる取扱量は前年同期比7.0%増の22万トンとなりましたが、トラック輸送の取扱量は前年同期比3.0%減の714万3千トン、鉄道輸送の取扱量は前年同期比12.1%減の17万3千トンとなりました。
以上の結果、当部門の売上高は、前年同期比0.9%減の189億9千6百万円の計上となりました。
<国際複合輸送業他>当部門におきましては、海上・航空輸送における輸入の取扱量は前年同期に比べ増加しましたが、輸出の取扱量は前年同期に比べ減少しました。
以上の結果、当部門の売上高は、前年同期比0.6%減の181億8百万円の計上となりました。
② その他
その他の事業では、自動車整備業における車検取扱台数は前年同期比1.3%の増加、ゴルフ場の入場者数は前年同期比6.3%の減少、不動産事業の完成工事件数は前年同期比22.0%の増加となりました。
以上の結果、当部門の外部顧客への売上高は、10億8千7百万円と、前年同期に比べ7千2百万円(7.2%)の増収、セグメント利益(営業利益)は1億6千6百万円と前年同期に比べ、4千7百万円(39.9%)の増益となりました。
(2)財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ5億5百万円減少し、1,211億7千5百万円となりました。流動資産は、現金及び預金、受取手形及び営業未収金の減少を主な要因として24億1千3百万円減少し、固定資産は、新倉庫の建設等による有形固定資産の増加を主な要因として19億8百万円増加しました。
負債は、流動負債のその他に含まれる設備電子記録債務の減少等により18億8千万円減少しました。
また、純資産は前連結会計年度末に比べ13億7千4百万円増加し、609億9千8百万円となりました。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の47.3%から48.5%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、税金等調整前当期純利益43億2千2百万円、減価償却費41億2千8百万円等により営業活動によるキャッシュ・フローが70億9千8百万円となったものの、新倉庫の建設等による有形及び無形固定資産の取得による支出72億9千万円、配当金の支払額6億4千1百万円、リース債務の返済による支出6億5百万円等により、前連結会計年度末に比べ13億6千9百万円減少し、当連結会計年度末には106億4千万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動の結果増加した資金は、70億9千8百万円(前年同期比9億3千6百万円の収入減)となりました。これは主に、法人税等の支払額15億5千1百万円などがあったものの、税金等調整前当期純利益43億2千2百万円、減価償却費41億2千8百万円の資金留保等による増加の結果であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動の結果減少した資金は、74億6千9百万円(前年同期比52億3百万円の支出増)となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出72億9千万円等による減少の結果であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動の結果減少した資金は、10億2千4百万円(前年同期比22億3千4百万円の支出減)となりました。これは主に、配当金の支払額6億4千1百万円、長期借入金の返済による支出78億4千8百万円等による減少と長期借入れによる収入82億円等による増加の結果であります。
(4)生産、受注および販売の実績
セグメント別営業概況
① 総合物流事業
最近における倉庫保管貨物入出庫高ならびに期末保管残高を示せば次のとおりであります。
期間入庫高出庫高期末保管残高
屯数(屯)金額
(百万円)
屯数(屯)金額
(百万円)
屯数(屯)金額
(百万円)
2019年4月1日から
2020年3月31日まで
4,555,2081,349,6404,562,8791,363,911525,850147,240
前年同期比増減(%)6.83.57.76.2△1.4△8.8

保管貨物残高を品目別に示せば次のとおりであります。
品目2020年3月31日現在
屯数(屯)前年同期比増減
(%)
金額(百万円)前年同期比増減
(%)
農水産品30,289△22.37,878△3.1
金属8,060△18.91,759△32.2
金属製品・機械59,784△9.422,150△25.8
窯業品209△11.44440.5
化学工業品220,786△3.674,589△5.9
紙・パルプ7,0834.24,350△2.3
繊維工業品2,321△42.7830△64.1
食料工業品31,909△1.58,3181.6
雑工業品62,690△13.817,4082.0
雑品102,71939.99,9143.8
合計525,850△1.4147,240△8.8

港湾運送業の最近の貨物取扱高を示せば次のとおりであります。
期間船内荷役(屯)前年同期比増減
(%)
沿岸荷役
(内 輸出貨物)
(屯)
前年同期比増減
(%)
2019年4月1日から
2020年3月31日まで
12,841,988△4.84,303,091
(1,124,143)
△2.2
(△7.2)

貨物自動車運送業および鉄道利用運送業の最近の貨物取扱高を示せば次のとおりであります。
期間貨物自動車運送業
(屯)
前年同期比増減
(%)
鉄道利用運送業
(屯)
前年同期比増減
(%)
2019年4月1日から
2020年3月31日まで
7,143,209△3.0173,154△12.1

② その他
保険代理店の契約実績を示せば次のとおりであります。
期間契約件数(件)前年同期比増減
(%)
契約保険金額
(千円)
前年同期比増減
(%)
2019年4月1日から
2020年3月31日まで
3,599△1.2466,8854.0

ゴルフ場の入場者数を示せば次のとおりであります。
期間メンバー(人)前期比増減
(%)
ビジター(人)前年同期比増減
(%)
2019年4月1日から
2020年3月31日まで
7,195△5.620,851△6.6

自動車整備台数を示せば次のとおりであります。
期間車検台数(件)前年同期比増減
(%)
2019年4月1日から
2020年3月31日まで
1,3001.3

③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示せば次のとおりであります。
セグメントの名称売上高(百万円)前年同期比増減(%)
総合物流事業倉庫業41,9015.3
港湾運送業21,526△1.7
陸上運送業18,996△0.9
国際複合輸送業他18,108△0.6
その他1,0877.2
合計101,6201.5

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)今期の経営成績の分析
(営業収益)
当期の事業全体及びセグメント別の分析につきましては、「経営成績等の状況の概要(1)経営成績の状況」に記載の通りです。
(売上原価、販売費及び一般管理費、営業利益)
売上原価は、取扱量の増加に伴い、作業諸費が増加したことに加え新倉庫建設等、設備投資に伴う減価償却費や不動産取得税の増加等により、921億4千5百万円(前年同期比1.6%増)となり、販売費及び一般管理費は、人手不足に伴うコストの増加等により、61億3千8百万円(前年同期比1.6%増)となりました。以上の結果、営業利益は、営業収益が増加したものの、33億3千7百万円(前年同期比0.3%減)となりました。
(経常利益)
経常利益は、持分法による投資利益等の増加により、44億9千1百万円(前年同期比1.7%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失や法人税等が前年同期に比べ減少したことなどから、30億3千4百万円(前年同期比14.2%増)となりました。
なお、当社グループは、2020年3月期が3ヵ年の『中期経営計画』の最終年度となりますが、計画期間中の2017年に取締役会の監督機能強化、経営意思決定および業務遂行の効率化、迅速化を図るため、執行役員制度を導入しました。当社グループは新しい執行役員体制のもと、『中期経営計画』の4つの経営戦略として、「国内ロジスティクス事業の強化」、「グローバルロジスティクス事業展開の加速」、「国内外におけるグループ経営基盤の強化」、「グループCSR経営の推進」に取り組んでまいりました。
国内ロジスティクス事業の強化策といたしましては、霞北埠頭流通センター、幸手物流センター、霞バイオマスセンター、河原田倉庫低温危険品倉庫を新設し、幅広くお客様のニーズにお応えできるよう体制を強化してまいりました。
グローバルロジスティクス事業展開の加速といたしましては、2018年に同事業の中核を担う海外本部を設置し、同本部指導のもとGMS(大メコン圏)越境交通ライセンスを取得し、事業化を進めるなど、アジア域内におけるロジスティクス機能の強化を図ってまいりました。さらに、タイにおいて営業拡大を見据えた機能強化を図るため、当社グループ2社目となる現地法人を設立し、拡大を図ってまいりました。。
国内外におけるグループ経営基盤の強化策といたしましては、労働力不足を背景として、生産性向上・現場の負担軽減を実現する機器の導入や技術の研究を行い、省人化・省力化に取り組んでまいりました。
グループCSR経営の推進といたしまして、コーポレートガバナンスの強化ならびに大規模災害へのリスク管理体制の強化を図ってまいりました。また、事業所周辺地域の清掃活動や企業・団体などで行う奉仕活動への参加等を通じて、地域・社会貢献を行ってまいりました。
3年間様々な施策を行ってまいりましたが、国内外における競争激化や人手不足や車輛確保のためのコストが上昇したことなどから、最終年度の数値目標(連結売上高1,100億円、連結経常利益55億円)に対し、当連結会計年度の経営成績は、連結売上高1,016億2千万円、連結経常利益44億9千1百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に係る情報
当社グループの資金調達は、安定的な資金調達と調達コストの抑制を両立させ、自己資本比率や資産構成および営業キャッシュ・フローの各種指標に配慮して、財務リスクを最小化することを基本方針としております。この基本方針に則り、資金調達の手段はその時々の市場環境を考慮したうえで、当社グループにとって最善の手段を選択しております。この結果、当連結会計年度においては、間接金融により82億円を調達し、主に倉庫建設等の支払いと事業用資産の維持更新に充当いたしました。当社は長年にわたり、主要な取引先金融機関と良好な関係を維持しており、多様な調達手段を確保しております。なお、直接金融による資金調達も見据え、格付投資情報センターの格付けを取得、維持しており、現時点において、Aマイナス(安定的)となっております。
また、流動性マネジメントの一環として、キャッシュ・マネジメント・システムを国内で導入し、グループ内の企業相互間の余剰資金を当社が集中管理することで資金の効率化を推進しております。一方、海外拠点における資金需要に対応するため、当社を起点にしたグループ内金融により必要な資金を供給する体制を構築しております。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
2016年
3月期
2017年
3月期
2018年
3月期
2019年
3月期
2020年
3月期
自己資本比率(%)50.748.146.847.348.5
時価ベースの自己資本比率(%)24.826.524.923.424.7
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)4.35.112.74.35.0
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)26.335.817.647.244.0

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
2 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3 キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている借入金等を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
当連結会計年度末の連結ベースの有利子負債残高は356億6千7百万円となり、前連結会計年度末に比べて借入金3億4千6百万円増加、IFRS第16号「リース」の適用を主な要因としてリース債務10億7千2百万円増加したことにより、14億1千9百万円の増加となっております。
(3)重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり重要となる会計方針につきましては、第一部[企業情報]第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載のとおりであります。
なお、当連結会計年度末前後の経営状況等も勘案して会計上の見積りを行っておりますが、新型コロナウイルスの感染拡大に関する影響は、当社グループの見積もりの要素を大きく変更する状況には至っていないと考えております。
また、当社においては、従業員の退職給付に備えるため、確定給付型の退職給付制度を設けておりますが、将来の退職給付見込額は、割引率や予想される昇給および従業員の退職率、死亡率など、さまざまな変動要因を加味して見積られております。これらのうち、昇給および退職率や死亡率は経済情勢による大きな変動は予想されませんが、割引率については、退職給付の支払見込期間を反映した国債の利回りに基づき決定しておりますので、外部の経済環境により大きく変動する要素だと考えております。
割引率の変動による感応度は次のとおりです。
当連結会計年度末における退職給付債務への影響額
割引率が0.1%上昇した場合99百万円の減少
割引率が0.1%下降した場合101百万円の増加

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