四半期報告書-第61期第2四半期(平成26年7月1日-平成26年9月30日)

【提出】
2014/11/14 13:54
【資料】
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【項目】
34項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間(平成26年4月1日から平成26年9月30日までの6ヶ月間)の世界経済は、日本では消費増税後の個人消費・生産の落ち込みがあったものの、米国での雇用や所得環境の改善に伴う景気回復もあり、輸出が堅調に推移するなど底堅い景況感となりました。欧州は、景気の底打ち感は見られるものの、ロシアとの関係悪化等の懸念材料もあり本格的な回復には至らず、アジアでは、引き続き成長は見られるものの、中国を始めとして全体的に減速傾向が見られました。
国際物流市場は、海上貨物は全体として堅調に推移し、航空貨物は、昨年度下半期以降安定した荷動きが継続しています。
このような環境の下、当社グループの貨物取扱量は、海上事業ではアジア発の取扱いが低調に推移し前年同四半期比で減少しました。航空事業は、前年第3四半期以降、特に日本発を中心に回復基調で推移しました。昨年度立ち上げた業務改革プロジェクトを深化させ、コスト競争力の向上に努めました。
これらの結果、営業収益は前年同四半期比7.1%増の213,527百万円、営業利益は前年同四半期比136.0%増の3,630百万円と増収増益になりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
① 日本
海上事業は、輸出で自動車関連部品等の荷動きに加え、工作機械の出荷が貢献し、取扱実績(TEU)は前年同四半期比23.4%増となりました。輸入は衣料品や消費財関連等の荷動きが堅調に推移し、取扱件数は前年同四半期比13.5%増となりました。
航空事業は、輸出で自動車関連部品や航空機関連品等の荷動きが増加し、取扱重量は前年同四半期比14.2%増となりました。輸入は消費増税や円安傾向といった影響もあり、医療機器関連品等の荷動きに減速感が見られ、取扱件数は前年同四半期比0.5%減となりました。
これらの結果、海上・航空輸出の取扱増により国内連結子会社を含めた営業収益は42,793百万円(前年同四半期比17.1%増)、セグメント利益(営業利益)はコスト管理に努め698百万円(同124.0%増)となりました。
② 米州
海上事業は、輸出で自動車関連部品等の荷動きがあったものの、取扱実績(TEU)は前年同四半期比0.4%減となりました。輸入は消費財関連等の荷動きがあり、取扱件数は前年同四半期比1.7%増となりました。
航空事業は、輸出で自動車関連部品等の出荷があり、取扱重量は前年同四半期比0.8%増となりました。輸入は航空機関連品等の取扱いに加え、自動車関連部品等の荷動きもあり、取扱件数は前年同四半期比16.8%増となりました。
ロジスティクス事業は、個人消費の回復に伴い、消費財関連等の荷動きが増加しました。域内配送は、鉄道・トラック会社の寡占化により厳しい事業環境が継続しました。
これらの結果、営業収益は49,871百万円(前年同四半期比9.0%増)、セグメント損失(営業損失)は120百万円(前年同四半期はセグメント損失154百万円)となりました。
なお、1ドルあたりの円換算レートは、当第2四半期連結累計期間が102.52円、前年同四半期が98.03円であります。
③ 欧州
海上事業は、輸出で消費財関連等の取扱いが堅調に推移し、取扱実績(TEU)は前年同四半期比10.6%増となりました。輸入は自動車関連部品等の荷動きがあり、取扱件数は前年同四半期比1.4%増となりました。
航空事業は、輸出で医療機器関連品や電子・電気機器関連品等の出荷が増加し、取扱重量は前年同四半期比25.6%増となりました。輸入は自動車関連部品のスポット貨物取扱いがあったものの、荷動きに盛り上がりは見られず、取扱件数は前年同四半期比0.3%減となりました。
ロジスティクス事業は、新規顧客の獲得もあり取扱いは増加しましたが、全体としては厳しい環境が継続しました。
これらの結果、営業収益は49,210百万円(前年同四半期比14.3%増)、セグメント損失(営業損失)は548百万円(前年同四半期はセグメント損失344百万円)となりました。
荷動きの改善は見られるものの、市場の停滞感が継続していることから、引き続き業務効率化と競争力の強化に努めます。
なお、1ユーロあたりの円換算レートは、当第2四半期連結累計期間が139.10円、前年同四半期が128.28円であります。
④ 東アジア
海上事業は、輸出で消費財関連や電子・電気機器関連品の出荷があったものの、中国の景気に力強さが見られず期待した取扱いに至りませんでした。その結果、取扱実績(TEU)は前年同四半期比10.4%減となりました。輸入は電子・電気機器関連品の荷動きがありましたが、取扱件数は前年同四半期比2.0%増にとどまりました。
航空事業は、輸出で電子・電気機器関連品等の荷動きがあり、取扱重量は前年同四半期比1.0%増となりました。輸入はアジア発を中心とした自動車関連部品の取扱いが寄与し、取扱件数は前年同四半期比10.4%増となりました。
ロジスティクス事業は、航空機関連品や衣料品等の取扱いがあり、徐々に販売が拡大しました。
これらの結果、営業収益は35,794百万円(前年同四半期比7.6%減)、セグメント利益(営業利益)は、海上事業を中心に推進した仕入れ環境の改善および業務効率化の結果、624百万円(前年同四半期はセグメント損失475百万円)となりました。
⑤ 南アジア・オセアニア
海上事業は、輸出で自動車関連部品や電子・電気機器関連品等の荷動きがあったものの、期待した水準には至らず、取扱実績(TEU)は前年同四半期比4.7%減となりました。輸入は自動車関連部品や消費財関連等の取扱いが好調で、取扱件数は前年同四半期比12.9%増となりました。
航空事業は、アジア域内の自動車関連部品の取扱いを中心に、全体として堅調な荷動きとなり、輸出取扱重量は前年同四半期比7.2%増、輸入取扱件数は前年同四半期比1.7%増となりました。
ロジスティクス事業は、自動車関連部品や電子・電気機器関連品等を始めとした販売拡大を目的として、積極的な投資を継続した結果、事業規模が拡大し営業利益を押し上げました。
これらの結果、営業収益は42,580百万円(前年同四半期比10.3%増)、セグメント利益(営業利益)は3,024百万円(同26.1%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、2,724百万円の営業活動による収入、4,521百万円の投資活動による支出及び93百万円の財務活動による支出に為替相場変動の影響を加味した結果、前連結会計年度末に比べ778百万円減少し26,916百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれぞれの増減要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において営業活動の結果得られた資金は、2,724百万円(前年同四半期は311百万円の支出)となりました。
これは主に営業債権の増加額5,446百万円(前年同四半期は営業債権の減少額66百万円)を計上した一方で、税金等調整前四半期純利益2,326百万円(前年同四半期比147百万円増)、減価償却費3,042百万円(同211百万円増)、独禁法関連引当金の増加額1,597百万円及び営業債務の増加額596百万円(前年同四半期は営業債務の減少額572百万円)を計上したこと等によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において投資活動の結果支出した資金は、4,521百万円(前年同四半期比953百万円増)となりました。
これは主に定期預金の払戻による収入1,472百万円(前年同四半期比224百万円減)を計上した一方で、固定資産の取得による支出2,927百万円(同54百万円増)及び定期預金の預入による支出3,006百万円(同1,237百万円増)を計上したこと等によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において財務活動の結果支出した資金は、93百万円(前年同四半期は1,524百万円の収入)となりました。
これは主に短期借入金の純増加額1,311百万円(前年同四半期比1,215百万円減)を計上した一方で、長期借入金の返済による支出1,192百万円(同553百万円増)及び少数株主への配当金の支払額557百万円(同351百万円増)を計上したこと等によります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。