有価証券報告書-第33期(平成31年3月1日-令和2年2月29日)

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2020/05/25 11:53
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況の概要は次の通りであります。なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業業績や雇用環境等の改善を背景に、緩やかな回復基調で推移いたしましたが、米中貿易摩擦の長期化など不確実な経済情勢の影響から、先行きは不透明な状況となっております。
また、当社グループの事業環境としては、消費税率の引き上げによる在庫調整や暖冬による冬物商品の売れ行きが低調であったことから、国際貨物の荷動きが鈍く、加えて新型コロナウイルス感染症の影響から物流の停滞や混乱が生じ、厳しい状況が続いております。
当連結会計年度において、当社は2019年3月1日を効力発生日とし、当社を株式交換完全親会社、日新運輸株式会社(以下「日新運輸」といいます。)を株式交換完全子会社とする株式交換を行いました。この株式交換により、日新運輸並びに同社の日本、中国及びミャンマーのそれぞれの子会社が当社グループに加わったことで、国内外における当社グループの事業規模と拠点網は拡大しました。
さらに、従来の当社グループの主力事業である国際貨物輸送や通関業務、配送に加え、検品・検針・加工業務といった輸出入の付帯業務までを当社グループで請け負える環境が整い、顧客へより充実したサービスの提供が可能となりました。
これらの効果やグループシナジー創出に向けての取り組みに注力したこと、並びに従来からの一貫輸送の提案型営業も精力的に行ったことで、当社グループの主力である中国や東南アジアから日本への輸入海上輸送の取扱いは増加し、収益の拡大へと繋がりました。
また、国内外での輸送における仕入コストが上昇基調にある中、販売価格への転嫁等にも取り組み、安定した利益確保に努めてまいりました。一方で、販売費及び一般管理費では、日新運輸の子会社化に伴って、取得原価の配分(PPA)により認識した顧客関連資産の償却やのれん償却額が新たに発生し、加えて人員の増加及び人事制度の再構築による人件費の上昇等により、各費目で増加しました。しかしながら、グループで可能な限りコストを削減すべく検討を重ねることで、利益の創出を図ってまいりました。
この結果、当連結会計年度における営業収益は45,003百万円(前年同期比62.0%増)と前年同期を大きく上回り、営業利益は1,575百万円(前年同期比2.1%増)となりました。また、経常利益は、日新運輸の子会社化に伴う持分法による投資利益等の計上により営業外収益が増加したことで、1,947百万円(前年同期比14.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,325百万円(前年同期比13.5%増)といずれも前年同期を上回ることとなりました。
セグメント別の経営成績は次の通りであります。
なお、2019年3月1日を効力発生日とする株式交換により当社グループに加わった日新運輸及びニッシントランスコンソリデーター株式会社は報告セグメントの「日本」に含めており、日一新国際物流(上海)有限公司、暖新国際貿易(上海)有限公司は「中国」に、NISSHIN (MYANMAR) CO., LTD.は報告セグメントに含まれない事業セグメント「その他」にそれぞれ含めております。
また、連結子会社であった「AIT LOGISTICS (THAILAND)LIMITED」は清算のため、当連結会計年度より連結の範囲から除外したことに伴い、報告セグメントの「タイ」を廃止しております。
(日本)
消費税率の引き上げ等に伴う在庫調整や暖冬による国際貨物の荷動きの鈍化等のマイナス要因はありましたが、日新運輸との企業結合の効果が寄与し、主に中国から日本への輸入貨物の取扱量が増加することとなりました。また、一貫輸送の獲得に向けての営業活動にも注力し、その結果、海上輸送の取扱コンテナ本数は、輸入で251,836TEU(前年同期比21.7%増)、輸出入合計で267,916TEU(前年同期比22.6%増)、通関受注件数は146,058件(前年同期比68.7%増)と前年同期を大きく上回りました。
さらに、販売価格及び利益の改善に向け、海上輸送の運賃や上昇している日本国内の配送料金の価格転嫁にも取り組んでまいりました。
以上のことから、日本における営業収益は35,443百万円(前年同期比61.4%増)となり、セグメント利益は、取得原価の配分(PPA)により認識した顧客関連資産の償却やのれん償却額を含む販売費及び一般管理費の増加により1,072百万円(前年同期比22.4%増)となりました。
(中国)
日本向け貨物の取扱量が増加したことで、中国国内での輸送関連の収益機会も増し、更に日新運輸との企業結合で中国国内での検品・検針・加工業務における収益も加わったことで、事業規模は拡大しました。
以上のことから、中国における営業収益は8,432百万円(前年同期62.4%増)となり、セグメント利益は、取得原価の配分(PPA)により認識した顧客関連資産の償却やのれん償却額を含む販売費及び一般管理費の増加が影響し、410百万円(前年同期比37.6%減)となりました。
(その他)
米国、台湾現地法人及びベトナム合弁会社それぞれで貨物の取扱量も増加し、加えてミャンマーでの収益も加わり、営業収益は1,127百万円(前年同期は営業収益543百万円)、セグメント利益は92百万円(前年同期はセグメント利益21百万円)となりました。
(注)TEU(Twenty-foot Equivalent Unit、20フィートコンテナ換算)とは、海上コンテナの数量を表す単位で、20フィートコンテナ1個分を1TEUと計算します。
② 財政状態の状況
資産、負債及び純資産の状況は、2019年3月1日付の株式交換により日新運輸を完全子会社化したことに伴い、大幅に変動しております。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ12,430百万円増加し20,644百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ7,727百万円増加し15,452百万円となりました。これは主に日新運輸を完全子会社化したことに伴って、現金及び預金が5,971百万円、受取手形及び売掛金が1,175百万円増加したことによるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ4,702百万円増加し5,191百万円となりました。これは主に日新運輸を完全子会社化したことに伴って、顧客関連資産が2,368百万円、のれんが979百万円、投資有価証券が604百万円、機械装置及び運搬具が265百万円、建物及び構築物が153百万円増加したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債総額は、前連結会計年度末に比べ6,669百万円増加し8,928百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ5,615百万円増加し7,391百万円となりました。これは主に日新運輸を完全子会社化したことに伴って、短期借入金が4,347百万円、買掛金が568百万円、賞与引当金が195百万円増加したことによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ1,053百万円増加し1,537百万円となりました。これは主に日新運輸を完全子会社化したことに伴って、繰延税金負債が624百万円、退職給付に係る負債が201百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べ5,761百万円増加し11,715百万円となりました。これは主に日新運輸との株式交換に伴う新株発行により資本剰余金が5,053百万円、日新運輸を完全子会社化したことに伴って非支配株主持分が345百万円増加したことによるものです。また、親会社株主に帰属する当期純利益1,325百万円を計上した一方で、剰余金の配当により774百万円が減少したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,523百万円増加し、株式交換による現金及び現金同等物の増加額4,451百万円と合わせ、10,812百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの内訳は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は2,218百万円(前年同期比729百万円増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益を1,955百万円計上したことのほか、売上債権の減少937百万円、減価償却費495百万円、利息及び配当金の受取額309百万円、立替金の減少293百万円、のれん償却額116百万円等の資金の増加要因に対し、預り金の減少901百万円、法人税等の支払額469百万円、持分法による投資利益217百万円等の資金の減少要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、支出した資金は160百万円(前年同期は271百万円の獲得)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出1,343百万円、有形固定資産の取得による支出147百万円、無形固定資産の取得による支出111百万円、差入保証金の差入による支出83百万円等の資金の減少要因に対し、定期預金の払戻による収入1,342百万円の資金の増加要因によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、支出した資金は487百万円(前年同期比222百万円減)となりました。これは主に、短期借入金の返済による支出4,026百万円、配当金の支払774百万円、自己株式の取得による支出144百万円等による資金の減少要因に対し、短期借入れによる収入4,473百万円等の資金の増加要因によるものであります。
④生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当社グループは、国際貨物輸送サービスの提供をしております。従って、サービスの性格上、生産実績を定義することが困難であるため生産実績の記載は省略しております。
b.受注実績
生産実績と同様の理由により、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年3月1日
至 2020年2月29日)
金額(千円)前年同期比(%)
日本35,443,613+61.4
中国8,432,378+62.4
その他1,127,854+107.4
合計45,003,847+62.0

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な販売先については、総販売実績に対する販売割合が10%以上の相手先はありませんので、記載を省略しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.「その他」には、米国、台湾、ベトナム及びミャンマーの現地法人を含めております。なお、米国の現地法人である「AIT International of America,Inc.」は2020年2月29日をもって営業を終了し、現在清算手続中であります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、貸倒引当金、賞与引当金等の各引当金や退職給付に係る負債の計上、繰延税金資産の回収可能性の判断等につきましては、過去の実績や他の合理的な方法により見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用しております重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績
(営業収益)
当連結会計年度における営業収益の概況は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載しております。
(営業利益)
当連結会計年度における営業原価は、営業収益と同様に日新運輸の子会社化による増加に加え、国内外での輸送における仕入コストも上昇基調にあり、36,857百万円(前年同期比57.1%増)となりました。
販売費及び一般管理費では、日新運輸の子会社化によりグループの規模は拡大し、人員が増加したことに加え、人事制度の再構築による人件費の上昇等もあって、各費目で増加しました。また、取得原価の配分(PPA)により認識した顧客関連資産の償却やのれん償却額が新たに発生することとなりました。
しかしながら、グループで可能な限りコストを削減すべく検討を重ねることで、利益の創出を図ってまいりました。
この結果、営業利益は1,575百万円(前年同期比2.1%増)と前年同期を上回る結果となりました。
(経常利益)
営業外収益では、日新運輸の子会社化に伴い、持分法による投資利益217百万円を新たに計上したことで、前連結会計年度に比べ216百万円の増加となりました。営業外費用は、支払利息等の計上を含め、5百万円となりました。
この結果、経常利益は1,947百万円(前年同期比14.3%増)と前年同期を上回る結果となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益は、関係会社株式売却益20百万円等が発生し、特別損失では、固定資産除却損11百万円等が発生しました。法人税、住民税及び事業税に法人税等調整額等を合わせた法人税等合計は、592百万円となり、この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,325百万円(前年同期比13.5%増)と前年同期を上回る結果となりました。
b. 財政状態
当連結会計年度末の財政状態につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載の通りであります。
c. キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性について
主な資金需要につきましては、運転資金として、国際貨物輸送に係る営業原価、及び販売費及び一般管理費等であります。また、設備資金として、基幹システムの刷新或いは改修に係る費用等があります。
これら資金需要及び事業規模と業容の拡大を図るためのM&Aに係る資金等につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、必要に応じて金融機関からの借入等による資金調達にて対応してまいります。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、組織体制、法的規制等、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保し、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。

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