有価証券報告書-第39期(2025/03/01-2026/02/28)

【提出】
2026/05/22 10:54
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【項目】
154項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善などを背景に、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、物価上昇の継続により消費マインドの下振れが懸念されているほか、米国の通商政策の動向や海外における地政学リスクの高まりなどにより、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような経済環境のもと、当社グループは、主力事業である国際貨物輸送の取扱拡大を図るべく積極的な営業活動を継続するとともに、輸出入関連の付帯サービス等の受注拡大に取り組み、さらに、新規顧客の開拓に加え、既存顧客との取引深化にも努めてまいりました。また、オンラインでのフォワーディング・通関サービス「Cargo Information Service」の機能を追加・拡充するとともに、子会社においても当社同様のデジタルサービスを提供するなど、競争優位性のさらなる強化に向けた取り組みを進めてまいりました。
当連結会計年度においては、これらの取り組みが奏功したことに加え、アパレル関連商材の荷動きが比較的堅調に推移し、それに伴って通関受注件数が伸長したこと、さらには期間前半に海上貨物輸送の運賃水準が前年同時期と比べて高く推移したことなどから、営業収益は増加しました。
さらに、一部の顧客との間で、海上運賃や価格が上昇する日本国内の陸送費用などの価格改定交渉を進め、価格転嫁に取り組んでまいりました。
その結果、売上総利益は前年同期を上回り、累計期間における売上総利益率も前年同期を下回る水準ながら、前期の夏以降に大幅に低下していた局面から改善傾向を示しました。
また、販売費及び一般管理費につきましては、給与のベースアップ等により人件費が増加いたしましたが、業務効率化の推進やその他の費用の抑制に取り組むことで、可能な限り利益の確保に努めてまいりました。
これらの結果、当連結会計年度の営業収益は58,399百万円(前年同期比5.0%増)、営業利益は4,196百万円(前年同期比3.0%増)となりました。また、経常利益は、前年同期と比較して受取利息等が増加したことで4,680百万円(前年同期比3.3%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は3,175百万円(前年同期比4.2%増)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(日本)
前期の夏頃から海上貨物輸送の運賃が上昇した影響を受け、当連結会計年度は前年同期と比較して運賃水準が高い状況下で始まりました。中間期終盤にはその価格差は縮小したものの、このような環境下において、当社グループは収益拡大を目指し、新規顧客の獲得に加えて既存顧客との取引深耕にも注力してまいりました。
当連結会計年度における海上貨物輸送の取扱コンテナ本数は、雑貨関連の物量が減少したものの、アパレル関連商材が比較的堅調に推移しその減少分を補った結果、輸入は241,442TEU(前年同期比4.5%増)、輸出入合計では256,851TEU(前年同期比3.2%増)となりました。
また、通関受注件数については、アパレル関連を中心に堅調に推移したことに加え、営業強化の効果も寄与し、152,656件(前年同期比9.6%増)と前年実績を大きく上回りました。
以上のことから、日本における営業収益は、海上輸送における運賃差の影響に加え、通関受注の大幅増や海上輸送の取扱コンテナ本数の増加が寄与し、49,731百万円(前年同期比5.5%増)となりました。また、セグメント利益については、価格転嫁等による売上総利益の改善に加え、販売費及び一般管理費の抑制効果も加わり、3,359百万円(前年同期比5.5%増)となりました。
(中国)
日本向け貨物を安定的に取り扱ったことで、中国国内における輸送関連の収益を確保することができ、その結果、営業収益は7,005百万円(前年同期比2.0%増)となりました。一方、セグメント利益については、日本と同様に利益改善は進んだものの、累計期間における売上総利益率が前年同期を下回ったことが影響し、661百万円(前年同期比2.6%減)となりました。
(その他)
ミャンマー子会社では、輸送関連の収益を安定的に確保できたほか、台湾子会社においても、日本からの輸入貨物の取り扱いは減少したものの、三国間輸送の受注が堅調に推移した結果、営業収益は1,663百万円(前年同期比2.4%増)となりました。一方、セグメント利益については、主にミャンマー子会社の事業活動に伴う費用増が影響し、175百万円(前年同期比16.0%減)となりました。
(注)TEU(Twenty-foot Equivalent Unit、20フィートコンテナ換算)とは、海上コンテナの数量を表す単位で、20フィートコンテナ1個分を1TEUと計算します。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ2,058百万円増加し27,596百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ1,039百万円増加し21,392百万円となりました。これは主に、売掛金が661百万円、立替金が443百万円、現金及び預金が90百万円増加した一方で、電子記録債権が183百万円減少したことによるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ1,019百万円増加し6,204百万円となりました。これは主に、投資有価証券が1,430百万円増加した一方で、顧客関連資産が263百万円、のれんが108百万円減少したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債総額は、前連結会計年度末に比べ678百万円増加し6,738百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ724百万円増加し5,134百万円となりました。これは主に、買掛金が411百万円、未払法人税等が128百万円増加したことによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ45百万円減少し1,604百万円となりました。これは主に、リース債務が75百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べ1,379百万円増加し20,858百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益3,175百万円を計上した一方で、剰余金の配当により1,996百万円が減少したことに加えて、為替換算調整勘定が179百万円増加したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ163百万円減少し、13,852百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの内訳は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は3,530百万円(前年同期比302百万円増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益を4,681百万円計上したことのほか、減価償却費532百万円、仕入債務の増加387百万円、利息及び配当金の受取額316百万円、のれん償却額108百万円等の資金の増加要因に対し、法人税等の支払額1,362百万円、売上債権の増加450百万円、立替金の増加442百万円等の資金の減少要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、支出した資金は1,590百万円(前年同期比287百万円減)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出1,569百万円、投資有価証券の取得による支出1,258百万円等の資金の減少要因に対し、定期預金の払戻による収入1,330百万円等の資金の増加要因によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、支出した資金は2,222百万円(前年同期比114百万円増)となりました。これは主に、配当金の支払1,996百万円等の資金の減少要因によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当社グループは、国際貨物輸送サービスの提供をしております。従って、サービスの性格上、生産実績を定義することが困難であるため生産実績の記載は省略しております。
b.受注実績
生産実績と同様の理由により、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年3月1日
至 2026年2月28日)
金額(百万円)前年同期比(%)
日本49,731+5.5
中国7,005+2.0
その他1,663+2.4
合計58,399+5.0

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な販売先については、総販売実績に対する販売割合が10%以上の相手先はありませんので、記載を省略しております。
3.「その他」には、台湾、ベトナム及びミャンマーの現地法人を含めております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、貸倒引当金、賞与引当金等の各引当金や退職給付に係る負債の計上、繰延税金資産の回収可能性の判断等につきましては、過去の実績や他の合理的な方法により見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用しております重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。また、当社グループが連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績
(営業収益)
当連結会計年度における営業収益の概況は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載しております。
(営業利益)
当連結会計年度は、海上貨物輸送における取扱数量や通関受注件数が増加したことに加え、期間前半に海上貨物輸送の運賃水準が前年同時期と比べて高く推移したことなどから、営業原価が増加しました。これにより、営業原価は48,107百万円(前年同期比5.6%増)となりました。
売上総利益率については、前期の夏以降に大幅に低下していたものの、一部顧客との間で海上運賃や価格が上昇する日本国内の陸送費用などの価格改定交渉を進め、価格転嫁に取り組んだことで、改善傾向を示しました。しかしながら、前年同期と比較すると、売上総利益率は0.5ポイント低下することになりました。
販売費及び一般管理費は、給与のベースアップや昇給により人件費が増加しました。一方で、DX や生成AIの利活用による業務効率化を進め、各種コストの見直し・削減・抑制に取り組んだことにより、6,095百万円(前年同期比1.2%増)にとどまりました。
これらの結果、営業利益は、営業収益の増加に加え、売上総利益率の低下を補う価格転嫁の進展や、販売費及び一般管理費の抑制効果が寄与し、4,196百万円(前年同期比3.0%増)と前年同期を上回りました。
(経常利益)
営業外収益では、前連結会計年度に比べ、主に受取利息が56百万円、持分法による投資利益が5百万円増加した一方で、為替差益が29百万円減少することとなりました。これらにより、営業外収益は、前連結会計年度に比べ21万円増加し497百万円となりました。
その結果、経常利益は4,680百万円(前年同期比3.3%増)と前年同期を上回りました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益にて固定資産売却益1百万円を計上し、特別損失にて固定資産除却損1百万円等を計上しました。また、法人税、住民税及び事業税に法人税等調整額等を合わせた法人税等合計は1,387百万円となり、この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は3,175百万円(前年同期比4.2%増)と前年同期を上回りました。
b. 財政状態
当連結会計年度末の財政状態につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金を活用し、必要に応じて金融機関からの借入により資金調達を行っております。
主な資金需要につきましては、運転資金として、国際貨物輸送事業に係る営業原価、及び販売費及び一般管理費等であります。また、設備資金として、業務の効率化や顧客の利便性向上を目的としたシステム投資等があります。
これら資金需要及び事業規模と業容の拡大を図るためのM&Aに係る資金等につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、必要に応じて金融機関からの借入等による資金調達にて対応してまいります。
株主還元につきましては、各期の連結業績や連結配当性向、将来の国内外での事業展開及び経営基盤の強化を図るための内部留保を総合的に勘案しながら、安定的且つ継続的に配当を実施することを基本方針としております。この方針の下、株主の皆様のご期待にお応えするべく、配当による利益還元の充実を図っていきたいと考えております。配当政策に関する詳細につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりです。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、組織体制、法的規制等、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保し、市場のニーズに合ったサービスや物流領域における競争優位性を高めるサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。

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