半期報告書-第16期(令和2年4月1日-令和2年9月30日)
1 経営成績等の状況の概要
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間における日本の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、厳しい状況が続きました。当社グループにおいても、外出自粛や経済活動の停滞により、高速道路事業においては交通量及び料金収入が大きく減少し、道路休憩所事業においてはサービスエリア(以下「SA」といいます。)・パーキングエリア(以下「PA」といいます。)の売上高が大きく減少しました。
このような事業環境のなか、当社は、グループ一体経営を推進しつつ、経営方針である「お客さま第一」、「公正で透明な企業活動」、「終わりなき効率化の追求」、「チャレンジ精神の重視」及び「CSR経営の推進」を常に念頭に置きながら、「NEXCO東日本グループ中期経営計画(平成29~令和2年度)」における5つの基本方針(「安全・安心・快適・便利な高速道路サービスの提供」「地域社会への貢献とインバウンド・環境保全への対応」「社会に貢献する技術開発の推進」「関連事業の収益力強化」「グループ全体の経営力強化」)のもと、新型コロナウイルス感染拡大防止対策を施しつつ、着実に事業を実施してまいりました。
この結果、当中間連結会計期間の業績は、営業収益が434,538百万円(前年同期比33.9%減)、営業利益が25,848百万円(同10.4%減)、経常利益が27,535百万円(同8.9%減)となり、これに特別損益及び法人税等を加減した結果、親会社株主に帰属する中間純利益は18,156百万円(同18.3%減)となりました。
なお、セグメント別の業績は、次のとおりであります。
(高速道路事業)
高速道路事業においては、安全で快適な走行環境を確保するため、道路機能の向上、清掃や点検、道路の補修等の管理を適正かつ効率的に行うとともに、高速道路ネットワークの早期整備に向け高速道路の新設及び改築に取り組んできました。
新型コロナウイルス感染拡大時においても、様々な感染防止対策を講じながら、安全安心を確保しつつ24時間365日の物流の確保に努めました。特に道路管制センターにおいては絶対に継続が必要な機能であるため、特に厳重な社員間の接触削減、班編成の固定、感染者が出た場合に備えた経験者のリストアップ等の対策を行いました。また、事故や災害時の復旧作業、巡回業務や点検業務等必要な水準を確実に維持するために、執務室の分離やテレビ会議による社員等の接触機会の減少、作業優先順位の見直し、清掃・植栽作業の縮小等の対策を行いました。料金所ではマスク着用等の衛生対策を実施し感染拡大防止に努めました。なお、料金収受員が感染した横浜新道川上料金所及び横浜横須賀道路港南台料金所においては、令和2年4月3日から令和2年4月13日の間にETC限定運用により事業を継続しました。このほか、令和2年4月29日から令和2年6月14日までの土日祝日において国土交通省からの依頼に基づき休日割引の適用を除外し、また、ETC周遊割引「ドラ割」の販売を一時停止する等して感染拡大防止を図りました。
近年頻発している自然災害に的確に対応し、「命の道」として、災害救助や被災地域の復興支援のために交通路を確保することは当社グループの大きな使命です。令和元年9月及び10月に東日本地域を直撃した2つの台風による管内の甚大な被害を受けて、より安全にかつ緊急輸送道路として常に貢献ができる高速道路を目指すため各種対策を実施しています。
昨年9月に発生した台風15号では、強風によって散乱し路面に張り付いた枝葉の処理に時間を要したことから、処理作業の効率を上げるため管内の散水車(58台)のノズルを改良しました。
昨年10月に発生した台風19号では2箇所のスマートインターチェンジ(以下「IC」といいます。)が水没したことを踏まえ、浸水リスクのある施設等では、防水シートの設置、各設備の予備機や応急資機材の配備等被害軽減対策を進めるとともに、移設・嵩上げ等による抜本的な対策も進めていくこととしています。また、上信越自動車道の一部区間ではのり面に甚大な被害がありましたが、令和2年4月に応急復旧を完了し4車線を既に確保しており、引き続き恒久対策工事を令和3年9月完了目標で施工中です。
防災・減災の強化としては、平成28年4月に発生した熊本地震によりロッキング橋脚を有する高速道路跨道橋1橋が落橋したことを受け、ロッキング橋脚を有する橋梁の耐震補強工事を進めております。
安全・安心を次の世代へ引き継ぐため、インフラ老朽化への対策として実施する大規模更新・修繕事業(高速道路リニューアルプロジェクト)については、平成27年度より事業に着手し、引き続き同事業の推進に向け、必要な各種調査・設計を進めるとともに工事を計画的に進めております。加えて、道路構造物の劣化に多大な影響を与え、重大な交通事故を惹起するおそれのある車両制限令違反車両に対しては、取締を強化するとともに、大口・多頻度割引停止措置や、車両重量自動計測装置の整備を進めています。
さらに、高速道路の長期的な「安全・安心」の確保のため、ICTやロボティクス等最新技術を活用した次世代インフラ総合マネジメントシステム「スマートメンテナンスハイウェイ(以下「SMH」といいます。)構想」については、令和2年6月より第1期として技術開発から全社的な運用の段階へ移行しました。点検データの統計・分析にビジネスインテリジェンスツールを活用することで、保全計画検討における意思決定プロセスの標準化及び生産性の向上を目指す取組みをはじめとする、各種SMH開発ツールの定着を図るとともに、それらの効果検証を進めてまいります。
交通事故削減に向けては、高速道路での逆走事故ゼロを目指し、統一的な逆走防止のハード対策を進めたほか、ソフト対策を継続的に実施するとともに、企業等から公募した逆走検知や抑制に係る技術の中で有効な技術を活用しながら更なる安全対策を図ってまいります。加えて、対面通行区間における反対車線への飛出し・正面衝突事故の防止対策として試行検証を行ってきたワイヤロープについては、土工部を中心に順次展開を図るとともに、中小橋については実用化に向けた現地での試行検証を進め、トンネル・長大橋部では公募による選定技術の検証を進めてまいります。
高速道路の利便性向上のため、ETCを活用した時間帯割引、ETCマイレージサービスを継続実施し、地域の観光振興を目的としたETC周遊割引「ドラ割」では、紅葉シーズンの利用を望むお客さまニーズを踏まえ「ググっとぐんまフリーパス」の実施期間を9月末までから11月末までに見直すとともに、新型コロナウイルス感染症の影響により厳しい環境下におかれた各地の観光振興のため、Go To トラベル事業の対象となる宿泊セット型商品を販売しました。このほか、福島第一原子力発電所事故により警戒区域等から避難されている方を対象として平成23年6月から国の施策に基づき開始した高速道路の無料措置(注1)を当中間連結会計期間においても継続するとともに、福島第一原子力発電所事故による母子避難者等を対象とした高速道路の無料措置(注2)についても継続しました。
高速道路の新設事業については、ミッシングリンク解消に向けた道路整備、首都圏ネットワークを形成する環状道路の整備等を約85kmの区間で実施し、4車線化拡幅等事業については、常磐自動車道(いわき中央IC~広野IC)等約179kmの区間において実施しました。また、令和2年8月2日には東北自動車道と国土交通省が整備する復興支援道路東北中央自動車道(相馬~福島)の接点である桑折ジャンクション(以下「JCT」といいます。)を開通させました。加えて、独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構(以下「機構」といいます。)に帰属する道路資産に係る事業費の一部を無利子貸付金として補助する制度によるスマートIC新設等については、17箇所で実施しました。
当中間連結会計期間の高速道路事業における営業収益は394,968百万円(前年同期比35.2%減)、営業費用は365,946百万円(同37.3%減)となりました。以上の結果、営業利益は29,022百万円(同9.5%増)となりました。
(注) 1.福島第一原子力発電所事故により国として避難を指示又は勧奨している区域等から避難されている方を対象とした生活再建に向けた一時帰宅等の移動の支援を目的として実施している無料措置をいいます。この無料措置は特定のICを入口又は出口とする走行に対して適用され、令和3年3月31日までの予定で継続されております。
2.福島第一原子力発電所事故により警戒区域等を除く福島県浜通り・中通り等の対象地域から避難して二重生活を強いられている母子等及び対象地域内に残る父親等を対象とした生活支援を目的として実施している無料措置をいいます。この無料措置は母子等避難先の最寄りICと父親等居住地の最寄りIC間の走行に対して適用され、令和3年3月31日までの予定で継続されております。
(受託事業)
受託事業においては、国及び地方公共団体等の委託に基づく道路の新設、改築、維持、修繕等で経済性、効率性等から当社が行う事業と一体として実施することが適当と認められる工事等について、事業を推進してきました。
当中間連結会計期間の受託事業における営業収益は29,525百万円(前年同期比12.1%増)、営業費用は29,603百万円(同12.1%増)となりました。以上の結果、営業損失は78百万円(前年同期は営業損失82百万円)となりました。
(道路休憩所事業)
道路休憩所事業においては、SA・PAをより魅力ある空間として楽しんでいただけるものとするため、令和2年9月29日に東北自動車道国見SA(下り線)を「ドラマチックエリア」としてリニューアルオープンしました。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策として、各都道府県の緊急事態宣言の発令を踏まえ、商業施設の営業休止及び営業時間の変更を実施したほか、新型コロナウイルス感染予防対策ガイドラインに基づく諸対策を実施しました。
当中間連結会計期間の道路休憩所事業における営業収益は11,119百万円(前年同期比50.8%減)、営業費用は14,281百万円(同29.2%減)となりました。以上の結果、営業損失は3,161百万円(前年同期は営業利益2,454百万円)となりました。
(その他)
その他の事業においては、ホテル事業では地域の観光振興及び活性化を目的に、東北自動車道長者原SA(上り線)に「E-NEXCO LODGE 長者原SA店」を令和2年4月24日にオープンしました。
また、新規事業開発においては、新たな事業領域への展開、新たな技術や成長分野を踏まえたサービスの開発・拡充を図るため、ビッグデータやAI等、先端技術の利活用に関する調査検討や実用化に向けた実証実験を実施しました。
国内のコンサルティング事業としましては、国土交通省が事業促進PPPとして発注した「三陸沿岸道路事業監理業務(気仙沼唐桑工区)」を平成24年6月から実施しておりますが、令和2年4月より新たに1年間契約を締結し、担当区間の全開通に向け引き続き実施することになりました。
海外事業の分野では、他社と共同でインドの有料道路運営事業へ参画しております。また、高速道路事業を通じて蓄積された技術とノウハウを活用し、インド、ミャンマー等においてODAコンサルティング業務を行いました。
当中間連結会計期間のその他事業における営業収益は1,640百万円(前年同期比17.4%増)、営業費用は1,593百万円(同12.4%増)となりました。以上の結果、営業利益は47百万円(前年同期は営業損失20百万円)となりました。
当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ145,046百万円増加し、1,432,982百万円となりました。仕掛道路資産が増加したことが主な要因であります。
負債は、前連結会計年度末に比べ125,709百万円増加し、1,173,103百万円となりました。道路建設関係社債及び道路建設関係長期借入金が増加したことが主な要因であります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ19,336百万円増加し、259,878百万円となりました。中間純利益の計上による利益剰余金の増加が主な要因であります。
自己資本比率は、前連結会計年度に比べ0.5ポイント減少し、18.1%となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前中間純利益26,991百万円に加え、減価償却費15,084百万円等の資金増加要因があった一方、東京外環自動車道等の仕掛道路資産の増加等によるたな卸資産の増加額116,430百万円、工事等未払の減等による仕入債務の減少額156,478百万円等の資金減少要因があったことから、営業活動によるキャッシュ・フローは228,553百万円の資金支出(前年同期比71,376百万円増)となりました。
なお、上記たな卸資産の増加額のうち112,980百万円は、道路整備特別措置法(昭和31年法律第7号)(以下「特措法」といいます。)第51条第2項及び第4項の規定に基づき工事完了時等に機構に帰属することとなる資産の増加によるものであります。かかる資産は、中間連結貸借対照表上は「仕掛道路資産」勘定(流動資産)に計上され、その建設には財務活動の結果得られた資金を充てております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
社内システムのソフトウェア、管理用車両等の設備投資による支出22,358百万円等があったことから、投資活動によるキャッシュ・フローは23,356百万円の資金支出(前年同期比22,523百万円増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
東北自動車道(桑折JCT)の開通等による債務引受により、道路建設関係社債の償還による支出30,000百万円及び長期借入金の返済による支出15,328百万円(独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構法(平成16年法律第100号)(以下「機構法」といいます。)第15条第1項による債務引受額に相当します。)等があった一方、道路建設事業費として道路建設関係社債の発行による収入219,451百万円、長期借入れによる収入120,445百万円等があったことから、財務活動によるキャッシュ・フローは293,088百万円の資金収入(前年同期比215,194百万円増)となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の中間連結会計期間末残高は、157,710百万円(前年同期末比61,756百万円増)となりました。
(3) 生産、受注及び販売の実績
当社グループの各事業は、受注生産形態をとらない事業が多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため、生産、受注及び販売の実績については、前記「(1) 財政状態及び経営成績の状況」においてセグメント別の業績に関連付けて記載しております。
2 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
本項に記載した予想、予見、見込み、見通し、方針、所感等の将来に関する事項は、当半期報告書提出日現在において判断したものであり、将来に関する事項には、不確実性が内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性もありますので、ご留意ください。
(1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等の状況に重要な影響を与える要因について
① 高速道路事業の特性について
高速道路事業においては、高速道路株式会社法(平成16年法律第99号)第6条第1項及び機構法第13条第1項の規定により機構と平成18年3月31日付けで締結した「高速自動車国道北海道縦貫自動車道函館名寄線等に関する協定」(以下「協定」といいます。)並びに特措法第3条第1項の規定による同日付けの事業許可に基づき、機構から道路資産を借り受けたうえ、道路利用者より料金を収受、かかる料金収入を機構への道路資産賃借料及び当社が負担する管理費用の支払いに充てております。
かかる協定及び事業許可においては、高速道路の公共性に鑑み当社の収受する料金には当社の利潤を含めないことが前提とされております。なお、各会計年度においては、料金収入や管理費用等の実績と当初計画との乖離等により利益又は損失が生じる場合があり、かかる利益は、高速道路事業における将来の経済情勢の変動や自然災害等のリスクに備え、積み立てることとしております。
また、高速道路事業においては、冬期における交通確保のための雪氷対策や維持修繕関係の工事が下半期に完成することが多いこと等から、上半期よりも下半期に費用がより多く計上される傾向にあります。他方、夏期の好天や長期休暇が多いこと等に伴い、料金収入は上半期のほうがより多い傾向にあります。
② 機構による債務引受け等について
当社は、特措法に基づき行う高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧を事業の一つとしており、また、当社が行うべき新設、改築、修繕又は災害復旧の対象となる高速道路は、協定の定めによるところでありますが、機構は、機構法第15条第1項に従い、当社が新設、改築、修繕又は災害復旧を行った高速道路に係る道路資産が特措法第51条第2項ないし第4項の規定により機構に帰属する時において、機構法第14条第1項の認可を受けた業務実施計画に定められた機構が当社から引き受ける新設、改築、修繕又は災害復旧に要する費用に係る債務の限度額の範囲内で、当該高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧に要する費用に充てるために当社が負担した債務を引き受けることとされております。
特措法第51条第2項ないし第4項の規定により道路資産が機構に帰属する場合、損益計算書においては当該資産及びそれに見合う債務に相当する額が、営業収益及び営業費用に同額計上されます。そのため、当会計年度中の当該資産及びそれに見合う債務の多寡に応じて、営業収益及び営業費用の額が同額で変動いたします。
当社と機構は、四半期分の債務引受けにつき借入金債務及び債券債務を原則として弁済期日が到来する順に当該四半期の翌四半期の最初の月の中旬までに一括して選定すること、債務引受けは併存的債務引受けの方法によること等、債務引受けの実際の運用について確認しております。なお、高速道路の更新事業にかかる財政融資資金借入金債務の引渡しについては、特例として利息据置期限を弁済期日とみなして取り扱います。
なお、高速道路に係る道路資産が機構に帰属し、当該資産に対応する債務が機構に引き受けられた際には、かかる資産及び債務は当社の中間連結財務諸表ないし中間財務諸表に計上されないこととなりますが、当該債務(財政融資資金借入金債務を除く)について、当社は引き続き機構と連帯してその弁済の責めを負うこととされており、かかる債務の履行に関する主たる取扱いは機構が行うこととなります。
また、日本道路公団の民営化に伴い当社、機構、中日本高速道路㈱及び西日本高速道路㈱が承継した日本道路公団の債務の一部について、当社と、機構、中日本高速道路㈱及び西日本高速道路㈱との間に、連帯債務関係が生じております(日本道路公団等民営化関係法施行法(平成16年法律第102号)(以下「民営化関係法施行法」といいます。)第16条)。
(2) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの中間連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。かかる中間連結財務諸表の作成に際しては、中間連結会計期間末における資産、負債及び中間連結会計期間における収益、費用の金額並びに開示に影響を与える事項についての見積りを行う必要があります。当該見積りについては、過去の実績や現在の状況に応じ、考えられる様々な要因に基づき合理的に判断を行い、継続して評価を行っておりますが、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果はこれら見積りと異なる場合があります。
当社グループの中間連結財務諸表において採用する重要な会計方針は、後記「第5 経理の状況 1 中間連結財務諸表等 (1) 中間連結財務諸表 注記事項 中間連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の会計方針が、当社グループの中間連結財務諸表においては重要であると考えております。
① 仕掛道路資産
高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧の結果生じた資産は、当社グループの中間連結財務諸表において「仕掛道路資産」勘定(流動資産)に計上されますが、かかる資産の取得原価は、建設価額に用地取得に係る費用その他の附帯費用を加算した価額に労務費、人件費のうち道路建設に要した費用として区分された費用の額及び除却工事費用等資産の取得に要した費用の額を加えた額となります。なお、仕掛道路資産の建設に充当した借入資金の利息で、当該資産の工事完了の日までに発生したものは上記建設価額に算入しております。
なお、上記「(1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等の状況に重要な影響を与える要因について ②機構による債務引受け等について」に記載のとおり、かかる資産は、特措法第51条第2項ないし第4項の規定に基づき道路資産として機構に帰属すると同時に、協定に基づき当社が機構から借り受けることとなりますが、かかる借受けについてはオペレーティング・リースとして処理し、借受けに係る資産及び負債は当社グループの中間連結財務諸表には計上されないこととなります。
② 完成工事高及び完成工事原価の計上基準
高速道路事業に係る道路資産完成高及び道路資産完成原価の計上は、高速道路事業等会計規則(平成17年国土交通省令第65号)に基づき、仕掛道路資産を機構に引き渡した日に行っております。
また、受託事業等に係る工事のうち、進捗部分について成果の確実性が認められる工事契約については工事進行基準(工事の進捗率の見積りは原価比例法)を適用し、その他の工事契約については工事完成基準を適用しております。
なお、平成21年3月31日以前に着手した工事契約のうち、請負金額が50億円以上の長期工事(工期2年超)については工事進行基準を適用しております。
③ ETCマイレージサービス引当金
当社グループは、ETCマイレージサービス制度による無料走行に備えるため、当中間連結会計期間末におけるポイント発行残高に対する将来の使用見込額を計上しております。
④ 退職給付債務及び費用
従業員の退職給付債務及び費用は、数理計算上で設定される諸前提条件に基づいて算出しております。これらの前提条件には、割引率、退職率、死亡率及び期待運用収益率等が含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、退職給付債務及び費用に影響する可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響に関する固定資産の減損の判断等の会計上の見積りについては、後記「第5 経理の状況 1 中間連結財務諸表等 (1) 中間連結財務諸表 注記事項 追加情報」及び「第5 経理の状況 2 中間財務諸表等 (1) 中間財務諸表 注記事項 追加情報」に記載しております。
(3) 財政状態及び経営成績の分析
① 営業収益
当中間連結会計期間における営業収益は、合計で434,538百万円(前年同期比33.9%減)となりました。高速道路事業については、新型コロナウイルス感染症の影響により通行台数が大幅に減少したことにより料金収入が344,936百万円(同23.4%減)、特措法第51条第2項及び第4項の規定に基づき、機構に帰属した道路資産の額が46,860百万円(同70.0%減)となったこと等により、営業収益は394,968百万円(同35.2%減)となりました。受託事業については、国及び地方公共団体の委託に基づく工事が増加したこと等により29,525百万円(同12.1%増)、道路休憩所事業については、新型コロナウイルス感染症の影響により店舗売上高が減少したこと等により11,119百万円(同50.8%減)、その他については、連結子会社の外販増等により1,640百万円(同17.4%増)となりました。
② 営業利益
当中間連結会計期間における営業費用は、合計で408,690百万円(前年同期比35.0%減)となりました。高速道路事業については、機構に帰属した道路資産の額の減少に伴い売上原価が減少したこと等により365,946百万円(同37.3%減)となり、受託事業については、国及び地方公共団体の委託に基づく工事が増加したこと等により29,603百万円(同12.1%増)、道路休憩所事業については、直営店舗売上高の減少により売上原価が減少したこと等により14,281百万円(同29.2%減)、その他については、連結子会社の外販増等により1,593百万円(同12.4%増)となりました。
以上の結果、当中間連結会計期間における営業利益は合計で25,848百万円(同10.4%減)となりました。その内訳は、高速道路事業が営業利益29,022百万円(同9.5%増)、受託事業が営業損失78百万円(前年同期は営業損失82百万円)、道路休憩所事業が営業損失3,161百万円(前年同期は営業利益2,454百万円)、その他が営業利益47百万円(前年同期は営業損失20百万円)であります。
③ 営業外損益
当中間連結会計期間の営業外収益は、持分法による投資利益621百万円、還付加算金337百万円等の計上により1,749百万円(前年同期比18.7%増)、営業外費用は控除対象外消費税33百万円等により62百万円(同47.4%減)となりました。
④ 経常利益
以上の結果、当中間連結会計期間の経常利益は27,535百万円(前年同期比8.9%減)となりました。
⑤ 特別損益
特別利益は固定資産売却益11百万円の計上により11百万円(前年同期比93.2%減)となりました。
特別損失は投資有価証券評価損357百万円等の計上により555百万円(同420%増、なお前年同期は106百万円)となりました。
⑥ 親会社株主に帰属する中間純利益
法人税等を控除した親会社株主に帰属する中間純利益は18,156百万円(前年同期比18.3%減)となりました。
(4) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性について
① 資本の財源
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況及び分析については、前記「1 経営成績等の状況の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであり、必要とする資金の調達は、料金の収受等の営業活動のほか、道路建設関係社債の発行及び金融機関等からの借入れを通じて実施いたします。
② 資金需要の主な内容
機構との協定に基づき、お客さまからいただく高速道路料金収入から、機構が保有する債務の返済に充てる道路資産賃借料の支払い及び高速道路の維持管理を行います。
また、道路建設関係社債の発行及び金融機関等からの借入れにより、特措法第51条第2項ないし第4項の規定に基づき工事完了時等に機構に帰属することとなる資産にかかる投資を行います。
(上記のうち投資事業にかかる資産及び設備の概要については後記「第3 設備の状況」に記載しております。)
③ 資金調達について
前記②のとおり、特措法第51条第2項ないし第4項の規定に基づき工事完了時等に機構に帰属することとなる資産にかかる投資については、道路建設関係社債の発行及び金融機関等からの借入れにより賄っています。
資金の調達においては低利且つ安定的な調達を目指し、社債の発行及び金融機関借入金による調達バランスの最適化を図っております。また、令和2年度にあっては、政府から財政融資資金の借入れを行っています。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間における日本の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、厳しい状況が続きました。当社グループにおいても、外出自粛や経済活動の停滞により、高速道路事業においては交通量及び料金収入が大きく減少し、道路休憩所事業においてはサービスエリア(以下「SA」といいます。)・パーキングエリア(以下「PA」といいます。)の売上高が大きく減少しました。
このような事業環境のなか、当社は、グループ一体経営を推進しつつ、経営方針である「お客さま第一」、「公正で透明な企業活動」、「終わりなき効率化の追求」、「チャレンジ精神の重視」及び「CSR経営の推進」を常に念頭に置きながら、「NEXCO東日本グループ中期経営計画(平成29~令和2年度)」における5つの基本方針(「安全・安心・快適・便利な高速道路サービスの提供」「地域社会への貢献とインバウンド・環境保全への対応」「社会に貢献する技術開発の推進」「関連事業の収益力強化」「グループ全体の経営力強化」)のもと、新型コロナウイルス感染拡大防止対策を施しつつ、着実に事業を実施してまいりました。
この結果、当中間連結会計期間の業績は、営業収益が434,538百万円(前年同期比33.9%減)、営業利益が25,848百万円(同10.4%減)、経常利益が27,535百万円(同8.9%減)となり、これに特別損益及び法人税等を加減した結果、親会社株主に帰属する中間純利益は18,156百万円(同18.3%減)となりました。
なお、セグメント別の業績は、次のとおりであります。
(高速道路事業)
高速道路事業においては、安全で快適な走行環境を確保するため、道路機能の向上、清掃や点検、道路の補修等の管理を適正かつ効率的に行うとともに、高速道路ネットワークの早期整備に向け高速道路の新設及び改築に取り組んできました。
新型コロナウイルス感染拡大時においても、様々な感染防止対策を講じながら、安全安心を確保しつつ24時間365日の物流の確保に努めました。特に道路管制センターにおいては絶対に継続が必要な機能であるため、特に厳重な社員間の接触削減、班編成の固定、感染者が出た場合に備えた経験者のリストアップ等の対策を行いました。また、事故や災害時の復旧作業、巡回業務や点検業務等必要な水準を確実に維持するために、執務室の分離やテレビ会議による社員等の接触機会の減少、作業優先順位の見直し、清掃・植栽作業の縮小等の対策を行いました。料金所ではマスク着用等の衛生対策を実施し感染拡大防止に努めました。なお、料金収受員が感染した横浜新道川上料金所及び横浜横須賀道路港南台料金所においては、令和2年4月3日から令和2年4月13日の間にETC限定運用により事業を継続しました。このほか、令和2年4月29日から令和2年6月14日までの土日祝日において国土交通省からの依頼に基づき休日割引の適用を除外し、また、ETC周遊割引「ドラ割」の販売を一時停止する等して感染拡大防止を図りました。
近年頻発している自然災害に的確に対応し、「命の道」として、災害救助や被災地域の復興支援のために交通路を確保することは当社グループの大きな使命です。令和元年9月及び10月に東日本地域を直撃した2つの台風による管内の甚大な被害を受けて、より安全にかつ緊急輸送道路として常に貢献ができる高速道路を目指すため各種対策を実施しています。
昨年9月に発生した台風15号では、強風によって散乱し路面に張り付いた枝葉の処理に時間を要したことから、処理作業の効率を上げるため管内の散水車(58台)のノズルを改良しました。
昨年10月に発生した台風19号では2箇所のスマートインターチェンジ(以下「IC」といいます。)が水没したことを踏まえ、浸水リスクのある施設等では、防水シートの設置、各設備の予備機や応急資機材の配備等被害軽減対策を進めるとともに、移設・嵩上げ等による抜本的な対策も進めていくこととしています。また、上信越自動車道の一部区間ではのり面に甚大な被害がありましたが、令和2年4月に応急復旧を完了し4車線を既に確保しており、引き続き恒久対策工事を令和3年9月完了目標で施工中です。
防災・減災の強化としては、平成28年4月に発生した熊本地震によりロッキング橋脚を有する高速道路跨道橋1橋が落橋したことを受け、ロッキング橋脚を有する橋梁の耐震補強工事を進めております。
安全・安心を次の世代へ引き継ぐため、インフラ老朽化への対策として実施する大規模更新・修繕事業(高速道路リニューアルプロジェクト)については、平成27年度より事業に着手し、引き続き同事業の推進に向け、必要な各種調査・設計を進めるとともに工事を計画的に進めております。加えて、道路構造物の劣化に多大な影響を与え、重大な交通事故を惹起するおそれのある車両制限令違反車両に対しては、取締を強化するとともに、大口・多頻度割引停止措置や、車両重量自動計測装置の整備を進めています。
さらに、高速道路の長期的な「安全・安心」の確保のため、ICTやロボティクス等最新技術を活用した次世代インフラ総合マネジメントシステム「スマートメンテナンスハイウェイ(以下「SMH」といいます。)構想」については、令和2年6月より第1期として技術開発から全社的な運用の段階へ移行しました。点検データの統計・分析にビジネスインテリジェンスツールを活用することで、保全計画検討における意思決定プロセスの標準化及び生産性の向上を目指す取組みをはじめとする、各種SMH開発ツールの定着を図るとともに、それらの効果検証を進めてまいります。
交通事故削減に向けては、高速道路での逆走事故ゼロを目指し、統一的な逆走防止のハード対策を進めたほか、ソフト対策を継続的に実施するとともに、企業等から公募した逆走検知や抑制に係る技術の中で有効な技術を活用しながら更なる安全対策を図ってまいります。加えて、対面通行区間における反対車線への飛出し・正面衝突事故の防止対策として試行検証を行ってきたワイヤロープについては、土工部を中心に順次展開を図るとともに、中小橋については実用化に向けた現地での試行検証を進め、トンネル・長大橋部では公募による選定技術の検証を進めてまいります。
高速道路の利便性向上のため、ETCを活用した時間帯割引、ETCマイレージサービスを継続実施し、地域の観光振興を目的としたETC周遊割引「ドラ割」では、紅葉シーズンの利用を望むお客さまニーズを踏まえ「ググっとぐんまフリーパス」の実施期間を9月末までから11月末までに見直すとともに、新型コロナウイルス感染症の影響により厳しい環境下におかれた各地の観光振興のため、Go To トラベル事業の対象となる宿泊セット型商品を販売しました。このほか、福島第一原子力発電所事故により警戒区域等から避難されている方を対象として平成23年6月から国の施策に基づき開始した高速道路の無料措置(注1)を当中間連結会計期間においても継続するとともに、福島第一原子力発電所事故による母子避難者等を対象とした高速道路の無料措置(注2)についても継続しました。
高速道路の新設事業については、ミッシングリンク解消に向けた道路整備、首都圏ネットワークを形成する環状道路の整備等を約85kmの区間で実施し、4車線化拡幅等事業については、常磐自動車道(いわき中央IC~広野IC)等約179kmの区間において実施しました。また、令和2年8月2日には東北自動車道と国土交通省が整備する復興支援道路東北中央自動車道(相馬~福島)の接点である桑折ジャンクション(以下「JCT」といいます。)を開通させました。加えて、独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構(以下「機構」といいます。)に帰属する道路資産に係る事業費の一部を無利子貸付金として補助する制度によるスマートIC新設等については、17箇所で実施しました。
当中間連結会計期間の高速道路事業における営業収益は394,968百万円(前年同期比35.2%減)、営業費用は365,946百万円(同37.3%減)となりました。以上の結果、営業利益は29,022百万円(同9.5%増)となりました。
(注) 1.福島第一原子力発電所事故により国として避難を指示又は勧奨している区域等から避難されている方を対象とした生活再建に向けた一時帰宅等の移動の支援を目的として実施している無料措置をいいます。この無料措置は特定のICを入口又は出口とする走行に対して適用され、令和3年3月31日までの予定で継続されております。
2.福島第一原子力発電所事故により警戒区域等を除く福島県浜通り・中通り等の対象地域から避難して二重生活を強いられている母子等及び対象地域内に残る父親等を対象とした生活支援を目的として実施している無料措置をいいます。この無料措置は母子等避難先の最寄りICと父親等居住地の最寄りIC間の走行に対して適用され、令和3年3月31日までの予定で継続されております。
(受託事業)
受託事業においては、国及び地方公共団体等の委託に基づく道路の新設、改築、維持、修繕等で経済性、効率性等から当社が行う事業と一体として実施することが適当と認められる工事等について、事業を推進してきました。
当中間連結会計期間の受託事業における営業収益は29,525百万円(前年同期比12.1%増)、営業費用は29,603百万円(同12.1%増)となりました。以上の結果、営業損失は78百万円(前年同期は営業損失82百万円)となりました。
(道路休憩所事業)
道路休憩所事業においては、SA・PAをより魅力ある空間として楽しんでいただけるものとするため、令和2年9月29日に東北自動車道国見SA(下り線)を「ドラマチックエリア」としてリニューアルオープンしました。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策として、各都道府県の緊急事態宣言の発令を踏まえ、商業施設の営業休止及び営業時間の変更を実施したほか、新型コロナウイルス感染予防対策ガイドラインに基づく諸対策を実施しました。
当中間連結会計期間の道路休憩所事業における営業収益は11,119百万円(前年同期比50.8%減)、営業費用は14,281百万円(同29.2%減)となりました。以上の結果、営業損失は3,161百万円(前年同期は営業利益2,454百万円)となりました。
(その他)
その他の事業においては、ホテル事業では地域の観光振興及び活性化を目的に、東北自動車道長者原SA(上り線)に「E-NEXCO LODGE 長者原SA店」を令和2年4月24日にオープンしました。
また、新規事業開発においては、新たな事業領域への展開、新たな技術や成長分野を踏まえたサービスの開発・拡充を図るため、ビッグデータやAI等、先端技術の利活用に関する調査検討や実用化に向けた実証実験を実施しました。
国内のコンサルティング事業としましては、国土交通省が事業促進PPPとして発注した「三陸沿岸道路事業監理業務(気仙沼唐桑工区)」を平成24年6月から実施しておりますが、令和2年4月より新たに1年間契約を締結し、担当区間の全開通に向け引き続き実施することになりました。
海外事業の分野では、他社と共同でインドの有料道路運営事業へ参画しております。また、高速道路事業を通じて蓄積された技術とノウハウを活用し、インド、ミャンマー等においてODAコンサルティング業務を行いました。
当中間連結会計期間のその他事業における営業収益は1,640百万円(前年同期比17.4%増)、営業費用は1,593百万円(同12.4%増)となりました。以上の結果、営業利益は47百万円(前年同期は営業損失20百万円)となりました。
当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ145,046百万円増加し、1,432,982百万円となりました。仕掛道路資産が増加したことが主な要因であります。
負債は、前連結会計年度末に比べ125,709百万円増加し、1,173,103百万円となりました。道路建設関係社債及び道路建設関係長期借入金が増加したことが主な要因であります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ19,336百万円増加し、259,878百万円となりました。中間純利益の計上による利益剰余金の増加が主な要因であります。
自己資本比率は、前連結会計年度に比べ0.5ポイント減少し、18.1%となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前中間純利益26,991百万円に加え、減価償却費15,084百万円等の資金増加要因があった一方、東京外環自動車道等の仕掛道路資産の増加等によるたな卸資産の増加額116,430百万円、工事等未払の減等による仕入債務の減少額156,478百万円等の資金減少要因があったことから、営業活動によるキャッシュ・フローは228,553百万円の資金支出(前年同期比71,376百万円増)となりました。
なお、上記たな卸資産の増加額のうち112,980百万円は、道路整備特別措置法(昭和31年法律第7号)(以下「特措法」といいます。)第51条第2項及び第4項の規定に基づき工事完了時等に機構に帰属することとなる資産の増加によるものであります。かかる資産は、中間連結貸借対照表上は「仕掛道路資産」勘定(流動資産)に計上され、その建設には財務活動の結果得られた資金を充てております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
社内システムのソフトウェア、管理用車両等の設備投資による支出22,358百万円等があったことから、投資活動によるキャッシュ・フローは23,356百万円の資金支出(前年同期比22,523百万円増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
東北自動車道(桑折JCT)の開通等による債務引受により、道路建設関係社債の償還による支出30,000百万円及び長期借入金の返済による支出15,328百万円(独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構法(平成16年法律第100号)(以下「機構法」といいます。)第15条第1項による債務引受額に相当します。)等があった一方、道路建設事業費として道路建設関係社債の発行による収入219,451百万円、長期借入れによる収入120,445百万円等があったことから、財務活動によるキャッシュ・フローは293,088百万円の資金収入(前年同期比215,194百万円増)となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の中間連結会計期間末残高は、157,710百万円(前年同期末比61,756百万円増)となりました。
(3) 生産、受注及び販売の実績
当社グループの各事業は、受注生産形態をとらない事業が多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため、生産、受注及び販売の実績については、前記「(1) 財政状態及び経営成績の状況」においてセグメント別の業績に関連付けて記載しております。
2 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
本項に記載した予想、予見、見込み、見通し、方針、所感等の将来に関する事項は、当半期報告書提出日現在において判断したものであり、将来に関する事項には、不確実性が内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性もありますので、ご留意ください。
(1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等の状況に重要な影響を与える要因について
① 高速道路事業の特性について
高速道路事業においては、高速道路株式会社法(平成16年法律第99号)第6条第1項及び機構法第13条第1項の規定により機構と平成18年3月31日付けで締結した「高速自動車国道北海道縦貫自動車道函館名寄線等に関する協定」(以下「協定」といいます。)並びに特措法第3条第1項の規定による同日付けの事業許可に基づき、機構から道路資産を借り受けたうえ、道路利用者より料金を収受、かかる料金収入を機構への道路資産賃借料及び当社が負担する管理費用の支払いに充てております。
かかる協定及び事業許可においては、高速道路の公共性に鑑み当社の収受する料金には当社の利潤を含めないことが前提とされております。なお、各会計年度においては、料金収入や管理費用等の実績と当初計画との乖離等により利益又は損失が生じる場合があり、かかる利益は、高速道路事業における将来の経済情勢の変動や自然災害等のリスクに備え、積み立てることとしております。
また、高速道路事業においては、冬期における交通確保のための雪氷対策や維持修繕関係の工事が下半期に完成することが多いこと等から、上半期よりも下半期に費用がより多く計上される傾向にあります。他方、夏期の好天や長期休暇が多いこと等に伴い、料金収入は上半期のほうがより多い傾向にあります。
② 機構による債務引受け等について
当社は、特措法に基づき行う高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧を事業の一つとしており、また、当社が行うべき新設、改築、修繕又は災害復旧の対象となる高速道路は、協定の定めによるところでありますが、機構は、機構法第15条第1項に従い、当社が新設、改築、修繕又は災害復旧を行った高速道路に係る道路資産が特措法第51条第2項ないし第4項の規定により機構に帰属する時において、機構法第14条第1項の認可を受けた業務実施計画に定められた機構が当社から引き受ける新設、改築、修繕又は災害復旧に要する費用に係る債務の限度額の範囲内で、当該高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧に要する費用に充てるために当社が負担した債務を引き受けることとされております。
特措法第51条第2項ないし第4項の規定により道路資産が機構に帰属する場合、損益計算書においては当該資産及びそれに見合う債務に相当する額が、営業収益及び営業費用に同額計上されます。そのため、当会計年度中の当該資産及びそれに見合う債務の多寡に応じて、営業収益及び営業費用の額が同額で変動いたします。
当社と機構は、四半期分の債務引受けにつき借入金債務及び債券債務を原則として弁済期日が到来する順に当該四半期の翌四半期の最初の月の中旬までに一括して選定すること、債務引受けは併存的債務引受けの方法によること等、債務引受けの実際の運用について確認しております。なお、高速道路の更新事業にかかる財政融資資金借入金債務の引渡しについては、特例として利息据置期限を弁済期日とみなして取り扱います。
なお、高速道路に係る道路資産が機構に帰属し、当該資産に対応する債務が機構に引き受けられた際には、かかる資産及び債務は当社の中間連結財務諸表ないし中間財務諸表に計上されないこととなりますが、当該債務(財政融資資金借入金債務を除く)について、当社は引き続き機構と連帯してその弁済の責めを負うこととされており、かかる債務の履行に関する主たる取扱いは機構が行うこととなります。
また、日本道路公団の民営化に伴い当社、機構、中日本高速道路㈱及び西日本高速道路㈱が承継した日本道路公団の債務の一部について、当社と、機構、中日本高速道路㈱及び西日本高速道路㈱との間に、連帯債務関係が生じております(日本道路公団等民営化関係法施行法(平成16年法律第102号)(以下「民営化関係法施行法」といいます。)第16条)。
(2) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの中間連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。かかる中間連結財務諸表の作成に際しては、中間連結会計期間末における資産、負債及び中間連結会計期間における収益、費用の金額並びに開示に影響を与える事項についての見積りを行う必要があります。当該見積りについては、過去の実績や現在の状況に応じ、考えられる様々な要因に基づき合理的に判断を行い、継続して評価を行っておりますが、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果はこれら見積りと異なる場合があります。
当社グループの中間連結財務諸表において採用する重要な会計方針は、後記「第5 経理の状況 1 中間連結財務諸表等 (1) 中間連結財務諸表 注記事項 中間連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の会計方針が、当社グループの中間連結財務諸表においては重要であると考えております。
① 仕掛道路資産
高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧の結果生じた資産は、当社グループの中間連結財務諸表において「仕掛道路資産」勘定(流動資産)に計上されますが、かかる資産の取得原価は、建設価額に用地取得に係る費用その他の附帯費用を加算した価額に労務費、人件費のうち道路建設に要した費用として区分された費用の額及び除却工事費用等資産の取得に要した費用の額を加えた額となります。なお、仕掛道路資産の建設に充当した借入資金の利息で、当該資産の工事完了の日までに発生したものは上記建設価額に算入しております。
なお、上記「(1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等の状況に重要な影響を与える要因について ②機構による債務引受け等について」に記載のとおり、かかる資産は、特措法第51条第2項ないし第4項の規定に基づき道路資産として機構に帰属すると同時に、協定に基づき当社が機構から借り受けることとなりますが、かかる借受けについてはオペレーティング・リースとして処理し、借受けに係る資産及び負債は当社グループの中間連結財務諸表には計上されないこととなります。
② 完成工事高及び完成工事原価の計上基準
高速道路事業に係る道路資産完成高及び道路資産完成原価の計上は、高速道路事業等会計規則(平成17年国土交通省令第65号)に基づき、仕掛道路資産を機構に引き渡した日に行っております。
また、受託事業等に係る工事のうち、進捗部分について成果の確実性が認められる工事契約については工事進行基準(工事の進捗率の見積りは原価比例法)を適用し、その他の工事契約については工事完成基準を適用しております。
なお、平成21年3月31日以前に着手した工事契約のうち、請負金額が50億円以上の長期工事(工期2年超)については工事進行基準を適用しております。
③ ETCマイレージサービス引当金
当社グループは、ETCマイレージサービス制度による無料走行に備えるため、当中間連結会計期間末におけるポイント発行残高に対する将来の使用見込額を計上しております。
④ 退職給付債務及び費用
従業員の退職給付債務及び費用は、数理計算上で設定される諸前提条件に基づいて算出しております。これらの前提条件には、割引率、退職率、死亡率及び期待運用収益率等が含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、退職給付債務及び費用に影響する可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響に関する固定資産の減損の判断等の会計上の見積りについては、後記「第5 経理の状況 1 中間連結財務諸表等 (1) 中間連結財務諸表 注記事項 追加情報」及び「第5 経理の状況 2 中間財務諸表等 (1) 中間財務諸表 注記事項 追加情報」に記載しております。
(3) 財政状態及び経営成績の分析
① 営業収益
当中間連結会計期間における営業収益は、合計で434,538百万円(前年同期比33.9%減)となりました。高速道路事業については、新型コロナウイルス感染症の影響により通行台数が大幅に減少したことにより料金収入が344,936百万円(同23.4%減)、特措法第51条第2項及び第4項の規定に基づき、機構に帰属した道路資産の額が46,860百万円(同70.0%減)となったこと等により、営業収益は394,968百万円(同35.2%減)となりました。受託事業については、国及び地方公共団体の委託に基づく工事が増加したこと等により29,525百万円(同12.1%増)、道路休憩所事業については、新型コロナウイルス感染症の影響により店舗売上高が減少したこと等により11,119百万円(同50.8%減)、その他については、連結子会社の外販増等により1,640百万円(同17.4%増)となりました。
② 営業利益
当中間連結会計期間における営業費用は、合計で408,690百万円(前年同期比35.0%減)となりました。高速道路事業については、機構に帰属した道路資産の額の減少に伴い売上原価が減少したこと等により365,946百万円(同37.3%減)となり、受託事業については、国及び地方公共団体の委託に基づく工事が増加したこと等により29,603百万円(同12.1%増)、道路休憩所事業については、直営店舗売上高の減少により売上原価が減少したこと等により14,281百万円(同29.2%減)、その他については、連結子会社の外販増等により1,593百万円(同12.4%増)となりました。
以上の結果、当中間連結会計期間における営業利益は合計で25,848百万円(同10.4%減)となりました。その内訳は、高速道路事業が営業利益29,022百万円(同9.5%増)、受託事業が営業損失78百万円(前年同期は営業損失82百万円)、道路休憩所事業が営業損失3,161百万円(前年同期は営業利益2,454百万円)、その他が営業利益47百万円(前年同期は営業損失20百万円)であります。
③ 営業外損益
当中間連結会計期間の営業外収益は、持分法による投資利益621百万円、還付加算金337百万円等の計上により1,749百万円(前年同期比18.7%増)、営業外費用は控除対象外消費税33百万円等により62百万円(同47.4%減)となりました。
④ 経常利益
以上の結果、当中間連結会計期間の経常利益は27,535百万円(前年同期比8.9%減)となりました。
⑤ 特別損益
特別利益は固定資産売却益11百万円の計上により11百万円(前年同期比93.2%減)となりました。
特別損失は投資有価証券評価損357百万円等の計上により555百万円(同420%増、なお前年同期は106百万円)となりました。
⑥ 親会社株主に帰属する中間純利益
法人税等を控除した親会社株主に帰属する中間純利益は18,156百万円(前年同期比18.3%減)となりました。
(4) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性について
① 資本の財源
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況及び分析については、前記「1 経営成績等の状況の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであり、必要とする資金の調達は、料金の収受等の営業活動のほか、道路建設関係社債の発行及び金融機関等からの借入れを通じて実施いたします。
② 資金需要の主な内容
機構との協定に基づき、お客さまからいただく高速道路料金収入から、機構が保有する債務の返済に充てる道路資産賃借料の支払い及び高速道路の維持管理を行います。
また、道路建設関係社債の発行及び金融機関等からの借入れにより、特措法第51条第2項ないし第4項の規定に基づき工事完了時等に機構に帰属することとなる資産にかかる投資を行います。
(上記のうち投資事業にかかる資産及び設備の概要については後記「第3 設備の状況」に記載しております。)
③ 資金調達について
前記②のとおり、特措法第51条第2項ないし第4項の規定に基づき工事完了時等に機構に帰属することとなる資産にかかる投資については、道路建設関係社債の発行及び金融機関等からの借入れにより賄っています。
資金の調達においては低利且つ安定的な調達を目指し、社債の発行及び金融機関借入金による調達バランスの最適化を図っております。また、令和2年度にあっては、政府から財政融資資金の借入れを行っています。