半期報告書-第20期(2024/04/01-2025/03/31)

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2024/12/27 10:26
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99項目
1 経営成績等の状況の概要
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間における日本の経済は、4月から6月期までの実質GDP成長率(2次速報値)が前期比+0.7%(年率換算+2.9%)とプラス成長となっており、特にGDPの過半を占める個人消費は+1.0%と5四半期ぶりのプラスに転じるなど、今後も賃上げをはじめとする所得の増加や堅調な設備投資を背景として、緩やかな回復が続くことが期待されます。
当社グループにおいても、高速道路事業においては料金収入及び交通量が、道路休憩所事業においてはSA・PAの売上高が、それぞれ前年度を上回り推移しています。
当社は、グループ一体経営を推進しつつ、経営方針である「お客さま第一」、「公正で透明な企業活動」、「終わりなき効率化の追求」、「チャレンジ精神の重視」及び「CSR経営の推進」を常に念頭に置き、お客さまに安全・安心・快適・便利な高速道路空間を提供することを使命としております。令和3年度に策定し、前連結会計年度末に見直した「NEXCO東日本グループ中期経営計画(令和3年度~令和7年度)」(以下「中期経営計画」といいます。)において、令和7年度までの5年間を「SDGsの達成に貢献し、新たな未来社会に向けて変革していく期間」と位置づけ、6つの基本方針(「安全・安心で自動運転等のイノベーションにも対応した快適な高速道路の実現」「老朽化や災害に対する高速道路インフラの信頼性の飛躍的向上」「高速道路の整備・強化と4車線化の推進によるネットワーク機能の充実」「多様なお客さまのニーズを踏まえた使いやすさの追求」「持続可能な社会の実現に貢献できるグループ全体の経営力の強化」「社会の変化に対応できる人材力の強化と誰もが生き生きと働ける基盤の確立」)のもと、着実に事業を実施してまいりました。
この結果、当中間連結会計期間の業績は、料金収入及び道路資産完成高の増加により、営業収益が526,738百万円(前年同期比4.7%増)、営業利益が33,863百万円(同7.8%増)、経常利益が35,575百万円(同7.7%増)となり、これに特別損益及び法人税等を加減した結果、親会社株主に帰属する中間純利益は27,956百万円(同2.6%増)となりました。
(高速道路事業)
高速道路事業においては、安全で快適な走行環境を確保するため、道路機能の向上、清掃や点検、道路の補修等の管理を適正かつ効率的に行っています。また、高速道路ネットワークの早期整備に向け、高速道路の新設及び改築に取り組んでおります。
近年頻発している自然災害に的確に対応し、「命の道」として災害救助や被災地域の復旧・復興支援のために交通路を確保することは、当社グループの大きな使命です。
令和2年12月に関越自動車道で発生した集中的な降雪による大規模な車両滞留事象を踏まえ、「人命を最優先に幹線道路上で大規模な車両滞留を徹底的に回避すること」を基本的な考え方として、地域ごとのタイムライン(段階的な行動計画)作成、応援を含めた体制の構築、関係機関と連携した躊躇のない通行止め実施、通行止め予測の公表を含めた出控え等の行動変容を促す呼びかけの繰り返しといった取組みを継続してまいりました。今後もこれらの取組みを着実に実施していくとともに、新たな広報媒体の活用や、大雪が予想される地域と時期について3日前から事前広報を行う等、よりお客さまの行動変容につながる呼びかけ方法の検討等によって、更なる対策強化を講じてまいります。
高速道路の老朽化対策は、安全・安心を次の世代へ引き継ぐためのものです。平成27年度から、大規模更新・修繕事業(高速道路リニューアルプロジェクト)に着手しています。
点検技術の高度化等により新たな劣化事象や劣化進行が確認され、抜本的な性能回復を図る更新事業の推進が必要となりました。この更新事業に必要な財源を確保するため、高速道路の料金徴収期間を延長できること等を内容とする道路整備特別措置法及び独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構法の一部を改正する法律(令和5年法律第43号)が、令和5年5月31日に成立しました。これを受けて対策箇所の具体化を進め、「高速道路資産の長期保全及び更新のあり方に関する技術検討委員会」及び国土幹線道路部会で審議の上、令和6年1月に「高速道路の更新計画」を策定しました。同計画を反映した高速道路事業の変更については、令和6年3月27日付けで国土交通大臣から許可を受けています。更新事業の推進に向けて今後も必要な各種調査・設計を行うとともに、新技術の活用や、渋滞等の社会的影響の最小化を図りながら工事を進めてまいります。
このほか、道路構造物の劣化に多大な影響を与え、重大な交通事故を惹起するおそれのある車両制限令違反車両の排除にも取り組んでいます。車両重量自動計測装置の整備推進等、取締りを強化する方策を講じるとともに、当該違反車両に対する大口・多頻度割引停止措置を講じています。
令和5年8月に、橋梁の耐震補強の進捗に関して会計検査院の意見があったことを受けて、国土交通大臣から実施計画策定の指示を受けました。橋脚補強の効率的な整備方法について検討を進め、有識者委員会に諮った上で「高速道路の耐震補強実施計画」を策定し、令和6年1月に国土交通省に報告しました。同計画では、大規模地震発生確率が26%以上の地域における対策について、令和12年度末までの完了を目指すこととしています。
更に、高速道路の長期的な「安全・安心」の確保に向けた重点プロジェクトである「SMHプロジェクト」では、ICTやロボティクス、AI等最新技術を活用し、当社グループ全体のインフラ管理力の効率化・高度化を図っています。技術開発の段階から全社的な運用の段階へ移行しており、各種SMH開発ツールの定着及び深化を進めるとともに、ロボティクス技術による点検業務の高度化と適用領域拡大を進めております。
円滑な交通の確保に向けては、東京湾アクアラインにおいて、千葉県(座長)、国、当社等によって構成される「東京湾アクアライン交通円滑化対策検討会」の議論を踏まえ、交通需要の偏在等による混雑の緩和を図るため、令和5年7月22日から、土日・祝日の上り線(木更津→川崎方面)で特定の時間帯の料金を変動させるETC時間帯別料金の社会実験を開始しました。本実験の分析結果によれば、混雑の緩和等に一定の効果が認められ、実験継続に向けて調整を行うべきとの方針が同検討会において示されました。これを踏まえ、令和6年度末まで社会実験を継続することとしています。
東京湾アクアライン以外においても、交通容量の増加による混雑緩和、交通の定時性・安全性の向上を目指します。付加車線設置等によるハード対策や、ペースメーカーライト等によるソフト対策を行うとともに、主要渋滞箇所における渋滞原因の把握を進め、引き続き更なる渋滞軽減に努めてまいります。
令和6年4月からのトラックドライバーに対する時間外労働規制の適用に伴い、高速道路においても、トラックドライバーの休息場所の確保が更に重要な課題となります。既存の駐車エリアの配置見直しや駐車スペースの拡充、短時間限定駐車マスによる確実な駐車機会の確保、満空情報板による混雑情報等の提供及びダブル連結トラック駐車マス整備等により、休憩施設の混雑対策を推進しています。
交通事故削減に向けては、高速道路での逆走事故ゼロを目指し、統一的な逆走防止のハード対策を進めたほか、安全啓発活動等のソフト対策を継続的に実施しています。加えて、企業等から公募した逆走検知や抑制に係る技術を活用しながら、更なる安全対策を図ってまいります。対面通行区間における突破・正面衝突事故の防止対策では、土工部、中小橋部のワイヤロープ設置が完了しました。トンネル、長大橋は、構造上ワイヤロープが設置できないため、公募により選定されたセンターパイプ、センターブロックの試行設置を着実に実施し、対策としての有効性、適用性の検証を進めております。
高速道路の料金サービスにおいては、高速道路の利便性向上に資するETC時間帯割引及びETCマイレージサービスの継続に加え、地域の観光振興を目的としたETC周遊割引「ドラ割」について、通年販売を継続実施しました。
観光需要の平日への分散の観点から、平日のみの「ドラ割」の利用に対してETCマイレージポイントを追加付与(販売価格の15%分)するキャンペーンを継続実施しました。一方、渋滞の激化を避ける観点から、ゴールデンウィーク、お盆、シルバーウィーク及び年末年始に休日割引を適用しないこととしています。このほか、福島第一原子力発電所事故による警戒区域等からの避難者を対象とした無料措置(注1)及び同事故による母子避難者等を対象とした無料措置(注2)を継続しております。
料金管理業務の高度化・効率化を図るため、ETC及び料金精算機の導入に継続して取り組んでいます。令和6年9月19日に首都圏中央連絡自動車道下総インターチェンジ(以下「IC」といいます。)をETC専用料金所として運用開始しました。ETCの更なる普及促進策としては、同年8月9日からETC車載器購入助成キャンペーンを実施しています。
当社が目指す高度なモビリティサービスを掲げた「自動運転社会の実現を加速させる次世代高速道路の目指す姿(構想)」の実現に向け、東北自動車道鹿沼IC~宇都宮IC間において、令和8年度から情報収集・提供に関する実証実験の開始を目指し、情報を収集する多機能ポールの整備とアプリによる情報提供の拡充に向けた開発を進めております。
また、令和6年7月に開催された「我が国の物流の革新に関する関係閣僚会議」等において、自動運転サービス支援道に係る取組を令和7年度以降に東北自動車道佐野SA~大谷PA間を対象に開始するとされました。これを踏まえ、国等の関係機関と連携し、具体化に向けた検討を進めてまいります。
道路建設事業においては、新設では計5道路の85㎞の区間で、4車線化拡幅等では計11道路247㎞の区間で、着実に事業を進めております。スマートインターチェンジ(以下「スマートIC」といいます。)事業においては、令和6年9月6日に、スマートIC2箇所の整備について国土交通大臣から許可を受け、計23箇所で事業を実施しております。
東京外かく環状道路(関越~東名)では、国のシールドトンネル施工技術検討会がまとめた「シールドトンネル工事の安全・安心な施工に関するガイドライン」を踏まえた再発防止対策が機能していることを確認しつつ、大泉ジャンクション(以下「JCT」といいます。)本線トンネル(南行)工事、中央JCT Bランプシールドトンネル工事(中央自動車道及び東八道路IC(仮称)から東京外環自動車道南行きへのオンランプ工事)及び東名JCT Hランプシールドトンネル工事(東京外環自動車道南行きから東名高速道路へのオフランプ工事)でシールドマシンの掘進を行っております。引き続き、施工状況や周辺環境をモニタリングしながら細心の注意を払って進めてまいります。地表面陥没・空洞事故については、地盤の補修を行うため、対象範囲にお住いの皆さまへ仮移転又は事業者による買取等のご相談をさせていただいております。令和5年8月からは仮移転等が完了した箇所の地盤補修を実施しております。引き続き、住民の皆さまのご意見を伺いながら、工事中の振動・騒音の軽減に努めるとともに、安全に細心の注意を払い、責任を持って実施してまいります。
当中間連結会計期間の高速道路事業における営業収益は490,932百万円(前年同期比4.0%増)、営業費用は459,851百万円(同3.7%増)となりました。以上の結果、営業利益は31,080百万円(同9.4%増)となりました。
(注)1.福島第一原子力発電所事故により国として避難を指示又は勧奨している区域等から避難されている方を対
象とした生活再建に向けた一時帰宅等の移動の支援を目的として実施している無料措置をいいます。この無料措置は特定のICを入口又は出口とする走行(令和5年11月1日以降は、被災時に一部の地域に住所を有していた方について、当該走行のうち事前に申請する区間の走行)に対して適用(対象車種は中型車以下)され、令和7年3月31日までの予定で継続されております。
2.福島第一原子力発電所事故により警戒区域等を除く福島県浜通り・中通り等の対象地域から避難して二重
生活を強いられている母子等及び対象地域内に残る父親等を対象とした生活支援を目的として実施している無料措置をいいます。この無料措置は母子等避難先の最寄りICと父親等居住地の最寄りIC間の走行に対して適用(対象車種は中型車以下)され、令和7年3月31日までの予定で継続されております。
(受託事業)
受託事業においては、高速道路株式会社法(平成16年法律第99号)(以下「高速道路会社法」といいます。)第5条第4項の規定に従い、国、地方公共団体等の委託に基づく道路の新設、改築、維持、修繕等で、経済性、効率性等から当社が行う事業と一体として実施することが適当と認められる工事等を実施してまいりました。
当中間連結会計期間の受託事業における営業収益は16,400百万円(前年同期比29.0%増)、営業費用は16,440百万円(同33.7%増)となりました。以上の結果、営業損失は39百万円(前年同期は営業利益414百万円)となりました。
(道路休憩所事業)
道路休憩所事業においては、当社を取り巻く事業環境が大きく変化する中、お客さまのニーズや行動変化に対応したSA・PAのサービス機能の強化、拡充を推進するため、令和6年6月にサービスエリア事業部門のグループ内組織再編を行いました。
SA・PAの開発から運営を行う㈱ネクスコ東日本エリアトラクト(旧:ネクセリア東日本㈱)に新たにグループ統括機能を付加し、同社の社名を変更するとともに、サービスエリア事業を担う㈱ネクスコ東日本リテイル、㈱ネクスコ東日本エリアサポート、㈱ネクスコ東日本ロジテム及び㈱ネクスコ東日本シティフードを同社の子会社として再編しました。これによりお客さまのニーズ等情報の集約、グループ会社間の連携強化、意思決定の迅速化など収益力の強化を図ってまいります。
また、令和6年4月23日には東北自動車道上河内SA(上り線)をリニューアルオープンしました。地元栃木県の食材を使用した料理をメインに、見た目にも美しいこだわりのメニューを提供するフードコートや、栃木県及び東北6県の名産品を多数取り揃えたショッピングコーナーを通じ、お客さまサービス・利便性の向上とともに地域の魅力発信にも取り組んでおります。加えて、同日に首都圏中央連絡自動車道坂東PA(内回り)をオープンしました。新たに休憩施設を設置することにより、お客さまが休憩しやすい環境整備を進めました。
その他、「ENJOY!よりみち」をテーマとした地域や季節ならではのプロモーション展開等、高速道路でのドライブをより楽しんでいただけるよう、各種施策を展開しております。
当中間連結会計期間の道路休憩所事業における営業収益は18,882百万円(前年同期比4.3%増)、営業費用は16,199百万円(同4.0%増)となりました。以上の結果、営業利益は2,682百万円(同6.4%増)となりました。
(その他)
その他の事業においては、新規事業開発、海外事業等を推進しております。
新規事業開発においては、オープンイノベーションを更に促進し、新たな技術やサービス、アイデア等を持つ会社とともに技術・ビジネスモデルを検証しながら、高速道路の新サービスの実現や地域の活性化、社会課題の解決に資する事業の創出を目的とした「ドラぷらイノベーションラボ」において、前事業年度までに採択したプログラムの実証実験を行いつつ、当事業年度においても引き続きアクセラレータープログラムの募集を行っております。
海外事業においては、国内の高速道路事業で蓄積された技術とノウハウを活用し、インドやバングラデシュ等において道路の運営・維持管理に関するコンサルティング事業を行っております。更に、平成30年より他社と共同でインドの有料道路運営事業へ参画しており、令和3年からは、インド現地法人(E-NEXCO INDIA PRIVATE LIMITED)が、ひび割れ、わだち掘れ等を的確に把握できる路面性状測定車「E-NEXCO Eye」による路面調査業務を実施しております。
当中間連結会計期間のその他事業における営業収益は1,500百万円(前年同期比3.3%減)、営業費用は1,362百万円(同8.2%減)となりました。以上の結果、営業利益は138百万円(同105.7%増、なお前年同期は営業利益67百万円)となりました。
当中間連結会計期間末の総資産は、2,216,165百万円(前連結会計年度末比253,995百万円増)、負債は、1,931,407百万円(同225,987百万円増)、純資産は、284,758百万円(同28,008百万円増)となりました。自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ0.2ポイント減少し、12.8%となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前中間純利益35,565百万円に加え、減価償却費20,715百万円等の資金増加要因があった一方、首都圏中央連絡自動車道等の仕掛道路資産の増加等による棚卸資産の増加額170,753百万円、工事等未払の減等による仕入債務の減少額138,664百万円等の資金減少要因があったことから、営業活動によるキャッシュ・フローは246,435百万円の資金支出(前年同期比11,255百万円減)となりました。
なお、上記棚卸資産の増加額のうち167,102百万円は、道路整備特別措置法(昭和31年法律第7号)(以下「特措法」といいます。)第51条第2項ないし第4項の規定に基づき工事完了時等に独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構(以下「機構」といいます。)に帰属することとなる資産の増加によるものです。かかる資産は、中間連結貸借対照表上は「仕掛道路資産」勘定(流動資産)に計上され、その建設には財務活動の結果得られた資金を充てております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
料金収受機械、ETC装置等の設備投資による支出24,922万円等があったことから、投資活動によるキャッシュ・フローは24,881百万円の資金支出(前年同期比4,374百万円増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
首都圏中央連絡自動車道等の機構への道路資産の帰属等による債務引受により、道路建設関係社債の償還による支出82,000百万円(独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構法(平成16年法律第100号)(以下「機構法」といいます。)第15条第1項による債務引受額に相当します。)等があった一方、道路建設事業費として道路建設関係社債の発行による収入351,438百万円、長期借入れによる収入90,537百万円等があったことから、財務活動によるキャッシュ・フローは357,759百万円の資金収入(前年同期比32,752百万円減)となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の当中間連結会計期間末残高は、264,860百万円(前年同期末比69,518百万円減)となりました。
(3)生産、受注及び販売の実績
当社グループの各事業は、受注生産形態をとらない事業が多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため、生産、受注及び販売の実績については、前記「(1) 財政状態及び経営成績の状況」においてセグメント別の業績に関連付けて記載しております。
2 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
本項に記載した予想、予見、見込み、見通し、方針、所感等の将来に関する事項は、当半期報告書提出日現在において判断したものであり、将来に関する事項には、不確実性が内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性もありますので、ご留意ください。
(1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等の状況に重要な影響を与える要因について
① 高速道路事業の特性について
高速道路事業においては、高速道路株式会社法(平成16年法律第99号)第6条第1項及び機構法第13条第1項の規定により機構と平成18年3月31日付けで締結した「高速自動車国道北海道縦貫自動車道函館名寄線等に関する協定」(以下「協定」といいます。)並びに特措法第3条第1項の規定による同日付けの事業許可に基づき、機構から道路資産を借り受けたうえ、道路利用者より料金を収受、かかる料金収入を機構への道路資産賃借料及び当社が負担する管理費用の支払いに充てております。
かかる協定及び事業許可においては、高速道路の公共性に鑑み当社の収受する料金には当社の利潤を含めないことが前提とされております。なお、各会計年度においては、料金収入や管理費用等の実績と当初計画との乖離等により利益又は損失が生じる場合があり、かかる利益は、高速道路事業における将来の経済情勢の変動や自然災害等のリスクに備え、積み立てることとしております。
また、高速道路事業においては、冬期における交通確保のための雪氷対策や維持修繕関係の工事が下半期に完成することが多いこと等から、上半期よりも下半期に費用がより多く計上される傾向にあります。他方、夏期の好天や長期休暇が多いこと等に伴い、料金収入は上半期のほうがより多い傾向にあります。
② 機構による債務引受け等について
当社は、特措法に基づき行う高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧を事業の一つとしており、また、当社が行うべき新設、改築、修繕又は災害復旧の対象となる高速道路は、協定の定めによるところですが、機構は、機構法第15条第1項に従い、当社が新設、改築、修繕又は災害復旧を行った高速道路に係る道路資産が特措法第51条第2項ないし第4項の規定により機構に帰属する時において、機構法第14条第1項の認可を受けた業務実施計画に定められた機構が当社から引き受ける新設、改築、修繕又は災害復旧に要する費用に係る債務の限度額の範囲内で、当該高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧に要する費用に充てるために当社が負担した債務を引き受けることとされております。
特措法第51条第2項ないし第4項の規定により道路資産が機構に帰属する場合、損益計算書においては当該資産及びそれに見合う債務に相当する額が、営業収益及び営業費用に同額計上されます。そのため、当会計年度中の当該資産及びそれに見合う債務の多寡に応じて、営業収益及び営業費用の額が同額で変動いたします。
当社と機構は、四半期分の債務引受けにつき借入金債務及び債券債務を原則として弁済期日が到来する順に当該四半期の翌四半期の最初の月の中旬までに一括して選定すること、債務引受けは併存的債務引受けの方法によること等、債務引受けの実際の運用について確認しております。なお、高速道路の更新事業に係る財政融資資金借入金債務の引渡しについては、特例として利息据置期限を弁済期日とみなして取り扱います。
なお、高速道路に係る道路資産が機構に帰属し、当該資産に対応する債務が機構に引き受けられた際には、かかる資産及び債務は当社の中間連結財務諸表ないし中間財務諸表に計上されないこととなりますが、当該債務(財政融資資金借入金債務を除く)について、当社は引き続き機構と連帯してその弁済の責めを負うこととされており、かかる債務の履行に関する主たる取扱いは機構が行うこととなります。
また、日本道路公団の民営化に伴い当社、機構、中日本高速道路㈱及び西日本高速道路㈱が承継した日本道路公団の債務の一部について、当社と、機構、中日本高速道路㈱及び西日本高速道路㈱との間に、連帯債務関係が生じております(日本道路公団等民営化関係法施行法(平成16年法律第102号)(以下「民営化関係法施行法」といいます。)第16条)。
(2) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの中間連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。かかる中間連結財務諸表の作成に際しては、中間連結会計期間末における資産、負債及び中間連結会計期間における収益、費用の金額並びに開示に影響を与える事項についての見積りを行う必要があります。当該見積りについては、過去の実績や現在の状況に応じ、考えられる様々な要因に基づき合理的に判断を行い、継続して評価を行っておりますが、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果はこれら見積りと異なる場合があります。
当社グループの中間連結財務諸表において採用する重要な会計方針は、後記「第5 経理の状況 1 中間連結財務諸表等 (1) 中間連結財務諸表 注記事項 中間連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の会計方針が、当社グループの中間連結財務諸表においては重要であると考えております。
① 仕掛道路資産
高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧の結果生じた資産は、当社グループの中間連結財務諸表において「仕掛道路資産」勘定(流動資産)に計上されますが、かかる資産の取得原価は、建設価額に用地取得に係る費用その他の附帯費用を加算した価額に労務費、人件費のうち道路建設に要した費用として区分された費用の額及び除却工事費用等資産の取得に要した費用の額を加えた額となります。なお、仕掛道路資産の建設に充当した借入資金の利息で、当該資産の工事完了の日までに発生したものは上記建設価額に算入しております。
なお、上記「(1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等の状況に重要な影響を与える要因について ②機構による債務引受け等について」に記載のとおり、かかる資産は、特措法第51条第2項ないし第4項の規定に基づき道路資産として機構に帰属すると同時に、協定に基づき当社が機構から借り受けることとなりますが、かかる借受けについてはオペレーティング・リースとして処理し、借受けに係る資産及び負債は当社グループの中間連結財務諸表には計上されないこととなります。
② 重要な収益及び費用の計上基準
(高速道路事業)
料金収入は、顧客が当社の管理する道路を通行した時点で収益を認識しております。なお、ETCマイレージサービス制度に係る将来の無料走行に使用できるポイント等を付与した場合、当該ポイント等にて追加のサービスを顧客に提供したものとして、将来、当該サービスが顧客に移転した時に履行義務を充足するものとして収益を認識しております。道路資産完成高は、高速道路事業等会計規則(平成17年国土交通省令第65号)(以下「高速道路事業等会計規則」といいます。)に基づき、仕掛道路資産を機構に引き渡した時点で収益を認識しております。
(受託事業)
主として、履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識しております。発生した原価が履行義務の充足における進捗度に比例すると判断しているため、見積総原価に対する実際原価の割合(インプット法)に基づき、進捗度を測定しております。ただし、契約における取引開始日から履行義務の全部を充足すると見込まれる時点までの期間が短い等、重要性が乏しい場合は、引き渡し時点において履行義務が充足されたものとして収益を認識しております。
(道路休憩所事業)
道路休憩所事業収入は、主に高速道路のSA等における商業施設及び敷地を賃貸しており、通常の賃貸借取引に係る方法により収益を認識しております。
③ 退職給付債務及び費用
従業員の退職給付債務及び費用は、数理計算上で設定される諸前提条件に基づいて算出しております。これらの前提条件には、割引率、退職率、死亡率及び期待運用収益率等が含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、退職給付債務及び費用に影響する可能性があります。
(3) 財政状態及び経営成績の分析
①財政状態の分析
当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ253,995百万円増加し、2,216,165百万円となりました。仕掛道路資産が増加したことが主な要因です。
負債は、前連結会計年度末に比べ225,987百万円増加し、1,931,407百万円となりました。道路建設関係社債及び道路建設関係長期借入金が増加したことが主な要因です。
純資産は、前連結会計年度末に比べ28,008百万円増加し、284,758百万円となりました。
自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ0.2ポイント減少し、12.8%となりました。
②経営成績の分析
(ア)営業収益
当中間連結会計期間における営業収益は、合計で526,738百万円(前年同期比4.7%増)となり、料金収入が432,909百万円(同2.7%増)、特措法第51条第2項ないし第4項の規定に基づき、機構に帰属した道路資産の額が57,461百万円(同15.0%増)となったこと等により、営業収益は490,932百万円(同4.0%増)となりました。受託事業については、国及び地方公共団体等の委託に基づく工事が増加したこと等により16,400百万円(同29.0%増)、道路休憩所事業については、交通量の増加による店舗売上高の増により18,882百万円(同4.3%増)、その他の事業については、1,500百万円(同3.3%減)となりました。
(イ)営業利益
当中間連結会計期間における営業費用は、合計で492,874百万円(前年同期比4.5%増)となりました。その内訳は、高速道路事業が、機構に帰属した道路資産の額の増加に伴い売上原価が増加したこと等により459,851百万円(同3.7%増)、受託事業が、国及び地方公共団体等の委託に基づく工事が増加したこと等により16,440百万円(同33.7%増)、道路休憩所事業が、休憩所事業を行う子会社の売上原価・販管費の増等により16,199百万円(同4.0%増)、その他の事業が、1,362百万円(同8.2%減)となりました。
以上の結果、当中間連結会計期間における営業利益は合計で33,863百万円(同7.8%増)となりました。その内訳は、高速道路事業が営業利益31,080百万円(同9.4%増)、受託事業が営業損失39百万円(前年同期は営業利益414百万円)、道路休憩所事業が営業利益2,682百万円(前年同期比6.4%増)、その他が営業利益138百万円(同105.7%増、なお前年同期は営業利益67百万円)です。
(ウ)営業外損益
当中間連結会計期間の営業外収益は、持分法による投資利益747百万円、土地物件貸付料320百万円等の計上により1,798百万円(前年同期比6.5%増)、営業外費用は控除対象外消費税33百万円等により85百万円(同12.0%減)となりました。
(エ)経常利益
以上の結果、当中間連結会計期間の経常利益は35,575百万円(前年同期比7.7%増)となりました。
(オ)特別損益
特別利益は固定資産売却益60百万円等の計上により72百万円(前年同期比46.9%減)となりました。
特別損失は固定資産除却損78百万円等の計上により82百万円(同22.0%減)となりました。
(カ)親会社株主に帰属する中間純利益
法人税等を控除した親会社株主に帰属する中間純利益は27,956百万円(前年同期比2.6%増)となりました。
(4) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性について
① 資本の財源
当中間連結会計期間におけるキャッシュ・フローの状況及び分析については、前記「1 経営成績等の状況の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであり、必要とする資金の調達は、料金の収受等の営業活動のほか、道路建設関係社債の発行及び金融機関等からの借入れを通じて実施いたします。
② 資金需要の主な内容
機構との協定に基づき、お客さまからいただく高速道路料金収入から、機構が保有する債務の返済に充てる道路資産賃借料の支払い及び高速道路の維持管理を行います。
また、道路建設関係社債の発行及び金融機関等からの借入れにより、特措法第51条第2項ないし第4項の規定に基づき工事完了時等に機構に帰属することとなる道路資産に係る投資を行います。
(上記のうち投資事業に係る資産及び設備の概要については後記「第3 設備の状況」に記載しております。)
③ 資金調達について
前記②のとおり、特措法第51条第2項ないし第4項の規定に基づき工事完了時等に機構に帰属することとなる道路資産に係る投資については、道路建設関係社債の発行及び金融機関等からの借入れにより賄っています。
資金の調達においては低利かつ安定的な調達を目指し、社債の発行及び金融機関等からの借入金による調達バランスの最適化を図っております。

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