有価証券報告書-第15期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/26 9:56
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1 経営成績等の状況の概要
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における日本の経済は、上半期は輸出を中心に弱さがあったものの、企業収益や雇用・所得環境が継続的に改善する中で、個人消費についても持ち直し、民需の改善もみられる等、緩やかな回復が続きました。一方、下半期は輸出が引き続き弱含む中で、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動による個人消費及び設備投資の落ち込みや、令和元年台風19号等相次ぐ自然災害による生産の弱含みに加え、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、景気全体が厳しい状況となりました。
このような事業環境のなか、当社は、グループ一体経営を推進しつつ、経営方針である「お客さま第一」、「公正で透明な企業活動」、「終わりなき効率化の追求」、「チャレンジ精神の重視」及び「CSR経営の推進」を常に念頭に置き、お客さまに安全・安心・快適・便利な高速道路空間を提供すべく、「NEXCO東日本グループ中期経営計画(平成29~32年度)」における「安全・安心・快適・便利な高速道路サービスの提供」、「地域社会への貢献とインバウンド・環境保全への対応」、「社会に貢献する技術開発の推進」、「関連事業の収益力強化」及び「グループ全体の経営力強化」という5つの基本方針のもと、着実に事業を実施してまいりました。
当連結会計年度の営業収益は1,264,304百万円(前期比34.9%減)、営業利益が10,007百万円(同127.2%増)、経常利益が13,752百万円(同83.3%増)となり、この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は9,972百万円(同142.3%増)となりました。
(高速道路事業)
高速道路事業においては、安全で快適な走行環境を確保するため、道路機能の向上、清掃や点検、道路の補修等の管理を適正かつ効率的に行うとともに、高速道路ネットワークの早期整備に向け高速道路の新設及び改築に取り組んできました。
当連結会計年度末現在で管理延長は計44道路3,943㎞となっております。
近年頻発している自然災害に的確に対応し、「命の道」として、災害救助や被災地域の復興支援のために交通路を確保することは当社グループの大きな使命です。
令和元年9月9日に首都圏を直撃した台風15号では、各地で暴風雨に見舞われ、当社管内の約500kmが通行止めとなりました。また、翌月である10月12日から13日にかけて東日本全域を襲った台風19号では、各地で河川が氾濫、決壊する等甚大な被害を及ぼし、当社管内においてもスマートインターチェンジ(以下「IC」といいます。)の水没や上信越自動車道ののり面崩落等の甚大な被害が発生し、管理延長の半分以上にあたる約2,200kmが通行止めとなりました。2つの台風による被災に対して、当社グループは昼夜連続で復旧作業を行い、都心から成田国際空港へのアクセスルートである東関東自動車道を早期に通行止め解除し、その他の路線につきましても、順次通行止めを解除しました。台風19号では2か所のスマートICの水没や上信越自動車道ののり面被害等甚大な被害が発生しましたが、速やかに復旧しました。自衛隊、消防庁、自治体、DMATや電力会社の要請に応じ、復旧作業のため通行止めとなっていた路線においては、速やかに緊急車両等の交通路を確保し、医療活動や復旧作業を支援しました。加えて、災害ボランティア車両を含む災害派遣等従事車両に対する高速道路無料措置を実施するとともに、浸水し土砂が堆積した国道の清掃や休憩施設における携帯電話充電用電源・飲料水の無償提供等の支援を行いました。防災・減災の強化としては、平成28年4月に発生した熊本地震による跨道橋被災を受け、ロッキング橋脚を有する橋梁の耐震補強工事を進めております。
安全・安心を次の世代へ引き継ぐため、インフラ老朽化への対策として実施する大規模更新・修繕事業(高速道路リニューアルプロジェクト)については、平成27年度より事業に着手し、引き続き同事業の推進に向け、必要な各種調査・設計を進めるとともに工事を計画的に進めております。加えて、道路構造物の劣化に多大な影響を与え、重大な交通事故を惹起するおそれのある車両制限令違反車両に対しては、取締を強化するとともに、大口・多頻度割引停止措置や、車両重量自動計測装置の整備を進めています。
さらに、高速道路の長期的な「安全・安心」の確保のため、ICTやロボティクス等最新技術を活用した次世代インフラ総合マネジメントシステム「SMH構想」については、いよいよ技術開発から全社的な運用の段階へ移行します。令和元年度から取り組んでいた点検データの統計・分析にビジネスインテリジェンスツールを活用する取組みでは、保全計画検討における意思決定プロセスが標準化され生産性が向上しました。令和2年度より、各種SMH開発ツールの全社的な運用開始と定着を図るとともに、それらの効果検証を進めてまいります。
交通事故削減対策では、高速道路での逆走による重大事故ゼロを目指し、統一的な逆走防止のハード対策を進めたほか、ソフト対策を継続的に実施するとともに、企業等から公募した逆走検知や抑制に係る技術の中で有効な技術を活用しながら更なる安全対策を図ってまいります。加えて、対面通行区間における突破・正面衝突事故の防止対策として、ワイヤロープの土工部への設置を進めるとともに、試行検証中であった中小橋にも本格的に工事に着手し、トンネル・長大橋部では引き続き公募による選定技術の検証を進めてまいります。
当社グループが管轄する事業エリアは、冬期の気象条件が厳しい地域が多いという特徴があり、効率的な雪氷対策を実施するとともに、冬タイヤのチェーンチェックや情報提供の強化等関係機関と連携して、お客さまへの安全な冬期交通の確保に努めました。
また、高速道路の利便性向上のため、ETCを活用した時間帯割引、ETCマイレージサービスに加え、地域の観光振興やインバウンド対策を目的としたETC周遊割引「ドラ割」について、地域でのイベント開催を踏まえ新たに「ググっとぐんまフリーパス」を実施したほか、新規開通により新たな周遊ルートが誕生した東北で「東北観光フリーパス」のプランをよりご利用しやすくなるよう見直しました。このほか、福島第一原子力発電所事故により警戒区域等から避難されている方を対象として平成23年6月から国の施策に基づき開始した高速道路の無料措置(注1)を当連結会計年度においても継続するとともに、福島第一原子力発電所事故による母子避難者等を対象とした高速道路の無料措置(注2)についても継続しました。
一方、道路建設事業においては、令和元年9月27日にスマートIC4箇所の整備を、同2年3月31日には一般国道4号東埼玉道路(草加八潮IC・JCT(仮称)~浦和野田線IC(仮称))の有料道路事業の新規導入並びに道東自動車道(占冠IC~トマムIC)及び常磐自動車道(浪江IC~南相馬IC)の4車線化事業を、それぞれ追加する高速道路事業の変更について国土交通大臣から許可を受け、事業を進めてまいりました。
当連結会計年度における高速道路の新設事業は、計6道路109㎞の区間で実施し、このうち東北中央自動車道(南陽高畠IC~山形上山IC)の1道1区間(24.4km)について新規開通しました。この結果、全体計画延長4,028㎞の約98%にあたる3,943㎞の高速道路ネットワークを形成させました。
また、当連結会計年度における4車線化拡幅等の改築事業は、計18道路196kmの区間で実施し、上信越自動車道(信濃町IC~上越JCT)及び館山自動車道(富津中央IC~富津竹岡IC)の2道2区間(15.8km)が4車線となりました。
さらに、高速道路の新設・改築にあたっては、良好な沿道環境の保全や地域との調和を図るため、遮音壁の設置や盛土のり面の樹林化等を進め、地球温暖化防止等にも寄与すべく努力してまいりました。
当連結会計年度の高速道路事業における営業収益は1,181,749百万円(前期比36.6%減)、営業費用は1,174,148百万円(同37.0%減)となりました。以上の結果、営業利益は7,600百万円(同630.1%増)となりました。
(注)1. 福島第一原子力発電所事故により国として避難を指示又は勧奨している区域等から避難されている方を対象とした生活再建に向けた一時帰宅等の移動の支援を目的として実施している無料措置をいいます。この無料措置は特定のICを入口又は出口とする走行に対して適用され、令和3年3月31日までの予定で継続されております。
2. 福島第一原子力発電所事故により警戒区域等を除く福島県浜通り・中通り等の対象地域から避難して二重生活を強いられている母子等及び対象地域内に残る父親等を対象とした生活支援を目的として実施している無料措置をいいます。この無料措置は母子等避難先の最寄りICと父親等居住地の最寄りIC間の走行に対して適用され、令和3年3月31日までの予定で継続されております。
(受託事業)
受託事業においては、国及び地方公共団体等の委託に基づく道路の新設、改築、維持、修繕等で、経済性、効率性等から当社が行う事業と一体として実施することが適当と認められる工事等について、事業を推進してきました。
当連結会計年度の受託事業における営業収益は43,532百万円(前期比19.3%増)、営業費用は43,603百万円(同19.5%増)となりました。以上の結果、営業損失は70百万円((前期は営業利益8百万円)となりました。
(道路休憩所事業)
道路休憩所事業においては、当社が管理する328箇所(うち、当社の商業施設がある箇所は193箇所。)のSA・PAをより魅力ある空間として楽しんでいただけるものとするため、当社全額出資の子会社であるネクセリア東日本㈱、㈱ネクスコ東日本リテイル、㈱ネクスコ東日本エリアサポートと一体となり、高速道路商業施設運営のスペシャリストとして、業務執行の効率性を追求しながら、お客さまにご満足いただけるエリアづくりに努めてまいりました。
当連結会計年度における商業施設の運営につきましては、地元の特産品や名産品等の地域産品を紹介・応援することを目的とした「地域産品応援フェア!」等、「地域のショーウィンドウ化」を推進するとともに、通訳クラウドサービスを利用したエリアコンシェルジェによる案内やフードメニューの外国語表示等、訪日外国人のお客さまへ柔軟に対応するための取り組みを推進してまいりました。
商業施設の建設につきましては、令和元年7月に東北自動車道 蓮田SA(上り線)をオープンしました。新たな蓮田SA(上り線)は、東京方面に約2.5㎞移転し、旧SAと比べて駐車マスを約3倍、商業施設の規模を約2倍と大きく拡張し、商業施設は「Pasar(パサール)蓮田」(上り線)として開業しました。
当連結会計年度の道路休憩所事業における営業収益は40,681百万円(前期比2.2%減)、営業費用は38,477百万円(同0.2%減)となりました。以上の結果、営業利益は2,203百万円(同26.8%減)となりました。
(その他)
その他の事業においては、旅行事業では東京湾アクアラインの緊急避難通路のガイドツアーに沿線の観光施設を組み合わせたバスツアー等のインフラツーリズムを実施したほか、当社の会員カード「E-NEXCO pass」では、新規会員獲得イベントや利用促進キャンペーンを実施する等、事業の拡大に努めてまいりました。更には、日比谷駐車場事業、仙台南及び郡山トラックターミナルで実施しているトラックターミナル事業、高速道路の高架下における占用施設活用事業等を行いました。
また、新規事業開発においては、新たな事業領域への展開、新たな技術や成長分野を踏まえたサービスの開発・拡充を図るため、ビッグデータやAI等、先端技術の利活用に関する調査検討や実用化に向けた実証実験を実施しました。
国内のコンサルティング事業としましては、国土交通省が事業促進PPPとして発注した「三陸沿岸道路事業監理業務(気仙沼唐桑工区)」(10km)を平成24年6月から実施し、当連結会計年度にあっては、当該業務の一部区間「気仙沼中央ICから気仙沼港ICの1.7km(令和2年2月)」が開通しました。また、本業務は令和2年4月より新たに1年間契約を締結し、担当区間の全開通に向け引き続き実施することになりました。
海外事業の分野では、当社グループが保有する技術・ノウハウを活用した、インド国内における道路点検及びITSを中心とした技術支援業務を展開するために、インド現地法人(E-NEXCO INDIA PRIVATE LIMITED)を設立しました。また、他社と共同でインドの有料道路運営事業へ参画するとともに、高速道路事業を通じて蓄積された技術とノウハウを活用し、インド、ミャンマー等においてODAコンサルティング業務を行いました。
当連結会計年度のその他の事業における営業収益は4,898百万円(前期比14.5%減)、営業費用は4,660百万円(同14.6%減)となりました。以上の結果、営業利益は237百万円(同12.1%減)となりました。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ40,525百万円増加し、1,287,936百万円となりました。仕掛道路資産が増加したことが主な要因であります。
負債は、前連結会計年度末に比べ30,788百万円増加し、1,047,393百万円となりました。道路建設関係社債及び道路建設関係長期借入金が増加したことが主な要因であります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ9,736百万円増加し、240,542百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加が主な要因であります。
自己資本比率は、前連結会計年度に比べ0.1ポイント上昇し、18.6%となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益13,325百万円に加え、減価償却費28,235百万円等の資金増加要因があった一方、東京外環自動車道等の仕掛道路資産の増加等によるたな卸資産の増加額68,913百万円、工事等未払の減等による仕入債務の減少額47,807百万円、未払又は未収消費税等の減少額92,267百万円等の資金減少要因があったことから、営業活動によるキャッシュ・フローは146,979百万円の資金支出(前期は667,924百万円の資金収入)となりました。
なお、上記たな卸資産の増加額のうち68,621百万円 は、特措法第51条第2項及び第4項の規定に基づき工事完了時等に機構に帰属することとなる資産の増加であります。かかる資産は、連結貸借対照表上は「仕掛道路資産」勘定(流動資産)に計上され、その建設には財務活動の結果得られた資金を充てております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有価証券の売却による収入11,000百万円等があった一方、料金機械、ETC装置等の設備投資による固定資産の取得による支出43,487百万円等があったことから、投資活動によるキャッシュ・フローは22,188百万円の資金支出(前期は15,492百万円の資金収入)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
東北中央自動車道(南陽高畠IC~山形上山IC)の開通による債務引受等により、道路建設関係社債の償還等350,232百万円(機構法第15条第1項による債務引受額350,232百万円に相当します。)等の支出があった一方、道路建設事業費として道路建設関係社債の発行による収入398,981百万円及び長期借入れによる収入60,344百万円があったことから、財務活動によるキャッシュ・フローは109,633百万円の資金収入(前期は670,115百万円の資金支出)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、116,531百万円(前期比59,539百万円の減)となりました。
(参考情報)
提出会社の当事業年度(自 平成31年4月1日 至 令和2年3月31日)における、高速道路事業等会計規則(平成17年国土交通省令第65号)第6条の規定により作成した「高速道路事業営業収益、営業外収益及び特別利益明細表」は、以下のとおりであります。
高速道路事業営業収益、営業外収益及び特別利益明細表
(自 平成31年4月1日 至 令和2年3月31日)
(百万円)
1.営業収益
料金収入857,473
道路資産完成高316,024
受託業務収入4
その他の売上高1,3821,174,884
2.営業外収益
受取利息20
有価証券利息20
受取配当金1,713
土地物件貸付料265
雑収入1,1023,122
3.特別利益
固定資産売却益132132
高速道路事業営業収益等合計1,178,140

(注) 配賦基準は下記のとおりであります。
・高速道路事業又はその他の事業の収益として事業が特定できるものは、各々の特定の事業部門に直接配賦
・事業が特定できないものについては、以下の方法により各事業に配賦
営業外収益及び特別利益については、営業損益比
(3) 生産、受注及び販売の実績
当社グループの各事業は、受注生産形態をとらない事業が多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため、生産、受注及び販売の実績については、前記「(1) 財政状態及び経営成績の状況」においてセグメント別の業績に関連付けて記載しております。
2 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
本項に記載した予想、予見、見込み、見通し、方針、所感等の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであり、将来に関する事項には、不確実性が内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性もありますので、ご留意ください。
(1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等の状況に重要な影響を与える要因について
① 高速道路事業の特性について
高速道路事業においては、機構との協定及び特措法の規定による事業許可に基づき、機構から道路資産を借り受けたうえ、道路利用者より料金を収受、かかる料金収入を機構への道路資産賃借料及び当社が負担する管理費用の支払いに充てております。
かかる協定及び事業許可においては、高速道路の公共性に鑑み当社の収受する料金には当社の利潤を含めないことが前提とされております。なお、各会計年度においては、料金収入や管理費用等の実績と当初計画との乖離等により利益又は損失が生じる場合があり、かかる利益は、高速道路事業における将来の経済情勢の変動や自然災害等のリスクに備え、積み立てることとしております。
また、高速道路事業においては、冬期における交通確保のための雪氷対策や維持修繕関係の工事が下半期に完成することが多いこと等から、上半期よりも下半期に費用がより多く計上される傾向にあります。他方、夏期の好天や長期休暇が多いこと等に伴い、料金収入は上半期のほうがより多い傾向にあります。
② 機構による債務引受け等について
既述のとおり、当社は、特措法に基づき行う高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧を事業の一つとしており、また、当社が行うべき新設、改築、修繕又は災害復旧の対象となる高速道路は、協定の定めによるところでありますが、機構は、機構法第15条第1項に従い、当社が新設、改築、修繕又は災害復旧を行った高速道路に係る道路資産が特措法第51条第2項ないし第4項の規定により機構に帰属する時において、機構法第14条第1項の認可を受けた業務実施計画に定められた機構が当社から引き受ける新設、改築、修繕又は災害復旧に要する費用に係る債務の限度額の範囲内で、当該高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧に要する費用に充てるために当社が負担した債務を引き受けることとされております。
特措法第51条第2項ないし第4項の規定により道路資産が機構に帰属する場合、損益計算書においては当該資産及びそれに見合う債務に相当する額が、営業収益及び営業費用に同額計上されます。そのため、当会計年度中の当該資産及びそれに見合う債務の多寡に応じて、営業収益及び営業費用の額が同額で変動いたします。
当社と機構は、四半期分の債務引受けにつき借入金債務及び債券債務を原則として弁済期日が到来する順に当該四半期の翌四半期の最初の月の中旬までに一括して選定すること、債務引受けは併存的債務引受けの方法によること等、債務引受けの実際の運用について確認しております。なお、高速道路の更新事業にかかる財政融資資金借入債務の引渡しについては、特例として利息据置期限を弁済期日とみなして取り扱います。
なお、高速道路に係る道路資産が機構に帰属し、当該資産に対応する債務が機構に引き受けられた際には、かかる資産及び債務は当社の連結財務諸表ないし財務諸表に計上されないこととなりますが、当該債務(財政融資資金借入金債務を除く)について、当社は引き続き機構と連帯してその弁済の責めを負うこととされており、かかる債務の履行に関する主たる取扱いは機構が行うこととなります。
また、道路公団の民営化に伴い当社、機構、中日本高速道路㈱及び西日本高速道路㈱が承継した道路公団の債務の一部について、当社と、機構、中日本高速道路㈱及び西日本高速道路㈱との間に、連帯債務関係が生じております(民営化関係法施行法第16条)。
(2) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。かかる連結財務諸表の作成に際しては、決算日における資産、負債及び会計期間における収益、費用の金額並びに開示に影響を与える事項についての見積りを行う必要があります。当該見積りについては、過去の実績や現在の状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき合理的に判断を行い、継続して評価を行っておりますが、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果はこれら見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表において採用する重要な会計方針は、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の会計方針が、当社グループの連結財務諸表においては重要であると考えております。
① 仕掛道路資産
高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧の結果生じた資産は、当社グループの連結財務諸表において「仕掛道路資産」勘定(流動資産)に計上されますが、かかる資産の取得原価は、建設価額に用地取得に係る費用その他の附帯費用を加算した価額に労務費、人件費のうち道路建設に要した費用として区分された費用の額及び除却工事費用等資産の取得に要した費用の額を加えた額となります。なお、仕掛道路資産の建設に充当した借入資金の利息で、当該資産の工事完了の日までに発生したものは上記建設価額に算入しております。
なお、上記「(1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等の状況に重要な影響を与える要因について ② 機構による債務引受け等について」に記載のとおり、かかる資産は、特措法第51条第2項ないし第4項の規定に基づき道路資産として機構に帰属すると同時に、協定に基づき当社が機構から借り受けることとなりますが、かかる借受けについてはオペレーティング・リースとして処理し、借受けに係る資産及び負債は当社グループの連結財務諸表には計上されないこととなります。
② 完成工事高及び完成工事原価の計上基準
高速道路事業に係る道路資産完成高及び道路資産完成原価の計上は、高速道路事業等会計規則(平成17年国土交通省令第65号)に基づき、仕掛道路資産を機構に引き渡した日に行っております。
また、受託事業等に係る工事のうち、進捗部分について成果の確実性が認められる工事契約については工事進行基準(工事の進捗率の見積りは原価比例法)を適用し、その他の工事契約については工事完成基準を適用しております。
なお、平成21年3月31日以前に着手した工事契約のうち、請負金額が50億円以上の長期工事(工期2年超)については工事進行基準を適用しております。
③ ETCマイレージサービス引当金
当社グループは、ETCマイレージサービス制度による無料走行に備えるため、連結会計年度末におけるポイント発行残高に対する将来の使用見込額を計上しております。
④ 退職給付債務及び費用
従業員の退職給付債務及び費用は、数理計算上で設定される諸前提条件に基づいて算出しております。これらの前提条件には、割引率、退職率、死亡率及び期待運用収益率等が含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、退職給付債務及び費用に影響する可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響に関する固定資産の減損の判断等の会計上の見積りについては、後記
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 追加情報」及び「第5 経理の状況 2
財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 追加情報」に記載しております。
(3) 財政状態及び経営成績の分析
① 営業収益
当連結会計年度における営業収益は、合計で1,264,304百万円(前期比34.9%減)となりました。高速道路事業については、新型コロナウイルス感染症の影響による年度末の交通量の減少等もあり、料金収入に料金引下げ措置等に対する減収補てんを加えた額は、858,473百万円(同0.2%減)となる一方で、特措法第51条第2項及び第4項の規定に基づき機構に帰属した資産の額が316,024百万円(同68.3%減)となったこと等により1,181,749百万円(同36.6%減)となりました。受託事業については、国及び地方公共団体等の委託に基づく工事が増加したこと等により43,532百万円(同19.3%増)、道路休憩所事業については、新型コロナウイルス感染症の影響により店舗売上高が減少したこと等により40,681百万円(同2.2%減)、その他については、連結子会社の外販減等により4,898百万円(同14.5%減)となりました。
② 営業利益
当連結会計年度における営業費用は、合計で1,254,297百万円(前期比35.3%減)となりました。高速道路事業については、特措法第51条第2項及び第4項の規定に基づき機構に帰属した道路資産の額の増加により道路資産完成原価が316,024百万円(同68.3%減)、協定に基づく機構への賃借料が611,879百万円(同1.4%減)となったこと等により1,174,148百万円(同37.0%減)となりました。受託事業については、国及び地方公共団体等の委託に基づく工事が増加したこと等により43,603百万円(同19.5%増)、道路休憩所事業については、直営店舗売上高の減少による売上原価の減少等により38,477百万円(同0.2%減)、その他については、連結子会社の外販減等により4,660百万円(同14.6%減)となりました。
以上により、当連結会計年度における営業利益は合計で10,007百万円(同127.2%増)となりました。その内訳は、高速道路事業が営業利益7,600百万円(同630.1%増)、受託事業が営業損失70百万円(前期は営業利益8百万円)、道路休憩所事業が営業利益2,203百万円(前期比26.8%減)、その他が営業利益237百万円(同12.1%減)であります。
③ 営業外損益
当連結会計年度の営業外収益は、持分法による投資利益1,584百万円、土地物件貸付料476百万円等の計上により3,912百万円(前期比20.0%増)、営業外費用は控除対象外消費税97百万円等の計上により167百万円(同4.0%増)となりました。
④ 経常利益
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は13,752百万円(前期比83.3%増)となりました。
⑤ 特別損益
特別利益は、固定資産売却益190百万円等の計上により191百万円(前期比41.7%減)となりました。
特別損失は、固定資産除却損287百万円等の計上により617百万円(同12.8%増)となりました。
⑥ 親会社株主に帰属する当期純利益
法人税等を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は9,972百万円(前期比142.3%増)となりました。
(4) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性について
① 資本の財源
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況及び分析については、前記「1 経営成績等の状況の概要
(2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであり、必要とする資金の調達は、料金の収受等の営業活動の
ほか、道路建設関係社債の発行及び金融機関等からの借入れを通じて実施いたします。
② 資金需要の主な内容
機構との協定に基づき、お客さまからいただく高速道路料金収入から、高速道路機構が保有する債務の返済に
充てる道路資産賃借料の支払い及び高速道路の維持管理を行います。
また、道路建設関係社債の発行及び金融機関等からの借入れにより、特措法第51条第2項ないし第4項の規定
に基づき工事完了時等に機構に帰属することとなる資産にかかる投資を行います。
(上記のうち投資事業にかかる資産及び設備の概要については後記「第3 設備の状況」に記載しておりま
す。)
③ 資金調達について
前記②のとおり、特措法第51条第2項ないし第4項の規定に基づき工事完了時等に機構に帰属することとなる
資産にかかる投資については、道路建設関係社債の発行及び金融機関等からの借入れにより賄っています。
資金の調達においては低利且つ安定的な調達を目指し、社債の発行及び金融機関借入金による調達バランスの
最適化を図っております。また、令和2年度にあっては、政府から財政融資資金の借入れを行います。

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  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。