有価証券報告書-第92期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
① 経営成績の状況
当連結会計年度の日本経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調が続いたが、2019年10月の消費増税、相次ぐ自然災害の発生等による厳しい経営環境の中、その後発生した新型コロナウイルス感染症の拡大により経済活動が停滞し、先行きの不透明さが増す状況となった。
長野県経済も一部に回復に向けた動きが見られたものの、2019年台風第19号災害や海外経済の減速の影響があったうえ、新型コロナウイルス感染症の影響により、経済活動が抑制される中、極めて厳しい状況にある。
そんな状況の中、当社は第92期を第4次中期経営計画の初年度と位置づけ、目標達成に向けてラジオ、テレビ共に特別番組やイベントなどを企画し、放送事業活動を展開した。
放送関連事業においては、ラジオ部門は積極的な営業展開を図ったものの、タイム・スポット収入が大幅に減少したため、前期比8.0%減となり、テレビ部門はタイム収入は堅調に推移したが、スポット収入の減少が影響して前期比1.5%減となった。事業部門は「不思議の国のアリス展」など多くの催事を展開したことにより、事業収入は前期比14.1%増となり、放送関連事業収入は、前年比2.2%減となった。
放送活動では、2019年日本民間放送連盟賞において、4本の番組が「ラジオ報道番組」「ラジオ教養番組」「テレビ報道番組」「テレビエンターテインメント番組」「青少年向け番組」の5部門で優秀賞を受賞した。
不動産関連事業においては、ハウジング事業では積極的な事業展開を進め、不動産管理事業についても放送関連事業のバックアップのほか、効率的な不動産運用を行ったものの、同一地域内の他社との競合等によりハウジング収入等が減少したため、不動産関連収入は、前年比2.0%減となった。
なお、持分法適用会社である情報処理事業の株式会社電算は、公共分野での、基幹系及び情報系システムの更改、共同利用型システムの運用保守、幼児教育の無償化・プレミアム付商品券・法制度改正対応等、また、産業分野での、リース業務パッケージ及び販売管理システム等の各種パッケージシステムの構築・導入ならびに病院総合情報システムの更改等で受注・売上が順調に伸展したことにより増収増益となった。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高が7,540百万円と前連結会計年度に比べ165百万円(2.1%)の減収となり、利益については、営業利益は253百万円と前連結会計年度に比べ89百万円(26.1%)の減益、経常利益は429百万円と前連結会計年度に比べ402百万円(1,487.0%)の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は269百万円前連結会計年度に比べ422百万円(前連結会計年度は152百万円の損失)の増益となった。
なお、新型コロナウイルス感染症の収束時期は依然として不透明な状況ではあるが、当連結会計年度については新型コロナウイルス感染症による影響は一部にとどまっている。
セグメントのごとの経営成績は、次のとおりである。
放送関連事業
ラジオ部門においては、FMを意識した番組・企画開発・全体編成の構築を進めており、難聴取解消及び災害対策を目的としたAMラジオのFM補完局整備について当連結会計年度は7局目となる「小海局」を開局した。当連結会計年度は、平日の3つのワイド番組「ラジオJ」「坂ちゃんのずくだせえぶりでい」「らじカン」、週末の2つのワイド番組「武田徹のつれづれ散歩道」「ともラジ」を柱に、地域情報を発信しました。10月改編では月曜19時に新しいリスナーの開拓と、パーソナリティ育成を目的とした新番組「やってこ!久野柿次郎」をスタートさせた。
新たな取り組みとして実施した、「夏休みこどもアナウンサー体験」「こどもCMナレーション体験」「農業高校企画」は聴取者、クライアント双方から評価され、ラジオの可能性を開き、また、10月の台風19号災害以降、ワイド番組内の「あしたへつなぐ」コーナーで毎日数回、被災者や地域に向けた情報発信、防災啓発を続けた。
テレビ部門では、当連結会計年度において長野県に甚大な被害を与えた台風19号災害と世界を震撼させている新型コロナウイルス感染が特筆すべきニュースとなった。
2019年10月の台風19号では、県内で6人が亡くなり、千曲川は東信から北信にかけて広範囲で氾濫し、堤防が決壊した長野市では住宅約3,900戸が被害を受け住民約6,200人が避難した。当社は、「SBCニュースワイド」、「ずくだせテレビ」を始め、インターネットなど総力を挙げて報道した。また、台風災害を取り上げた「SBCスペシャル」を3本制作し、被災者の思いや現状を伝えた。12月にはTBS系列の全国放送「JNN報道特集」で、堤防決壊の原因を検証した。なお、「SBCニュースワイド」の年間平均視聴率は7.7%で夕方ニュースでは民放2位であった。
午後の情報ワイド番組「ずくだせテレビ」は4年目に入り、今期の平均視聴率は4.6%で過去最高を記録した。台風19号災害では、災害発生から2週間にわたって全時間を災害に絞り、現場中継やリポートに加えてライフラインなど生活情報も詳しく伝えた。10月15日には視聴率が9.8%に達し、これも被災者に寄り添った放送の結果と受け止めた。「ずくだせテレビ」はニュースと連携し、多面的な報道に結び付けた。この一連の報道は高く評価され、テレビでは「JNNネットワーク協議会賞・番組活動部門」を、ラジオでも「ニュースパレード賞優秀賞」を受賞した。
「SBCスペシャル」は1992年のスタート以来、ドキュメンタリーや旅・グルメ情報まで幅広く伝えてきた。当連結会計年度の平均視聴率は過去2番目の12.4%となり、これからも地方局ならではの視点を忘れずに番組制作に取り組む所存である。
新型コロナウイルスは県内では2020年2月25日に初の感染者が確認された。取材と報道に際しては、当事者のプライバシーに十分配慮すると共に取材者の安全確保にも細心の注意を払っている。
選挙は、4月の統一地方選挙と7月の参議院議員選挙が重なる12年に一度の「亥年選挙」となった。県議選では23選挙区に79人が立候補し、無投票を除く14選挙区で結果をいち早く伝えた。
市長選挙は6市で行われた。3月の松本市長選には過去最多の新人6人が立候補した。告示直前に候補の主張や構図、争点などを1時間番組で伝えた。3月15日の投開票日には当選確実を信毎SBC開票速報でいち早く報じた。
今期導入したスマートフォン向け「SBCアプリ」が新たな情報伝達ツールとなった。選挙に加え、新型コロナ禍では行政の会見を同時配信してる。ニュースワイドでは、ドローンで県内全77市町村を紹介する「空たび信州77」を2年間494回放送し、空から信州の名所や四季を伝えた。
新型コロナの脅威は続き、自然災害への不安も続くものと考えられるが、当社ではこれからも地域と正対し、報道機関としての使命を果たしていく所存である。
主催イベントとしては、ゴールデンウィーク期間中に「SBCくらしフェアin信州花フェスタ」を松本市やまびこドームで4日間開催し、約70,000人の来場者があった。続いて6月に第12回「大人の文化祭」をエムウェーブにて開催し、10月には、30回目を数える「信濃の国楽市楽座 ファミリーで楽しむ秋」を松本市のやまびこドーム一帯で開催し、天候不順にも関わらず、昨年を上回る約60,000人のお客様にご来場いただいた。
スポーツイベントでは、4月に「第29回長野県市町村対抗駅伝競走大会」を松本市で開催し、7月には「2019野尻湖トライアスロンin信州信濃町」を開催した。
美術展では7月から約2か月間「不思議の国のアリス展」が松本市美術館で開催され、目標を大きく上回る約40,000人の来場者となった。ながの東急百貨店において、ゴールデンウィーク期間中に「ざんねんないきもの事典」を開催し、来場者も16,000人を超えるなど好評であった。また、夏にはデジタル遊園地「リトルプラネット」も開催した。
技術部門では、テレビでは、中継局の保守整備を県内各社と共同で実施し、善光寺平、伊那TV中継局の放送機を民放共同で更新するなど、信頼性の向上、事故防止に努めた。10月には、台風19号の影響で20近い中継局が最長で4日間ほど停電しましたが、県内各社が連携し対応した結果、停波等の放送事故は発生しなかった。
ラジオでは、松本送信所の鉄塔塗装やその他送信所の機器・局舎等の保守を実施した。一方で、AM放送の難聴解消及び災害対策としてFM補完局の整備を進め、2020年2月4日に「小海局」が開局した。これによりFM補完局は7局となり、県内の世帯の約84%をカバーしている。
番組制作では、番組制作では、諏訪湖花火大会中継番組を制作し、BS-TBSでは4Kで生放送された。また、サッカーJ1松本山雅FCのホーム戦全試合について、「DAZN」の公式中継映像を制作した。番組制作設備では、制作スタジオのカメラ更新や、ニューススタジオの照明のLED化を実施した。
以上の結果、放送関連事業全体では、売上高は6,614百万円と前連結会計年度に比145百万円(2.2%)の減収となり、営業利益は61百万円と前連結会計年度に比べ91百万円(59.8%)の減益となった。
最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりである。
不動産関連事業
不動産・不動産管理運営に関しては、主たる「TOiGO」関連の事業については、継続して効率化を図り、ハウジング事業に関しては積極的な営業活動を展開した。厳しい経済環境の中、売上を伸ばすべくイベント企画などを行って集客を図るとともに、経費の削減に努めた。
この結果、不動産関連事業の売上高は926百万円と前連結会計年度に比べ19百万円(2.0%)の減収、営業利益は191百万円と前連結会計年度に比べ2百万円(1.2%)の増益となった。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ309百万円増加し、27,058百万円となった。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ41百万円減少し、2,815百万円となった。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ351百万円増加し24,242百万円となった。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益414百万円、減価償却費541百万円の計上等により、営業活動により得たキャッシュ・フローは、1,089百万円となり、固定資産の取得による支出等により、投資活動により使用した資金は346百万円となった。また、放送関連事業におけるリース債務の返済等により、財務活動により使用した資金は167百万円となり、これらにより資金は、前連結会計年度末に比べ575百万円増加し、当連結会計年度末には5,326百万円となった。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,089百万円(前連結会計年度比16.4%増)となった。
主なものは税金等調整前当期純利益が414百万円と前連結会計年度に比べ388百万円増加したこと及び減価償却費541百万円である。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は346百万円(前連結会計年度比48.4%減)となった。
これは主に有形固定資産の取得による支出224百万円等によるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は167百万円(前連結会計年度比9.0%減)となった。
主なものは、長期借入金の返済による支出45百万円、リース債務の返済による支出91百万円等である。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、テレビ及びラジオの一般放送、動産・不動産の売買及び不動産の管理・運営等その事業の性質上受注生産形態に馴染まない売上が多いため、生産規模及び受注規模を金額・数量で記載していない。
このため、生産、受注及び販売の実績は「①経営成績の状況」における各セグメントの業績にその概要を示している。
⑤ 次期の見通し
放送関連事業は、新型コロナウイルスの感染拡大により、2020年2月以降、番組のロケや収録の見合わせ、主催・共催イベントの延期・中止、自粛など、グループ全体の活動が大幅に制限されている。このような環境下、新型コロナウイルスによる企業活動の自粛による広告出稿の低下などの影響が上期まで続き、それ以降回復に向かうシナリオを想定し第93期連結業績としては、売上高、利益ともに当連結会計年度を下回るものと予想している。全体として今後も不透明な状況が続くものと想定され、予断を許さない状況が続く状況が予想される。
当社グループは、第92期からの第4次中期経営計画の下、放送をめぐる環境が激変しようとしている中、当社が県民に親しまれ必要とされる放送局として永続するため、引き続き競争力の強化を行うとともに経費削減等の実施により運転資金の効率化に努め、財務活動についても安定的で低コストの資金調達構造を構築し、また、事業に内在するリスクを分析・評価し、対応策を検討・実施することによって、課題を着実に解決し、当社グループの企業価値を高めていく所存である。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、判断したものである。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表の作成に当たり、損益及び資産の状況に影響を与える見積りは、過去の実績やその時点での情報に基づき合理的に判断しているが、実施の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。なお、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う主催事業の中止・延期、ラジオ・テレビ番組の制作制限等により、当面の業績に影響が生じており、固定資産の減損及び税効果会計等においては、当該業績への影響が2020年秋まで続くものと仮定し、将来キャッシュ・フロー及び繰延税金資産の回収可能性等の見積りを行っている。
当社の連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載している。
② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析
a. 経営成績等
1) 財政状態
(流動資産) 当連結会計年度末における流動資産の残高は、7,864百万円(前連結会計年度末は7,440百万円)となり、424百万円増加した。
(固定資産) 当連結会計年度末における固定資産の残高は、19,193百万円(前連結会計年度末は19,308百万円)と、114百万円減少した。主なものは、減価償却費による有形固定資産の減少である。
(流動負債) 当連結会計年度末における流動負債の残高は、1,216百万円(前連結会計年度末は1,277百万円)となり、60百万円減少した。主なものは、放送関連事業における買掛金・未払金及びリース債務の減少である。
(固定負債) 当連結会計年度末における固定負債の残高は、1,598百万円(前連結会計年度末は1,579百万円)となり、19百万円増加した。主なものは、不動産関連事業の長期借入金の減少の一方で長期リース債務が増加したこと及びその他有価証券の時価の上昇による繰延税金負債の増加である。
(純資産) 当連結会計年度末における純資産の残高は、24,242百万円(前連結会計年度末は23,891百万円)となり、351百万円増加した。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益及びその他有価証券評価差額金が増加したことによるものである。
なお、セグメント別の総資産は放送関連事業23,618百万円(前連結会計年度末は23,269百万円)、不動産関連事業3,440百万円(前連結会計年度末は3,479百万円)である。
2) 経営成績
(経営環境)
当連結会計年度の日本経済は、緩やかな回復基調が続いていたが、相次ぐ自然災害の発生等による厳しい経営環境の中、発生した新型コロナウイルス感染症の拡大により経済活動が停滞し、先行きの不透明さが増す状況となり、長野県経済も一部に回復に向けた動きが見られたものの、台風第19号災害や海外経済の減速、新型コロナウイルス感染症の影響により、経済活動が抑制される中、極めて厳しい状況にある。当社グループの主たる事業活動である放送関連事業が属する放送業界においては、株式会社電通が発表した「2019年日本の広告費」によると、成長を続けていたインターネット広告費が、テレビメディア広告費を初めて超えた年となり、予断を許さない状況が続いている。
(売上高)
このような経営環境の中、放送関連事業では、当社グループの主力である広告収入において、視聴率・聴取率の改善を着実に進めた。テレビ部門のタイム収入は堅調であったものの、ラジオのローカルタイム、スポット収入及びテレビのスポット収入が減少した。不動産関連事業では、厳しい経営環境の中、効率化を推進した。この結果、売上高は、7,540百万円と前連結会計年度に比べ165百万円(2.1%)の減収となった。
(売上原価)
売上原価は、前連結会計年度に比べ、0.6%増の3,579百万円となった。これは、主に放送関連事業における大型イベントの原価が増加したためである。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ、2.5%減の3,706百万円となった。また、売上高販管費率は、49.2%(前連結会計年度比0.2%減)となった。これは、主に放送関連事業における中期経営計画に基づく経費削減・効率化によるものである。
(営業利益)
以上の結果、営業利益は、前連結会計年度比26.1%減の253百万円になった。
(経常利益)
持分法適用関連会社の㈱電算の利益計上等により、持分法による投資利益64百万円(前連結会計年度は412百万円の持分法による投資損失)等により営業外収益は186百万円、営業外費用は10百万円となった。この結果、経常利益は、前連結会計年度1,487.0%増の429百万円になった。
(税金等調整前当期純利益)
特別利益は、周波数変更に伴う受取補償金83百万円を計上したこと等により、92百万円を計上し、特別損失は、投資有価証券評価損99百万円を計上したこと等により106百万円となった。この結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比1482.9%増の414百万円となった。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税等の負担額120百万円、非支配株主に帰属する当期純利益24百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は、269百万円(前連結会計年度は152百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)になった。
3) キャッシュ・フローの状況
当社グループの資金の状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載している。
b. 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
当社グループの収益は、主に広告収入であり、この広告収入に影響を与える主な直接的要因は、景気、技術革新、規制緩和及びメディア競争の激化等といった放送業界に影響を与える情勢による広告費の変動、当社グループの競争力の変動、広告主の媒体ニーズの変化等である。
これらの要因に対応しつつ、当社グループの事業活動を維持していくために、より良い番組作りへの取り組み、設備・人材育成への投資を行い、事業継続を可能たらしめる利益と資金を確保してゆく所存である。
c. 資本の財源及び資金の流動性 当社グループの当連結会計年度末における、総資産に占める有利子負債(リース債務は除く)は前連結会計年度と比べて0.2%減少し、1.2%となっている。今後とも、営業活動によるキャッシュ・フローにより有利子負債の削減を進めていく所存である。資金需要としては、主には設備投資資金として、放送関連事業における、デジタル放送設備の維持更新費、FM補完放送のための送信所建設及び送信機器購入費があるが、これらについては主に内部資金の活用により対応する予定である。
d. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、収益力の向上を図るため、売上高営業利益率と、キャッシュ・フローを重視している。当連結会計年度における、売上高営業利益率は3.4%となり、前連結会計年度と比べて1.0ポイント減少している。
また、キャッシュ・フローは、主に放送設備の新設・更新、FM補完放送設備投資による支出、借入金及びリース債務の返済による支出を営業キャッシュ・フローにより補うことができ、前連結会計年度末に比べ575百万円増加し、現金及び現金同等物の期末残高は5,326百万円(前連結会計年度比12.1%増)となった。今後も、設備や人材育成への投資を進めつつ、売上高の拡大、コスト削減など利益率の向上を図り、売上高営業利益率及びキャッシュ・フローの更なる改善を目指す所存である。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
① 経営成績の状況
当連結会計年度の日本経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調が続いたが、2019年10月の消費増税、相次ぐ自然災害の発生等による厳しい経営環境の中、その後発生した新型コロナウイルス感染症の拡大により経済活動が停滞し、先行きの不透明さが増す状況となった。
長野県経済も一部に回復に向けた動きが見られたものの、2019年台風第19号災害や海外経済の減速の影響があったうえ、新型コロナウイルス感染症の影響により、経済活動が抑制される中、極めて厳しい状況にある。
そんな状況の中、当社は第92期を第4次中期経営計画の初年度と位置づけ、目標達成に向けてラジオ、テレビ共に特別番組やイベントなどを企画し、放送事業活動を展開した。
放送関連事業においては、ラジオ部門は積極的な営業展開を図ったものの、タイム・スポット収入が大幅に減少したため、前期比8.0%減となり、テレビ部門はタイム収入は堅調に推移したが、スポット収入の減少が影響して前期比1.5%減となった。事業部門は「不思議の国のアリス展」など多くの催事を展開したことにより、事業収入は前期比14.1%増となり、放送関連事業収入は、前年比2.2%減となった。
放送活動では、2019年日本民間放送連盟賞において、4本の番組が「ラジオ報道番組」「ラジオ教養番組」「テレビ報道番組」「テレビエンターテインメント番組」「青少年向け番組」の5部門で優秀賞を受賞した。
不動産関連事業においては、ハウジング事業では積極的な事業展開を進め、不動産管理事業についても放送関連事業のバックアップのほか、効率的な不動産運用を行ったものの、同一地域内の他社との競合等によりハウジング収入等が減少したため、不動産関連収入は、前年比2.0%減となった。
なお、持分法適用会社である情報処理事業の株式会社電算は、公共分野での、基幹系及び情報系システムの更改、共同利用型システムの運用保守、幼児教育の無償化・プレミアム付商品券・法制度改正対応等、また、産業分野での、リース業務パッケージ及び販売管理システム等の各種パッケージシステムの構築・導入ならびに病院総合情報システムの更改等で受注・売上が順調に伸展したことにより増収増益となった。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高が7,540百万円と前連結会計年度に比べ165百万円(2.1%)の減収となり、利益については、営業利益は253百万円と前連結会計年度に比べ89百万円(26.1%)の減益、経常利益は429百万円と前連結会計年度に比べ402百万円(1,487.0%)の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は269百万円前連結会計年度に比べ422百万円(前連結会計年度は152百万円の損失)の増益となった。
なお、新型コロナウイルス感染症の収束時期は依然として不透明な状況ではあるが、当連結会計年度については新型コロナウイルス感染症による影響は一部にとどまっている。
セグメントのごとの経営成績は、次のとおりである。
放送関連事業
ラジオ部門においては、FMを意識した番組・企画開発・全体編成の構築を進めており、難聴取解消及び災害対策を目的としたAMラジオのFM補完局整備について当連結会計年度は7局目となる「小海局」を開局した。当連結会計年度は、平日の3つのワイド番組「ラジオJ」「坂ちゃんのずくだせえぶりでい」「らじカン」、週末の2つのワイド番組「武田徹のつれづれ散歩道」「ともラジ」を柱に、地域情報を発信しました。10月改編では月曜19時に新しいリスナーの開拓と、パーソナリティ育成を目的とした新番組「やってこ!久野柿次郎」をスタートさせた。
新たな取り組みとして実施した、「夏休みこどもアナウンサー体験」「こどもCMナレーション体験」「農業高校企画」は聴取者、クライアント双方から評価され、ラジオの可能性を開き、また、10月の台風19号災害以降、ワイド番組内の「あしたへつなぐ」コーナーで毎日数回、被災者や地域に向けた情報発信、防災啓発を続けた。
テレビ部門では、当連結会計年度において長野県に甚大な被害を与えた台風19号災害と世界を震撼させている新型コロナウイルス感染が特筆すべきニュースとなった。
2019年10月の台風19号では、県内で6人が亡くなり、千曲川は東信から北信にかけて広範囲で氾濫し、堤防が決壊した長野市では住宅約3,900戸が被害を受け住民約6,200人が避難した。当社は、「SBCニュースワイド」、「ずくだせテレビ」を始め、インターネットなど総力を挙げて報道した。また、台風災害を取り上げた「SBCスペシャル」を3本制作し、被災者の思いや現状を伝えた。12月にはTBS系列の全国放送「JNN報道特集」で、堤防決壊の原因を検証した。なお、「SBCニュースワイド」の年間平均視聴率は7.7%で夕方ニュースでは民放2位であった。
午後の情報ワイド番組「ずくだせテレビ」は4年目に入り、今期の平均視聴率は4.6%で過去最高を記録した。台風19号災害では、災害発生から2週間にわたって全時間を災害に絞り、現場中継やリポートに加えてライフラインなど生活情報も詳しく伝えた。10月15日には視聴率が9.8%に達し、これも被災者に寄り添った放送の結果と受け止めた。「ずくだせテレビ」はニュースと連携し、多面的な報道に結び付けた。この一連の報道は高く評価され、テレビでは「JNNネットワーク協議会賞・番組活動部門」を、ラジオでも「ニュースパレード賞優秀賞」を受賞した。
「SBCスペシャル」は1992年のスタート以来、ドキュメンタリーや旅・グルメ情報まで幅広く伝えてきた。当連結会計年度の平均視聴率は過去2番目の12.4%となり、これからも地方局ならではの視点を忘れずに番組制作に取り組む所存である。
新型コロナウイルスは県内では2020年2月25日に初の感染者が確認された。取材と報道に際しては、当事者のプライバシーに十分配慮すると共に取材者の安全確保にも細心の注意を払っている。
選挙は、4月の統一地方選挙と7月の参議院議員選挙が重なる12年に一度の「亥年選挙」となった。県議選では23選挙区に79人が立候補し、無投票を除く14選挙区で結果をいち早く伝えた。
市長選挙は6市で行われた。3月の松本市長選には過去最多の新人6人が立候補した。告示直前に候補の主張や構図、争点などを1時間番組で伝えた。3月15日の投開票日には当選確実を信毎SBC開票速報でいち早く報じた。
今期導入したスマートフォン向け「SBCアプリ」が新たな情報伝達ツールとなった。選挙に加え、新型コロナ禍では行政の会見を同時配信してる。ニュースワイドでは、ドローンで県内全77市町村を紹介する「空たび信州77」を2年間494回放送し、空から信州の名所や四季を伝えた。
新型コロナの脅威は続き、自然災害への不安も続くものと考えられるが、当社ではこれからも地域と正対し、報道機関としての使命を果たしていく所存である。
主催イベントとしては、ゴールデンウィーク期間中に「SBCくらしフェアin信州花フェスタ」を松本市やまびこドームで4日間開催し、約70,000人の来場者があった。続いて6月に第12回「大人の文化祭」をエムウェーブにて開催し、10月には、30回目を数える「信濃の国楽市楽座 ファミリーで楽しむ秋」を松本市のやまびこドーム一帯で開催し、天候不順にも関わらず、昨年を上回る約60,000人のお客様にご来場いただいた。
スポーツイベントでは、4月に「第29回長野県市町村対抗駅伝競走大会」を松本市で開催し、7月には「2019野尻湖トライアスロンin信州信濃町」を開催した。
美術展では7月から約2か月間「不思議の国のアリス展」が松本市美術館で開催され、目標を大きく上回る約40,000人の来場者となった。ながの東急百貨店において、ゴールデンウィーク期間中に「ざんねんないきもの事典」を開催し、来場者も16,000人を超えるなど好評であった。また、夏にはデジタル遊園地「リトルプラネット」も開催した。
技術部門では、テレビでは、中継局の保守整備を県内各社と共同で実施し、善光寺平、伊那TV中継局の放送機を民放共同で更新するなど、信頼性の向上、事故防止に努めた。10月には、台風19号の影響で20近い中継局が最長で4日間ほど停電しましたが、県内各社が連携し対応した結果、停波等の放送事故は発生しなかった。
ラジオでは、松本送信所の鉄塔塗装やその他送信所の機器・局舎等の保守を実施した。一方で、AM放送の難聴解消及び災害対策としてFM補完局の整備を進め、2020年2月4日に「小海局」が開局した。これによりFM補完局は7局となり、県内の世帯の約84%をカバーしている。
番組制作では、番組制作では、諏訪湖花火大会中継番組を制作し、BS-TBSでは4Kで生放送された。また、サッカーJ1松本山雅FCのホーム戦全試合について、「DAZN」の公式中継映像を制作した。番組制作設備では、制作スタジオのカメラ更新や、ニューススタジオの照明のLED化を実施した。
以上の結果、放送関連事業全体では、売上高は6,614百万円と前連結会計年度に比145百万円(2.2%)の減収となり、営業利益は61百万円と前連結会計年度に比べ91百万円(59.8%)の減益となった。
最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりである。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 株式会社TBSテレビ | 1,206 | 15.7 | 1,191 | 15.8 |
| 株式会社電通 | 891 | 11.6 | 886 | 11.8 |
不動産関連事業
不動産・不動産管理運営に関しては、主たる「TOiGO」関連の事業については、継続して効率化を図り、ハウジング事業に関しては積極的な営業活動を展開した。厳しい経済環境の中、売上を伸ばすべくイベント企画などを行って集客を図るとともに、経費の削減に努めた。
この結果、不動産関連事業の売上高は926百万円と前連結会計年度に比べ19百万円(2.0%)の減収、営業利益は191百万円と前連結会計年度に比べ2百万円(1.2%)の増益となった。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ309百万円増加し、27,058百万円となった。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ41百万円減少し、2,815百万円となった。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ351百万円増加し24,242百万円となった。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益414百万円、減価償却費541百万円の計上等により、営業活動により得たキャッシュ・フローは、1,089百万円となり、固定資産の取得による支出等により、投資活動により使用した資金は346百万円となった。また、放送関連事業におけるリース債務の返済等により、財務活動により使用した資金は167百万円となり、これらにより資金は、前連結会計年度末に比べ575百万円増加し、当連結会計年度末には5,326百万円となった。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,089百万円(前連結会計年度比16.4%増)となった。
主なものは税金等調整前当期純利益が414百万円と前連結会計年度に比べ388百万円増加したこと及び減価償却費541百万円である。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は346百万円(前連結会計年度比48.4%減)となった。
これは主に有形固定資産の取得による支出224百万円等によるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は167百万円(前連結会計年度比9.0%減)となった。
主なものは、長期借入金の返済による支出45百万円、リース債務の返済による支出91百万円等である。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、テレビ及びラジオの一般放送、動産・不動産の売買及び不動産の管理・運営等その事業の性質上受注生産形態に馴染まない売上が多いため、生産規模及び受注規模を金額・数量で記載していない。
このため、生産、受注及び販売の実績は「①経営成績の状況」における各セグメントの業績にその概要を示している。
⑤ 次期の見通し
放送関連事業は、新型コロナウイルスの感染拡大により、2020年2月以降、番組のロケや収録の見合わせ、主催・共催イベントの延期・中止、自粛など、グループ全体の活動が大幅に制限されている。このような環境下、新型コロナウイルスによる企業活動の自粛による広告出稿の低下などの影響が上期まで続き、それ以降回復に向かうシナリオを想定し第93期連結業績としては、売上高、利益ともに当連結会計年度を下回るものと予想している。全体として今後も不透明な状況が続くものと想定され、予断を許さない状況が続く状況が予想される。
当社グループは、第92期からの第4次中期経営計画の下、放送をめぐる環境が激変しようとしている中、当社が県民に親しまれ必要とされる放送局として永続するため、引き続き競争力の強化を行うとともに経費削減等の実施により運転資金の効率化に努め、財務活動についても安定的で低コストの資金調達構造を構築し、また、事業に内在するリスクを分析・評価し、対応策を検討・実施することによって、課題を着実に解決し、当社グループの企業価値を高めていく所存である。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、判断したものである。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表の作成に当たり、損益及び資産の状況に影響を与える見積りは、過去の実績やその時点での情報に基づき合理的に判断しているが、実施の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。なお、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う主催事業の中止・延期、ラジオ・テレビ番組の制作制限等により、当面の業績に影響が生じており、固定資産の減損及び税効果会計等においては、当該業績への影響が2020年秋まで続くものと仮定し、将来キャッシュ・フロー及び繰延税金資産の回収可能性等の見積りを行っている。
当社の連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載している。
② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析
a. 経営成績等
1) 財政状態
(流動資産) 当連結会計年度末における流動資産の残高は、7,864百万円(前連結会計年度末は7,440百万円)となり、424百万円増加した。
(固定資産) 当連結会計年度末における固定資産の残高は、19,193百万円(前連結会計年度末は19,308百万円)と、114百万円減少した。主なものは、減価償却費による有形固定資産の減少である。
(流動負債) 当連結会計年度末における流動負債の残高は、1,216百万円(前連結会計年度末は1,277百万円)となり、60百万円減少した。主なものは、放送関連事業における買掛金・未払金及びリース債務の減少である。
(固定負債) 当連結会計年度末における固定負債の残高は、1,598百万円(前連結会計年度末は1,579百万円)となり、19百万円増加した。主なものは、不動産関連事業の長期借入金の減少の一方で長期リース債務が増加したこと及びその他有価証券の時価の上昇による繰延税金負債の増加である。
(純資産) 当連結会計年度末における純資産の残高は、24,242百万円(前連結会計年度末は23,891百万円)となり、351百万円増加した。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益及びその他有価証券評価差額金が増加したことによるものである。
なお、セグメント別の総資産は放送関連事業23,618百万円(前連結会計年度末は23,269百万円)、不動産関連事業3,440百万円(前連結会計年度末は3,479百万円)である。
2) 経営成績
(経営環境)
当連結会計年度の日本経済は、緩やかな回復基調が続いていたが、相次ぐ自然災害の発生等による厳しい経営環境の中、発生した新型コロナウイルス感染症の拡大により経済活動が停滞し、先行きの不透明さが増す状況となり、長野県経済も一部に回復に向けた動きが見られたものの、台風第19号災害や海外経済の減速、新型コロナウイルス感染症の影響により、経済活動が抑制される中、極めて厳しい状況にある。当社グループの主たる事業活動である放送関連事業が属する放送業界においては、株式会社電通が発表した「2019年日本の広告費」によると、成長を続けていたインターネット広告費が、テレビメディア広告費を初めて超えた年となり、予断を許さない状況が続いている。
(売上高)
このような経営環境の中、放送関連事業では、当社グループの主力である広告収入において、視聴率・聴取率の改善を着実に進めた。テレビ部門のタイム収入は堅調であったものの、ラジオのローカルタイム、スポット収入及びテレビのスポット収入が減少した。不動産関連事業では、厳しい経営環境の中、効率化を推進した。この結果、売上高は、7,540百万円と前連結会計年度に比べ165百万円(2.1%)の減収となった。
(売上原価)
売上原価は、前連結会計年度に比べ、0.6%増の3,579百万円となった。これは、主に放送関連事業における大型イベントの原価が増加したためである。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ、2.5%減の3,706百万円となった。また、売上高販管費率は、49.2%(前連結会計年度比0.2%減)となった。これは、主に放送関連事業における中期経営計画に基づく経費削減・効率化によるものである。
(営業利益)
以上の結果、営業利益は、前連結会計年度比26.1%減の253百万円になった。
(経常利益)
持分法適用関連会社の㈱電算の利益計上等により、持分法による投資利益64百万円(前連結会計年度は412百万円の持分法による投資損失)等により営業外収益は186百万円、営業外費用は10百万円となった。この結果、経常利益は、前連結会計年度1,487.0%増の429百万円になった。
(税金等調整前当期純利益)
特別利益は、周波数変更に伴う受取補償金83百万円を計上したこと等により、92百万円を計上し、特別損失は、投資有価証券評価損99百万円を計上したこと等により106百万円となった。この結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比1482.9%増の414百万円となった。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税等の負担額120百万円、非支配株主に帰属する当期純利益24百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は、269百万円(前連結会計年度は152百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)になった。
3) キャッシュ・フローの状況
当社グループの資金の状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載している。
b. 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
当社グループの収益は、主に広告収入であり、この広告収入に影響を与える主な直接的要因は、景気、技術革新、規制緩和及びメディア競争の激化等といった放送業界に影響を与える情勢による広告費の変動、当社グループの競争力の変動、広告主の媒体ニーズの変化等である。
これらの要因に対応しつつ、当社グループの事業活動を維持していくために、より良い番組作りへの取り組み、設備・人材育成への投資を行い、事業継続を可能たらしめる利益と資金を確保してゆく所存である。
c. 資本の財源及び資金の流動性 当社グループの当連結会計年度末における、総資産に占める有利子負債(リース債務は除く)は前連結会計年度と比べて0.2%減少し、1.2%となっている。今後とも、営業活動によるキャッシュ・フローにより有利子負債の削減を進めていく所存である。資金需要としては、主には設備投資資金として、放送関連事業における、デジタル放送設備の維持更新費、FM補完放送のための送信所建設及び送信機器購入費があるが、これらについては主に内部資金の活用により対応する予定である。
d. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、収益力の向上を図るため、売上高営業利益率と、キャッシュ・フローを重視している。当連結会計年度における、売上高営業利益率は3.4%となり、前連結会計年度と比べて1.0ポイント減少している。
また、キャッシュ・フローは、主に放送設備の新設・更新、FM補完放送設備投資による支出、借入金及びリース債務の返済による支出を営業キャッシュ・フローにより補うことができ、前連結会計年度末に比べ575百万円増加し、現金及び現金同等物の期末残高は5,326百万円(前連結会計年度比12.1%増)となった。今後も、設備や人材育成への投資を進めつつ、売上高の拡大、コスト削減など利益率の向上を図り、売上高営業利益率及びキャッシュ・フローの更なる改善を目指す所存である。