有価証券報告書-第93期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
① 経営成績の状況
当連結会計年度の日本経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、経済活動の抑制などが余儀なくされ厳しい状況が続く中、緊急事態宣言再発出及びワクチン接種の拡大等により持ち直しの動きがみられるものの、内外の感染拡大により先行きについては予断を許さない不透明さが増す状況にある。
長野県経済も同様であり、一部に回復に向けた動きが見られるものの、新型コロナウイルス感染症の影響により極めて厳しい状況にある。
こうした状況の中、当社は93期を第4次中期経営計画の中間年度と位置づけ、目標達成に向けてラジオ、テレビ共に特別番組などを企画し、放送事業活動を展開した。
放送関連事業においては、新型コロナウイルス感染症の影響により、経済活動の抑制等に伴い、ラジオ部門・テレビ部門共にタイム・スポット収入が大幅に減少したため、ラジオ部門は前期比14.1%減、テレビ部門は前期比9.1%減となった。事業部門はイベントの中止などが重なったことにより、事業収入は前期比28.7%減となり、放送関連事業売上高全体は5,809百万円と前期比12.2%減となった。
放送活動では、2020年日本民間放送連盟賞において、3本の番組が「ラジオ教養番組」「テレビ報道番組」「青少年向け番組」の3部門で優秀賞を受賞した。また、「SBCニュースワイド」「ずくだせテレビ」「SBCスペシャル」の3番組を連動させて取り組んだ2019年に発生した台風19号災害における一連の報道活動が高く評価され、第44回JNNネットワーク協議会賞・活動部門・番組活動・協議会賞を受賞した。さらに、2021年は創立70周年となり、様々な取り組みが番組・事業で始まっている。
不動産関連事業においては、ハウジング事業では南長野ハウジングパークを閉鎖し、県内3か所での運営体制となった。不動産管理事業では放送関連事業のバックアップのほか、効率的な不動産運用を行った。この結果、ハウジング収入等が減少したため、不動産関連事業売上高は、前期比7.6%減となった。
なお、持分法適用会社である情報処理事業の株式会社電算は、公共分野での、新型コロナウイルス感染症対策に伴う各種給付金対応及び新型コロナワクチン接種券対応、戸籍法一部改正・デジタル手続法対応、国民健康保険オンライン資格確認対応等の法制度改正対応、基幹系及び情報系システムのリプレイス、共同利用型システムの導入・運用保守等、また、産業分野での、リース業務パッケージ及び販売管理システム等の各種パッケージシステムの構築・導入並びに病院総合情報システムのリプレイス等で売上を確保したことにより増収増益となった。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高が6,664百万円と前連結会計年度に比べ875百万円(11.6%)の減収となり、利益については、営業利益は16百万円と前連結会計年度に比べ237百万円(93.6%)の減益、経常利益は394百万円と前連結会計年度に比べ34百万円(8.0%)の減益、親会社株主に帰属する当期純利益は39百万円と前連結会計年度に比べ230百万円(85.2%)の減益となった。
なお、新型コロナウイルス感染症の収束時期は依然として不透明な状況で、イベントの開催条件の変更や企業の広告出稿の回復が一定程度に留まる見込みであり、新型コロナウイルス感染症の影響に関する仮定については、現時点では通年にわたって不安定な状況が続くという仮定のもと、当社グループは連結財務諸表作成時点で入手可能な情報に基づいて会計上の見積りを行っているが、新型コロナウイルスによる経済活動への影響は不確実性が高いため、仮定に変化が生じた場合には、将来の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。
セグメントのごとの経営成績は、次のとおりである。
放送関連事業
ラジオ部門においては、平日の3つのワイド番組「ラジオJ」「坂ちゃんのずくだせえぶりでい」「らじカン」、週末の2つのワイド番組「武田徹のつれづれ散歩道」「ともラジ」を柱に地域情報を発信した。当連結会計年度も引き続きFMを意識した番組・企画開発・全体編成の構築を進めている中、10月改編ではパーソナリティーを2名から1名に、音楽を中心とした番組「ミックスプラス」を午後の新ワイド番組として編成し、これにより午前9時から午後4時20分まで7時間20分にわたって生放送が続くことで様々な状況に柔軟に対応できる体制をより進めた。また、新番組「信州の挑戦者たち」を水曜日午後6時15分に編成、県内企業のトップの方々の経営哲学などを伝えている。
新型コロナウイルスの影響としては、56回目を迎えるはずだった「かんてんぱぱ SBCこども音楽コンクール」の中止に代表されるように、恒例となったイベントが軒並み中止となり、それに伴って主に「ともラジ」で行っていた出前中継も大幅に減少した。
テレビ部門では、当連結会計年度は、新型コロナウイルスで世界中が混迷を極める1年となった。長野県内にも感染の波が押し寄せ、当社では「SBCニュースワイド」と情報番組「ずくだせテレビ」を中心に、個人情報の秘匿と取材者の安全確保に特に配慮して情報を伝えた。SBCアプリと動画配信サイトの公式チャンネルで、新型コロナに関する県知事や行政の記者会見をライブ配信し、多くの視聴を得ている。「SBCニュースワイド」の平均視聴率は9.0%であった。
また、全国で自然災害が続く中、2019年の台風19号で氾濫した千曲川の被災地を継続取材し、復興の歩みを「SBCニュースワイド」や「SBCスペシャル」で放送した。
「SBCスペシャル」は1992年のスタート以来、ドキュメンタリーや旅・グルメ情報まで幅広い情報を伝えてきたが、今期の平均視聴率は過去2番目の13.8%を記録。4月と5月には、新型コロナの最新情報を生放送で2回伝えたほか、コロナ禍でも頑張る飲食店に焦点を当てた番組を制作し、視聴率はいずれも10%を超えた。
平日午後の情報ワイド番組「ずくだせテレビ」は5年目に入り、9月には放送1,000回を迎え、新型コロナウイルスの情報を多く取り上げ、2月23日には過去最高の10.3%を記録、年間平均視聴率も5.6%で過去最高となった。
日本民間放送連盟賞は、テレビ報道番組部門で2019年の台風19号災害で起きた堤防決壊の原因を追ったSBCスペシャル「シリーズ千曲川決壊#4 桜か、鋼か、~堤防再建の課題を追う~」が、特別表彰部門の青少年向け番組部門では給食用の野菜を育てる活動に取り組む中学生を描いたSBCスペシャル「長谷の給食~小さな山の学校!畑の1年~」が共に優秀賞に選ばれた。さらに、台風19号で被災した母子を追った「日本のチカラ ひとりじゃない~ママがゆく!復興への道~」が民間放送教育協会の奨励賞を受賞した。
当社では、これからも信州に生きる放送局としての姿勢を忘れず、皆様に信頼され親しまれるニュースと番組制作に取り組む所存である。
主催イベントとしては、コロナ禍の影響を大きく受け、「SBCくらしフェア」「大人の文化祭」「信濃の国楽市楽座」「SBCこどもフェスタ」など、これまで多数の来場者を動員してきた大型イベントはいずれも開催が見送りとなった。また、スポーツ大会においても、長野県市町村対抗駅伝・長野県市町村対抗小学生駅伝、野尻湖トライアスロンなど開催中止が相次いだ。
「Yes,ものづくりナガノキャンペーン」では、11回目となる「ものづくり大賞NAGANO2020」で、ものづくり大賞3社などを選定し表彰した。さらに、長野県学校科学教育奨励基金では、今年度21件の研究テーマに対して奨励金を交付、うち4件をSBC学校科学大賞・優秀賞・奨励賞として表彰した。「SBCアプリ」は2019年12月の配信開始から会員数は順調に伸びており、2021年1月の段階でダウンロード数が6万を超えた。
また、創立70周年を記念して製作する映画「ペルセポネーの泪」の製作発表会を12月に行いました。来期の公開に向けて準備を進めている。
技術部門では、テレビでは、中継局の保守整備を県内放送局と共同で実施し、岡谷諏訪、飯田TV中継局の放送機を民放共同で更新するなど、信頼性の向上、事故防止に努めた。また、新テレビマスター、バンク、営放システムの2021年5月の更新に向けて、仕様の検討や工事を進めた。
ラジオでは、長野・上田・佐久の各AM送信所の無停電電源装置更新や美ヶ原FM送信所の局舎補修整備などを実施した。
番組制作では、長野県市町村対抗駅伝や諏訪湖花火大会など恒例のイベントが、新型コロナの影響で開催中止となり、例年に比べ番組中継は大幅に減ったが、サッカーJ2リーグ松本山雅FCとJ3リーグAC長野パルセイロのホーム戦全試合について、Jリーグの公式中継映像を制作し、「DAZN」で配信された。番組制作設備では、編集機やテロップシステムの更新、制作スタジオの照明のLED化を実施した。
以上の結果、放送関連事業全体では、売上高は5,809百万円と前連結会計年度に比べ804百万円(12.2%)の減収、営業損失は122百万円(前連結会計年度は営業利益61百万円)となった。
最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりである。
不動産関連事業
不動産・不動産管理運営に関しては、主たる「TOiGO」関連の事業については、継続して効率化を図り、経費の削減に努めた。一方で、ハウジング事業については南長野ハウジングパークを閉鎖したことにより減収となった。
この結果、不動産関連事業の売上高は855百万円と前連結会計年度に比べ70百万円(7.6%)の減収、営業利益は138百万円と前連結会計年度に比べ53百万円(27.8%)の減益となった。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ3,062百万円増加し、30,120百万円となった。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ867百万円増加し、3,682百万円となった。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,194百万円増加し26,437百万円となった。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益70百万円、減価償却費538百万円の計上等により、営業活動により得たキャッシュ・フローは、669百万円となり、固定資産の取得による支出等により、投資活動により使用した資金は495百万円となった。また、放送関連事業におけるリース債務の返済等により、財務活動により使用した資金は85百万円となり、これらにより資金は、前連結会計年度末に比べ89百万円増加し、当連結会計年度末には5,415百万円となった。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は669百万円(前連結会計年度比38.5%減)となった。
主なものは税金等調整前当期純利益が70百万円と前連結会計年度に比べ344百万円減少したこと及び減価償却費538百万円である。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は495百万円(前連結会計年度比43.0%増)となった。
これは主に有形固定資産の取得による支出640百万円等によるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は85百万円(前連結会計年度比49.1%減)となった。
主なものは、長期借入金の返済による支出45百万円、リース債務の返済による支出48百万円等である。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、テレビ及びラジオの一般放送、動産・不動産の売買及び不動産の管理・運営等その事業の性質上受注生産形態に馴染まない売上が多いため、生産規模及び受注規模を金額・数量で記載していない。
このため、生産、受注及び販売の実績は「①経営成績の状況」における各セグメントの業績にその概要を示している。
⑤ 次期の見通し
放送関連事業は、新型コロナウイルスの感染拡大の継続により、番組のロケや収録の見合わせ、主催・共催イベントの延期・中止、自粛など、グループ全体の活動が大幅に制限されている。このような環境のもと、新型コロナウイルスによる企業活動の自粛による広告出稿の低下などの影響が2021年1月や4月の緊急事態宣言再発出及びワクチン接種の拡大等により一定程度に留まる見込みであるものの、現時点では通年にわたって、全体として今後も不透明な状況が続くものと想定され、予断を許さない状況が続く状況が予想される。
当社グループは、第92期からの第4次中期経営計画の下、放送をめぐる環境が激変しようとしている中、当社が県民に親しまれ必要とされる放送局として永続するため、引き続き競争力の強化を行うとともに経費削減等の実施により運転資金の効率化に努め、財務活動についても安定的で低コストの資金調達構造を構築し、また、事業に内在するリスクを分析・評価し、対応策を検討・実施することによって、課題を着実に解決し、当社グループの企業価値を高めていく所存である。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、判断したものである。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載している。
また、当社の連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりである。
② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析
a. 経営成績等
1) 財政状態
(流動資産) 当連結会計年度末における流動資産の残高は、7,924百万円(前連結会計年度末は7,864百万円)となり、59百万円増加した。
(固定資産) 当連結会計年度末における固定資産の残高は、22,196百万円(前連結会計年度末は19,193百万円)と、3,002百万円増加した。主なものは、その他有価証券の時価の増加によるものである。
(流動負債) 当連結会計年度末における流動負債の残高は、1,123百万円(前連結会計年度末は1,216百万円)となり、92百万円減少した。主なものは、未払消費税の減少である。
(固定負債) 当連結会計年度末における固定負債の残高は、2,558百万円(前連結会計年度末は1,598百万円)となり、960百万円増加した。主なものは、その他有価証券の時価の上昇による繰延税金負債の増加である。
(純資産) 当連結会計年度末における純資産の残高は、26,437百万円(前連結会計年度末は24,242百万円)となり、2,194百万円増加した。これは主にその他有価証券評価差額金が増加したことによるものである。
なお、セグメント別の総資産は放送関連事業26,733百万円(前連結会計年度末は23,618百万円)、不動産関連事業3,386百万円(前連結会計年度末は3,440百万円)である。
2) 経営成績
(経営環境)
当連結会計年度の日本経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、経済活動の抑制などが余儀なくされ厳しい状況が続く中、緊急事態宣言再発出及びワクチン接種の拡大等により持ち直しの動きがみられるものの、内外の感染拡大により先行きについては予断を許さない不透明さが増す状況にある。
長野県経済も同様であり、一部に回復に向けた動きが見られるものの、新型コロナウイルス感染症の影響により極めて厳しい状況にある。
当社グループの主たる事業活動である放送関連事業が属する放送業界においては、新型コロナウイルス感染症の影響により、経済活動の抑制に伴う広告出稿の低下、各種イベントの中止に加え、インターネット広告費が、テレビメディア広告費を超えその差が広がる懸念等、予断を許さない状況が続いている。
(売上高)
このような経営環境の中、当社グループの主力である広告収入において、視聴率・聴取率の改善を着実に進めたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、経済活動の抑制等に伴い、ラジオ部門・テレビ部門共にタイム・スポット収入が大幅に減少したため、売上高は、6,664百万円と前連結会計年度に比べ875百万円(11.6%)の減収となった。
(売上原価)
売上原価は、前連結会計年度に比べ、9.6%減の3,235百万円となった。これは、主に放送関連事業における大型イベントの中止に伴い原価が減少したためである。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ、7.9%減の3,412百万円となった。また、売上高販管費率は、51.2%(前連結会計年度比2.0ポイント増)となった。これは、主に放送関連事業における売上高の減少に伴う代理店手数料の減少、事業費の減少によるものである。
(営業利益)
以上の結果、営業利益は、前連結会計年度比93.6%減の16百万円となった。
(経常利益)
持分法適用関連会社の㈱電算の利益計上等により、持分法による投資利益250百万円(前連結会計年度比291.0%増)等により営業外収益は388百万円、営業外費用は10百万円となった。この結果、経常利益は、前連結会計年度比8.0%減の394百万円となった。
(税金等調整前当期純利益)
特別利益は、2百万円を計上し、特別損失は、退職給付費用及び持分法適用会社の自己株式の公開買付に伴う持分変動損失等により326百万円となった。この結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比82.9%減の70百万円となった。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税等の負担額25百万円、非支配株主に帰属する当期純利益5百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は、39百万円(前連結会計年度比85.2%減)になった。
3) キャッシュ・フローの状況
当社グループの資金の状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載している。
b. 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
当社グループの収益は、主に広告収入であり、この広告収入に影響を与える主な直接的要因は、景気、技術革新、規制緩和及びメディア競争の激化等といった放送業界に影響を与える情勢による広告費の変動、当社グループの競争力の変動、広告主の媒体ニーズの変化等である。
これらの要因に対応しつつ、当社グループの事業活動を維持していくために、より良い番組作りへの取り組み、設備・人材育成への投資を行い、事業継続を可能たらしめる利益と資金を確保してゆく所存である。
c. 資本の財源及び資金の流動性 当社グループの当連結会計年度末における、総資産に占める有利子負債(リース債務は除く)は前連結会計年度と比べて0.1%減少し、1.0%となっている。今後とも、営業活動によるキャッシュ・フローにより有利子負債の削減を進めていく所存である。資金需要としては、主には設備投資資金として、放送関連事業における、デジタル放送設備の維持更新費、FM補完放送のための送信所建設及び送信機器購入費があるが、これらについては主に内部資金の活用により対応する予定である。
d. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、収益力の向上を図るため、売上高営業利益率と、キャッシュ・フローを重視している。当連結会計年度における、売上高営業利益率は0.2%となり、前連結会計年度と比べて3.1ポイント減少している。
また、キャッシュ・フローは、主に放送設備の新設・更新による支出、借入金及びリース債務の返済による支出を営業キャッシュ・フローにより補うことができ、前連結会計年度末に比べ89百万円増加し、現金及び現金同等物の期末残高は5,415百万円(前連結会計年度比1.7%増)となった。今後も、設備や人材育成への投資を進めつつ、売上高の拡大、コスト削減など利益率の向上を図り、売上高営業利益率及びキャッシュ・フローの更なる改善を目指す所存である。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
① 経営成績の状況
当連結会計年度の日本経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、経済活動の抑制などが余儀なくされ厳しい状況が続く中、緊急事態宣言再発出及びワクチン接種の拡大等により持ち直しの動きがみられるものの、内外の感染拡大により先行きについては予断を許さない不透明さが増す状況にある。
長野県経済も同様であり、一部に回復に向けた動きが見られるものの、新型コロナウイルス感染症の影響により極めて厳しい状況にある。
こうした状況の中、当社は93期を第4次中期経営計画の中間年度と位置づけ、目標達成に向けてラジオ、テレビ共に特別番組などを企画し、放送事業活動を展開した。
放送関連事業においては、新型コロナウイルス感染症の影響により、経済活動の抑制等に伴い、ラジオ部門・テレビ部門共にタイム・スポット収入が大幅に減少したため、ラジオ部門は前期比14.1%減、テレビ部門は前期比9.1%減となった。事業部門はイベントの中止などが重なったことにより、事業収入は前期比28.7%減となり、放送関連事業売上高全体は5,809百万円と前期比12.2%減となった。
放送活動では、2020年日本民間放送連盟賞において、3本の番組が「ラジオ教養番組」「テレビ報道番組」「青少年向け番組」の3部門で優秀賞を受賞した。また、「SBCニュースワイド」「ずくだせテレビ」「SBCスペシャル」の3番組を連動させて取り組んだ2019年に発生した台風19号災害における一連の報道活動が高く評価され、第44回JNNネットワーク協議会賞・活動部門・番組活動・協議会賞を受賞した。さらに、2021年は創立70周年となり、様々な取り組みが番組・事業で始まっている。
不動産関連事業においては、ハウジング事業では南長野ハウジングパークを閉鎖し、県内3か所での運営体制となった。不動産管理事業では放送関連事業のバックアップのほか、効率的な不動産運用を行った。この結果、ハウジング収入等が減少したため、不動産関連事業売上高は、前期比7.6%減となった。
なお、持分法適用会社である情報処理事業の株式会社電算は、公共分野での、新型コロナウイルス感染症対策に伴う各種給付金対応及び新型コロナワクチン接種券対応、戸籍法一部改正・デジタル手続法対応、国民健康保険オンライン資格確認対応等の法制度改正対応、基幹系及び情報系システムのリプレイス、共同利用型システムの導入・運用保守等、また、産業分野での、リース業務パッケージ及び販売管理システム等の各種パッケージシステムの構築・導入並びに病院総合情報システムのリプレイス等で売上を確保したことにより増収増益となった。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高が6,664百万円と前連結会計年度に比べ875百万円(11.6%)の減収となり、利益については、営業利益は16百万円と前連結会計年度に比べ237百万円(93.6%)の減益、経常利益は394百万円と前連結会計年度に比べ34百万円(8.0%)の減益、親会社株主に帰属する当期純利益は39百万円と前連結会計年度に比べ230百万円(85.2%)の減益となった。
なお、新型コロナウイルス感染症の収束時期は依然として不透明な状況で、イベントの開催条件の変更や企業の広告出稿の回復が一定程度に留まる見込みであり、新型コロナウイルス感染症の影響に関する仮定については、現時点では通年にわたって不安定な状況が続くという仮定のもと、当社グループは連結財務諸表作成時点で入手可能な情報に基づいて会計上の見積りを行っているが、新型コロナウイルスによる経済活動への影響は不確実性が高いため、仮定に変化が生じた場合には、将来の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。
セグメントのごとの経営成績は、次のとおりである。
放送関連事業
ラジオ部門においては、平日の3つのワイド番組「ラジオJ」「坂ちゃんのずくだせえぶりでい」「らじカン」、週末の2つのワイド番組「武田徹のつれづれ散歩道」「ともラジ」を柱に地域情報を発信した。当連結会計年度も引き続きFMを意識した番組・企画開発・全体編成の構築を進めている中、10月改編ではパーソナリティーを2名から1名に、音楽を中心とした番組「ミックスプラス」を午後の新ワイド番組として編成し、これにより午前9時から午後4時20分まで7時間20分にわたって生放送が続くことで様々な状況に柔軟に対応できる体制をより進めた。また、新番組「信州の挑戦者たち」を水曜日午後6時15分に編成、県内企業のトップの方々の経営哲学などを伝えている。
新型コロナウイルスの影響としては、56回目を迎えるはずだった「かんてんぱぱ SBCこども音楽コンクール」の中止に代表されるように、恒例となったイベントが軒並み中止となり、それに伴って主に「ともラジ」で行っていた出前中継も大幅に減少した。
テレビ部門では、当連結会計年度は、新型コロナウイルスで世界中が混迷を極める1年となった。長野県内にも感染の波が押し寄せ、当社では「SBCニュースワイド」と情報番組「ずくだせテレビ」を中心に、個人情報の秘匿と取材者の安全確保に特に配慮して情報を伝えた。SBCアプリと動画配信サイトの公式チャンネルで、新型コロナに関する県知事や行政の記者会見をライブ配信し、多くの視聴を得ている。「SBCニュースワイド」の平均視聴率は9.0%であった。
また、全国で自然災害が続く中、2019年の台風19号で氾濫した千曲川の被災地を継続取材し、復興の歩みを「SBCニュースワイド」や「SBCスペシャル」で放送した。
「SBCスペシャル」は1992年のスタート以来、ドキュメンタリーや旅・グルメ情報まで幅広い情報を伝えてきたが、今期の平均視聴率は過去2番目の13.8%を記録。4月と5月には、新型コロナの最新情報を生放送で2回伝えたほか、コロナ禍でも頑張る飲食店に焦点を当てた番組を制作し、視聴率はいずれも10%を超えた。
平日午後の情報ワイド番組「ずくだせテレビ」は5年目に入り、9月には放送1,000回を迎え、新型コロナウイルスの情報を多く取り上げ、2月23日には過去最高の10.3%を記録、年間平均視聴率も5.6%で過去最高となった。
日本民間放送連盟賞は、テレビ報道番組部門で2019年の台風19号災害で起きた堤防決壊の原因を追ったSBCスペシャル「シリーズ千曲川決壊#4 桜か、鋼か、~堤防再建の課題を追う~」が、特別表彰部門の青少年向け番組部門では給食用の野菜を育てる活動に取り組む中学生を描いたSBCスペシャル「長谷の給食~小さな山の学校!畑の1年~」が共に優秀賞に選ばれた。さらに、台風19号で被災した母子を追った「日本のチカラ ひとりじゃない~ママがゆく!復興への道~」が民間放送教育協会の奨励賞を受賞した。
当社では、これからも信州に生きる放送局としての姿勢を忘れず、皆様に信頼され親しまれるニュースと番組制作に取り組む所存である。
主催イベントとしては、コロナ禍の影響を大きく受け、「SBCくらしフェア」「大人の文化祭」「信濃の国楽市楽座」「SBCこどもフェスタ」など、これまで多数の来場者を動員してきた大型イベントはいずれも開催が見送りとなった。また、スポーツ大会においても、長野県市町村対抗駅伝・長野県市町村対抗小学生駅伝、野尻湖トライアスロンなど開催中止が相次いだ。
「Yes,ものづくりナガノキャンペーン」では、11回目となる「ものづくり大賞NAGANO2020」で、ものづくり大賞3社などを選定し表彰した。さらに、長野県学校科学教育奨励基金では、今年度21件の研究テーマに対して奨励金を交付、うち4件をSBC学校科学大賞・優秀賞・奨励賞として表彰した。「SBCアプリ」は2019年12月の配信開始から会員数は順調に伸びており、2021年1月の段階でダウンロード数が6万を超えた。
また、創立70周年を記念して製作する映画「ペルセポネーの泪」の製作発表会を12月に行いました。来期の公開に向けて準備を進めている。
技術部門では、テレビでは、中継局の保守整備を県内放送局と共同で実施し、岡谷諏訪、飯田TV中継局の放送機を民放共同で更新するなど、信頼性の向上、事故防止に努めた。また、新テレビマスター、バンク、営放システムの2021年5月の更新に向けて、仕様の検討や工事を進めた。
ラジオでは、長野・上田・佐久の各AM送信所の無停電電源装置更新や美ヶ原FM送信所の局舎補修整備などを実施した。
番組制作では、長野県市町村対抗駅伝や諏訪湖花火大会など恒例のイベントが、新型コロナの影響で開催中止となり、例年に比べ番組中継は大幅に減ったが、サッカーJ2リーグ松本山雅FCとJ3リーグAC長野パルセイロのホーム戦全試合について、Jリーグの公式中継映像を制作し、「DAZN」で配信された。番組制作設備では、編集機やテロップシステムの更新、制作スタジオの照明のLED化を実施した。
以上の結果、放送関連事業全体では、売上高は5,809百万円と前連結会計年度に比べ804百万円(12.2%)の減収、営業損失は122百万円(前連結会計年度は営業利益61百万円)となった。
最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりである。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 株式会社TBSテレビ | 1,191 | 15.8 | 1,109 | 16.6 |
| 株式会社電通 | 886 | 11.8 | 787 | 11.8 |
不動産関連事業
不動産・不動産管理運営に関しては、主たる「TOiGO」関連の事業については、継続して効率化を図り、経費の削減に努めた。一方で、ハウジング事業については南長野ハウジングパークを閉鎖したことにより減収となった。
この結果、不動産関連事業の売上高は855百万円と前連結会計年度に比べ70百万円(7.6%)の減収、営業利益は138百万円と前連結会計年度に比べ53百万円(27.8%)の減益となった。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ3,062百万円増加し、30,120百万円となった。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ867百万円増加し、3,682百万円となった。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,194百万円増加し26,437百万円となった。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益70百万円、減価償却費538百万円の計上等により、営業活動により得たキャッシュ・フローは、669百万円となり、固定資産の取得による支出等により、投資活動により使用した資金は495百万円となった。また、放送関連事業におけるリース債務の返済等により、財務活動により使用した資金は85百万円となり、これらにより資金は、前連結会計年度末に比べ89百万円増加し、当連結会計年度末には5,415百万円となった。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は669百万円(前連結会計年度比38.5%減)となった。
主なものは税金等調整前当期純利益が70百万円と前連結会計年度に比べ344百万円減少したこと及び減価償却費538百万円である。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は495百万円(前連結会計年度比43.0%増)となった。
これは主に有形固定資産の取得による支出640百万円等によるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は85百万円(前連結会計年度比49.1%減)となった。
主なものは、長期借入金の返済による支出45百万円、リース債務の返済による支出48百万円等である。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、テレビ及びラジオの一般放送、動産・不動産の売買及び不動産の管理・運営等その事業の性質上受注生産形態に馴染まない売上が多いため、生産規模及び受注規模を金額・数量で記載していない。
このため、生産、受注及び販売の実績は「①経営成績の状況」における各セグメントの業績にその概要を示している。
⑤ 次期の見通し
放送関連事業は、新型コロナウイルスの感染拡大の継続により、番組のロケや収録の見合わせ、主催・共催イベントの延期・中止、自粛など、グループ全体の活動が大幅に制限されている。このような環境のもと、新型コロナウイルスによる企業活動の自粛による広告出稿の低下などの影響が2021年1月や4月の緊急事態宣言再発出及びワクチン接種の拡大等により一定程度に留まる見込みであるものの、現時点では通年にわたって、全体として今後も不透明な状況が続くものと想定され、予断を許さない状況が続く状況が予想される。
当社グループは、第92期からの第4次中期経営計画の下、放送をめぐる環境が激変しようとしている中、当社が県民に親しまれ必要とされる放送局として永続するため、引き続き競争力の強化を行うとともに経費削減等の実施により運転資金の効率化に努め、財務活動についても安定的で低コストの資金調達構造を構築し、また、事業に内在するリスクを分析・評価し、対応策を検討・実施することによって、課題を着実に解決し、当社グループの企業価値を高めていく所存である。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、判断したものである。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載している。
また、当社の連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりである。
② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析
a. 経営成績等
1) 財政状態
(流動資産) 当連結会計年度末における流動資産の残高は、7,924百万円(前連結会計年度末は7,864百万円)となり、59百万円増加した。
(固定資産) 当連結会計年度末における固定資産の残高は、22,196百万円(前連結会計年度末は19,193百万円)と、3,002百万円増加した。主なものは、その他有価証券の時価の増加によるものである。
(流動負債) 当連結会計年度末における流動負債の残高は、1,123百万円(前連結会計年度末は1,216百万円)となり、92百万円減少した。主なものは、未払消費税の減少である。
(固定負債) 当連結会計年度末における固定負債の残高は、2,558百万円(前連結会計年度末は1,598百万円)となり、960百万円増加した。主なものは、その他有価証券の時価の上昇による繰延税金負債の増加である。
(純資産) 当連結会計年度末における純資産の残高は、26,437百万円(前連結会計年度末は24,242百万円)となり、2,194百万円増加した。これは主にその他有価証券評価差額金が増加したことによるものである。
なお、セグメント別の総資産は放送関連事業26,733百万円(前連結会計年度末は23,618百万円)、不動産関連事業3,386百万円(前連結会計年度末は3,440百万円)である。
2) 経営成績
(経営環境)
当連結会計年度の日本経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、経済活動の抑制などが余儀なくされ厳しい状況が続く中、緊急事態宣言再発出及びワクチン接種の拡大等により持ち直しの動きがみられるものの、内外の感染拡大により先行きについては予断を許さない不透明さが増す状況にある。
長野県経済も同様であり、一部に回復に向けた動きが見られるものの、新型コロナウイルス感染症の影響により極めて厳しい状況にある。
当社グループの主たる事業活動である放送関連事業が属する放送業界においては、新型コロナウイルス感染症の影響により、経済活動の抑制に伴う広告出稿の低下、各種イベントの中止に加え、インターネット広告費が、テレビメディア広告費を超えその差が広がる懸念等、予断を許さない状況が続いている。
(売上高)
このような経営環境の中、当社グループの主力である広告収入において、視聴率・聴取率の改善を着実に進めたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、経済活動の抑制等に伴い、ラジオ部門・テレビ部門共にタイム・スポット収入が大幅に減少したため、売上高は、6,664百万円と前連結会計年度に比べ875百万円(11.6%)の減収となった。
(売上原価)
売上原価は、前連結会計年度に比べ、9.6%減の3,235百万円となった。これは、主に放送関連事業における大型イベントの中止に伴い原価が減少したためである。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ、7.9%減の3,412百万円となった。また、売上高販管費率は、51.2%(前連結会計年度比2.0ポイント増)となった。これは、主に放送関連事業における売上高の減少に伴う代理店手数料の減少、事業費の減少によるものである。
(営業利益)
以上の結果、営業利益は、前連結会計年度比93.6%減の16百万円となった。
(経常利益)
持分法適用関連会社の㈱電算の利益計上等により、持分法による投資利益250百万円(前連結会計年度比291.0%増)等により営業外収益は388百万円、営業外費用は10百万円となった。この結果、経常利益は、前連結会計年度比8.0%減の394百万円となった。
(税金等調整前当期純利益)
特別利益は、2百万円を計上し、特別損失は、退職給付費用及び持分法適用会社の自己株式の公開買付に伴う持分変動損失等により326百万円となった。この結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比82.9%減の70百万円となった。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税等の負担額25百万円、非支配株主に帰属する当期純利益5百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は、39百万円(前連結会計年度比85.2%減)になった。
3) キャッシュ・フローの状況
当社グループの資金の状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載している。
b. 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
当社グループの収益は、主に広告収入であり、この広告収入に影響を与える主な直接的要因は、景気、技術革新、規制緩和及びメディア競争の激化等といった放送業界に影響を与える情勢による広告費の変動、当社グループの競争力の変動、広告主の媒体ニーズの変化等である。
これらの要因に対応しつつ、当社グループの事業活動を維持していくために、より良い番組作りへの取り組み、設備・人材育成への投資を行い、事業継続を可能たらしめる利益と資金を確保してゆく所存である。
c. 資本の財源及び資金の流動性 当社グループの当連結会計年度末における、総資産に占める有利子負債(リース債務は除く)は前連結会計年度と比べて0.1%減少し、1.0%となっている。今後とも、営業活動によるキャッシュ・フローにより有利子負債の削減を進めていく所存である。資金需要としては、主には設備投資資金として、放送関連事業における、デジタル放送設備の維持更新費、FM補完放送のための送信所建設及び送信機器購入費があるが、これらについては主に内部資金の活用により対応する予定である。
d. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、収益力の向上を図るため、売上高営業利益率と、キャッシュ・フローを重視している。当連結会計年度における、売上高営業利益率は0.2%となり、前連結会計年度と比べて3.1ポイント減少している。
また、キャッシュ・フローは、主に放送設備の新設・更新による支出、借入金及びリース債務の返済による支出を営業キャッシュ・フローにより補うことができ、前連結会計年度末に比べ89百万円増加し、現金及び現金同等物の期末残高は5,415百万円(前連結会計年度比1.7%増)となった。今後も、設備や人材育成への投資を進めつつ、売上高の拡大、コスト削減など利益率の向上を図り、売上高営業利益率及びキャッシュ・フローの更なる改善を目指す所存である。