訂正有価証券報告書-第96期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2021/06/28 13:09
【資料】
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【項目】
171項目
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1 連結の範囲に関する事項
(1)連結子会社
連結子会社の数 80社
主要な連結子会社名は、「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載している。
当連結会計年度中に、新規設立した関西電力送配電㈱およびゲキダンイイノ(同)他4社を新たに連結の範
囲に含めている。
また、支配力の低下により1社を、持分比率の低下により1社を、清算結了により1社を、それぞれ連結
の範囲から除外している。
(2)主要な非連結子会社
S.O.W.アセットファイナンス弐号投資事業有限責任組合
非連結子会社は、その純資産および当期純損益の大部分が非支配株主に帰属すること、加えて、合計の総
資産、売上高、当期純損益(持分に見合う額)および利益剰余金(持分に見合う額)等は、いずれも連結貸
借対照表および連結損益計算書に重要な影響を及ぼさないことから、連結の範囲から除外している。
2 持分法の適用に関する事項
(1)持分法を適用した非連結子会社および関連会社
関連会社の数 4社
会社の名称 日本原燃㈱、㈱きんでん、㈱エネゲート、San Roque Power Corporation
(2)持分法を適用していない主要な非連結子会社および関連会社
日本原子力発電㈱
持分法を適用していない非連結子会社および関連会社は、それぞれ連結純損益および連結利益剰余金等に
及ぼす影響が軽微であり、かつ、全体としてもその影響に重要性が乏しいことから、持分法の適用範囲から
除外している。
3 連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社のうち、㈱ニュージェック、Kansai Electric Power Holdings Australia Pty Ltd、Kansai
Electric Power Australia Pty Ltd、KE Fuel Trading Singapore Pte. Ltd.他4社の決算日は12月31日であ
り、当該連結子会社の決算日に係る財務諸表を使用している。なお、連結決算日との間に生じた重要な取引に
ついては、連結上必要な調整を行っている。また、連結子会社のうち1社の決算日は10月31日であり、連結決
算日現在で本決算に準じた仮決算を行った財務諸表を使用している。その他の連結子会社の決算日は、連結決
算日と一致している。
4 会計方針に関する事項
(1)重要な資産の評価基準及び評価方法
ア 有価証券
① 満期保有目的債券
償却原価法
② その他有価証券
・時価のあるもの
決算日の市場価格等に基づく時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は主とし
て移動平均法により算定している。)
・時価のないもの
主として移動平均法による原価法
イ デリバティブ
時価法
ウ たな卸資産
主として総平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定し
ている。)
(2)重要な減価償却資産の減価償却の方法
有形固定資産は主として定額法、無形固定資産は定額法によっている。
(会計上の見積りの変更と区別することが困難な会計方針の変更)
従来、当社および連結子会社は、有形固定資産の減価償却方法について、主として定率法を採用していた
が、当連結会計年度より主として定額法に変更している。
当社の主たる供給区域である関西エリアにおいては、人口の減少、省エネ機器の普及等に伴い、今後、電
力需要は安定的に推移する見通しである。
また、電力システム改革により、発電、小売事業においては、自由化の進展により競争環境下におかれる
こととなり、送配電事業においては、中立性、公平性を確保し、効率的な業務運営により安全、安定供給に
資する役割が期待されている。
加えて、エネルギー基本計画において、原子力、一般水力、石炭火力がベースロード電源と位置づけら
れ、安定稼動が期待される一方、石油火力や揚水については、ピーク電源や調整電源として設備容量に価値
が付与されることとなった。
このように、当社を取り巻く事業環境は大きく変化しており、当社としては、基幹事業である電気事業を
中心に環境変化への対応に万全を期し、企業価値の向上に努めていく。
具体的には、発電事業においては、エネルギー基本計画を踏まえ、現在保有している電源について、それ
ぞれの特長を活かして安定的な稼動に努め、また、送配電事業においては、社会的要請を踏まえ、安定供給
の責務を確実に果たしつつ、設備の効率的な維持運用に取り組むこととしている。
このような経営方針を反映し、2019年度を開始年度とする中期経営計画においては、設備全般の効率的か
つ安定的な稼動を重点取組みの一つと位置づけている。
以上を踏まえると、今後は、電気事業を中心に設備の安定的な使用が見込まれることから、有形固定資産
の減価償却方法を定額法に変更することが、将来の経済的便益の費消パターンをより適切に反映すると判断
した。
この変更により、従来の方法と比べて、営業利益は48,699百万円増加し、当期経常利益および税金等調整
前当期純利益はそれぞれ48,410百万円増加している。
(3)重要な引当金の計上基準
ア 貸倒引当金
貸倒れによる損失に備えるため、期末金銭債権に対して実績率等による回収不能見込額を計上している。
イ 債務保証損失引当金
債務保証に係る損失に備えるため、被保証先の財政状態等を勘案し、損失見込額を計上している。
ウ 渇水準備引当金
渇水による費用の増加に備えるため、「電気事業法等の一部を改正する法律」(平成26年法律第72号)附
則第16条第3項の規定により、なおその効力を有するものとされる改正前の電気事業法(昭和39年法律第
170号)第36条の規定により、「渇水準備引当金に関する省令」(平成28年経済産業省令第53号)に基づき
計算した額を計上している。
(4)退職給付に係る会計処理の方法
退職給付に充てるため、将来の退職給付見込額を基礎とした現価方式による退職給付債務の額(一部の連
結子会社は年金資産の評価額を控除した額)を退職給付に係る負債に計上している。
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法について
は、期間定額基準によっている。
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(主として3年)による定額
法により費用処理している。
数理計算上の差異は、各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(主
として3年)による定額法(一部の連結子会社は定率法)により按分した額をそれぞれ発生の翌連結会計年
度(一部の連結子会社は発生の当連結会計年度)から費用処理することとしている。
(5)重要なヘッジ会計の方法
ア ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理を採用している。なお、為替予約および通貨スワップについて振当処理の要件を満たして
いるものは振当処理を、金利スワップについて特例処理の要件を満たしているものは特例処理を採用してい
る。
イ ヘッジ対象、ヘッジ手段及びヘッジ方針
通常業務から発生する債権債務などを対象として、為替予約取引、通貨スワップ取引、金利スワップ取
引、商品(燃料)スワップ取引などを利用している。
これらの取引は、為替、金利および燃料価格の変動によって生じるキャッシュ・フローの変動リスクまた
は債権債務の時価変動リスクを、回避・軽減する目的に限って実行している。
ウ ヘッジ有効性評価の方法
事後テストは決算日ごとに有効性の評価を行っている。なお、ヘッジ対象とヘッジ手段の間に高い有効性
が認められるものについては事後テストは省略している。
(6)のれんの償却方法及び償却期間
のれんは5年から20年の期間で均等償却している。
(7)連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
手許現金、要求払預金及び取得日から3ヶ月以内に満期日の到来する流動性の高い、容易に換金可能であ
り、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない短期的な投資を資金の範囲としている。
(8)その他連結財務諸表作成のための重要な事項
ア 原子力発電における使用済燃料の再処理等の実施に要する費用の計上方法
「原子力発電における使用済燃料の再処理等のための積立金の積立て及び管理に関する法律の一部を改
正する法律」(平成28年法律第40号 以下「改正法」という。)第4条第1項に規定する拠出金(改正法
第2条第4項第1号に規定する再処理関連加工の業務に係る拠出金を除く。)の額を同条第2項に基づき
原子力発電所の運転に伴い発生する使用済燃料の量に応じて電気事業営業費用として計上している。
なお、再処理関連加工の業務に係る拠出金については、使用済燃料再処理関連加工仮勘定に計上してい
る。
また、「電気事業会計規則の一部を改正する省令」(平成17年経済産業省令第92号)附則第2条に定め
る額(2005年度の使用済燃料再処理等引当金に係る引当金計上基準変更に伴い生じた差異)312,810百万円
のうち、改正法施行時点における未認識額82,953百万円については、改正法附則第6条第1項に基づき、
2019年度までの各連結会計年度において分割して納付し、「電気事業会計規則等の一部を改正する省令」
(平成28年経済産業省令第94号)附則第4条に基づき、各連結会計年度に納付した金額を費用計上してい
る。
イ 特定原子力発電施設の廃止措置に係る資産除去債務相当資産の費用化の方法
「資産除去債務に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第21号 平成20年3月31日)を
適用し、原子力発電設備のうち特定原子力発電施設の廃止措置に係る資産除去債務相当資産(「原子力発
電施設解体引当金に関する省令」(平成元年通商産業省令第30号 以下「解体省令」という。)第5条第
3項ただし書の要引当額の相当額を含む。)については、解体省令の定める積立期間(運転を廃止した特
定原子力発電施設に係る積立期間については、解体省令第5条第6項による経済産業大臣から通知を受け
た期間)にわたり、定額法により費用化している。
なお、特定原子力発電施設の廃止措置に係る資産除去債務は、原子力発電施設解体費の総見積額を基準
として計上している。
ウ 原子力廃止関連仮勘定の償却方法
原子力廃止関連仮勘定は、「電気事業法施行規則等の一部を改正する省令」(平成29年経済産業省令
第77号)附則第4条および第6条の規定により、料金回収に応じて償却している。
エ 消費税等の会計処理
消費税および地方消費税の会計処理は、税抜方式によっている。
オ 連結納税制度の適用
連結納税制度を適用している。
カ 連結納税制度からグループ通算制度への移行に係る税効果会計の適用
当社および一部の連結子会社は、「所得税法等の一部を改正する法律」(令和2年法律第8号)におい
て創設されたグループ通算制度への移行およびグループ通算制度への移行にあわせて単体納税制度の見直
しが行われた項目については、「連結納税制度からグループ通算制度への移行に係る税効果会計の適用に
関する取扱い」(実務対応報告第39号 2020年3月31日)第3項の取扱いにより、「税効果会計に係る会計
基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 平成30年2月16日)第44項の定めを適用せず、繰延税金
資産および繰延税金負債の額について、改正前の税法の規定に基づいている。