有価証券報告書-第101期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/25 9:02
【資料】
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【項目】
208項目
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1 連結の範囲に関する事項
(1) 連結子会社
連結子会社の数 92社
主要な連結子会社名は、「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載している。
当連結会計年度中に、新規設立したKXリニューアブルエナジー(同)およびPT.KANSAI ENERGY SOLUTIONS INDONESIA他4社、株式取得により1社を、それぞれ新たに連結の範囲に含めている。
また、合併により1社を、株式の譲渡により海幸ゆきのや(同)他2社を、清算結了により1社を、それぞれ連結の範囲から除外している。
(2) 主要な非連結子会社
S.O.W.アセットファイナンス参号投資事業有限責任組合
非連結子会社は、その純資産および当期純損益の大部分が非支配株主に帰属すること、加えて、合計の総資産、売上高、当期純損益(持分に見合う額)および利益剰余金(持分に見合う額)等は、いずれも連結貸借対照表および連結損益計算書に重要な影響を及ぼさないことから、連結の範囲から除外している。
2 持分法の適用に関する事項
(1) 持分法を適用した非連結子会社及び関連会社
関連会社の数 8社
主要な会社の名称 日本原燃㈱、㈱きんでん、㈱エネゲート、SAN ROQUE POWER CORP.
当連結会計年度中の持分比率の低下により1社を持分法適用の範囲から除外している。
(2) 持分法を適用していない主要な非連結子会社及び関連会社
日本原子力発電㈱
持分法を適用していない非連結子会社および関連会社は、それぞれ連結純損益および連結利益剰余金等に及ぼす影響が軽微であり、かつ、全体としてもその影響に重要性が乏しいことから、持分法の適用範囲から除外している。
3 連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社の決算日が連結決算日と異なる会社のうち、1社の決算日は10月31日であり、㈱ニュージェック、KANSAI ELECTRIC POWER HOLDINGS AUSTRALIA PTY LTD、KANSAI ELECTRIC POWER AUSTRALIA PTY LTD、KANSAI ELECTRIC POWER FTS PTE. LTD.、PT.KANSAI ELECTRIC POWER INDONESIA、PT.KANSAI ENERGY SOLUTIONS INDONESIA他11社の決算日は12月31日である。
連結財務諸表の作成にあたっては、10月31日を決算日とする連結子会社および12月31日を決算日とする連結子会社のうち1社について、連結決算日現在で本決算に準じた仮決算を行った財務諸表を使用している。
その他の連結子会社は、当該連結子会社の決算日に係る財務諸表を使用し、連結決算日との間に生じた重要な取引については、連結上必要な調整を行っている。
なお、KDM POWER LIMITEDは、当連結会計年度より従来の3月31日から12月31日へ決算期を変更したことにより、連結決算日現在で本決算に準じた仮決算を行った財務諸表を使用している。
4 会計方針に関する事項
(1) 重要な資産の評価基準及び評価方法
ア 有価証券
① 満期保有目的債券
償却原価法
② その他有価証券
・市場価格のない株式等以外のもの
時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は主として移動平均法により算定している。)
・市場価格のない株式等
主として移動平均法による原価法
イ デリバティブ
時価法
ウ 棚卸資産
主として総平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定している。)
(2) 重要な減価償却資産の減価償却の方法
有形固定資産は主として定額法、無形固定資産は定額法によっている。
(3) 重要な引当金の計上基準
ア 貸倒引当金
貸倒れによる損失に備えるため、期末金銭債権に対して実績率等による回収不能見込額を計上している。
イ 債務保証損失引当金
債務保証に係る損失に備えるため、被保証先の財政状態等を勘案し、損失見込額を計上している。
ウ 渇水準備引当金
渇水による費用の増加に備えるため、「電気事業法等の一部を改正する法律」(平成26年法律第72号)附則第16条第3項の規定により、なおその効力を有するものとされる改正前の電気事業法(昭和39年法律第170号)第36条の規定により、「渇水準備引当金に関する省令」(平成28年経済産業省令第53号)に基づき計算した額を計上している。
(4) 退職給付に係る会計処理の方法
退職給付に充てるため、将来の退職給付見込額を基礎とした現価方式による退職給付債務の額(一部の連結子会社は年金資産の評価額を控除した額)を退職給付に係る負債に計上している。
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、期間定額基準によっている。
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(主として3年)による定額法により費用処理している。
数理計算上の差異は、各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(主として3年)による定額法(一部の連結子会社は定率法)により按分した額をそれぞれ発生の翌連結会計年度(一部の連結子会社は発生の当連結会計年度)から費用処理することとしている。
(5) 重要な収益の計上基準
当社および連結子会社の顧客との契約から生じる収益に関する主要な事業における主な履行義務の内容および当該履行義務を充足する通常の時点(収益を認識する通常の時点)は、以下のとおりである。
ア エネルギー事業
エネルギー事業では、小売・卸売の電気およびガスの販売が主な収入である。
当社の電気販売のうち小売に関しては、契約期間にわたり電気の供給を行うことが履行義務であり、電気事業会計規則に従い、毎月の検針により計量された使用量等に基づき算定される料金を当月分の収益とする検針日基準により収益を認識している。
当社の電気販売のうち卸売に関しては、契約期間にわたり電気の供給を行うことが履行義務であり、供給した電力量等に応じて履行義務を充足し、毎月の供給量等に基づき算定される料金により収益を認識している。
当社のガス販売および子会社の電気販売は、契約期間にわたり電気およびガスの供給を行うことが履行義務であり、時の経過等に応じて履行義務を充足し、毎月の使用量等に基づき算定される料金により収益を認識している。また、期末月に実施した検針の日から期末日までの使用量等にかかる収益については、未検針の使用量および単価を見積り、収益を認識している。
なお、電気料金の一部である、「再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法」(平成23年法律第108号)第36条第1項の再エネ特措法賦課金は、第三者のために回収する額に該当することから営業収益に含めていない。
イ 送配電事業
送配電事業では、送電サービスが主な収入である。
送電サービスは、契約期間にわたり電気を託送供給することが履行義務であり、電気事業会計規則に従い、毎月の検針により計量された使用量に基づき算定される料金を当月分の収益とする検針日基準により収益を認識している。
ウ 情報通信事業
情報通信事業のコンシューマ向けおよび法人向けサービスでは、光ファイバーネットワークを用いて提供する情報通信サービスが主な収入である。
強制力のある権利および義務を有している期間を契約期間として契約期間にわたりインターネットサービスを提供することが主な履行義務であり、時の経過に応じて履行義務を充足し、固定の月額料金および従量料金に基づき収益を認識している。
なお、情報通信サービスに関して、標準工事費、契約事務手数料等の初期費用収入は、更新オプションとして履行義務を識別し、見積契約更新期間にわたって収益を配分している。
エ 生活・ビジネスソリューション事業
生活・ビジネスソリューション事業の不動産分譲およびフィービジネスでは、不動産の販売および不動産の総合管理サービスが主な収入である。
不動産分譲においては、不動産の販売が履行義務であり、不動産売買契約に基づく販売価格により取引価格を算定し、物件の引渡時点において収益を認識している。
また、不動産の総合管理サービスにおいては、契約期間にわたり設備管理、警備および清掃等の各種サービスを提供することが主な履行義務であり、各サービスの提供度合に応じて収益を認識している。
(6) 重要なヘッジ会計の方法
ア ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理を採用している。なお、為替予約および通貨スワップについて振当処理の要件を満たしているものは振当処理を、金利スワップについて特例処理の要件を満たしているものは特例処理を採用している。
イ ヘッジ対象、ヘッジ手段及びヘッジ方針
通常業務から発生する債権債務などを対象として、為替予約取引、通貨スワップ取引、金利スワップ取引、商品(燃料)スワップ取引などを利用している。
これらの取引は、為替、金利および燃料価格の変動によって生じるキャッシュ・フローの変動リスクまたは債権債務の時価変動リスクを、回避・軽減する目的に限って実行している。
ウ ヘッジ有効性評価の方法
事後テストは決算日ごとに有効性の評価を行っている。なお、ヘッジ対象とヘッジ手段の間に高い有効性が認められるものについては事後テストは省略している。
(7) のれんの償却方法及び償却期間
のれんは5年から20年の期間で均等償却している。
(8) 連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
手許現金、要求払預金および取得日から3ヶ月以内に満期日の到来する流動性の高い、容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない短期的な投資を資金の範囲としている。
(9) その他連結財務諸表作成のための重要な事項
ア 原子力発電における使用済燃料の再処理等の実施に要する費用の計上方法
「脱炭素社会の実現に向けた電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律」(令和5年法律第44号)第3条の規定による改正後の「原子力発電における使用済燃料の再処理等の実施及び廃炉の推進に関する法律」(平成17年法律第48号 以下「再処理法」という。)第5条第2項に規定する拠出金(再処理法第2条第4項第1号に規定する再処理関連加工の業務に係る拠出金を除く。)の額を原子力発電所の運転に伴い発生する使用済燃料の量に応じて電気事業営業費用として計上している。
なお、再処理関連加工の業務に係る拠出金については、使用済燃料再処理関連加工仮勘定に計上している。
イ 実用発電用原子炉に係る廃炉の実施に要する費用の計上方法
「脱炭素社会の実現に向けた電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律」(令和5年法律第44号)第3条の規定による改正後の「原子力発電における使用済燃料の再処理等の実施及び廃炉の推進に関する法律」(平成17年法律第48号)第11条第2項に規定する当連結会計年度に係る拠出金の額を電気事業営業費用として計上している。
ウ 廃炉円滑化負担金の概要及び原子力廃止関連仮勘定の償却方法
廃炉会計制度は、廃炉の円滑な実施等を目的として措置されており、エネルギー政策の変更や安全規制の変更等に伴い廃止した原子炉の残存簿価等(原子力特定資産簿価、原子力廃止関連仮勘定簿価(原子力廃止関連費用相当額を含む。)および「脱炭素社会の実現に向けた電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係省令の整備に関する省令」(令和6年経済産業省令第21号 以下「改正省令」という。)附則第2条の規定による廃止前の原子力発電施設解体引当金に関する省令における原子力発電施設解体引当金の要引当額)について、同制度の適用を受け、一般送配電事業者の託送料金により、廃炉円滑化負担金として回収している。
同制度の適用にあたり、当社は改正省令による改正前の「電気事業法施行規則」(平成7年通商産業省令第77号)第45条の21の12の規定により、経済産業大臣宛に廃炉円滑化負担金承認申請書を提出し、経済産業大臣の承認を受けている。また、経済産業大臣から回収すべき廃炉円滑化負担金の通知を受けた関西電力送配電株式会社は、「電気事業法施行規則」(平成7年通商産業省令第77号)第45条の21の11の規定により、廃炉円滑化負担金の回収ならびに当社および日本原子力発電株式会社への払い渡しを行っている。
原子力廃止関連仮勘定は、「電気事業法施行規則等の一部を改正する省令」(平成29年経済産業省令第77号)附則第5条、第8条および改正省令附則第9条の規定により、関西電力送配電株式会社から払い渡される廃炉円滑化負担金相当金に応じて償却している。
エ グループ通算制度の適用
グループ通算制度を適用している。