半期報告書-第163期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
当中間会計期間における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当中間会計期間における我が国経済は、前事業年度の後半から世界的に続いております新型コロナウイルス感染症の拡大により景気が急速に悪化しました。4月から5月にかけては政府の緊急事態宣言の発出による外出自粛要請や、飲食店を含めた「人が多く集まる施設」の休業・営業時間短縮要請を受け、国内での人の動きが止まると同時に海外渡航についても厳しい出入国規制が継続し、特に宿泊業・飲食業・運輸業においては極端に稼働が低下するなど大きな打撃を受けました。6月以降も新型コロナウイルスの新規感染者数が一進一退を繰り返し、「コロナ禍」の収束兆候は見られない状況が続きました。
政府は11月より感染状況が比較的落ち着いているシンガポール、タイ、中国、韓国など11か国を対象にビジネス関係者や留学生の入国を受け入れるなど入国規制を緩和するとしているものの、引き続き観光目的の渡航者の入国を認めない方針のため、ホテル業界においては国内マーケットに軸足を移した営業展開が求められております。
こうした情勢下、当社は、地域におけるインフラ施設として「継続営業」の道を選択し、業績回復と新型コロナウイルス感染対策の両立を念頭に、先々の様々なリスク要因を想定しつつ、前事業年度に引き続き「三方良し経営」に基づくお客様第一の姿勢で、主要ステークホルダーとの十分なコミュニケーションや関係強化を図りつつ、基本プレーに立脚した営業方針の下、各種施策に積極的に取り組んで参りました。
当ホテルの新型コロナ感染対策としては、全社横断的な「新型コロナ対策推進班」を設け、従業員やお客様の健康安全最重視の観点から、館内全従業員・スタッフのマスク着用義務化、手洗い・手指消毒励行、従業員・お客様の入館時の検温チェック、館内消毒清掃の強化、飛沫防止アクリルパーティション設置等の各種対策に加え、従業員の在宅勤務(テレワーク)、時差・フレックスタイム出勤の活用等、全社を挙げて鋭意取り組んでおります。
経営面については、親会社や金融機関等からの支援体制の確立、各種公的助成金申請、納税猶予、厚生年金保険料猶予等を行い、事業の継続性や雇用確保を重視した経営に注力しました。具体的には、7月末日に三菱地所株式会社から600百万円の融資実行を受け、適正キャッシュ・フローの維持及び減少回避策を講じました。
当中間会計期間の総売上高は208百万円(前年同期比1,010百万円減)となりました。損益につきましては人件費、設備投資、修繕費、販売促進費等の節減による支出の極小化を図りましたが、経常損益で615百万円の損失(前年同期は経常利益92百万円)となり、中間純損益も575百万円の損失(前年同期は中間純利益63百万円)となりました。
部門別では、主力の宿泊部門が売上高88百万円(前年同期比907百万円減)と、半数近くを占めていた海外からのビジネス利用やインバウンド需要がほぼ皆無となったことに加え、国内需要もビジネス利用を中心として大幅な落ち込みとなったことから、大きく減少しました。料飲部門は早い段階よりコロナ感染への様々な安全対策をとった中で、特に6月以降のランチ・アイドルティータイム営業を中心に客足が戻り、通気・換気面での評価が高い屋外テラス営業も好調に推移した等もあり売上高89百万円(前年同期比81百万円減)と前年対比52%の水準まで回復しました。
当事業年度の下半期につきましては、コロナ禍でのマーケット環境を踏まえての業績回復が課題となりますが、宿泊部門においては、マーケットの回復を待つだけの「受け身」の姿勢でなく、客室料金(ADR)水準維持を重視した価格政策等の基本方針の下、国内個人マーケットに向けた「ダイニングクレジット付おこもりプラン」や「トレインビュープラン」等といったオリジナル商品や、「マイクロツーリズム」にマッチした企画商品を積極的に提案する等、コロナ禍における国内需要喚起に軸足を置いた営業活動に注力、多目的会議室についても、顧客ニーズにマッチした短時間利用の新料金の導入等、提案型営業の強化により受注獲得を目指して参ります。
料飲部門においては、引き続き感染対策を徹底する営業方針の下、9月より部門統括部長と新任の料理長による新体制をスタートさせ、三菱地所グループの「ロイヤルパークホテル」との人事交流を通して相互ノウハウの共有・蓄積による人材活性化を図りながら、引き続き新生「ポム・ダダン」づくりに鋭意取り組んで参ります。
コロナ禍が長引く中、現場従業員は「エッセンシャルワーカー」としての矜持を持って日々就業している一方で、就労環境は常に新型コロナウイルスの感染リスクと背中合わせであるため、これまで以上に従業員のメンタルヘルス面のケアについてもきめ細かな配慮を行って参りたいと考えております。
②キャッシュ・フローの状況
当中間会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、主にホテルの営業損失による支出超過を関係会社からの借入で補い、当中間会計期間末残高は827百万円となり、前事業年度末残高と比べて12百万円減少いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果減少した資金は428百万円(前年同期は152百万円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は37百万円(前年同期は79百万円の減少)となりました。これは、設備及びシステム更新に伴う有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果増加した資金は452百万円(前年同期は148百万円の減少)となりました。これは関係会社からの借入による収入及び金融機関への借入金返済による支出であります。
③会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
④生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
該当事項はありません。
b. 受注実績
該当事項はありません。
c. 販売実績
当社の事業セグメントは、ホテル事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。当中間会計期間における販売実績を売上区分別に示すと、次のとおりであります。
| 区分 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| 宿 泊 | 88,120 | 8.9 |
| 料 飲 | 88,823 | 52.2 |
| その他 | 31,051 | 59.6 |
| 合計 | 207,994 | 17.1 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
① 財政状態の分析
(流動資産)
当中間会計期間末における流動資産の残高は888百万円となり、前事業年度末に比べて10百万円減少いたしました。主な要因は現金及び預金の増加488百万円、有価証券の減少500百万円であります。
(固定資産)
当中間会計期間末における固定資産の残高は6,858百万円となり、前事業年度末に比べて131百万円減少いたしました。主な要因は減価償却による有形固定資産の減少140百万円であります。
(流動負債)
当中間会計期間末における流動負債の残高は1,111百万円となり、前事業年度末に比べて642百万円増加いたしました。主な要因は関係会社短期借入金の増加600百万円であります。
(固定負債)
当中間会計期間末における固定負債の残高は2,539百万円となり、前年事業年度末に比べて210百万円減少いたしました。主な要因は長期借入金の減少148百万円及び繰延税金負債の減少39百万円であります。
(純資産)
当中間会計期間末における純資産の残高は4,097百万円となり、前事業年度末に比べて573百万円減少いたしました。主な要因は中間純損失575百万円及び繰延ヘッジ損益2百万円の増加であります。
② 経営成績の分析
「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ① 「財政状態及び経営成績の状況」をご覧下さい。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご覧下さい。
④ 資本の財源及び資金の流動性
当社の資金需要は主に運転資金需要と設備資金需要であります。運転資金需要は主に営業費用、設備資金需要は主にホテル施設の修繕費や資本的支出であります。この資金調達は自己資金及び関係会社からの借入で賄っております。また、流動性については資金繰り表を作成して管理しております。