有価証券報告書-第129期(2025/02/01-2026/01/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善するもとで、個人消費や設備投資に持ち直しの動きがみられるなど、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、物価上昇、金融資本市場の変動等の影響、海外における政情不安や米国の通商政策の影響などによる景気の下押しリスクが懸念され、先行きは不透明な状況で推移しております。
このような情勢のもと、当社におきましては、事業全般に亘って顧客満足度の高いサービスの提供に努めるとともに、部門別業績管理のさらなる徹底を図りましたところ、売上高は、前期に比較して5.6%増の3,771,317千円となりました。さらに、諸経費全般に亘って鋭意抑制に努めました結果、営業利益は6.7%増の301,544千円、経常利益は6.6%増の311,555千円、当期純利益は29.6%増の200,279千円となりました。
各セグメントの状況は次のとおりであります。
a.シネマ・アミューズメント事業
シネマ・アミューズメント事業部門におきましては、「あべのアポロシネマ」において“『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』第一章 猗窩座再来”“国宝”“名探偵コナン 隻眼の残像(せきがんのフラッシュバック)”“ズートピア2”“劇場版『チェンソーマン レゼ篇』”“ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-”“8番出口”“劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~南海ミッション』”“映画ドラえもん のび太の絵世界物語”“ジュラシック・ワールド/復活の大地”などの作品を上映して観客誘致に努めました。また、「あべのハルカス」「あべのキューズモール」「天王寺ミオ」などの周辺商業施設と連携したタイアップイベントを積極的に開催し、販売促進を図りました。さらに、「スクリーン1」「スクリーンプラスワン」「ホワイエ」の空調機等の更新、「スクリーン5」「スクリーン6」の座席のリニューアル及び「スクリーン1」の天井照明のLED化と壁面のファブリック貼替工事を実施する一方、従業員の接遇力を高めるための教育に注力するなど、より快適にご鑑賞いただけるように努めました。また、娯楽場事業におきましては、「あべのアポロシネマ」と一体となった集客を一層推進いたしました結果、部門全体の収入合計は、1,712,078千円となり、営業原価控除後では224,729千円の営業利益となりました。
同事業の収入等は次のとおりであります。
b.不動産事業
不動産事業部門におきましては、「きんえいアポロビル」において、トイレリニューアル、空調・給排水設備にかかる整備・更新、監視カメラ増設・更新等を実施し、ビルの安全性、快適性の向上を図りました。「あべのルシアス」において、トイレリニューアル、電気室設備、中央監視設備及び空調・給排水設備の更新、防火シャッターの改修等に計画的に取り組み、より安全で快適なビルづくりを推進しました。そのうえで、空室部分への後継テナント誘致や賃貸借契約更新時等の賃料改定に注力するなど賃貸収入の確保に努めました結果、駐車場収入等ビル付帯事業並びにその他の事業を含めた部門全体の収入合計は2,059,238千円となり、営業原価控除後では446,050千円の営業利益となりました。
同事業の収入等は次のとおりであります。
当事業年度末における資産は、前事業年度末に比較して98,860千円増加し、6,021,988千円となりました。これは短期貸付金の増加54,056千円等によるものであります。また、負債は前事業年度末に比較して79,992千円減少し、3,262,453千円となりました。これは1年内返済予定の長期借入金の減少233,750千円等によるものであります。純資産につきましては、当期純利益の計上額が支払配当額を上回ったため、前事業年度末に比較して178,852千円増加し、2,759,534千円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動による収入が投資活動及び財務活動による支出を上回ったため、前事業年度末に比較して47,704千円増加し、当事業年度末は134,784千円となりました。
また、当期中における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動で得られた資金は、税引前当期純利益の計上及び減価償却費等により630,645千円となりました。前事業年度と比較しますと、その他の流動負債の増加等により103,720千円収入額が増加しております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動で使用した資金は、固定資産の取得等により385,924千円となりました。前事業年度と比較しますと、短期貸付金の増加等により74,183千円支出額が増加しております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動で使用した資金は、長期借入金の返済等により197,016千円となりました。前事業年度と比較しますと、6,335千円支出額が減少しております。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社は、受注生産形態をとる事業を行っていないため、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額及び数量で示す記載をしておりません。
このため、販売の実績については、「①財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントの業績に関連付けて記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この作成にあたり、過去の実績や現在の状況等に応じた合理的な判断に基づき仮定及び見積りを行っております。これらのうち主なものは以下のとおりでありますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。
a.固定資産の減損
当社は、固定資産を劇場事業、不動産賃貸事業、その他の事業にグルーピングした上で、その回収可能価額について将来キャッシュ・フロー、正味売却価額等の前提条件に基づき見積っております。従って、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フローなどの前提条件に変更があった場合、固定資産の減損損失が発生する可能性があります。
b.繰延税金資産の回収可能性
当社は、繰延税金資産の回収可能性を判断するに際して、将来の課税所得を合理的に見積り、将来減算一時差異のうち将来課税所得を減算できる可能性が高いものについて繰延税金資産を計上しております。従って、今後、経営環境の変化等により将来の課税所得の見積額が大きく変動した場合等には繰延税金資産の計上額が変動する可能性があります。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営環境の変化)
当社の事業拠点であるあべの・天王寺エリアでは、「あべのハルカス」や「あべのキューズモール」等の大型施設の集積により街の魅力が高まるとともに来訪者が増加し、当社におきましても、これらに合わせて営業強化に取組んでまいりました。
シネマ・アミューズメント事業部門では、あべの・天王寺エリア唯一の映画館である「あべのアポロシネマ」への一層の誘客を目指し、「あべのハルカス」「あべのキューズモール」「天王寺ミオ」などの周辺施設と共同イベントを実施しております。同時に、映画会員制度「アポロシネマメンバーズ」会員の獲得に努め、会員向けのメールマガジンを通じて顧客とのコミュニケーションを深めるとともに、簡単・便利なチケット予約システムの利便性を訴えること等により、誘客に努めてまいりました。
また、不動産事業部門では、安全で快適なビル環境を目指して計画的に設備更新・改良工事を進めております。
当社といたしましては、今後ともお客様の視点に立った質の高いサービスの提供、安全・快適な環境の整備を推進するとともに、シネマ・アミューズメント事業と不動産事業との有機的な連携による販売活動を展開してまいります。また、地域間競争に生き残るためにも、あべの・天王寺エリアの魅力を更に高める周辺施設とのタイアップを引き続き推進し、これらの相乗効果により経営成績の向上を目指してまいります。
(経営成績に重要な影響を与える要因)
当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載しております。
(経営成績等の分析・検討)
経営成績に重要な影響を与える要因を踏まえた当事業年度の経営成績の状況に関する分析は次のとおりであります。
a.売上高及び営業利益
当事業年度は、事業全般に亘って顧客満足度の高いサービスの提供に努めるとともに、部門別業績管理のさらなる徹底を図りました。
シネマ・アミューズメント事業では、数多くの人気作品を上映し、観客誘致に努めました。また、周辺施設と連携し、積極的な販売促進を図りました。その上で、劇場内の空調機更新工事を実施するとともに、一部座席のリニューアルや天井照明のLED化など、より快適な鑑賞環境の整備に努めました。また、娯楽場事業におきましても劇場と一体となった集客に努めました。
不動産事業では、空調、電気、給排水設備の整備、更新やトイレのリニューアル、ビルの安全性、快適性の向上に計画的に取り組みました。また、空室への後継テナント誘致に注力し、賃貸借契約更新時等の賃料改定など、収入の確保に努めました。
これらの結果、売上高は前期に比較して5.6%増の3,771,317千円となり、営業利益は前期に比較して6.7%増の301,544千円となりました。
b.経常利益
経常利益は、前期に比較して6.6%増の311,555千円となりました。
c.当期純利益
当期純利益は、固定資産除却損を特別損失に計上したほか、当期末において一部資産除去債務に対する税効果会計の適用の影響もあり、前期に比較して29.6%増の200,279千円となりました。
(経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標)
当事業年度のROA(総資産経常利益率)は5.2%(前事業年度は5.0%)、営業利益率は8.0%(前事業年度は7.9%)であります。当事業年度において、ROA及び営業利益率が前事業年度に比べていずれも改善したのは、主にシネマ・アミューズメント事業部門の業績が順調に推移したことにより、前期に比べて利益が増加したためであり、今後もさらなる改善に努めてまいります。
③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の資金需要の主なものは、映画フィルム料、商品仕入れ、「あべのルシアス」に係る大阪市との「保留床一括賃貸借契約」に基づく不動産賃借料等の各事業運転資金及び一般管理費のほか、維持更新投資等に関する設備資金であります。
これらの資金需要に対応するため、短期資金については各事業が生み出す営業キャッシュ・フローに加え、当座貸越枠を設定した金融機関からの借入れにより流動性を確保しております。長期資金については金融機関から固定金利で調達することにより金利上昇リスクに対応するとともに年度別返済額の平準化を図っております。
また、金融機関の当座貸越枠を設定し、資金の流動性の確保に万全を期しております。
なお、余剰資金は、親会社である近鉄グループホールディングス株式会社のキャッシュマネジメントシステムに預け入れております。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善するもとで、個人消費や設備投資に持ち直しの動きがみられるなど、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、物価上昇、金融資本市場の変動等の影響、海外における政情不安や米国の通商政策の影響などによる景気の下押しリスクが懸念され、先行きは不透明な状況で推移しております。
このような情勢のもと、当社におきましては、事業全般に亘って顧客満足度の高いサービスの提供に努めるとともに、部門別業績管理のさらなる徹底を図りましたところ、売上高は、前期に比較して5.6%増の3,771,317千円となりました。さらに、諸経費全般に亘って鋭意抑制に努めました結果、営業利益は6.7%増の301,544千円、経常利益は6.6%増の311,555千円、当期純利益は29.6%増の200,279千円となりました。
各セグメントの状況は次のとおりであります。
a.シネマ・アミューズメント事業
シネマ・アミューズメント事業部門におきましては、「あべのアポロシネマ」において“『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』第一章 猗窩座再来”“国宝”“名探偵コナン 隻眼の残像(せきがんのフラッシュバック)”“ズートピア2”“劇場版『チェンソーマン レゼ篇』”“ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-”“8番出口”“劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~南海ミッション』”“映画ドラえもん のび太の絵世界物語”“ジュラシック・ワールド/復活の大地”などの作品を上映して観客誘致に努めました。また、「あべのハルカス」「あべのキューズモール」「天王寺ミオ」などの周辺商業施設と連携したタイアップイベントを積極的に開催し、販売促進を図りました。さらに、「スクリーン1」「スクリーンプラスワン」「ホワイエ」の空調機等の更新、「スクリーン5」「スクリーン6」の座席のリニューアル及び「スクリーン1」の天井照明のLED化と壁面のファブリック貼替工事を実施する一方、従業員の接遇力を高めるための教育に注力するなど、より快適にご鑑賞いただけるように努めました。また、娯楽場事業におきましては、「あべのアポロシネマ」と一体となった集客を一層推進いたしました結果、部門全体の収入合計は、1,712,078千円となり、営業原価控除後では224,729千円の営業利益となりました。
同事業の収入等は次のとおりであります。
| 区分 | 単位 | 当事業年度 (2025年2月1日から2026年1月31日まで) | 前年同期比(%) |
| 劇場入場人員 | 千人 | 1,028 | 13.4 |
| 劇場稼働率 | % | 30.3 | ― |
| 劇場収入 | 千円 | 1,580,499 | 15.8 |
| 娯楽場収入 | 千円 | 131,579 | △20.6 |
| 合計 | 千円 | 1,712,078 | 11.9 |
| (注) 劇場稼働率= | 劇場入場人員 |
| 一日の収容能力(定員×興行回数)×興行日数 |
b.不動産事業
不動産事業部門におきましては、「きんえいアポロビル」において、トイレリニューアル、空調・給排水設備にかかる整備・更新、監視カメラ増設・更新等を実施し、ビルの安全性、快適性の向上を図りました。「あべのルシアス」において、トイレリニューアル、電気室設備、中央監視設備及び空調・給排水設備の更新、防火シャッターの改修等に計画的に取り組み、より安全で快適なビルづくりを推進しました。そのうえで、空室部分への後継テナント誘致や賃貸借契約更新時等の賃料改定に注力するなど賃貸収入の確保に努めました結果、駐車場収入等ビル付帯事業並びにその他の事業を含めた部門全体の収入合計は2,059,238千円となり、営業原価控除後では446,050千円の営業利益となりました。
同事業の収入等は次のとおりであります。
| 区分 | 単位 | 当事業年度 (2025年2月1日から2026年1月31日まで) | 前年同期比(%) | |
| 不動産賃貸収入 | 千円 | 1,400,237 | 0.5 | |
| 駐車場収入 | 千円 | 238,373 | 6.8 | |
| ビル共益費等収入 | 千円 | 390,992 | △1.0 | |
| その他事業収入 | 千円 | 29,634 | △0.4 | |
| 合計 | 千円 | 2,059,238 | 0.9 | |
| 不動産賃貸 稼働率 | アポロビル | % | 91.17 | ― |
| あべのルシアス | % | 97.87 | ― | |
| 合計 | % | 95.75 | ― | |
| (注) 不動産賃貸稼働率= | 賃貸面積 |
| 賃貸可能面積 |
当事業年度末における資産は、前事業年度末に比較して98,860千円増加し、6,021,988千円となりました。これは短期貸付金の増加54,056千円等によるものであります。また、負債は前事業年度末に比較して79,992千円減少し、3,262,453千円となりました。これは1年内返済予定の長期借入金の減少233,750千円等によるものであります。純資産につきましては、当期純利益の計上額が支払配当額を上回ったため、前事業年度末に比較して178,852千円増加し、2,759,534千円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動による収入が投資活動及び財務活動による支出を上回ったため、前事業年度末に比較して47,704千円増加し、当事業年度末は134,784千円となりました。
また、当期中における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動で得られた資金は、税引前当期純利益の計上及び減価償却費等により630,645千円となりました。前事業年度と比較しますと、その他の流動負債の増加等により103,720千円収入額が増加しております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動で使用した資金は、固定資産の取得等により385,924千円となりました。前事業年度と比較しますと、短期貸付金の増加等により74,183千円支出額が増加しております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動で使用した資金は、長期借入金の返済等により197,016千円となりました。前事業年度と比較しますと、6,335千円支出額が減少しております。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社は、受注生産形態をとる事業を行っていないため、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額及び数量で示す記載をしておりません。
このため、販売の実績については、「①財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントの業績に関連付けて記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この作成にあたり、過去の実績や現在の状況等に応じた合理的な判断に基づき仮定及び見積りを行っております。これらのうち主なものは以下のとおりでありますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。
a.固定資産の減損
当社は、固定資産を劇場事業、不動産賃貸事業、その他の事業にグルーピングした上で、その回収可能価額について将来キャッシュ・フロー、正味売却価額等の前提条件に基づき見積っております。従って、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フローなどの前提条件に変更があった場合、固定資産の減損損失が発生する可能性があります。
b.繰延税金資産の回収可能性
当社は、繰延税金資産の回収可能性を判断するに際して、将来の課税所得を合理的に見積り、将来減算一時差異のうち将来課税所得を減算できる可能性が高いものについて繰延税金資産を計上しております。従って、今後、経営環境の変化等により将来の課税所得の見積額が大きく変動した場合等には繰延税金資産の計上額が変動する可能性があります。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営環境の変化)
当社の事業拠点であるあべの・天王寺エリアでは、「あべのハルカス」や「あべのキューズモール」等の大型施設の集積により街の魅力が高まるとともに来訪者が増加し、当社におきましても、これらに合わせて営業強化に取組んでまいりました。
シネマ・アミューズメント事業部門では、あべの・天王寺エリア唯一の映画館である「あべのアポロシネマ」への一層の誘客を目指し、「あべのハルカス」「あべのキューズモール」「天王寺ミオ」などの周辺施設と共同イベントを実施しております。同時に、映画会員制度「アポロシネマメンバーズ」会員の獲得に努め、会員向けのメールマガジンを通じて顧客とのコミュニケーションを深めるとともに、簡単・便利なチケット予約システムの利便性を訴えること等により、誘客に努めてまいりました。
また、不動産事業部門では、安全で快適なビル環境を目指して計画的に設備更新・改良工事を進めております。
当社といたしましては、今後ともお客様の視点に立った質の高いサービスの提供、安全・快適な環境の整備を推進するとともに、シネマ・アミューズメント事業と不動産事業との有機的な連携による販売活動を展開してまいります。また、地域間競争に生き残るためにも、あべの・天王寺エリアの魅力を更に高める周辺施設とのタイアップを引き続き推進し、これらの相乗効果により経営成績の向上を目指してまいります。
(経営成績に重要な影響を与える要因)
当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載しております。
(経営成績等の分析・検討)
経営成績に重要な影響を与える要因を踏まえた当事業年度の経営成績の状況に関する分析は次のとおりであります。
a.売上高及び営業利益
当事業年度は、事業全般に亘って顧客満足度の高いサービスの提供に努めるとともに、部門別業績管理のさらなる徹底を図りました。
シネマ・アミューズメント事業では、数多くの人気作品を上映し、観客誘致に努めました。また、周辺施設と連携し、積極的な販売促進を図りました。その上で、劇場内の空調機更新工事を実施するとともに、一部座席のリニューアルや天井照明のLED化など、より快適な鑑賞環境の整備に努めました。また、娯楽場事業におきましても劇場と一体となった集客に努めました。
不動産事業では、空調、電気、給排水設備の整備、更新やトイレのリニューアル、ビルの安全性、快適性の向上に計画的に取り組みました。また、空室への後継テナント誘致に注力し、賃貸借契約更新時等の賃料改定など、収入の確保に努めました。
これらの結果、売上高は前期に比較して5.6%増の3,771,317千円となり、営業利益は前期に比較して6.7%増の301,544千円となりました。
b.経常利益
経常利益は、前期に比較して6.6%増の311,555千円となりました。
c.当期純利益
当期純利益は、固定資産除却損を特別損失に計上したほか、当期末において一部資産除去債務に対する税効果会計の適用の影響もあり、前期に比較して29.6%増の200,279千円となりました。
(経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標)
当事業年度のROA(総資産経常利益率)は5.2%(前事業年度は5.0%)、営業利益率は8.0%(前事業年度は7.9%)であります。当事業年度において、ROA及び営業利益率が前事業年度に比べていずれも改善したのは、主にシネマ・アミューズメント事業部門の業績が順調に推移したことにより、前期に比べて利益が増加したためであり、今後もさらなる改善に努めてまいります。
③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の資金需要の主なものは、映画フィルム料、商品仕入れ、「あべのルシアス」に係る大阪市との「保留床一括賃貸借契約」に基づく不動産賃借料等の各事業運転資金及び一般管理費のほか、維持更新投資等に関する設備資金であります。
これらの資金需要に対応するため、短期資金については各事業が生み出す営業キャッシュ・フローに加え、当座貸越枠を設定した金融機関からの借入れにより流動性を確保しております。長期資金については金融機関から固定金利で調達することにより金利上昇リスクに対応するとともに年度別返済額の平準化を図っております。
また、金融機関の当座貸越枠を設定し、資金の流動性の確保に万全を期しております。
なお、余剰資金は、親会社である近鉄グループホールディングス株式会社のキャッシュマネジメントシステムに預け入れております。