有価証券報告書-第169期(平成29年1月1日-平成29年12月31日)

【提出】
2018/03/29 14:32
【資料】
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【項目】
71項目

有報資料

文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、国際会計基準審議会により公表されたIFRSに基づき作成されております。
また、当社経営陣は、連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値および偶発債務等オフバランス取引の開示、報告期間における財政状態および経営成績について影響を与える見積りを行わなければなりません。経営陣は、例えば、投資、企業結合、退職金、法人税等、偶発事象や訴訟等に関する見通しや判断に対して、継続して評価を行っております。経営陣は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積りおよび判断を行い、その結果は、資産・負債の簿価、収益・費用の報告数字についての根拠となります。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。
当社は、特に以下の重要な会計方針について、当社グループの財政状態および経営成績に特に影響を与える、あるいは、当社の連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りにより、大きな影響を受けると考えております。
① 収益の認識
当社グループの収益の内訳は、主に各種メディアへの広告出稿によって得られる手数料、およびクリエーティブ・サービスを含む広告制作や各種コンテンツサービス等サービスの提供に対する広告主等からの報酬であります。
広告制作やその他の広告サービスによる収益は、当社グループがこれらサービスに対する報酬として広告主およびその他のクライアントから受領する対価から原価を控除した純額、あるいは定額または一定の報酬対価により計上しております。
手数料による収益については、メディアに広告出稿がなされた時点で収益に計上し、その他の収益については、サービスの提供が完了し、対価の測定が合理的に可能となり、経済的便益が流入する可能性が高くなった時点で計上しております。
なお、広告業以外の事業に係る取引は収益および原価を総額表示しております。
連結損益計算書に開示している売上高は当社グループが顧客に対して行った請求額および顧客に対する請求可能額の総額(割引および消費税等の関連する税金を除く)であり、IFRSに準拠した開示ではありません。
② 有形固定資産、のれん、無形資産および投資不動産の減損
当社グループは決算日において、棚卸資産および繰延税金資産を除く非金融資産が減損している可能性を示す兆候があるか否かを判定し、減損の兆候が存在する場合には当該資産の回収可能価額に基づき減損テストを実施しております。のれんは償却を行わず、減損の兆候の有無にかかわらず年に一度、または減損の兆候がある場合はその都度、減損テストを実施しております。資産の回収可能価額は資産または資金生成単位の処分コスト控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方の金額としており、資産または資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を超過する場合には、当該資産は回収可能価額まで減額し、減損損失を認識しております。使用価値の算定に際しては、資産の耐用年数や将来キャッシュ・フロー、成長率、割引率等について一定の仮定を用いております。
これらの仮定は過去の実績や当社経営陣により承認された事業計画等に基づく最善の見積りと判断により決定しておりますが、事業戦略の変更や市場環境の変化等により影響を受ける可能性があり、仮定の変更が必要となった場合、認識される減損損失の金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
③ 金融商品の評価
当社グループは有価証券やデリバティブ等の金融資産を保有しており、当該金融資産の評価に当たり一定の仮定を用いております。公正価値は、市場価格の他、マーケット・アプローチ等の算出手順に基づき決定しております。具体的には、株式およびその他の金融資産のうち活発な市場が存在する銘柄の公正価値は市場価格に基づいて算定し、活発な市場が存在しない銘柄の公正価値は観察可能な市場データを用いて算定した金額若しくは観察不能なインプットを用いて主としてマーケット・アプローチで算定した金額で評価しております。
企業結合の結果生じる条件付対価および株式買取債務の公正価値等は、観察不能なインプットを用いて割引キャッシュ・フロー法で算定した価額で評価しております。
当社経営陣は金融商品の公正価値等の評価は合理的であると判断しておりますが、予測不能な前提条件の変化等により見積りの変更が必要となった場合、認識される公正価値等の金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
④ 確定給付制度債務の評価
確定給付制度債務および退職給付費用は、年金数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準、退職率、死亡率等が含まれます。
当社経営陣はこれらの前提条件は合理的であると判断しておりますが、実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、認識される費用および計上される債務に重要な影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 引当金
当社グループは、過去の事象の結果として現在の法的または推定的債務を有しており、債務の決済を要求される可能性が高く、かつ当該債務の金額について信頼性のある見積りが可能である場合に引当金を認識しております。貨幣の時間価値の影響が重要である場合、引当金は当該負債に特有のリスクを反映させた割引率を用いた現在価値により測定しております。
これらの引当金は、決算日における不確実性を考慮した最善の見積りにより算定しておりますが、予測不能な事象の発生や状況の変化等により影響を受ける可能性があり、実際の結果が見積りと異なる場合、計上される債務の金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産は、税務上の繰越欠損金、繰越税額控除および将来減算一時差異のうち、将来の課税所得に対して利用できる可能性が高いものに限り認識しております。繰延税金資産は毎決算日に見直し、税務便益の実現が見込めないと判断される部分について減額しております。
当社グループは、将来の課税所得および慎重かつ実現性の高い継続的なタックス・プランニングの検討に基づき繰延税金資産を計上しており、回収可能性の評価に当たり行っている見積りは合理的であると判断しておりますが、見積りは予測不能な事象の発生や状況の変化等により影響を受ける可能性があり、実際の結果が見積りと異なる場合、認識される費用および計上される資産に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
① 収益および売上総利益
当連結会計年度における当社グループの収益は9,288億41百万円(前連結会計年度比10.8%増)、売上総利益は8,776億22百万円(前連結会計年度比11.2%増)となりました。
売上総利益のうち、国内事業は、ほぼ前連結会計年度並みの3,619億2百万円(前連結会計年度比0.4%減)となりました。
海外事業の売上総利益は5,160億52百万円(前連結会計年度比21.1%増)となりました。また、海外事業の売上総利益のオーガニック成長率は、0.4%となりました。地域別では、EMEAが3.1%、Americasが△1.5%、APACが△0.6%となりました。
② 販売費及び一般管理費、その他の収益、その他の費用および営業利益
当連結会計年度における当社グループの販売費及び一般管理費は、7,519億57百万円(前連結会計年度比14.0%増)となりました。
また、その他の収益は233億47百万円(前連結会計年度比40.7%増)、その他の費用は116億20百万円(前連結会計年度比44.1%増)となりました。
これらの結果、当連結会計年度における営業利益は1,373億92百万円(前連結会計年度比0.2%減)となりました。
③ 持分法投資利益、金融損益および当期利益
当連結会計年度の持分法投資利益は42億22百万円(前連結会計年度比25.6%増)、金融収益から金融費用を減じた金融利益は80億48百万円となり、この結果、税引前利益は1,496億62百万円(前連結会計年度比12.6%増)となりました。
税引前利益から法人所得税費用を控除した当期利益のうち、親会社の所有者に帰属する当期利益は1,054億78百万円(前連結会計年度比26.3%増)となりました。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
「4 事業等のリスク」をご参照下さい。
(4) 経営戦略の現状と見通し
「3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照下さい。
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 資産、負債および資本
当連結会計年度末は、前連結会計年度末と比べ、主に営業債権及びその他の債権が増加したことから、資産合計で4,076億26百万円の増加となりました。一方、主に営業債務及びその他の債務や借入金が増加したことから、負債合計で2,394億53百万円の増加となりました。また、当期利益の計上等により、資本合計は1,681億73百万円の増加となりました。
② キャッシュ・フロー
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、3,057億60百万円(前連結会計年度末2,424億10百万円)となりました。営業活動による収入および財務活動による収入が投資活動による支出を上回ったため、前連結会計年度末に比べ633億49百万円の増加となりました。
営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果により得た資金は、1,415億57百万円(前連結会計年度1,435億85百万円の収入)となりました。主に税引前利益の計上によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果支出した資金は、855億31百万円(前連結会計年度1,561億61百万円の支出)となりました。主に子会社の取得による支出によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果により得た資金は、12億26百万円(前連結会計年度25億39百万円の収入)となりました。主に長期借入による収入が短期借入金の減少を上回ったことによるものです。
③ 資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、広告作業実施のための媒体料金および制作費の支払等ならびに人件費をはじめとする販売費及び一般管理費であります。
また、近年においては既存の広告取引とは異なる事業機会を発掘するため、デジタル領域およびグローバル事業への投資に係る資金需要が生じております。
④ 財務政策
当社グループは、運転資金につきましては、内部資金、社債、コマーシャル・ペーパーまたは短期借入金により調達することとしております。流動資産から流動負債を控除した運転資本については、当社グループでは流動資産が上回っています。前連結会計年度および当連結会計年度における当社グループの運転資本は、それぞれ188億円および943億円の超過となっております。
当社は、資金の短期流動性を確保するため、シンジケーション方式による極度額500億円の銀行融資枠を設定しています。また、電通イージス・ネットワーク社においては、緊急時対応として、500百万ポンド(約760億円)の銀行融資枠を設定しています。さらに、グループ内の資金効率の向上を図るべく、日本においては、資金余剰状態にある国内子会社から当社が資金を借り入れ、資金需要が発生している国内子会社に貸出を行うキャッシュ・マネジメント・システム(以下CMS)を導入しております。電通イージス・ネットワークでは、海外の資金をロンドンに集約させるグローバルCMSを導入しています。
当社は、格付機関である㈱格付投資情報センター(R&I)から長期格付AA-、短期格付a-1+を取得しております。
(6) 経営者の問題意識と今後の方針について
「3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照下さい。

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