有価証券報告書-第169期(平成29年1月1日-平成29年12月31日)

【提出】
2018/03/29 14:32
【資料】
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【項目】
71項目

有報資料

当社グループの国内事業においては労働環境改革を最優先課題とし、「仕事のやり方・働き方」の抜本的な見直しに全力を挙げて取り組んでおります。2017年度および2018年度の2ヶ年を改革期と位置付け、持続的成長を実現できる企業基盤の再構築を進めております。
同時に、当社グループにおいては国内外ともにデータやテクノロジーの活用等、デジタル化への対応の重要性がさらに高まっております。このような環境変化の中で、当社グループが顧客や社会から真に必要とされる価値を創り出すためのビジネス・トランスフォーメーション、すなわち事業のあり方を変革していくことも喫緊の課題であると認識しております。
国内を中心とした「労働環境改革」、当社グループにおける「ビジネス・トランスフォーメーション」について、具体的な課題と取組みは以下のとおりです。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。
(1) 労働環境改革
当社は、労働基準法違反に対する判決を厳粛に受け止め、企業としての社会的責任を果たせなかったことを深く反省し、法令遵守の徹底、過重労働の撲滅、労働環境の改善に向けた抜本的な改革に取り組んでおります。
労働時間の短縮と業務品質の向上を両立させ、企業基盤における機能全体の構造改革を行うとともに、当社のビジネス・トランスフォーメーションと表裏一体となるべく、労働環境改革を推進してまいります。
特に、2017年における改革の柱として、「労務管理の徹底と見守りの強化」「業務棚卸しによるワークダイエット」「ワークスタイルのスマート化」を掲げ、多岐にわたる改善・改革施策に取り組みました。また、外部有識者から構成される労働環境改革に関する独立監督委員会を設置し、労働環境改革施策に関する助言、監督、および施策遂行を通じた改善実態の検証を実施しております。これらの活動によって、社員1人当たり総労働時間は2,031時間となり、基本計画で示した2017年目標の2,100時間を下回り、また2017年の1人当たりの有給休暇取得率も前年の56.0%から64.0%に改善する等の成果がありました。今後も当社はこの改革を着実に実行し、当社グループ全体で社員、取引先、株主・投資家そして社会全体から再び信頼を寄せられる企業グループとなることを目指してまいります。
(2) 当社グループにおけるビジネス・トランスフォーメーション
① 国内事業
当社グループの国内事業は、前年度に過去最高益を達成した反動や労働環境改革の影響等から、2017年度における国内事業の売上総利益および調整後営業利益ともに対前年比では減収・減益とはなったものの、過去2番目の売上総利益を達成いたしました。
当社は国内事業の持続的な成長に向け、競争力の強化に引き続き努めてまいります。特に、デジタルテクノロジーを中心とした技術革新に伴い、顧客企業、広告業界、生活者行動の全てが変化しております。顧客企業においては広告の投資対効果を重視する傾向にあり、当社グループもテクノロジーやデータに基づく統合的なプランニング手法を継続的に洗練していくことが必要であると考えております。具体的な取組みの一例としては、デジタル領域において、昨年度ローンチした統合プランニングフレームワーク「People Driven Marketing™」の機能をさらに進化させるため、当社内の体制再編による標準装備化を進めるとともに、より高い専門性を持つパートナーとの協働、提携を積極的に行っております。これらの機能の拡充、および積極的な外部連携や投資等を通じて、マーケティング・コミュニケーションの領域における競争力の一層の強化を目指してまいります。さらに、顧客企業の事業課題の高度化・複雑化も進む中で、顧客に内在する事業課題にまで踏み込んだソリューション提供が重要となっているため、顧客の経営や事業開発といったビジネスデザイン領域におけるサービスラインの拡張を進めております。当社は数千社にのぼる顧客に加え、メディア、プラットフォーマー等との多様な接点を有しております。これらとの連携を深め、当社と各々のケーパビリティをつなぎ合わせ、従来の事業領域に留まらない取組みに挑戦してまいります。当社グループは「顧客企業のビジネス・トランスフォーメーションを実現する最良のパートナー」へと進化すべく、各種施策を推進し、当社グループ自身のビジネス・トランスフォーメーションを実行していく所存です。
② 海外事業
当社グループは、2013年3月のAegis Group plc(現在の電通イージス・ネットワーク社)買収により本格的なグローバル・ネットワークへと変貌を遂げ、その後も海外事業を積極的に推進しております。2017年度は、多くの顧客が従来のマーケティング活動を全面的に見直し、デジタル時代に対応したデータを駆使するマーケティングへと移行したことにより、新たなチャレンジに直面した1年でした。
これらの変化を先取りし、今後の成長の基盤として必要なリソースの獲得および競争力の強化に資する多数のM&Aを実施し、デジタル領域におけるケーパビリティとサービス品質の向上に努めております。その結果、2017年における新規ビジネスの純増額は、メディアにおいて過去最高額の52億ドルとなりました。今後もこのモメンタムを維持するとともに、データ領域への投資を継続していきます。特に、データマーケティング領域において、2016年度に買収したMerkle Group Inc.(マークル社)を中核として、マークル社が開発したデータプラットフォーム「M1」を当社グループ全体で活用できるようにグローバルに展開し、シナジーの創出とともに、より高い成長の実現に取り組んでおります。さらに、長期的な事業成長のために、オペレーションの標準化、迅速な意思決定と事業効率の向上に資する共通の企業インフラ構築やシェアードサービス確立を企図した投資を行っております。今後も、全世界において競争力を有するグローバル・ネットワークの整備、拡充に努め、海外においてもビジネス・トランスフォーメーションを進めてまいります。
最後に、グローバルでのCSR活動にも引き続き取り組んでいます。
当社グループは、2015年に策定した「電通グループ中期CSR計画2020」に基づき、環境保全をはじめとした4つの重点領域で、2020年をターゲットにした活動を推進しています。また世界の大手広告5グループと連携して「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals: SDGs)に取り組むキャンペーンである「Common Ground」でも、マラリアや結核の撲滅を目標に、NGOを支援する活動に取り組んでいます。また当期は現行の中期CSR計画のアップデートにも着手しました。重要なCSR課題の選定などについて、広く社員の意見を求め、当社グループが事業活動を通じてこれまで以上に社会的責任を果たすために、経営陣はもとより、社員が自らの仕事と社会の関係性を問い直す契機とする考えです。
2016年6月には、国連事務総長の呼びかけに応じて、世界の大手広告5グループと連携して「持続可能な開発目標」(SDGs)に取り組むことを宣言しました。「Common Ground」と呼んでいるこのキャンペーンは、ビジネスにおける競合関係を超えて、グローバルな社会課題にアプローチする画期的なイニシアチブとなっています。
個別活動の詳細については、「電通統合レポート」(http://www.dentsu.co.jp/csr)をご覧ください。

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