有価証券報告書-第55期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
(1)経営の基本方針
当社は、経営の基本方針である「経営理念」、「経営ビジョン」および「行動指針」を以下のとおり定めています。
「経営理念」は、長期的な視点でめざす“ありたい姿”、「経営ビジョン」は、この“ありたい姿”を実現するためにめざすべきもの、「行動指針」は、経営理念・経営ビジョンを実現するために社員一人ひとりが持つべき価値観・心構え、取るべき行動です。
◎ 経営理念
◎ 経営ビジョン
◎ 行動指針
(2)中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題
① 経営環境
外部環境は、グローバリゼーションの巻き戻しや世界の分断が進んでいます。加えて、これまで地政学面および経済面で世界の先頭に立ってきた米国の変質や中東情勢の不安定化、さらには、AIの急速な進展と関連市場の新たな拡大などにより、従来以上に不確実性が増しています。
このような外部環境の変化の中で、当社グループに求められる役割は、従来型のリース・ファイナンスに加えて、サービス・アセットマネジメント・各種事業などを通じた社会的課題の解決へと変化しています。また、想像以上のスピードで産業レベルでのビジネスモデルチェンジが生じるとみられ、各企業が環境変化に適応していくうえでは、アセットに関する多様な機能を有し、金融機能にとどまらない柔軟なサービスを提供する当社グループの存在意義がさらに高まるものと考えています。
② 当社グループの進むべき方向性と中期経営計画
当社グループは、2022年5月に公表した「10年後のありたい姿」(今般、時間軸の明確化を含めて「31年度のありたい姿」として再整理)の実現に向けて、成長戦略を推進しています。2026年度から開始する中期経営計画(2028中計)は、その実現に向けた重要なマイルストーンであり、収益性を高め、企業価値向上を加速するフェーズと位置づけました。
ROEを最重要指標に据え、まずは2025中計で掲げたROE10%を達成し、2031年度にはこれをさらに上回る水準のROEの実現をめざすことで、中長期的に企業価値を向上させます。
その実現に向けて、2028中計においては、「事業」、「財務」、「デジタル」、「人財・カルチャー」の4要素を主な推進力として、収益性・成長性の高いポートフォリオ構築、キャピタルアロケーションの最適化、デジタル活用による経営の高度化・高速化、企業文化変革、などを一層加速させます。
③ 主要4要素の戦略
a. 事業戦略
・「ビジネスモデルの進化・積層化2.0」の考え方に基づき(以下、2つの視点から価値創出の手法・領域拡充)、資産規模拡大による成長から収益性を重視した成長モデルへ転換。
・ファイナンス中心のビジネスモデル類型の割合を減少させ、サービス、アセットマネジメント、各種事業など収益性の高いビジネスモデル類型を拡充する方向性。
・従来以上にメリハリの利いた事業ポートフォリオの入替を加速。資産規模の拡大を抑制しつつ成長投資強化を通じて収益性向上を実現。
各事業の成長ストーリー
海外カスタマーの回復と航空・不動産を中心とした専門事業の伸長が、全社の利益成長と収益性向上を牽引。
b. 財務戦略
「成長性」「資本収益性」「財務健全性」の3つの視点のバランスを確保。キャピタルアロケーション(資金配分)を最適化することで、企業価値を最大化。

c. デジタル戦略
経営の高度化・高速化実現に向けて、基盤確立・強化に留まらずビジネス・オペレーション両面での価値創出を推進。

d. 人財・カルチャー戦略
挑戦・変革をテーマとした企業文化変革等の各種戦略を推進。

(3)優先して対処すべき事業上の課題
当社グループは「31年度のありたい姿」の実現に向けて、「事業」においては価値創出の手法・領域拡充に着目した「ビジネスモデルの進化・積層化2.0」の推進、ならびに事業ポートフォリオの入替加速による収益性を重視した成長モデルへの転換を図っています。
「事業」と両輪を成す「財務」ではキャピタルアロケーションを最適化することで企業価値の最大化をめざします。加えて、「デジタル」を通じて価値創出の高度化・高速化を図っています。
これらすべての源泉・起点が「人財・カルチャー」です。2025中計を通じて醸成された挑戦と変革の機運を、企業文化として定着させることが必要だと考えています。そのため、「人財・カルチャー戦略」を着実に推進し、従来の延長線ではない新たな視点で各種施策を実行しています。
(4)目標とする経営指標
2028中計の対象期間である2026年度から2028年度(2027年3月期から2029年3月期)において、以下の財務目標および非財務目標の達成をめざします。
なお、非財務目標に関しては、マテリアリティの解決に繋がる定量目標を設定しています。
(財務目標)
(注)ROEおよびROAの算定においては、親会社株主に帰属する当期純利益を使用しています。
※1 Return On Equity(自己資本利益率)
※2 Return On Asset(総資産利益率)
(非財務目標(マテリアリティと連動))
※1 2025年度実績もしくは見込(2019年度比温室効果ガス排出量(Scope1,2)およびリース満了物件の有効利用率は2024年度実績)。
※2 2050年度のネットゼロ達成に向けたマイルストーンとして、2024年度実績を起点に線形で2028年度目標を設定。
※3 航空事業における、現行航空機に比して燃費効率が良く、CO2排出量の少ない機体の比率。継続的に資産回転する事業につき数値の上下動をともないつつ中長期的向上を図る。
※4 不動産事業における、専門機関の認証を受けた環境認証物件(環境負荷の低い物件)または100%再エネ導入物件の比率。継続的に資産回転する事業につき数値の上下動をともないつつ中長期的向上を図る。
※5 リース事業協会定義:満了したリース契約(MHC単体)のうち、再リースへの移行・物件売却・再資源化率が高い処分業者を通じた廃棄、のいずれかを実施した契約の割合(当初取得価額ベース)。
※6 従業員エンゲージメントサーベイ結果が一定の高水準を満たしている状態の組織の割合(「自発性」・「多様性」というスコアに関して、回答者の半数以上がいずれのスコアも高水準の組織の割合)。
※7 経営戦略の実現に必要なポジションに対して、適切な人財が配置されている比率。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
(1)経営の基本方針
当社は、経営の基本方針である「経営理念」、「経営ビジョン」および「行動指針」を以下のとおり定めています。
「経営理念」は、長期的な視点でめざす“ありたい姿”、「経営ビジョン」は、この“ありたい姿”を実現するためにめざすべきもの、「行動指針」は、経営理念・経営ビジョンを実現するために社員一人ひとりが持つべき価値観・心構え、取るべき行動です。
◎ 経営理念
| わたしたちは、アセットの潜在力を最大限に引き出し社会価値を創出することで、持続可能で豊かな未来に貢献します。 |
◎ 経営ビジョン
| ・ 地球環境に配慮し、独自性と進取性のある事業を展開することで、社会的課題を解決します。 ・ 世界各地の多様なステークホルダーとの価値共創を通じて、持続可能な成長をめざします。 ・ デジタル技術とデータの活用によりビジネスモデルを進化させ、企業価値の向上を図ります。 ・ 社員一人ひとりが働きがいと誇りを持ち、自由闊達で魅力ある企業文化を醸成します。 ・ 法令等を遵守し、健全な企業経営を実践することで、社会で信頼される企業をめざします。 |
◎ 行動指針
| ・ チャレンジ : 未来志向で、責任を持って挑戦する。 ・ デジタル : デジタルリテラシーを高め、変革を創り出す。 ・ コミュニケーション : 対話を通じて相互理解を深め、社内外のステークホルダーと信頼関係を築く。 ・ ダイバーシティ : 多様性を受容し、相互に尊重する。 ・ サステナビリティ : 人・社会・地球と共生し、持続可能な世界を実現する。 ・ インテグリティ : 高い倫理観を持ち、絶えず基本に立ち返る。 |
(2)中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題
① 経営環境
外部環境は、グローバリゼーションの巻き戻しや世界の分断が進んでいます。加えて、これまで地政学面および経済面で世界の先頭に立ってきた米国の変質や中東情勢の不安定化、さらには、AIの急速な進展と関連市場の新たな拡大などにより、従来以上に不確実性が増しています。
このような外部環境の変化の中で、当社グループに求められる役割は、従来型のリース・ファイナンスに加えて、サービス・アセットマネジメント・各種事業などを通じた社会的課題の解決へと変化しています。また、想像以上のスピードで産業レベルでのビジネスモデルチェンジが生じるとみられ、各企業が環境変化に適応していくうえでは、アセットに関する多様な機能を有し、金融機能にとどまらない柔軟なサービスを提供する当社グループの存在意義がさらに高まるものと考えています。
② 当社グループの進むべき方向性と中期経営計画
当社グループは、2022年5月に公表した「10年後のありたい姿」(今般、時間軸の明確化を含めて「31年度のありたい姿」として再整理)の実現に向けて、成長戦略を推進しています。2026年度から開始する中期経営計画(2028中計)は、その実現に向けた重要なマイルストーンであり、収益性を高め、企業価値向上を加速するフェーズと位置づけました。
ROEを最重要指標に据え、まずは2025中計で掲げたROE10%を達成し、2031年度にはこれをさらに上回る水準のROEの実現をめざすことで、中長期的に企業価値を向上させます。
その実現に向けて、2028中計においては、「事業」、「財務」、「デジタル」、「人財・カルチャー」の4要素を主な推進力として、収益性・成長性の高いポートフォリオ構築、キャピタルアロケーションの最適化、デジタル活用による経営の高度化・高速化、企業文化変革、などを一層加速させます。
③ 主要4要素の戦略
a. 事業戦略
・「ビジネスモデルの進化・積層化2.0」の考え方に基づき(以下、2つの視点から価値創出の手法・領域拡充)、資産規模拡大による成長から収益性を重視した成長モデルへ転換。
・ファイナンス中心のビジネスモデル類型の割合を減少させ、サービス、アセットマネジメント、各種事業など収益性の高いビジネスモデル類型を拡充する方向性。
・従来以上にメリハリの利いた事業ポートフォリオの入替を加速。資産規模の拡大を抑制しつつ成長投資強化を通じて収益性向上を実現。
各事業の成長ストーリー海外カスタマーの回復と航空・不動産を中心とした専門事業の伸長が、全社の利益成長と収益性向上を牽引。
| セグメント | 事業戦略の方向性 | |
| カスタマーソリューション | グループ全体を底支えする最重要安定基盤として、収益性と収益額を着実に向上。 高付加価値サービス展開加速、低収益資産のディストリビューション強化。 | |
| 海外カスタマー | 米州事業を再構築したうえでグループ全体の安定収益基盤としての地位を回復・強化。 米州は、商用トラック事業の規模縮小などにより収益力を回復。 | |
| 専門事業 | 航空・不動産を筆頭にグループ全体の収益性と収益額の向上を牽引。 | |
| 航空 | 航空機リースの資産回転加速化、収益性の高い航空機エンジンリースの規模拡大。 | |
| 不動産 | ファイナンス、投資、アセットマネジメントの3つの事業をバランスよく展開。インカムゲインの割合を高めつつ高い収益性を維持。 | |
| 環境エネルギー | 当社グループのネットワーク活用によるEuropean Energy A/Sの成長支援強化、中長期的な成長を企図した国内外での事業投資等。 | |
| ロジスティクス | 満了契約の延長や需要地への廻送等による高稼働率維持、市況サイクルを見極めた機動的・弾力的新規投資による優良資産の獲得。 | |
b. 財務戦略
「成長性」「資本収益性」「財務健全性」の3つの視点のバランスを確保。キャピタルアロケーション(資金配分)を最適化することで、企業価値を最大化。

c. デジタル戦略
経営の高度化・高速化実現に向けて、基盤確立・強化に留まらずビジネス・オペレーション両面での価値創出を推進。

d. 人財・カルチャー戦略
挑戦・変革をテーマとした企業文化変革等の各種戦略を推進。

(3)優先して対処すべき事業上の課題
当社グループは「31年度のありたい姿」の実現に向けて、「事業」においては価値創出の手法・領域拡充に着目した「ビジネスモデルの進化・積層化2.0」の推進、ならびに事業ポートフォリオの入替加速による収益性を重視した成長モデルへの転換を図っています。
「事業」と両輪を成す「財務」ではキャピタルアロケーションを最適化することで企業価値の最大化をめざします。加えて、「デジタル」を通じて価値創出の高度化・高速化を図っています。
これらすべての源泉・起点が「人財・カルチャー」です。2025中計を通じて醸成された挑戦と変革の機運を、企業文化として定着させることが必要だと考えています。そのため、「人財・カルチャー戦略」を着実に推進し、従来の延長線ではない新たな視点で各種施策を実行しています。
(4)目標とする経営指標
2028中計の対象期間である2026年度から2028年度(2027年3月期から2029年3月期)において、以下の財務目標および非財務目標の達成をめざします。
なお、非財務目標に関しては、マテリアリティの解決に繋がる定量目標を設定しています。
(財務目標)
| 項目 | 目標 | |
| 財務目標 (2029年3月期) | ROE※1 | 10.0%(2026年3月期実績比 +1.4pt) |
| ROA※2 | 1.7%(2026年3月期実績比 +0.4pt程度) | |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 2,100億円 (2026年3月期実績比 年平均成長率+8.9%) | |
| 財務健全性 (2028中計期間) | 外部格付 | A格の維持 |
| 配当方針 (2028中計期間) | 配当性向 | 45%以上 |
(注)ROEおよびROAの算定においては、親会社株主に帰属する当期純利益を使用しています。
※1 Return On Equity(自己資本利益率)
※2 Return On Asset(総資産利益率)
(非財務目標(マテリアリティと連動))
| マテリアリティ | KPI | 2025年度※1 | 2028年度 目標 |
| 脱炭素社会推進 | 2019年度比温室効果ガス排出量(Scope1,2)※2 | △61% | △67% |
| 新型航空機比率※3 | 78% | 82% | |
| グリーンビルディング比率※4 | 62% | 61% | |
| サーキュラーエコノミー実現 | リース満了物件の有効利用率※5 | 96.1% | 97.5% |
| 社員の健康で豊かな 生活の実現 | MHCエンゲージメント※6 | 73% | 75%以上 |
| 人財ポートフォリオ充足率※7 | - | 80%以上 | |
| 最新技術活用 | デジタル関連ビジネス新規価値創出 | - | 30億円 |
| 生産性向上 | - | +30%程度 |
※1 2025年度実績もしくは見込(2019年度比温室効果ガス排出量(Scope1,2)およびリース満了物件の有効利用率は2024年度実績)。
※2 2050年度のネットゼロ達成に向けたマイルストーンとして、2024年度実績を起点に線形で2028年度目標を設定。
※3 航空事業における、現行航空機に比して燃費効率が良く、CO2排出量の少ない機体の比率。継続的に資産回転する事業につき数値の上下動をともないつつ中長期的向上を図る。
※4 不動産事業における、専門機関の認証を受けた環境認証物件(環境負荷の低い物件)または100%再エネ導入物件の比率。継続的に資産回転する事業につき数値の上下動をともないつつ中長期的向上を図る。
※5 リース事業協会定義:満了したリース契約(MHC単体)のうち、再リースへの移行・物件売却・再資源化率が高い処分業者を通じた廃棄、のいずれかを実施した契約の割合(当初取得価額ベース)。
※6 従業員エンゲージメントサーベイ結果が一定の高水準を満たしている状態の組織の割合(「自発性」・「多様性」というスコアに関して、回答者の半数以上がいずれのスコアも高水準の組織の割合)。
※7 経営戦略の実現に必要なポジションに対して、適切な人財が配置されている比率。