訂正有価証券報告書-第33期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/08/19 13:05
【資料】
PDFをみる
【項目】
130項目
当連結会計年度の経済及び情報サービス産業における経営環境は以下のとおりです。
国内及び海外の経済は、当連結会計年度を通じた新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の影響により、依然として厳しい状況にある中、下期以降は持ち直しの動きが続いています。また、景気の先行きについては、新型コロナウイルス感染症拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを引き上げていくなかで、持ち直していくことが期待されますが、新型コロナウイルス感染症の再拡大に伴うリスクに十分留意する必要があります。また、金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があります。
国内の情報サービス産業においては、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の影響により、一部のお客様企業におけるIT投資抑制がみられ、今年度のIT市場はマイナス成長となりました。また、既存領域及び保守・運用コストの削減ニーズや価格競争の厳しさは依然として続いていくものとみられます。一方で、新型コロナウイルス感染症拡大により人々の生活様式は大きく変容し、新たな社会の実現に向けたデジタルトランスフォーメーションの取り組みが加速し、次年度以降のIT市場は回復していくことが期待されます。
海外の情報サービス産業においては、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う影響で、IT投資の中断や先送り等、当面厳しい状況が続くものとみられます。また、国内同様、既存領域及び保守・運用コストの削減ニーズや価格競争の厳しさは依然として続いていくものとみられます。一方で、各業種でデジタルトランスフォーメーションの取り組みがよりいっそう加速し、デジタル関連のIT投資需要は高まっていくことが期待されます。
また、技術の更なる進展によりデジタルトランスフォーメーションの流れが加速しており、ITの戦略的活用による事業拡大や新規事業創出等、お客様のニーズは多様化・高度化しています。今後も、このようなお客様の更なるビジネス成長に加え、SDGs(持続可能な開発目標)に代表される環境・社会課題の解決に向けても、ITの果たす役割は世界的に拡大するとともに、より重要になっていくものと考えられます。
[中期経営計画]
当社グループは2019年度~2021年度の中期経営計画を以下のとおり策定しています。
<基本方針>変わらぬ信念、変える勇気によって、グローバルで質の伴った成長をめざします。
<中期戦略>「変わらぬ信念」のもと、「お客様とともに未来の社会を創る」を基本的な考え方として、当社グループの競争優位性の源泉であるお客様との「Long-Term Relationships(長期的信頼関係)」に基づきお客様との共創による事業を通じて社会に貢献していくとともに、自らの企業活動においても働き方変革等を通じて働きがいのある社会の実現に貢献していくことで、企業価値の持続的向上をめざすESG経営を行います。
また、「変える勇気」を持って4つの戦略を実行し、デジタルトランスフォーメーションの更なる加速とグローバルシナジーの最大化を実現してお客様への提供価値最大化を図ります。
戦略1.グローバルデジタルオファリングの拡充
業界や技術の注力領域を定め、積極的に投資していくことで“強み”(オファリング)を創出し、マーケティング・技術活用支援と一体でグローバル連携を加速します。具体的には、個別のお客様へのロイヤルティプログラムを拡充するとともに業界内連携を加速し、同時に、対外リレーションの高度化や成功事例の共有と加速を推進します。
また、業界の知見を集約したデジタルオファリング戦略を策定し、オープンイノベーションを活用しながら、お客様との共創プロジェクトへ当社も積極投資することで、より提供価値の高いオファリングを創出します。
更に、技術集約拠点(Center of Excellence)(注1)の拡充によりアセット(注2)の集約と活用を加速し、迅速なオファリング創出と展開を実現します。
これらの施策によって、グローバル一体となってデジタルビジネスの拡大を推進します。
戦略2.リージョン特性に合わせたお客様への価値提供の深化
リージョン特性に合わせた4D Value Cycle(注3)の推進によりお客様への価値提供を深化することにより、2020年度末で78社(注4)となっている顧客基盤を更に拡大します。具体的には、日本においては「既存領域の強みを活かした新しい価値の創出」、中国・APACにおいては「マーケット成長を活かした飛躍的事業拡大」、北米においては「重点志向での強み創出と柱顧客の拡大」、EMEA・中南米においては「リージョン特性に合わせた顧客提供価値の向上」を推進します。
戦略3.グローバル全社員の力を高めた組織力の最大化
グローバル共通の価値観でコラボレーションを推進し、個の力を高めながら組織力の最大化を図ります。具体的には、社員のプロフェッショナリティの最大化として、全社員のデジタル対応力を高めるとともに、社員の多様な自己実現に沿って制度設計等も見直し、社員エンゲージメントの向上を図ります。 また、デジタル技術を活用した働き方変革として、グローバルで知見やノウハウを共有できる基盤を構築し、コラボレーションを推進するとともに、引き続き次世代の生産技術を磨くことで更なる生産性の向上をめざします。 更に、適切なガバナンス態勢の構築として、前中期経営計画の課題でもある不採算案件の抑止等、リスクマネジメントの更なる強化に取り組みます。
上記に加え、NTTグループ連携の強化を進め、NTTグループトータルで新たな価値を創造し、グローバルマーケットでのプレゼンスを高めます。具体的には、先進領域における連携として、基盤的研究開発や次世代技術研究開発の成果をグローバルで活用し、先進ソリューションやサービスの提供をめざします。
また、各地域における連携として、NTTグループ各社が得意とするインフラ、セキュリティサービス等を組み合わせて、トータルでお客様へサービスを提供することで事業の更なる拡大をめざします。
更に、NTTグループ全体の調達集約等によるコスト削減等のスケールメリットを活かした連携も進めます。
<個別の対処すべき課題>今中期経営計画の完遂に向けては重要経営課題である「不採算案件の抑止」、「海外事業の収益性改善」への対処が必須であり、重点的に取り組んでいきます。
不採算案件の抑止
これまでプロジェクト審査委員会等の取り組みにより不採算案件の抑止に取り組んできましたが、特に難易度の高い案件に対する更なる抑止施策の強化が課題です。
この課題に対しては、過去の不採算・高難度案件からの教訓をもとに、1.リスクへの早期対応強化、 2.現場力の更なる強化、3.管理プロセス強化、4.ナレッジの更なる蓄積と活用、の4つの施策に取り組んでいます。
1.リスクへの早期対応強化では、大規模案件等において、提案前の初期段階から受注内容に関してプロジェクト審査委員会がチェックを行うことで、従来に比べ対応を前倒しします。
2.現場力の更なる強化では、案件の難易度や特性に応じたPM配置の適正化を実施します。
3.管理プロセス強化では、問題化しやすい傾向にある案件の受注基準を見直し、プロジェクト審査委員会の実効性を向上させます。加えて、不採算の拡大が見込まれる案件は、全社でプロジェクトを早期に支援するように対策を行います。
4.ナレッジの更なる蓄積と活用では、過去の不採算案件に加え、高難度案件に関する知見やノウハウを全社展開することで抑止レベルの向上を図ります。
これら4つの施策により、2020年度の不採算案件は大幅に減少し、営業利益の確保に貢献しました。
海外事業の収益性改善
海外事業の収益性改善に向けて取り組むべき具体的な課題は、1.既存事業の生産性向上、2.付加価値の高いコンサルティング・デジタル領域の拡充、3.オファリング・サービスの選択と集中、4.ソリューション・テクノロジーの強化の4つです。
これらの課題に対応するため、コンサルティングやデジタル領域への戦略的シフトと事業構造改革によって収益性の改善を図ってきました。
北米においては、新型コロナウイルス感染症拡大に起因したデジタルトランスフォーメーション加速に対応するため、事業構造改革を前倒しで実行し、デジタル中心の事業ドメインへの変革を早期に実現しました。今後は事業構造改革の成果を元に、収益性改善に向けた取り組みを着実に進めていきます。
EMEA・中南米においては、2019年度に実施した事業構造改革の成果が表れ、イタリア、スペイン、ドイツを中心にデジタル案件を複数獲得しております。今後は更なる成長に向け、グローバルブランドの統一や、事業会社の一体運営の早期実現に取り組みます。
(注1)技術集約拠点(Center of Excellence)
高度な研究・開発活動を行い、人財及び事業の創出・育成の中核となる拠点のことです。
(注2)アセット
システムを構成する資材やソフトウェア、ライセンス(利用権)等の要素のことです。
(注3)4D Value Cycle
当社グループの共通の価値提供モデルのことです。Discover(目利き)、Design(企画)、Develop(つくり)、Drive(活用)のサイクルを繰り返しお客様と信頼関係を深化していきます。
Discover :市場と顧客のニーズの予測、新技術の目利き
Design :様々なビジネスやサービスの連携を視野とした広く深い構想
Develop :高度なシステム構築力や活用力によるソリューションの構築と提供
Drive :お客様がソリューションを最大限活用するためのサポート
(注4)年間売上高50億円以上(日本)、もしくは50百万米ドル(日本以外)のお客様のことです。
上記のほか、セグメント別の経営戦略等につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。
なお、将来に関する記述は、当社グループが当連結会計年度末時点で把握可能な情報から判断する一定の前提に基づいており、今後様々な要因によって記載内容とは異なる可能性があることをご承知おきください。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。