有価証券報告書-第51期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)
経営成績等の状況の概要
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響から金融経済・実物経済ともに大幅な調整となり、東京オリンピックは1年延期が決定されました。欧州、米国など世界の主要国でも感染が拡大して、世界的な景気調整局面に陥っております。株式市場や主要な景気指標は3月から5月にかけてひとまず底打ちしておりますが、現時点では新型コロナウイルス感染症収束の目途は立っておらず、日本でも第2波、第3波と再度感染拡大ペースが高まっております。一方で、海外では新型コロナウイルスのワクチンが開発され、多くの国で接種が始まっており、日本でも2021年2月中旬から、まずは医療従事者を対象として接種が開始されております。東京オリンピックの開催について現時点ではまだ不透明ではありますが、ワクチン接種が順調に進み、その効果が確認できれば、開催も現実的となり、景気回復ムードが一気に高まる可能性もあることから、引き続き状況を冷静かつ慎重に見極め、備えてまいります。
ラックランドグループを取りまく経済環境は、主に景気の現状判断DI・先行き判断DI(内閣府 景気ウォッチャー調査)、第3次産業活動指数(経済産業省)、及びマネタリーベース平均残高(日本銀行)の動向等から判断しております。景気の現状判断DI・先行き判断DIは、2018年から下向きに転じて50(好況・不況の分岐水準)を割り込んで調整局面に入っており、2020年3月以降は国内でも新型コロナウイルス感染症が拡大したことから最低水準に低下しましたが、4月を底に回復に転じております。また、非製造業やサービス業の動向を示す第3次産業活動指数も同じく3月以降は急速に低落しましたが、ひとまず5月に底入れして改善方向にありました。マネタリーベース平均残高は日銀の緩和政策により増加基調が続いていますが、伸び率(前年比)は2014年初期の+50%超から、2020年初期は+0%近辺まで低下して、景気押し上げ効果は薄れておりました。しかし、日銀は新型コロナウイルス感染症の蔓延を契機にマネタリーベース平均残高の伸び率(同)を再度高めております。これら指標の動向から、当連結会計年度の当社グループを取りまく経済環境については、3月から5月を底に、6月以降は回復の兆しが見えつつあったものの、秋冬以降は新型コロナウイルス感染症が再度勢いを増していることから、景気回復の流れは足踏みまたは後退を余儀なくされており、厳しい状況が続いたと判断しております。今回の底入れは景気の短期(3年前後)サイクルの底入れのみならず、長期(10年前後)サイクルの底入れ期にあり、コロナ禍収束後はこれまでとは異なる世界・社会に突入すると考えられます。
リーマン・ショックが起きた12年前、当社は景気動向の影響を受けやすい「店舗施設の制作事業」を主力事業としていたことから、売上高は大幅に減少し、初めて営業赤字に転落しましたが、その苦しい経験を糧に「いかなる環境下においても成長していける基盤の構築」をスローガンとして掲げ、景気が落ち込んでも業績は影響を受けにくい企業体制の構築を進めた結果、顧客や事業内容の多様化を実現し、「店舗施設の制作事業」について2008年当時と2020年を比較しますと、売上高は約1.6倍に増やしながらも、売上高全体に占める同事業の比率は87.5%から43.8%にまで低下させることができました。
2019年から2021年の3ヵ年の中期目標は「化:時代が求めている企業へ化ける」としております。その2年目である2020年は子年で新たな12年サイクルのスタートであり、また当社設立50周年という節目の年でもありました。「化けきってみせる2年目」をスローガンとして、グループ全体では2019年から取り組んでいる課題に引き続き挑んでまいりました。さらに、当社単体としては設計・施工案件の管理体制及び売上総利益率を改善し、生産性をもう一段上げること、国内グループとしてはグループ間シナジーの創出と各々が化ける土台を確立すること、海外グループとしては3つの基幹事業(店舗制作・エンジニアリング・建築金物)を軌道に乗せて黒字化を定着させ、戦力となる現地外国人社員を育成することをそれぞれの新たな課題としてまいりました。
当社グループはこれまで時間をかけて専門知識・技術を持つグループ会社を増やし、各種施設の企画・設計から建築・内装・設備等の施工、設備機器メンテナンスやビル管理まで総合的に請け負うという、他にないユニークな企業スタイルを確立してまいりました。同時に、現在、売上高比率で約50%を占めるまでに成長してきている「商業施設の制作事業」「食品工業、物流倉庫の制作事業」及び「建築事業」の3事業分野は大型案件も多く、工期が長いため、短期的な景気動向に左右されにくい特性があります。加えて、日本より経済成長率が高い東南アジアや台湾でも事業展開することで、市場を拡大できるとともにリスク分散にもなることから、将来的にはより盤石な経営基盤の構築ができると見込んでおります。
今回のコロナ禍による外出自粛要請や休業要請等で、当社グループの主要顧客である飲食・小売業界はこれまでにないほど業績が落ち込み、海外でも渡航禁止やロックダウンがあり、当社グループの受注等においてもその影響は否めませんでしたが、数年前からIT技術やモバイル端末、サテライトオフィスを機動的に導入し、働き方改革にも柔軟に対応してきたことから、リモートワークを駆使して業務を滞らせることなく遂行できました。当連結会計年度については、ウィズコロナの難しい環境下だからこそ、売上総利益率の向上をより意識し、ミスをなくすという当たり前のことを徹底してきましたが、コロナ禍が一番深刻であった4月、5月の時点で当社顧客の先行きに対する懸念や不透明感が強く、7月以降の事業計画の縮小や見送りが相次ぎ、その後も第2波、第3波が発生したことから、各方面で様々な制限を強いられ、当社グループの企業活動においても一年を通して厳しい状況が続きました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高371億6千4百万円(前期比7.9%減)、営業損失4億9千8百万円(前期は11億6百万円の営業利益)、経常損失3億8千7百万円(前期は10億4千5百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失5億1千4百万円(前期は9億1千5百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
次に、部門別の売上高と各部門の営業概況についてご報告いたします。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
《スーパーマーケット関連部門》
スーパーマーケット関連部門につきましては、スーパーマーケット販売統計調査(スーパーマーケット協会3団体)によりますと、日本経済の回復テンポの鈍化に伴い、2019年の売上高の伸び率(前年比)は平均で約0%に低下しておりましたが、新型コロナウイルス感染防止対策のため在宅時間が増え、外食の機会が減ったことから、2020年2月以降の売上高の伸び率(前年比)は高まっています。当社グループは経済環境に大きく左右されず、あらゆる営業機会を逃さないために、各グループ会社の強みを活かして、設計や内装施工だけではなく、給排水・空調設備工事や電気設備工事等、店舗内で対応できる事業領域を拡大してまいりました。しかしながら、当連結会計年度は、複数の店舗改装案件に関して、コロナ禍におけるスーパーマーケット需要の高まりと使命感から顧客は現時点での店舗休業を望まず、改装計画が延期されたことなどもあり、当該部門の当連結会計年度の売上高は前年度を若干下回りました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は125億4百万円(前期比4.8%減)となりました。
《フードシステム関連部門》
フードシステム関連部門につきましては、外食産業市場動向調査(日本フードサービス協会)によりますと、日本経済の緩やかな回復基調が続いたここ数年の店舗売上高の伸び率(前年比)は平均2~3%台で推移して比較的堅調でしたが、今年度は新型コロナウイルス感染症の流行で大幅に落ち込みました。当社グループの主要顧客である飲食店、小売店、商業施設、ホテルは緊急事態宣言が解除された6月以降は徐々に持ち直しておりましたが、秋冬にかけて新型コロナウイルス感染症が再度蔓延してきたことから、飲食店等の営業環境は依然として厳しく、新規設備投資の中止または延期が相次いだこともあり、当社グループの受注においてもその影響が見られました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は223億6千万円(前期比10.0%減)となりました。
《保守メンテナンス部門》
保守メンテナンス部門につきましては、旧来からの店舗設備機器のメンテナンス体制を整えるとともに、メンテナンス要員の技術力向上を図っております。加えて、各種の専門分野を持つグループ会社を増やし、顧客の依頼に迅速かつ的確に対応することができる保守点検網の拡充を進めており、2020年1月には北東北地域の拠点として新たに青森営業所を開設いたしました。また、当社グループのエースセンター株式会社が担うビルメンテナンス事業も当部門に寄与しておりますが、第3四半期累計期間においてはコロナ禍で大学やホテル、空港といった多くの施設の稼働率が低迷したことによりビルメンテナンス稼働人員の調整や縮小は避けられず、加えて新規改修案件の先送り等もあったことから、売上高は伸び悩みました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は22億9千9百万円(前期比3.4%減)となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ31億5千6百万円減少し、当連結会計年度末残高は50億1千9百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の減少は2億円(前連結会計年度は4億6千2百万円の減少)となりました。
これは、売上債権が減少したものの、税金等調整前当期純損失の計上及び仕入債務が減少したこと、法人税等の支払いが主な要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は5億3千8百万円(前連結会計年度は4億5千1百万円の増加)となりました。
これは、定期預金の払戻による収入及び投資有価証券の売却・払戻しによる収入があったものの、定期預金の預入による支出及び有形固定資産の取得による支出があったことが主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は24億2千7百万円(前連結会計年度は31億5千7百万円の増加)となりました。
これは、長期の借入れをおこなったものの、短期借入金・長期借入金の返済及び社債の償還による支出があった
こと、配当金の支払いが主な要因であります。
生産、受注及び販売の実績
当社グループは、一貫した店舗施設制作事業を事業内容とする単一セグメントであるため、制作、商品仕入、受注及び販売実績については、関連部門別に記載しております。
(1) 制作実績
当連結会計年度における制作実績を関連部門ごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 金額は販売価額で算定しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 商品仕入実績
当社グループは、スーパーマーケット関連部門、フードシステム関連部門において外部より商品を仕入れておりますが、商品仕入時においてはどの部門で販売されるか確定していないため、関連部門ごとの商品仕入実績の記載は省略しております。
(3) 受注実績
当連結会計年度における受注実績を関連部門ごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 受注高は、連結子会社取得による増加の影響額を除いております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(4) 販売実績
当連結会計年度における販売実績を関連部門ごとに示すと、次のとおりであります。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
その作成においては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性の存在により、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1[連結財務諸表等][注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載していますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に影響を及ぼすと考えています。
① 貸倒引当金の計上基準
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。将来、顧客の財務状況等が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。
② 投資有価証券の減損処理
当社グループは、金融機関や、仕入・販売等に係る取引会社及び関係会社の株式を保有しています。これらの株式は、株式市場の価格変動リスクや、経営状態・財務状況の悪化による価値下落リスクを負っているため、合理的な基準に基づき、投資有価証券の減損処理を行っています。
③ のれんの減損処理
当社グループは、のれんの償却方法については、その効果の発現する期間を個別に見積り、20年以内の合理的な年数で定額法により償却を行っております。その資産性について、子会社の業績や事業計画等を基に検討しており、将来において当初想定した収益力もしくは費用削減効果が見込めなくなり、減損の必要性を認識した場合には、のれんの減損損失の計上が必要となる可能性があります。
(2) 財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末における資産合計は、259億5千9百万円と前連結会計年度末に比べ83億7千5百万円の減少となりました。
流動資産は、152億6千9百万円と前連結会計年度末に比べ83億5千4百万円の減少となりました。これは、短期・長期借入金や社債といった有利子負債を返済・償還したことにより現金及び預金が減少したことの他、2020年第4四半期の売上の減少による売上債権の減少、仕掛品の減少が主な要因であります。
固定資産は、106億9千万円と前連結会計年度末に比べ2千万円の減少となりました。これは、本社及び支店営業所の改装等による有形固定資産及び社内システムへの投資による無形固定資産が増加したものの、長期売掛金の回収による減少、投資有価証券の売却及び評価替えによる減少が主な要因であります。
(負債の部)
流動負債は、123億6千2百万円と前連結会計年度末に比べ70億6千8百万円の減少となりました。これは、前受金が増加したものの、仕入債務の減少及び有利子負債の返済による減少が主な要因であります。
固定負債は38億8千6百万円と前連結会計年度末に比べ5億2千3百万円の減少となりました。これは、有利子負債の返済による減少が主な要因であります。
以上の結果、負債の部は162億4千9百万円と前連結会計年度末に比べ75億9千1百万円の減少となりました。
(純資産の部)
純資産の部は97億1千万円と前連結会計年度末に比べ7億8千3百万円の減少となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純損失の計上及び配当金の支払いが主な要因であります。
なお、自己資本比率は37.3%と前連結会計年度末より7.0ポイント増加しております。
(3) 経営成績の分析
① 売上高
当連結会計年度の売上高は、大型商業施設の新規出店案件等により商業施設の制作事業の売上高が増加したものの、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた店舗施設の制作事業の売上高、及び同じく新型コロナウイルス感染症の影響により大型案件の先送りなどがあった建築事業の売上高が減少したことから371億6千4百万円(前期比7.9%減)となりました。
② 売上原価
当連結会計年度の売上原価は、引き続き積極的に人材採用を行っていたことから、上記のとおり売上高が減少したことで労務費の配賦率が高まり、売上原価率は88.0%と前連結会計年度末より2.5ポイント増加しましたが、人材育成の効果が顕在化したこと等で進化させてきた現場体制並びに錬磨を重ねてきた原価削減への取り組みは結果を出しており、特に外注加工費比率を削減を達成した結果、327億2千2百万円(前期比5.3%減)となりました。
③ 販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、積極的に人材採用を行っていたことから人件費が増加したことにより49億4千万円(前期比4.8%増)となりました。
④ 営業損益
当連結会計年度は上記の結果により4億9千8百万円の営業損失(前期は11億6百万円の営業利益)となりました。
⑤ 営業外収益及び営業外費用
営業外収益は、受取配当金が増加したことなどにより3億1千3百万円(前期比48.2%増)となりました。
また、営業外費用は、為替差損を計上したものの、前期は財務体質改善のためにシンジケートローン手数料を計上していたことにより2億3百万円(前期比25.4%減)となりました。
⑥ 経常損益
当連結会計年度は3億8千7百万円の経常損失(前期は10億4千5百万円の経常利益)となりました。その結果、当連結会計年度における売上高経常利益率は、前連結会計年度に比べ3.6ポイント減少し△1.0%となり、総資産経常利益率(ROA)も4.7ポイント減少し△1.3%となりました。
⑦ 特別利益及び特別損失
特別利益はストック・オプションの権利不確定による失効により新株予約権戻入益があったこと及び投資有価証券売却益を計上したことにより9千8百万円(前期比85.0%減)となりました。また、特別損失は、主に投資有価証券評価損、固定資産除却損を計上したことより8千7百万円(前期比5.6%減)となりました。
⑧ 税金等調整前当期純損益
当連結会計年度は3億7千6百万円の税金等調整前当期純損失(前期は16億1千万円の税金等調整前当期純利益)となりました。
⑨ 法人税等
法人税等(法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額及び過年度法人税等の合計額)は1億4千万円(前期比79.8%減)となりました。これは主に課税所得の大幅な減少によるものです。
⑩ 非支配株主に帰属する当期純利益
非支配株主に帰属する当期純利益は、外部株主が存在する連結子会社の当期純利益(又は当期純損失)の増減の影響を受けますが、当社グループにおける影響は僅少であります。
⑪ 親会社株主に帰属する当期純損益
当連結会計年度は5億1千4百万円の親会社株主に帰属する当期純損失(前期は9億1千5百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
その結果、当連結会計年度における自己資本当期純利益率(ROE)は、前連結会計年度に比べ15.8ポイント減少し△5.1%となりました。
(4) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、制作原価、販売費及び一般管理費の営業費用であります。また、設備投資資金需要の主なものとしては、業容拡大による事務所拡張・移転による内装費用等、省人化及び効率化、間接業務の削減を目的にしたシステムの費用があり、その他の資金需要として、当社グループの分野の強化や技術者の補充を目的にしたM&A費用があります。
当社グループの事業活動に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用、金融機関からの借入及び社債の発行等により資金調達を行っております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は6,661,380千円となりました。
(5) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、資本効率のバランスを考慮しつつも、安定した収益基盤を確立することに注力することで、売上高営業利益率を高めることを優先課題として、自己資本当期純利益率(ROE)の改善に取り組む方針であります。
当連結会計年度に含む直近3連結会計年度の指標は以下のとおりです。
(注)中期目標は、中期経営計画における2021年度(第52期)の数値となっております。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響から金融経済・実物経済ともに大幅な調整となり、東京オリンピックは1年延期が決定されました。欧州、米国など世界の主要国でも感染が拡大して、世界的な景気調整局面に陥っております。株式市場や主要な景気指標は3月から5月にかけてひとまず底打ちしておりますが、現時点では新型コロナウイルス感染症収束の目途は立っておらず、日本でも第2波、第3波と再度感染拡大ペースが高まっております。一方で、海外では新型コロナウイルスのワクチンが開発され、多くの国で接種が始まっており、日本でも2021年2月中旬から、まずは医療従事者を対象として接種が開始されております。東京オリンピックの開催について現時点ではまだ不透明ではありますが、ワクチン接種が順調に進み、その効果が確認できれば、開催も現実的となり、景気回復ムードが一気に高まる可能性もあることから、引き続き状況を冷静かつ慎重に見極め、備えてまいります。
ラックランドグループを取りまく経済環境は、主に景気の現状判断DI・先行き判断DI(内閣府 景気ウォッチャー調査)、第3次産業活動指数(経済産業省)、及びマネタリーベース平均残高(日本銀行)の動向等から判断しております。景気の現状判断DI・先行き判断DIは、2018年から下向きに転じて50(好況・不況の分岐水準)を割り込んで調整局面に入っており、2020年3月以降は国内でも新型コロナウイルス感染症が拡大したことから最低水準に低下しましたが、4月を底に回復に転じております。また、非製造業やサービス業の動向を示す第3次産業活動指数も同じく3月以降は急速に低落しましたが、ひとまず5月に底入れして改善方向にありました。マネタリーベース平均残高は日銀の緩和政策により増加基調が続いていますが、伸び率(前年比)は2014年初期の+50%超から、2020年初期は+0%近辺まで低下して、景気押し上げ効果は薄れておりました。しかし、日銀は新型コロナウイルス感染症の蔓延を契機にマネタリーベース平均残高の伸び率(同)を再度高めております。これら指標の動向から、当連結会計年度の当社グループを取りまく経済環境については、3月から5月を底に、6月以降は回復の兆しが見えつつあったものの、秋冬以降は新型コロナウイルス感染症が再度勢いを増していることから、景気回復の流れは足踏みまたは後退を余儀なくされており、厳しい状況が続いたと判断しております。今回の底入れは景気の短期(3年前後)サイクルの底入れのみならず、長期(10年前後)サイクルの底入れ期にあり、コロナ禍収束後はこれまでとは異なる世界・社会に突入すると考えられます。
リーマン・ショックが起きた12年前、当社は景気動向の影響を受けやすい「店舗施設の制作事業」を主力事業としていたことから、売上高は大幅に減少し、初めて営業赤字に転落しましたが、その苦しい経験を糧に「いかなる環境下においても成長していける基盤の構築」をスローガンとして掲げ、景気が落ち込んでも業績は影響を受けにくい企業体制の構築を進めた結果、顧客や事業内容の多様化を実現し、「店舗施設の制作事業」について2008年当時と2020年を比較しますと、売上高は約1.6倍に増やしながらも、売上高全体に占める同事業の比率は87.5%から43.8%にまで低下させることができました。
2019年から2021年の3ヵ年の中期目標は「化:時代が求めている企業へ化ける」としております。その2年目である2020年は子年で新たな12年サイクルのスタートであり、また当社設立50周年という節目の年でもありました。「化けきってみせる2年目」をスローガンとして、グループ全体では2019年から取り組んでいる課題に引き続き挑んでまいりました。さらに、当社単体としては設計・施工案件の管理体制及び売上総利益率を改善し、生産性をもう一段上げること、国内グループとしてはグループ間シナジーの創出と各々が化ける土台を確立すること、海外グループとしては3つの基幹事業(店舗制作・エンジニアリング・建築金物)を軌道に乗せて黒字化を定着させ、戦力となる現地外国人社員を育成することをそれぞれの新たな課題としてまいりました。
当社グループはこれまで時間をかけて専門知識・技術を持つグループ会社を増やし、各種施設の企画・設計から建築・内装・設備等の施工、設備機器メンテナンスやビル管理まで総合的に請け負うという、他にないユニークな企業スタイルを確立してまいりました。同時に、現在、売上高比率で約50%を占めるまでに成長してきている「商業施設の制作事業」「食品工業、物流倉庫の制作事業」及び「建築事業」の3事業分野は大型案件も多く、工期が長いため、短期的な景気動向に左右されにくい特性があります。加えて、日本より経済成長率が高い東南アジアや台湾でも事業展開することで、市場を拡大できるとともにリスク分散にもなることから、将来的にはより盤石な経営基盤の構築ができると見込んでおります。
今回のコロナ禍による外出自粛要請や休業要請等で、当社グループの主要顧客である飲食・小売業界はこれまでにないほど業績が落ち込み、海外でも渡航禁止やロックダウンがあり、当社グループの受注等においてもその影響は否めませんでしたが、数年前からIT技術やモバイル端末、サテライトオフィスを機動的に導入し、働き方改革にも柔軟に対応してきたことから、リモートワークを駆使して業務を滞らせることなく遂行できました。当連結会計年度については、ウィズコロナの難しい環境下だからこそ、売上総利益率の向上をより意識し、ミスをなくすという当たり前のことを徹底してきましたが、コロナ禍が一番深刻であった4月、5月の時点で当社顧客の先行きに対する懸念や不透明感が強く、7月以降の事業計画の縮小や見送りが相次ぎ、その後も第2波、第3波が発生したことから、各方面で様々な制限を強いられ、当社グループの企業活動においても一年を通して厳しい状況が続きました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高371億6千4百万円(前期比7.9%減)、営業損失4億9千8百万円(前期は11億6百万円の営業利益)、経常損失3億8千7百万円(前期は10億4千5百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失5億1千4百万円(前期は9億1千5百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
次に、部門別の売上高と各部門の営業概況についてご報告いたします。
| (単位:千円未満切捨) |
| 関連部門の名称 | 前連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) | 対前連結会計年度比増減額 (△は減) | 対前連結会計年度比 増減率(%) |
| スーパーマーケット関連部門 | 13,139,147 | 12,504,954 | △634,193 | △4.8 |
| フードシステム関連部門 | 24,848,326 | 22,360,910 | △2,487,415 | △10.0 |
| 保守メンテナンス部門 | 2,379,060 | 2,299,104 | △79,956 | △3.4 |
| 計 | 40,366,533 | 37,164,968 | △3,201,565 | △7.9 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
《スーパーマーケット関連部門》
スーパーマーケット関連部門につきましては、スーパーマーケット販売統計調査(スーパーマーケット協会3団体)によりますと、日本経済の回復テンポの鈍化に伴い、2019年の売上高の伸び率(前年比)は平均で約0%に低下しておりましたが、新型コロナウイルス感染防止対策のため在宅時間が増え、外食の機会が減ったことから、2020年2月以降の売上高の伸び率(前年比)は高まっています。当社グループは経済環境に大きく左右されず、あらゆる営業機会を逃さないために、各グループ会社の強みを活かして、設計や内装施工だけではなく、給排水・空調設備工事や電気設備工事等、店舗内で対応できる事業領域を拡大してまいりました。しかしながら、当連結会計年度は、複数の店舗改装案件に関して、コロナ禍におけるスーパーマーケット需要の高まりと使命感から顧客は現時点での店舗休業を望まず、改装計画が延期されたことなどもあり、当該部門の当連結会計年度の売上高は前年度を若干下回りました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は125億4百万円(前期比4.8%減)となりました。
《フードシステム関連部門》
フードシステム関連部門につきましては、外食産業市場動向調査(日本フードサービス協会)によりますと、日本経済の緩やかな回復基調が続いたここ数年の店舗売上高の伸び率(前年比)は平均2~3%台で推移して比較的堅調でしたが、今年度は新型コロナウイルス感染症の流行で大幅に落ち込みました。当社グループの主要顧客である飲食店、小売店、商業施設、ホテルは緊急事態宣言が解除された6月以降は徐々に持ち直しておりましたが、秋冬にかけて新型コロナウイルス感染症が再度蔓延してきたことから、飲食店等の営業環境は依然として厳しく、新規設備投資の中止または延期が相次いだこともあり、当社グループの受注においてもその影響が見られました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は223億6千万円(前期比10.0%減)となりました。
《保守メンテナンス部門》
保守メンテナンス部門につきましては、旧来からの店舗設備機器のメンテナンス体制を整えるとともに、メンテナンス要員の技術力向上を図っております。加えて、各種の専門分野を持つグループ会社を増やし、顧客の依頼に迅速かつ的確に対応することができる保守点検網の拡充を進めており、2020年1月には北東北地域の拠点として新たに青森営業所を開設いたしました。また、当社グループのエースセンター株式会社が担うビルメンテナンス事業も当部門に寄与しておりますが、第3四半期累計期間においてはコロナ禍で大学やホテル、空港といった多くの施設の稼働率が低迷したことによりビルメンテナンス稼働人員の調整や縮小は避けられず、加えて新規改修案件の先送り等もあったことから、売上高は伸び悩みました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は22億9千9百万円(前期比3.4%減)となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ31億5千6百万円減少し、当連結会計年度末残高は50億1千9百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の減少は2億円(前連結会計年度は4億6千2百万円の減少)となりました。
これは、売上債権が減少したものの、税金等調整前当期純損失の計上及び仕入債務が減少したこと、法人税等の支払いが主な要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は5億3千8百万円(前連結会計年度は4億5千1百万円の増加)となりました。
これは、定期預金の払戻による収入及び投資有価証券の売却・払戻しによる収入があったものの、定期預金の預入による支出及び有形固定資産の取得による支出があったことが主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は24億2千7百万円(前連結会計年度は31億5千7百万円の増加)となりました。
これは、長期の借入れをおこなったものの、短期借入金・長期借入金の返済及び社債の償還による支出があった
こと、配当金の支払いが主な要因であります。
生産、受注及び販売の実績
当社グループは、一貫した店舗施設制作事業を事業内容とする単一セグメントであるため、制作、商品仕入、受注及び販売実績については、関連部門別に記載しております。
(1) 制作実績
当連結会計年度における制作実績を関連部門ごとに示すと、次のとおりであります。
| 関連部門の名称 | 制作高(千円) | 前年同期比(%) |
| スーパーマーケット関連部門 | 11,370,427 | 95.9 |
| フードシステム関連部門 | 20,360,582 | 78.6 |
| 計 | 31,731,009 | 84.1 |
(注)1 金額は販売価額で算定しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 商品仕入実績
当社グループは、スーパーマーケット関連部門、フードシステム関連部門において外部より商品を仕入れておりますが、商品仕入時においてはどの部門で販売されるか確定していないため、関連部門ごとの商品仕入実績の記載は省略しております。
(3) 受注実績
当連結会計年度における受注実績を関連部門ごとに示すと、次のとおりであります。
| 関連部門の名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| スーパーマーケット関連部門 | 11,851,403 | 90.6 | 707,877 | 52.0 |
| フードシステム関連部門 | 20,511,310 | 75.8 | 8,254,103 | 81.7 |
| 計 | 32,362,714 | 80.6 | 8,961,981 | 78.2 |
(注)1 受注高は、連結子会社取得による増加の影響額を除いております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(4) 販売実績
当連結会計年度における販売実績を関連部門ごとに示すと、次のとおりであります。
| 関連部門の名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| スーパーマーケット関連部門 | 12,504,954 | 95.2 |
| フードシステム関連部門 | 22,360,910 | 90.0 |
| 保守メンテナンス部門 | 2,299,104 | 96.6 |
| 計 | 37,164,968 | 92.1 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
その作成においては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性の存在により、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1[連結財務諸表等][注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載していますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に影響を及ぼすと考えています。
① 貸倒引当金の計上基準
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。将来、顧客の財務状況等が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。
② 投資有価証券の減損処理
当社グループは、金融機関や、仕入・販売等に係る取引会社及び関係会社の株式を保有しています。これらの株式は、株式市場の価格変動リスクや、経営状態・財務状況の悪化による価値下落リスクを負っているため、合理的な基準に基づき、投資有価証券の減損処理を行っています。
③ のれんの減損処理
当社グループは、のれんの償却方法については、その効果の発現する期間を個別に見積り、20年以内の合理的な年数で定額法により償却を行っております。その資産性について、子会社の業績や事業計画等を基に検討しており、将来において当初想定した収益力もしくは費用削減効果が見込めなくなり、減損の必要性を認識した場合には、のれんの減損損失の計上が必要となる可能性があります。
(2) 財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末における資産合計は、259億5千9百万円と前連結会計年度末に比べ83億7千5百万円の減少となりました。
流動資産は、152億6千9百万円と前連結会計年度末に比べ83億5千4百万円の減少となりました。これは、短期・長期借入金や社債といった有利子負債を返済・償還したことにより現金及び預金が減少したことの他、2020年第4四半期の売上の減少による売上債権の減少、仕掛品の減少が主な要因であります。
固定資産は、106億9千万円と前連結会計年度末に比べ2千万円の減少となりました。これは、本社及び支店営業所の改装等による有形固定資産及び社内システムへの投資による無形固定資産が増加したものの、長期売掛金の回収による減少、投資有価証券の売却及び評価替えによる減少が主な要因であります。
(負債の部)
流動負債は、123億6千2百万円と前連結会計年度末に比べ70億6千8百万円の減少となりました。これは、前受金が増加したものの、仕入債務の減少及び有利子負債の返済による減少が主な要因であります。
固定負債は38億8千6百万円と前連結会計年度末に比べ5億2千3百万円の減少となりました。これは、有利子負債の返済による減少が主な要因であります。
以上の結果、負債の部は162億4千9百万円と前連結会計年度末に比べ75億9千1百万円の減少となりました。
(純資産の部)
純資産の部は97億1千万円と前連結会計年度末に比べ7億8千3百万円の減少となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純損失の計上及び配当金の支払いが主な要因であります。
なお、自己資本比率は37.3%と前連結会計年度末より7.0ポイント増加しております。
(3) 経営成績の分析
① 売上高
当連結会計年度の売上高は、大型商業施設の新規出店案件等により商業施設の制作事業の売上高が増加したものの、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた店舗施設の制作事業の売上高、及び同じく新型コロナウイルス感染症の影響により大型案件の先送りなどがあった建築事業の売上高が減少したことから371億6千4百万円(前期比7.9%減)となりました。
② 売上原価
当連結会計年度の売上原価は、引き続き積極的に人材採用を行っていたことから、上記のとおり売上高が減少したことで労務費の配賦率が高まり、売上原価率は88.0%と前連結会計年度末より2.5ポイント増加しましたが、人材育成の効果が顕在化したこと等で進化させてきた現場体制並びに錬磨を重ねてきた原価削減への取り組みは結果を出しており、特に外注加工費比率を削減を達成した結果、327億2千2百万円(前期比5.3%減)となりました。
③ 販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、積極的に人材採用を行っていたことから人件費が増加したことにより49億4千万円(前期比4.8%増)となりました。
④ 営業損益
当連結会計年度は上記の結果により4億9千8百万円の営業損失(前期は11億6百万円の営業利益)となりました。
⑤ 営業外収益及び営業外費用
営業外収益は、受取配当金が増加したことなどにより3億1千3百万円(前期比48.2%増)となりました。
また、営業外費用は、為替差損を計上したものの、前期は財務体質改善のためにシンジケートローン手数料を計上していたことにより2億3百万円(前期比25.4%減)となりました。
⑥ 経常損益
当連結会計年度は3億8千7百万円の経常損失(前期は10億4千5百万円の経常利益)となりました。その結果、当連結会計年度における売上高経常利益率は、前連結会計年度に比べ3.6ポイント減少し△1.0%となり、総資産経常利益率(ROA)も4.7ポイント減少し△1.3%となりました。
⑦ 特別利益及び特別損失
特別利益はストック・オプションの権利不確定による失効により新株予約権戻入益があったこと及び投資有価証券売却益を計上したことにより9千8百万円(前期比85.0%減)となりました。また、特別損失は、主に投資有価証券評価損、固定資産除却損を計上したことより8千7百万円(前期比5.6%減)となりました。
⑧ 税金等調整前当期純損益
当連結会計年度は3億7千6百万円の税金等調整前当期純損失(前期は16億1千万円の税金等調整前当期純利益)となりました。
⑨ 法人税等
法人税等(法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額及び過年度法人税等の合計額)は1億4千万円(前期比79.8%減)となりました。これは主に課税所得の大幅な減少によるものです。
⑩ 非支配株主に帰属する当期純利益
非支配株主に帰属する当期純利益は、外部株主が存在する連結子会社の当期純利益(又は当期純損失)の増減の影響を受けますが、当社グループにおける影響は僅少であります。
⑪ 親会社株主に帰属する当期純損益
当連結会計年度は5億1千4百万円の親会社株主に帰属する当期純損失(前期は9億1千5百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
その結果、当連結会計年度における自己資本当期純利益率(ROE)は、前連結会計年度に比べ15.8ポイント減少し△5.1%となりました。
(4) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、制作原価、販売費及び一般管理費の営業費用であります。また、設備投資資金需要の主なものとしては、業容拡大による事務所拡張・移転による内装費用等、省人化及び効率化、間接業務の削減を目的にしたシステムの費用があり、その他の資金需要として、当社グループの分野の強化や技術者の補充を目的にしたM&A費用があります。
当社グループの事業活動に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用、金融機関からの借入及び社債の発行等により資金調達を行っております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は6,661,380千円となりました。
(5) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、資本効率のバランスを考慮しつつも、安定した収益基盤を確立することに注力することで、売上高営業利益率を高めることを優先課題として、自己資本当期純利益率(ROE)の改善に取り組む方針であります。
当連結会計年度に含む直近3連結会計年度の指標は以下のとおりです。
| 指標 | 2018年度 (第49期) | 2019年度 (第50期) | 2020年度 (第51期) | 中期目標 |
| 売上高営業利益率 | 0.9% | 2.7% | △1.3% | 2.9% |
| 自己資本当期純利益率(ROE) | 1.3% | 10.7% | △5.1% | 7.1% |
(注)中期目標は、中期経営計画における2021年度(第52期)の数値となっております。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。