有価証券報告書-第35期(2024/03/01-2025/02/28)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善による個人消費の回復やインバウンド需要の増加など緩やかな回復基調にあります。また事業拡大や人手不足の解消に向けたAIの活用やIT投資が活発化しており、企業のDXへの取り組みが加速しております。一方で、物価上昇や資源・エネルギー価格の高騰、長期化するロシア・ウクライナ情勢、中東情勢に伴う地政学リスク、米トランプ政権による関税措置の影響等が懸念され、先行きは不透明な状況が続くことが予想されます。
このような環境の中、当社グループは、統括理念として「人の能力は、無限の可能性を秘めています。私たちは、その能力を最大限に引き出し、人と社会の幸せのために貢献します。」を掲げ、事業を運営してまいりました。当社グループがネットワークするクリエイター、医師、ITエンジニア、弁護士、会計士、建築士、ファッションデザイナー、シェフ、研究者等の専門的な能力を有するプロフェッショナルへのニーズは底堅く推移しております。しかしながら、当連結会計年度においては、一部の大手ゲームパブリッシャーの案件縮小や人材紹介サービスの成約長期化などの影響を受ける結果となりました。一方、成長著しいAI/DX領域への先行投資や、オリジナルコンテンツに関する開発投資など、将来に繋がる投資を積極的に行ってまいりました。
(イ)経営成績
当連結会計年度の業績は、売上高50,275百万円(前期比101.0%)、営業利益3,614百万円(前期比88.1%)、経常利益3,694百万円(前期比89.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益2,251百万円(前期比84.7%)となりました。
(ロ)財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて1,659百万円増加し27,078百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて1,392百万円増加し11,065百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末より266百万円増加し16,012百万円となりました。
(ハ)セグメントの経営成績は次のとおりであります。
(クリエイティブ分野(日本))
クリエイティブ分野(日本)は、グループの中核となる当社が映像、ゲーム、Web、広告・出版などのクリエイティブ領域で活躍するクリエイターを対象としたプロデュース、ライツマネジメント、エージェンシー事業を展開する他、連結子会社 株式会社クレイテックワークスがゲーム分野でのプロデュース事業を、連結子会社 株式会社ウイングがTV・映像分野でのエージェンシー事業を、連結子会社 株式会社シオン及び連結子会社 株式会社シオンステージがTV・映像分野でのプロデュース事業及びエージェンシー事業を展開しております。
映像・TV・映像技術関連分野では、エージェンシー事業は引き続き堅調に推移しております。プロデュース事業については、当社が企画制作するTV番組『家事ヤロウ!!!』(テレビ朝日系列)は、番組公式Instagramのフォロワー数が国内のテレビ番組公式アカウントとしてトップを維持し、好評を得ております。番組制作に加え、企業CMやプロモーション動画の制作受託が増加しており、継続受託・業容拡大に向けて取り組んでおります。NHK出身者により設立されたウイングは、主にNHK及び関連会社の番組制作・編集部門へのスタッフ派遣事業を展開しております。民放各局やプロダクションへの新規開拓が進み、順調に業容を拡大しております。一方で、TV番組の企画・制作を行うシオンは、一部のレギュラー番組終了などの影響を受けましたが、当社とのさらなる連携強化及び強みであるバラエティ番組の企画・制作プロデュース力を活かした新規開拓に取り組んでおります。
動画配信サービスの取り組みに関しては、YouTubeクリエイターをサポートするMCNを運用している「The Online Creators(OC)」のサポートチャンネル数は620チャンネル(2025年2月時点)となり、VTuberとの提携を中心に伸長しております。提携クリエイターのプロモーションや企業からのYouTubeチャンネルの企画・開発・広告運用の受託が増加しており、業容が拡大しております。
ゲーム分野においては、当社及びクレイテックワークスにおいて、開発スタジオでの制作受託や、アニメやゲームのIP(知的財産)を活用した自社開発を推進しております。前期後半より業界全体の景気鈍化による影響を受けておりましたが、徐々に新規受託が増え、回復基調にあります。また、開発スタジオと連動した業界未経験者の育成機関「C&Rクリエイティブアカデミー」や外国籍人材の積極的な登用を通じて、優秀な開発者不足と言われるゲーム業界のニーズに対応しております。当期に開設したモントリオール支社では、海外のゲームパブリッシャーとの取引拡充に向けた取り組みが進展しております。
XR(VR/AR/MR)の取り組みに関しては、顧客自身がVR教材を短時間で制作・研修できる当社開発の「ファストVR」の販売や、企業と共同で行う危険体感教育ツールの開発、メタバースの開発力を活かしたXR導入支援や施策に関するコンサルティングなどを行い、ハードからコンテンツまで一貫したソリューションの開発・販売実績を積み重ねております。自身でゲームコンテンツが作成できる「Roblox」の活用にも引き続き注力しており、地方創生や潜在顧客とのタッチポイント創出などを目的としたサービス化を進めております。
Web分野においては、Webコンテンツやデジタルマーケティング、DXに関するプロフェッショナルのネットワーク拡充をはかっており、エージェンシー事業は順調に推移しております。プロデュース事業については、企業や官公庁のWeb開発やプロモーション案件を受託しており、さらなる拡大に向けて取り組んでおります。また、全国の拠点では、地場の強みを活かして新規顧客の開拓に注力し業容拡大に取り組んでおります。
出版分野は、Amazon Kindleのスポンサー広告運用事業が順調に拡大しております。また、コンテンツの新規開拓や発掘した漫画家や作家の作品を企画開発・収益化する「漫画LABO」は、累計363タイトル(2025年2月時点)を配信しております。デジタルコミックWEBTOONを専門に扱う「CCentertainment」は、新たに2タイトルの配信を開始いたしました。出版分野全体において海外配信や海外での出版化、グッズ販売、映像化の版権販売など、オリジナル作品の収益化を積極的に推進しております。
建築分野は、一級建築士や設計・BIMエンジニアなどのエージェンシー事業や設計業務を受託するプロデュース事業を展開しております。プロデュース事業では、観光施設設計に関する受託が増加しており、さらなる業容拡大に向けて体制の強化に取り組んでおります。その他、特徴的な賃貸物件プロデュースの「CREATIVE RESIDENCE® SERIES」やメタバース空間での住宅展示場プラットフォーム「超建築メタバース」、業界未経験者を建築BIMモデラーへ育成するアカデミー「C&R Architect Academy」を提供しております。
AI/DX分野では、中小企業を対象とした無料のAI/DX相談窓口「DXの森」などを提供しております。業容拡大に向けて営業体制の強化と専門分野に特化した人材の育成に注力しております。
映像やゲーム、Webコンテンツ開発など、年々分野と規模を拡大してきたスタジオを包括し、日本最大級のクリエイティブ開発スタジオとなった「C&R Creative Studios」は、企画開発や受託開発の他、日本初となるクリエイター専用の仕事・交流特化型メタバースを独自開発し、作品展示や交流、クライアントとのプロジェクトを通じて世界を革新するサービスの創出を目指しております。さらに「C&R Creative Studios」から独立する形で企業のDXに関する課題に対して業務支援を行う「C&R DX STUDIO」では、加速する企業のDX化のニーズを的確に捉え、新たなDXサービスの開発を行ってまいります。「C&R Creative Studios」及び「C&R DX STUDIO」は、今後も日本から世界を席巻するようなコンテンツ開発や新サービスの提供を行い、世界中の優秀なプロフェッショナルのネットワークを構築し、多くの企業の価値向上を実現させてまいります。
これらの結果、クリエイティブ分野(日本)の業績は、売上高35,217百万円(前期比100.7%)、セグメント利益(営業利益)2,532百万円(前期比88.0%)となりました。
(クリエイティブ分野(韓国))
クリエイティブ分野(韓国)は、連結子会社 CREEK & RIVER ENTERTAINMENT Co., Ltd.及び連結子会社 CREEK & RIVER KOREA Co., Ltd.が、クリエイティブ分野(日本)と同様のビジネスモデルを韓国にて展開しております。2024年5月に経営体制の見直しを行い、業績回復を目指し新規開拓や事業の再構築を進めてまいりました。
韓国のTV業界で多くの映像プロフェッショナルの派遣実績を積み重ねておりますが、韓国TV各局の業績不振により、引き続き派遣稼働者数は一進一退の状況が続いております。出版分野では、当社との連携を高め、映像分野以外への進出やライツマネジメント事業を強化するなど収益の多様化に取り組んでおります。コンテンツ事業では、デジタルコミックWEBTOONのオリジナルコンテンツ開発に注力し、韓国国内のみならず海外配信も積極的に展開しております。今後もオリジナル作品を輩出し、グッズ販売や映像化などの二次利用、グローバル配信など多岐にわたる展開を行い、ビジネスモデルを確立してまいります。
これらの結果、クリエイティブ分野(韓国)の業績は、売上高3,078百万円(前期比86.6%)、セグメント損失(営業損失)10百万円(前期はセグメント損失41百万円)となりました。
(医療分野)
医療分野は、連結子会社 株式会社メディカル・プリンシプル社が「民間医局」のブランドのもと、ドクター・エージェンシーを中心とした事業を、連結子会社 株式会社コミュニティ・メディカル・イノベーションが地域医療周辺サービス事業を展開しております。
メディカル・プリンシプル社は、医療機関や自治体、医師の多様なニーズに応えるべく、医師の紹介事業や研修医・医学生を対象に全国各地で開催する研修病院合同説明会「レジナビFair」とオンライン開催の「レジナビFairオンライン」、臨床研修情報サイト「レジナビ」、若手医師向け情報収集サイト「民間医局コネクト」、医師向け保険サービスなどを展開しております。主軸である医師の紹介事業は、全国各地での慢性的な人材不足や地域的偏在を背景にニーズが高く、全国16拠点を通じて医療機関、自治体、企業への医師紹介を行う他、スポット及び定期非常勤医師のマッチングシステム「民間医局ポータル」の提供により業務の効率化を実現しております。「レジナビFair」は、大規模会場でのリアル開催とオンライン開催が定着し、順調に推移しております。なお、前期後半より実施している営業体制見直しの効果が徐々に表れてきており、成約実績は回復基調にあります。
コミュニティ・メディカル・イノベーションは、クリニックの開業・運営支援や最新のIT・AIのテクノロジーを活用した介護事業を含む効果的な地域医療周辺サービス事業の提供により、地域医療における高齢化、医師の偏在といった課題の解決に取り組んでおります。
これらの結果、医療分野の業績は、売上高5,307百万円(前期比98.0%)、セグメント利益(営業利益)1,083百万円(前期比83.8%)となりました。
(会計・法曹分野)
会計・法曹分野は、連結子会社 ジャスネットコミュニケーションズ株式会社及び連結子会社 株式会社C&Rリーガル・エージェンシー社が、会計士や弁護士を対象としたエージェンシー事業を中心に展開しております。
当期においては、派遣事業は順調に拡大いたしました。一方で、成約長期化による影響を受けていた人材紹介サービスは、これまで培ってきたノウハウやネットワークを活かし、回復基調にあります。
両社は、自社主催セミナーに加え、クライアント企業・事務所との共同セミナーの積極的な開催、各種関連団体との関係強化、自社コンテンツのブランド強化などを通じて、業界内における認知度向上をはかり、エージェンシー事業のさらなる拡大に努めております。また、会計事務所・法律事務所やその顧問先の事業承継ニーズに対応する「事業承継・M&A支援・業務提携サービス」を展開している他、在宅で活躍する経理・法務人材の紹介事業を行うなどサービスの拡充をはかっております。さらに法曹分野では、ビジネスローヤーのブランディングと営業を支援する「Business Lawyer's Marketing Service」など、業容拡大につながる施策を展開しております。
これらの結果、会計・法曹分野の業績は、売上高2,442百万円(前期比98.2%)、セグメント利益(営業利益)116百万円(前期比68.0%)となりました。
(その他の事業)
IT分野のエージェンシー事業を展開する連結子会社 株式会社リーディング・エッジ社では、ロボット・AIなど市場ニーズに合わせたエンジニアネットワークの拡大に向けて取り組んでおります。エンジニアに対する旺盛なニーズに対応するため、営業体制の強化やエンジニアの育成、当社グループとの連携を積極的に進めております。
ファッション分野のエージェンシー事業を展開する連結子会社 株式会社インター・ベルは、販売職の派遣及び店舗の運営代行業務などを展開しております。百貨店や商業施設ではインバウンド需要が増加し、若手社員の登用や独自ノウハウを活かした販売代行事業が拡大しております。新規事業として開始したアパレル販売のプロフェッショナルとして活躍する自社の社員がファッションブランドを立ち上げる「IB BRAND PROJECT(アイビーブランドプロジェクト)」にて立ち上げたオリジナルファッションブランド「ECLECT(エクレクト)」は、クラウドファンディングの活用など収益化に向けて様々な施策に取り組んでおります。
人材メディア事業を展開する連結子会社 株式会社プロフェッショナルメディアは、Web・IT・クリエイティブ業界の総合求人サイト「DXキャリア」を運営しております。プロフェッショナルネットワークの拡充と新規顧客の開拓に注力し、AIツールを活用しながらメディア事業の拡大に取り組んでおります。
VRゴーグルの日本国内での販売・運用・保守を行う連結子会社 株式会社VR Japanは、中国SKYWORTH社及びDPVR社、PICO社、米国Meta社、台湾HTC社の機器を取り扱っております。当社のXR事業やグループ各社と連携し、教育研修に関するハードの販売やヘッドマウントディスプレイの保守運用サービスの提供などを通じて業容拡大に取り組んでおります。
AIを用いたシステムの企画・開発・販売・運用・保守事業を行う連結子会社 株式会社Idrasysは、生成AIのChatGPTと連携したドキュメント検索システム「ChatGPT+SmartKMS」及びチャットボット「ChatGPT+SmartRobot」、需要予測やスコアリングなどを可能にする独自のAIクラウドプラットフォーム「Forecasting Experience(フォーキャスティング エクスペリエンス)」を提供しており、新たに企業がAIを使ってチャットボットや自動応答システムを簡単に作成・管理できるツール「GenAI Admin Portal」の提供を開始いたしました。販路拡大に向けて当社グループとの連携を強化しながら企業のAI・データ活用を支援してまいります。
連結子会社 きづきアーキテクト株式会社は、新商品・サービスの企画・開発・運営・販売事業やアイデアの事業化に関するコンサルティング事業を展開しており、多種多様な企業や団体、地域などの価値創造に貢献しております。
ブランドマーケティング事業を展開する連結子会社 株式会社forGIFTは、アパレル業界を中心としたプロモーションの企画開発やイベント運営協力、当社の開発スタジオと連携してゲーム3DCG制作技術とファッション分野での知見を活かしたアパレル3DCGサンプル制作サービス「sture(ストゥーラ)」を展開しており、当社グループと連携して業容拡大に取り組んでおります。
連結子会社 株式会社コネクトアラウンドは、農業分野でのテクノロジーを活用したダイバーシティ&インクルージョン及び農業を基軸とした地域雇用の促進などを目指しております。栽培から2次加工品の製造・販売までを行う6次化農業ビジネス「FUN EAT MAKERS」事業を神奈川県川崎市の施設で運営しております。また、福島県大熊町でも同施設の開設を予定しており順調に準備が進んでおります。また、障がい者の方の潜在能力を可視化して誰もが働きやすく成長を感じられるユニバーサルワークフローを構築したことで戦力化とキャリア形成、ステップアップの支援が可能となりました。本ワークフローを通じた障がい者雇用促進と持続可能な農業ビジネスモデルの開発を進めてまいります。
連結子会社 株式会社One Leaf Cloverは「障害者の雇用の促進などに関する法律」に基づく特例子会社の認定を取得し、障がいのある方が能力を最大限に発揮できる安定的な職場環境の確保及び社会への主体的な参画を目指しております。独自の雇用創出を目的に開設した就労継続支援B型事業所の運営の他、障がい者の方のスキルアップ支援と就業先の開拓や多様な業務の創出に注力しており、より多くの障がい者の方に多様な職域を提供することで当社グループの発展に寄与しております。
連結子会社 株式会社Chef’s valueは、料理人の生涯価値を高める新しい仕組みづくりを目的とした事業を展開しております。料理人の人材紹介や店舗の運営受託、料理人の開業支援事業を展開しております。本社がある新虎通りCOREビル2階に開店した料理人の独立開業を支援する直営スタートアップ1号店であるイタリアンレストラン「Cassolo(カッソーロ)」では、人気ゲームやアニメとのコラボカフェを継続的に実施することで、これまでにない客層の開拓などの取り組みを進めております。また、未経験者を料理人に育成する「シェフアカデミー」を開講し、料理人の育成から就業先・独立支援までを一貫してサポートしております。
連結子会社 株式会社Nextrekは、新たな事業としてAIを活用して画像やイラストを検索するメディア「シンテリ」の運営を開始しております。早期の収益化に向けて様々な施策に取り組んでおります。
連結子会社 株式会社C&Rインキュベーション・ラボは、当社グループと事業シナジーが見込める企業に対する積極的な資本参加を行うコーポレートベンチャーキャピタルとして、既存事業とのシナジーの創造及び新規事業につながるシーズの獲得や事業承継・企業再生事業を手掛ける他、CXO人材のエージェンシー事業を展開しております。これらの事業を通じて当社グループの拡大とプロフェッショナルの叡智を組み合わせた新サービスの創出に貢献しております。
連結子会社 株式会社ALFA PMCは、施設建築領域全般におけるコンサルティング事業やマネジメント・セミナー事業を展開しております。建築分野で活躍するプロフェッショナルの生涯価値の向上とクライアントの価値創造への貢献を目指して、当社建築グループをはじめとする当社グループとの連携を強化しながら事業拡大に取り組んでおります。
連結子会社 株式会社Shiftallは、高い開発力を活かした独自ブランドによるVRやメタバース、IoT機器の企画・開発・販売・サポートなどを手掛けております。主力製品の「HaritoraX」シリーズは、VRChatの需要が高まり販売数が増加しております。海外でも各種製品の人気が高く、新型のヘッドマウントディスプレイ「MeganeX」は、日本での販売数を上回る勢いで海外受注が伸びております。その他、企業からの受託開発も行っており、さらなる業容拡大を進めております。
2024年3月に連結子会社化したリヴァイ株式会社は、生成AIに関する企業向け研修サービスや企業が直面する業務の課題解決を目的としたカスタマイズ可能なAIチャットボット開発サービスの提供、生成AI活用のコンサルティング事業を展開しております。2025年1月には、新たに生成AI技術を活用した次世代型転職支援サービス「ミライテ」を開発いたしました。当社グループとの連携を強化し、収益化に向けて取り組んでおります。
当連結会計年度におけるその他の事業の売上高は前期を上回って推移し、セグメント利益においても事業拡大に向けた積極的な投資を行いながら、前期を上回って推移いたしました。
これらの結果、その他の事業の業績は、売上高4,229百万円(前期比125.8%)、セグメント損失(営業損失)83百万円(前期はセグメント損失200百万円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、営業活動によるキャッシュ・フロー2,958百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フロー1,765百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フロー369百万円の支出となり、前連結会計年度末に比べて838百万円増加し9,019百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益3,549百万円及び法人税等の支払額1,327百万円等により、2,958百万円の収入(前連結会計年度は3,251百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入による支出3,788百万円、定期預金の払戻による収入3,288百万円及び有形固定資産の取得による支出822百万円等により、1,765百万円の支出(前連結会計年度は3,514百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加1,323百万円、自己株式の取得による支出994百万円及び配当金の支払額918百万円等により、369百万円の支出(前連結会計年度は599百万円の支出)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
販売実績
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主要顧客(総販売実績に対する割合が10%以上)に該当するものはありません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、必要となる見積り及び仮定に関しては、過去の実績等を勘案し合理的と判断される基準に基づき行っておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に用いた会計上の見積り及び仮定のうち、特に重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度末の財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて1,659百万円増加し27,078百万円となりました。これは主として、現金及び預金の増加によるものであります。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べて1,392百万円増加し11,065百万円となりました。これは主として、短期借入金の増加によるものであります。
純資産につきましては、前連結会計年度末より266百万円増加し16,012百万円となりました。これは主として、自己株式の取得により株主資本が減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したことによるものであります。それぞれの内容については、次のとおりであります。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、20,798百万円(前連結会計年度末比1,078百万円の増加)となりました。これは主として、現金及び預金の増加等によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、6,279百万円(前連結会計年度末比580百万円の増加)となりました。これは主として、建設仮勘定の増加等によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、10,284百万円(前連結会計年度末比1,123百万円の増加)となりました。これは主として、短期借入金の増加等によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、781百万円(前連結会計年度末比269百万円の増加)となりました。これは主として、長期借入金の増加によるものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産の残高は、16,012百万円(前連結会計年度末比266百万円の増加)となりました。これは主として、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加した一方で、自己株式の取得により株主資本が減少したことによるものであります。
③ 当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度における経営成績に関しては、クリエイティブ分野(日本)における一部の大手ゲームパブリッシャーの案件縮小や、人材紹介サービスの成約長期化などの影響を受ける結果となった一方で、成長著しいAI/DX領域への先行投資や、オリジナルコンテンツに関する開発投資等、将来に繋がる投資を積極的に行ってまいりました。売上高は過去最高を更新しましたが、利益項目においては前年を下回る結果となりました。
(注)第35期計画は、2025年1月9日に発表いたしました「業績予想の修正及び配当予想の修正に関するお知らせ」にて
発表した数値を記載しております。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、50,275百万円(前期比101.0%)となりました。クリエイティブ分野(日本)において、一部の大手ゲームパブリッシャーの案件縮小などの影響により売上高の増加は限定的なものにとどまりましたが、その他の事業における業容拡大を含め、過去最高の売上高となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、18,572百万円(前期比99.8%)となり、売上高に対する比率は36.9%、前期比で0.5ポイント減少いたしました。これは、利益率の高い人材紹介サービスの成約長期化などの影響を受けたことによるものであります。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、14,958百万円(前期比103.0%)となり、この結果、営業利益は3,614百万円(前期比88.1%)となりました。売上総利益が前年実績を下回った一方で、クリエイティブ分野(日本)を中心とした新卒等の人員採用の強化や成長著しいAI/DX領域への先行投資、オリジナルコンテンツに関する開発投資など、将来に繋がる投資を積極的に行った結果であります。また、計画数値との比較では、利益率の高い人材紹介サービスの成約長期化が売上高及び営業利益の未達に影響する結果となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は、3,694百万円(前期比89.3%)となり、その要因は営業利益と同様であります。
(特別損益)
当連結会計年度における特別損益は、145百万円の損失となりました。これは、主に減損損失によるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、3,549百万円となり、税効果会計適用後の法人税等負担額は1,292百万円となりました。この結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、2,251百万円(前期比84.7%)となりました。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、法的規制、情報管理、市場環境等の様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があるものと認識しております。
そのため、当社グループは、リスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及びリスクの低減に努めてまいります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ838百万円増加し9,019百万円となりました。これは、定期預金の払戻による収入を中心とした投資活動によるキャッシュ・フローの支出減少によるものです。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、現時点においては、十分な流動性を確保しているものと認識しております。
なお、安定的な事業成長をはかりつつ、中長期の成長を見据え、今後も積極的な人材の採用や新規事業への投資を行っていく方針です。原則として、自己資金及び営業活動によるキャッシュ・フローを充当していく方針であり、現時点において重要な資本的支出は予定しておりませんが、M&A等の資金需要が発生した場合には、金融機関からの調達も含め、適時適切に対応を行ってまいります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善による個人消費の回復やインバウンド需要の増加など緩やかな回復基調にあります。また事業拡大や人手不足の解消に向けたAIの活用やIT投資が活発化しており、企業のDXへの取り組みが加速しております。一方で、物価上昇や資源・エネルギー価格の高騰、長期化するロシア・ウクライナ情勢、中東情勢に伴う地政学リスク、米トランプ政権による関税措置の影響等が懸念され、先行きは不透明な状況が続くことが予想されます。
このような環境の中、当社グループは、統括理念として「人の能力は、無限の可能性を秘めています。私たちは、その能力を最大限に引き出し、人と社会の幸せのために貢献します。」を掲げ、事業を運営してまいりました。当社グループがネットワークするクリエイター、医師、ITエンジニア、弁護士、会計士、建築士、ファッションデザイナー、シェフ、研究者等の専門的な能力を有するプロフェッショナルへのニーズは底堅く推移しております。しかしながら、当連結会計年度においては、一部の大手ゲームパブリッシャーの案件縮小や人材紹介サービスの成約長期化などの影響を受ける結果となりました。一方、成長著しいAI/DX領域への先行投資や、オリジナルコンテンツに関する開発投資など、将来に繋がる投資を積極的に行ってまいりました。
(イ)経営成績
当連結会計年度の業績は、売上高50,275百万円(前期比101.0%)、営業利益3,614百万円(前期比88.1%)、経常利益3,694百万円(前期比89.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益2,251百万円(前期比84.7%)となりました。
(ロ)財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて1,659百万円増加し27,078百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて1,392百万円増加し11,065百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末より266百万円増加し16,012百万円となりました。
(ハ)セグメントの経営成績は次のとおりであります。
(クリエイティブ分野(日本))
クリエイティブ分野(日本)は、グループの中核となる当社が映像、ゲーム、Web、広告・出版などのクリエイティブ領域で活躍するクリエイターを対象としたプロデュース、ライツマネジメント、エージェンシー事業を展開する他、連結子会社 株式会社クレイテックワークスがゲーム分野でのプロデュース事業を、連結子会社 株式会社ウイングがTV・映像分野でのエージェンシー事業を、連結子会社 株式会社シオン及び連結子会社 株式会社シオンステージがTV・映像分野でのプロデュース事業及びエージェンシー事業を展開しております。
映像・TV・映像技術関連分野では、エージェンシー事業は引き続き堅調に推移しております。プロデュース事業については、当社が企画制作するTV番組『家事ヤロウ!!!』(テレビ朝日系列)は、番組公式Instagramのフォロワー数が国内のテレビ番組公式アカウントとしてトップを維持し、好評を得ております。番組制作に加え、企業CMやプロモーション動画の制作受託が増加しており、継続受託・業容拡大に向けて取り組んでおります。NHK出身者により設立されたウイングは、主にNHK及び関連会社の番組制作・編集部門へのスタッフ派遣事業を展開しております。民放各局やプロダクションへの新規開拓が進み、順調に業容を拡大しております。一方で、TV番組の企画・制作を行うシオンは、一部のレギュラー番組終了などの影響を受けましたが、当社とのさらなる連携強化及び強みであるバラエティ番組の企画・制作プロデュース力を活かした新規開拓に取り組んでおります。
動画配信サービスの取り組みに関しては、YouTubeクリエイターをサポートするMCNを運用している「The Online Creators(OC)」のサポートチャンネル数は620チャンネル(2025年2月時点)となり、VTuberとの提携を中心に伸長しております。提携クリエイターのプロモーションや企業からのYouTubeチャンネルの企画・開発・広告運用の受託が増加しており、業容が拡大しております。
ゲーム分野においては、当社及びクレイテックワークスにおいて、開発スタジオでの制作受託や、アニメやゲームのIP(知的財産)を活用した自社開発を推進しております。前期後半より業界全体の景気鈍化による影響を受けておりましたが、徐々に新規受託が増え、回復基調にあります。また、開発スタジオと連動した業界未経験者の育成機関「C&Rクリエイティブアカデミー」や外国籍人材の積極的な登用を通じて、優秀な開発者不足と言われるゲーム業界のニーズに対応しております。当期に開設したモントリオール支社では、海外のゲームパブリッシャーとの取引拡充に向けた取り組みが進展しております。
XR(VR/AR/MR)の取り組みに関しては、顧客自身がVR教材を短時間で制作・研修できる当社開発の「ファストVR」の販売や、企業と共同で行う危険体感教育ツールの開発、メタバースの開発力を活かしたXR導入支援や施策に関するコンサルティングなどを行い、ハードからコンテンツまで一貫したソリューションの開発・販売実績を積み重ねております。自身でゲームコンテンツが作成できる「Roblox」の活用にも引き続き注力しており、地方創生や潜在顧客とのタッチポイント創出などを目的としたサービス化を進めております。
Web分野においては、Webコンテンツやデジタルマーケティング、DXに関するプロフェッショナルのネットワーク拡充をはかっており、エージェンシー事業は順調に推移しております。プロデュース事業については、企業や官公庁のWeb開発やプロモーション案件を受託しており、さらなる拡大に向けて取り組んでおります。また、全国の拠点では、地場の強みを活かして新規顧客の開拓に注力し業容拡大に取り組んでおります。
出版分野は、Amazon Kindleのスポンサー広告運用事業が順調に拡大しております。また、コンテンツの新規開拓や発掘した漫画家や作家の作品を企画開発・収益化する「漫画LABO」は、累計363タイトル(2025年2月時点)を配信しております。デジタルコミックWEBTOONを専門に扱う「CCentertainment」は、新たに2タイトルの配信を開始いたしました。出版分野全体において海外配信や海外での出版化、グッズ販売、映像化の版権販売など、オリジナル作品の収益化を積極的に推進しております。
建築分野は、一級建築士や設計・BIMエンジニアなどのエージェンシー事業や設計業務を受託するプロデュース事業を展開しております。プロデュース事業では、観光施設設計に関する受託が増加しており、さらなる業容拡大に向けて体制の強化に取り組んでおります。その他、特徴的な賃貸物件プロデュースの「CREATIVE RESIDENCE® SERIES」やメタバース空間での住宅展示場プラットフォーム「超建築メタバース」、業界未経験者を建築BIMモデラーへ育成するアカデミー「C&R Architect Academy」を提供しております。
AI/DX分野では、中小企業を対象とした無料のAI/DX相談窓口「DXの森」などを提供しております。業容拡大に向けて営業体制の強化と専門分野に特化した人材の育成に注力しております。
映像やゲーム、Webコンテンツ開発など、年々分野と規模を拡大してきたスタジオを包括し、日本最大級のクリエイティブ開発スタジオとなった「C&R Creative Studios」は、企画開発や受託開発の他、日本初となるクリエイター専用の仕事・交流特化型メタバースを独自開発し、作品展示や交流、クライアントとのプロジェクトを通じて世界を革新するサービスの創出を目指しております。さらに「C&R Creative Studios」から独立する形で企業のDXに関する課題に対して業務支援を行う「C&R DX STUDIO」では、加速する企業のDX化のニーズを的確に捉え、新たなDXサービスの開発を行ってまいります。「C&R Creative Studios」及び「C&R DX STUDIO」は、今後も日本から世界を席巻するようなコンテンツ開発や新サービスの提供を行い、世界中の優秀なプロフェッショナルのネットワークを構築し、多くの企業の価値向上を実現させてまいります。
これらの結果、クリエイティブ分野(日本)の業績は、売上高35,217百万円(前期比100.7%)、セグメント利益(営業利益)2,532百万円(前期比88.0%)となりました。
(クリエイティブ分野(韓国))
クリエイティブ分野(韓国)は、連結子会社 CREEK & RIVER ENTERTAINMENT Co., Ltd.及び連結子会社 CREEK & RIVER KOREA Co., Ltd.が、クリエイティブ分野(日本)と同様のビジネスモデルを韓国にて展開しております。2024年5月に経営体制の見直しを行い、業績回復を目指し新規開拓や事業の再構築を進めてまいりました。
韓国のTV業界で多くの映像プロフェッショナルの派遣実績を積み重ねておりますが、韓国TV各局の業績不振により、引き続き派遣稼働者数は一進一退の状況が続いております。出版分野では、当社との連携を高め、映像分野以外への進出やライツマネジメント事業を強化するなど収益の多様化に取り組んでおります。コンテンツ事業では、デジタルコミックWEBTOONのオリジナルコンテンツ開発に注力し、韓国国内のみならず海外配信も積極的に展開しております。今後もオリジナル作品を輩出し、グッズ販売や映像化などの二次利用、グローバル配信など多岐にわたる展開を行い、ビジネスモデルを確立してまいります。
これらの結果、クリエイティブ分野(韓国)の業績は、売上高3,078百万円(前期比86.6%)、セグメント損失(営業損失)10百万円(前期はセグメント損失41百万円)となりました。
(医療分野)
医療分野は、連結子会社 株式会社メディカル・プリンシプル社が「民間医局」のブランドのもと、ドクター・エージェンシーを中心とした事業を、連結子会社 株式会社コミュニティ・メディカル・イノベーションが地域医療周辺サービス事業を展開しております。
メディカル・プリンシプル社は、医療機関や自治体、医師の多様なニーズに応えるべく、医師の紹介事業や研修医・医学生を対象に全国各地で開催する研修病院合同説明会「レジナビFair」とオンライン開催の「レジナビFairオンライン」、臨床研修情報サイト「レジナビ」、若手医師向け情報収集サイト「民間医局コネクト」、医師向け保険サービスなどを展開しております。主軸である医師の紹介事業は、全国各地での慢性的な人材不足や地域的偏在を背景にニーズが高く、全国16拠点を通じて医療機関、自治体、企業への医師紹介を行う他、スポット及び定期非常勤医師のマッチングシステム「民間医局ポータル」の提供により業務の効率化を実現しております。「レジナビFair」は、大規模会場でのリアル開催とオンライン開催が定着し、順調に推移しております。なお、前期後半より実施している営業体制見直しの効果が徐々に表れてきており、成約実績は回復基調にあります。
コミュニティ・メディカル・イノベーションは、クリニックの開業・運営支援や最新のIT・AIのテクノロジーを活用した介護事業を含む効果的な地域医療周辺サービス事業の提供により、地域医療における高齢化、医師の偏在といった課題の解決に取り組んでおります。
これらの結果、医療分野の業績は、売上高5,307百万円(前期比98.0%)、セグメント利益(営業利益)1,083百万円(前期比83.8%)となりました。
(会計・法曹分野)
会計・法曹分野は、連結子会社 ジャスネットコミュニケーションズ株式会社及び連結子会社 株式会社C&Rリーガル・エージェンシー社が、会計士や弁護士を対象としたエージェンシー事業を中心に展開しております。
当期においては、派遣事業は順調に拡大いたしました。一方で、成約長期化による影響を受けていた人材紹介サービスは、これまで培ってきたノウハウやネットワークを活かし、回復基調にあります。
両社は、自社主催セミナーに加え、クライアント企業・事務所との共同セミナーの積極的な開催、各種関連団体との関係強化、自社コンテンツのブランド強化などを通じて、業界内における認知度向上をはかり、エージェンシー事業のさらなる拡大に努めております。また、会計事務所・法律事務所やその顧問先の事業承継ニーズに対応する「事業承継・M&A支援・業務提携サービス」を展開している他、在宅で活躍する経理・法務人材の紹介事業を行うなどサービスの拡充をはかっております。さらに法曹分野では、ビジネスローヤーのブランディングと営業を支援する「Business Lawyer's Marketing Service」など、業容拡大につながる施策を展開しております。
これらの結果、会計・法曹分野の業績は、売上高2,442百万円(前期比98.2%)、セグメント利益(営業利益)116百万円(前期比68.0%)となりました。
(その他の事業)
IT分野のエージェンシー事業を展開する連結子会社 株式会社リーディング・エッジ社では、ロボット・AIなど市場ニーズに合わせたエンジニアネットワークの拡大に向けて取り組んでおります。エンジニアに対する旺盛なニーズに対応するため、営業体制の強化やエンジニアの育成、当社グループとの連携を積極的に進めております。
ファッション分野のエージェンシー事業を展開する連結子会社 株式会社インター・ベルは、販売職の派遣及び店舗の運営代行業務などを展開しております。百貨店や商業施設ではインバウンド需要が増加し、若手社員の登用や独自ノウハウを活かした販売代行事業が拡大しております。新規事業として開始したアパレル販売のプロフェッショナルとして活躍する自社の社員がファッションブランドを立ち上げる「IB BRAND PROJECT(アイビーブランドプロジェクト)」にて立ち上げたオリジナルファッションブランド「ECLECT(エクレクト)」は、クラウドファンディングの活用など収益化に向けて様々な施策に取り組んでおります。
人材メディア事業を展開する連結子会社 株式会社プロフェッショナルメディアは、Web・IT・クリエイティブ業界の総合求人サイト「DXキャリア」を運営しております。プロフェッショナルネットワークの拡充と新規顧客の開拓に注力し、AIツールを活用しながらメディア事業の拡大に取り組んでおります。
VRゴーグルの日本国内での販売・運用・保守を行う連結子会社 株式会社VR Japanは、中国SKYWORTH社及びDPVR社、PICO社、米国Meta社、台湾HTC社の機器を取り扱っております。当社のXR事業やグループ各社と連携し、教育研修に関するハードの販売やヘッドマウントディスプレイの保守運用サービスの提供などを通じて業容拡大に取り組んでおります。
AIを用いたシステムの企画・開発・販売・運用・保守事業を行う連結子会社 株式会社Idrasysは、生成AIのChatGPTと連携したドキュメント検索システム「ChatGPT+SmartKMS」及びチャットボット「ChatGPT+SmartRobot」、需要予測やスコアリングなどを可能にする独自のAIクラウドプラットフォーム「Forecasting Experience(フォーキャスティング エクスペリエンス)」を提供しており、新たに企業がAIを使ってチャットボットや自動応答システムを簡単に作成・管理できるツール「GenAI Admin Portal」の提供を開始いたしました。販路拡大に向けて当社グループとの連携を強化しながら企業のAI・データ活用を支援してまいります。
連結子会社 きづきアーキテクト株式会社は、新商品・サービスの企画・開発・運営・販売事業やアイデアの事業化に関するコンサルティング事業を展開しており、多種多様な企業や団体、地域などの価値創造に貢献しております。
ブランドマーケティング事業を展開する連結子会社 株式会社forGIFTは、アパレル業界を中心としたプロモーションの企画開発やイベント運営協力、当社の開発スタジオと連携してゲーム3DCG制作技術とファッション分野での知見を活かしたアパレル3DCGサンプル制作サービス「sture(ストゥーラ)」を展開しており、当社グループと連携して業容拡大に取り組んでおります。
連結子会社 株式会社コネクトアラウンドは、農業分野でのテクノロジーを活用したダイバーシティ&インクルージョン及び農業を基軸とした地域雇用の促進などを目指しております。栽培から2次加工品の製造・販売までを行う6次化農業ビジネス「FUN EAT MAKERS」事業を神奈川県川崎市の施設で運営しております。また、福島県大熊町でも同施設の開設を予定しており順調に準備が進んでおります。また、障がい者の方の潜在能力を可視化して誰もが働きやすく成長を感じられるユニバーサルワークフローを構築したことで戦力化とキャリア形成、ステップアップの支援が可能となりました。本ワークフローを通じた障がい者雇用促進と持続可能な農業ビジネスモデルの開発を進めてまいります。
連結子会社 株式会社One Leaf Cloverは「障害者の雇用の促進などに関する法律」に基づく特例子会社の認定を取得し、障がいのある方が能力を最大限に発揮できる安定的な職場環境の確保及び社会への主体的な参画を目指しております。独自の雇用創出を目的に開設した就労継続支援B型事業所の運営の他、障がい者の方のスキルアップ支援と就業先の開拓や多様な業務の創出に注力しており、より多くの障がい者の方に多様な職域を提供することで当社グループの発展に寄与しております。
連結子会社 株式会社Chef’s valueは、料理人の生涯価値を高める新しい仕組みづくりを目的とした事業を展開しております。料理人の人材紹介や店舗の運営受託、料理人の開業支援事業を展開しております。本社がある新虎通りCOREビル2階に開店した料理人の独立開業を支援する直営スタートアップ1号店であるイタリアンレストラン「Cassolo(カッソーロ)」では、人気ゲームやアニメとのコラボカフェを継続的に実施することで、これまでにない客層の開拓などの取り組みを進めております。また、未経験者を料理人に育成する「シェフアカデミー」を開講し、料理人の育成から就業先・独立支援までを一貫してサポートしております。
連結子会社 株式会社Nextrekは、新たな事業としてAIを活用して画像やイラストを検索するメディア「シンテリ」の運営を開始しております。早期の収益化に向けて様々な施策に取り組んでおります。
連結子会社 株式会社C&Rインキュベーション・ラボは、当社グループと事業シナジーが見込める企業に対する積極的な資本参加を行うコーポレートベンチャーキャピタルとして、既存事業とのシナジーの創造及び新規事業につながるシーズの獲得や事業承継・企業再生事業を手掛ける他、CXO人材のエージェンシー事業を展開しております。これらの事業を通じて当社グループの拡大とプロフェッショナルの叡智を組み合わせた新サービスの創出に貢献しております。
連結子会社 株式会社ALFA PMCは、施設建築領域全般におけるコンサルティング事業やマネジメント・セミナー事業を展開しております。建築分野で活躍するプロフェッショナルの生涯価値の向上とクライアントの価値創造への貢献を目指して、当社建築グループをはじめとする当社グループとの連携を強化しながら事業拡大に取り組んでおります。
連結子会社 株式会社Shiftallは、高い開発力を活かした独自ブランドによるVRやメタバース、IoT機器の企画・開発・販売・サポートなどを手掛けております。主力製品の「HaritoraX」シリーズは、VRChatの需要が高まり販売数が増加しております。海外でも各種製品の人気が高く、新型のヘッドマウントディスプレイ「MeganeX」は、日本での販売数を上回る勢いで海外受注が伸びております。その他、企業からの受託開発も行っており、さらなる業容拡大を進めております。
2024年3月に連結子会社化したリヴァイ株式会社は、生成AIに関する企業向け研修サービスや企業が直面する業務の課題解決を目的としたカスタマイズ可能なAIチャットボット開発サービスの提供、生成AI活用のコンサルティング事業を展開しております。2025年1月には、新たに生成AI技術を活用した次世代型転職支援サービス「ミライテ」を開発いたしました。当社グループとの連携を強化し、収益化に向けて取り組んでおります。
当連結会計年度におけるその他の事業の売上高は前期を上回って推移し、セグメント利益においても事業拡大に向けた積極的な投資を行いながら、前期を上回って推移いたしました。
これらの結果、その他の事業の業績は、売上高4,229百万円(前期比125.8%)、セグメント損失(営業損失)83百万円(前期はセグメント損失200百万円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、営業活動によるキャッシュ・フロー2,958百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フロー1,765百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フロー369百万円の支出となり、前連結会計年度末に比べて838百万円増加し9,019百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益3,549百万円及び法人税等の支払額1,327百万円等により、2,958百万円の収入(前連結会計年度は3,251百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入による支出3,788百万円、定期預金の払戻による収入3,288百万円及び有形固定資産の取得による支出822百万円等により、1,765百万円の支出(前連結会計年度は3,514百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加1,323百万円、自己株式の取得による支出994百万円及び配当金の支払額918百万円等により、369百万円の支出(前連結会計年度は599百万円の支出)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
販売実績
| セグメントの名称 | 第35期 2025年2月期 | ||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 前年同期比(%) | |
| クリエイティブ分野(日本) | 35,217 | 70.0 | 100.7 |
| クリエイティブ分野(韓国) | 3,078 | 6.1 | 86.6 |
| 医療分野 | 5,307 | 10.6 | 98.0 |
| 会計・法曹分野 | 2,442 | 4.9 | 98.2 |
| その他の事業 | 4,229 | 8.4 | 125.8 |
| 合計 | 50,275 | 100.0 | 101.0 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主要顧客(総販売実績に対する割合が10%以上)に該当するものはありません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、必要となる見積り及び仮定に関しては、過去の実績等を勘案し合理的と判断される基準に基づき行っておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に用いた会計上の見積り及び仮定のうち、特に重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度末の財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて1,659百万円増加し27,078百万円となりました。これは主として、現金及び預金の増加によるものであります。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べて1,392百万円増加し11,065百万円となりました。これは主として、短期借入金の増加によるものであります。
純資産につきましては、前連結会計年度末より266百万円増加し16,012百万円となりました。これは主として、自己株式の取得により株主資本が減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したことによるものであります。それぞれの内容については、次のとおりであります。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、20,798百万円(前連結会計年度末比1,078百万円の増加)となりました。これは主として、現金及び預金の増加等によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、6,279百万円(前連結会計年度末比580百万円の増加)となりました。これは主として、建設仮勘定の増加等によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、10,284百万円(前連結会計年度末比1,123百万円の増加)となりました。これは主として、短期借入金の増加等によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、781百万円(前連結会計年度末比269百万円の増加)となりました。これは主として、長期借入金の増加によるものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産の残高は、16,012百万円(前連結会計年度末比266百万円の増加)となりました。これは主として、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加した一方で、自己株式の取得により株主資本が減少したことによるものであります。
③ 当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度における経営成績に関しては、クリエイティブ分野(日本)における一部の大手ゲームパブリッシャーの案件縮小や、人材紹介サービスの成約長期化などの影響を受ける結果となった一方で、成長著しいAI/DX領域への先行投資や、オリジナルコンテンツに関する開発投資等、将来に繋がる投資を積極的に行ってまいりました。売上高は過去最高を更新しましたが、利益項目においては前年を下回る結果となりました。
| 指標 | 第34期(実績) | 第35期(実績) | 前期比 |
| 売上高 | 49,799百万円 | 50,275百万円 | +476百万円 |
| 営業利益 | 4,103百万円 | 3,614百万円 | △489百万円 |
| 売上高営業利益率 | 8.2% | 7.2% | △1.0ポイント |
| 指標 | 第35期(計画) | 第35期(実績) | 計画比 |
| 売上高 | 50,500百万円 | 50,275百万円 | △225百万円 |
| 営業利益 | 3,850百万円 | 3,614百万円 | △236百万円 |
| 売上高営業利益率 | 7.6% | 7.2% | △0.4ポイント |
(注)第35期計画は、2025年1月9日に発表いたしました「業績予想の修正及び配当予想の修正に関するお知らせ」にて
発表した数値を記載しております。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、50,275百万円(前期比101.0%)となりました。クリエイティブ分野(日本)において、一部の大手ゲームパブリッシャーの案件縮小などの影響により売上高の増加は限定的なものにとどまりましたが、その他の事業における業容拡大を含め、過去最高の売上高となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、18,572百万円(前期比99.8%)となり、売上高に対する比率は36.9%、前期比で0.5ポイント減少いたしました。これは、利益率の高い人材紹介サービスの成約長期化などの影響を受けたことによるものであります。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、14,958百万円(前期比103.0%)となり、この結果、営業利益は3,614百万円(前期比88.1%)となりました。売上総利益が前年実績を下回った一方で、クリエイティブ分野(日本)を中心とした新卒等の人員採用の強化や成長著しいAI/DX領域への先行投資、オリジナルコンテンツに関する開発投資など、将来に繋がる投資を積極的に行った結果であります。また、計画数値との比較では、利益率の高い人材紹介サービスの成約長期化が売上高及び営業利益の未達に影響する結果となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は、3,694百万円(前期比89.3%)となり、その要因は営業利益と同様であります。
(特別損益)
当連結会計年度における特別損益は、145百万円の損失となりました。これは、主に減損損失によるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、3,549百万円となり、税効果会計適用後の法人税等負担額は1,292百万円となりました。この結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、2,251百万円(前期比84.7%)となりました。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、法的規制、情報管理、市場環境等の様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があるものと認識しております。
そのため、当社グループは、リスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及びリスクの低減に努めてまいります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ838百万円増加し9,019百万円となりました。これは、定期預金の払戻による収入を中心とした投資活動によるキャッシュ・フローの支出減少によるものです。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、現時点においては、十分な流動性を確保しているものと認識しております。
なお、安定的な事業成長をはかりつつ、中長期の成長を見据え、今後も積極的な人材の採用や新規事業への投資を行っていく方針です。原則として、自己資金及び営業活動によるキャッシュ・フローを充当していく方針であり、現時点において重要な資本的支出は予定しておりませんが、M&A等の資金需要が発生した場合には、金融機関からの調達も含め、適時適切に対応を行ってまいります。