有価証券報告書-第37期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/29 10:06
【資料】
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【項目】
115項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中における将来に関する事項につきましては、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態の分析
①流動資産
当連結会計年度末の流動資産は21,743,473千円となり、前連結会計年度末22,815,539千円に対して1,072,066千円の減少となりました。主な要因につきましては、法人税等の支払、短期・長期借入金の返済、配当金の支払などの支出を上回る営業キャッシュ・フローを獲得したことで現金及び預金が923,620千円増加した一方、株式会社オートウェイにおける商品在庫の適正化によるたな卸資産の減少、タイヤ通販売上に係る売上債権の減少などの発生により流動資産は減少しました。
②固定資産
当連結会計年度末の固定資産は20,007,937千円となり、前連結会計年度末21,091,667千円に対して1,083,729千円の減少となりました。主な要因につきましては、減価償却費、のれん償却額及び減損損失を計上したことなどによるものであります。
③流動負債
当連結会計年度末の流動負債は10,962,923千円となり、前連結会計年度末13,174,920千円に対して2,211,997千円の減少となりました。主な要因につきましては、短期借入金及び1年内返済予定の長期借入金の返済、前期法人税等の確定納付などによるものであります。
④固定負債
当連結会計年度末の固定負債は3,116,282千円となり、前連結会計年度末4,554,687千円に対して1,438,405千円の減少となりました。主な要因につきましては、長期借入金の返済によるものであります。
⑤純資産
当連結会計年度末の純資産は27,672,205千円となり、前連結会計年度末26,177,598千円に対して1,494,606千円の増加となりました。主な要因につきましては、剰余金の配当が771,805千円、自己株式の取得が198,884千円発生したものの、当期純利益2,381,835千円の計上により利益剰余金が増加したことによるものであります。
(2) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物は12,030,649千円となり、前連結会計年度末より933,362千円の増加となりました。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、当連結会計年度6,577,786千円の収入となり、前連結会計年度4,235,590千円の収入に対して、2,342,195千円収入が増加いたしました。主な要因につきましては、法人税等の支払が2,681,449千円発生した一方、税金等調整前当期純利益4,553,539千円、支出を伴わない減価償却費、のれん償却額及び減損損失の合計で2,190,312千円発生したこと、株式会社オートウェイ及び株式会社キングスオートの商品在庫の減少に伴うたな卸資産の減少が929,344千円、売上債権の減少が775,643千円となったことなどによるものであります。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、当連結会計年度914,179千円の支出となり、前連結会計年度5,294,437千円の支出に対して、4,380,258千円支出が減少いたしました。主な要因につきましては、定期預金の払戻による収入が117,000千円発生した一方、株式会社アイソリューションズの株式取得に係る支出が90,674千円、事業の譲り受けによる支出が55,125千円、固定資産の取得による支出が910,666千円発生したことなどによるものであります。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、当連結会計年度4,821,630千円の支出となり、前連結会計年度2,720,894千円の支出に対して、2,100,735千円支出が増加いたしました。主な要因につきましては、短期・長期借入金の減少が3,831,944千円、配当金の支払が790,800千円、自己株式の取得による支出が198,884千円発生したことなどによるものであります。
④営業活動によるキャッシュ・フロー増加のための方策
営業活動によるキャッシュ・フローの増加のための方策につきましては、通常の営業活動により利益確保に努めることを第一に考えております。クライアントとの取引におきましては、一部大手ディーラーを除いて、原則、現金取引を基本とすることで、安定的な資金確保に努めております。更に、支払高に占める比率が高い外注先との取引につきましても随時見直しを行い、外注業務の内製化を進めるとともに、印刷用紙の見直し、支払条件の変更、取引社数の絞り込み等により、外注コストの低減に努めております。
⑤資金調達方針
当社は、資金運用については短期的な預金等に限定し、資金調達については 「営業活動によるキャッシュ・フロー」の増加により得られた資金にて充当しておりますが、大規模な設備投資あるいは新規事業展開等に伴い、多額の資金需要が発生した場合には、銀行借入、ファイナンス等による資金調達を行うこととしております。
なお、連結子会社の所要資金調達につきましても、原則として「営業活動によるキャッシュ・フロー」の増加により得られた資金にて充当しておりますが、事業規模等の問題から、資金が不足した場合には、銀行借入、ファイナンス等による資金調達を行うこととしております。
(3) 経営成績の分析
①売上高
自動車関連情報につきましては、引き続き、「Goo-net」のバックグラウンドシステムである「MOTOR GATE」の提供を通じて、中古車販売店の総合的な経営支援を推し進めるとともに、積極的なアライアンスを推進し、「Goo-net」の情報を他社メディアと連携することで、より多くのユーザーが自動車に関心を抱く機会を提供してまいりました。
また、平成27年1月には、国内の中古車輸出業者と海外バイヤーをつなぐポータルサイト「GooAUTO」の提供を開始するとともに、カーメンテナンス専門サイト「GooPit」の全国展開を図ってまいりました。
こうした取り組みを通じて、「Goo鑑定」、「GooPLUS」、「Goo保証」、「GooPit」、「GooAUTO」など、プライベートブランド商品・サービスの拡充・拡販を図り、カーライフにおけるユーザーニーズを網羅したサービスの強化に努めてまいりました。
一方、株式会社キングスオートにおける中古車輸出売上において、主要な仕向地である香港向け高額車両の輸出が減少したこと、株式会社オートウェイのタイヤ通販売上において、消費税増税の影響によりタイヤ販売数量が減少したこと、ならびに当社における不採算事業からの撤退等の影響により、売上高は44,056,041千円(対前年同期比12.1%減)となりました。
生活関連情報につきましては、株式会社プロトメディカルケアにおける福祉用具のレンタルサービス事業の効率化を図るとともに、医療・介護・福祉関連事業におけるシナジーを追求することで更なる事業拡大に取り組んでまいりました。
また、当社につきましては、カルチャー情報事業において、平成27年1月に「新しい自分をみつけよう」をテーマに趣味・資格の情報検索サイト「グースクール」を全面リニューアルし、ユーザーの更なる利便性の向上に努めるとともに、リサイクル・リユース事業においては、引き続き、コンテンツの拡充・ユーザーの利便性の向上に努めてまいりました。
更に、株式会社プロトデータセンターの不動産情報誌「GooHome」につきましては、取引社数の拡大及び掲載物件の拡充を図ってまいりました。
以上の結果、医療・介護・福祉関連事業が堅調に推移した一方、当社において不採算事業であった広告代理事業から撤退したことなどから、売上高は3,393,187千円(対前年同期比4.2%減)となりました。
不動産につきましては、当社が自社物件の賃貸管理を中心に行い、売上高は164,704千円(対前年同期比1.8%減)となりました。
その他につきましては、当社においてソーシャルゲーム事業から撤退した一方、平成26年10月に子会社化した株式会社アイソリューションズのソフトウエア開発売上が寄与したことから、売上高は988,589千円(対前年同期比8.2%増)となりました。
②売上原価及び販売費及び一般管理費
売上原価につきましては、当連結会計年度28,326,306千円となり、前連結会計年度33,503,703千円に対して5,177,397千円の減少となりました。また、売上高に対する売上原価の比率は2.9ポイント改善し、58.3%となっております。前年同期比における売上原価の減少は、商品仕入高が減少したことによるものであります。売上高に対する比率が改善した主な要因につきましては、株式会社キングスオートにおける中古車輸出事業ならびに株式会社オートウェイにおけるタイヤ通販売上等の原価率の高い売上高が減少したこと、当社における不採算事業からの撤退によるものであります。
販売費及び一般管理費につきましては、当連結会計年度16,044,368千円となり、前連結会計年度16,510,238千円に対して465,870千円の減少となっております。なお、売上高に対する販売費及び一般管理費の比率は2.9ポイント悪化し、33.0%となっております。前年同期比における販売費及び一般管理費の減少は、株式会社アイソリューションズの子会社化など事業拡大に伴う人件費が増加した一方、当社における不採算事業からの撤退、株式会社オートウェイにおけるプロモーションの効率化などコスト削減の徹底を図ったことによるものであります。
③営業利益
営業利益につきましては、当連結会計年度4,233,480千円となり、前連結会計年度4,735,878千円に対して502,397千円の減少となりました。
自動車関連情報につきましては、不採算事業からの撤退や株式会社オートウェイにおけるプロモーションの効率化などコスト削減を図った一方、売上高の減少に伴う売上総利益の減少、「GooPLUS」、「GooPit」、「GooAUTO」などの新規事業への先行投資が発生したことなどから5,624,870千円(対前年同期比9.5%減)となりました。
生活関連情報につきましては、医療・介護・福祉関連事業が増益に寄与したことと、不採算事業からの撤退により338,712千円(対前年同期比36.1%増)となりました。
不動産につきましては、営業利益は96,506千円(対前年同期比38.4%増)となりました。
その他につきましては、94,137千円の営業損失(前年同期実績は140,500千円の営業損失)となりました。
④営業外収益及び営業外費用
営業外収益につきましては、当連結会計年度441,356千円となり、前連結会計年度445,582千円に対して4,225千円の減少となりました。主な要因につきましては、為替差益が増加した一方、デリバティブ評価益が発生しなかったこと、雑収入が減少したことによるものであります。
営業外費用につきましては、当連結会計年度126,203千円となり、前連結会計年度171,931千円に対して45,727千円の減少となりました。主な要因につきましては、借入金の減少に伴い支払利息が減少したこと、デリバティブ評価損が減少したことによるものであります。
⑤特別利益及び特別損失
特別利益につきましては、当連結会計年度431,002千円となり、前連結会計年度234,952千円に対して196,050千円の増加となりました。主な要因につきましては、固定資産売却益が減少した一方、未払金の債務消滅益、PROTO SINGAPORE Pte. Ltd. の清算結了に伴う子会社清算益が発生したことによるものであります。
特別損失につきましては、当連結会計年度426,095千円となり、前連結会計年度314,350千円に対して111,745千円の増加となりました。主な要因につきましては、事業撤退損が発生しなかった一方、株式会社キングスオートの株式取得時に計上したのれんについて、未償却額の一部を減損損失として計上したことによるものであります。
⑥法人税、住民税及び事業税
法人税、住民税及び事業税につきましては、当連結会計年度2,162,585千円となり、前連結会計年度2,389,781千円に対して227,195千円の減少となりました。
⑦当期純利益
当期純利益につきましては、当連結会計年度2,381,835千円となり、前連結会計年度2,627,516千円に対して245,681千円の減少となりました。
1株当たり当期純利益金額につきましては、当連結会計年度116円76銭となり、前連結会計年度128円39銭に対して11円63銭の減少となりました。