有価証券報告書-第35期(2024/01/01-2024/12/31)
①戦略
異なるシナリオ(平均気温上昇1.5℃、4℃)における財務的影響及び事業インパクトを評価するとともに、気候関連リスク・機会に対する当社戦略のレジリエンスを評価することを目的として、シナリオ分析を実施しております。
事業/財務影響評価
大:事業戦略への影響または財務的影響が大きいことが想定される
中:事業戦略への影響または財務的影響が中程度と想定される
小:事業戦略への影響または財務的影響が小さいことが想定される
気候変動に関するリスクは、当社グループ経営に少なからずマイナスの影響を与えうると想定されるものの、当社グループの事業は情報システムを活用したソフトサービスが中心で、温室効果ガスの排出量が少ない事業であること、また、多様な事業からなる事業ポートフォリオによりリスク対応が可能であることから、グループ全体に与える財務的なネガティブリスクは限定的と分析しております。
むしろ、多様な技術・事業によって、気候変動に関する新たな事業機会を獲得できるポテンシャルがあると認識しており、財務的な影響としてはネガティブリスクよりも事業機会の獲得に伴うポジティブな影響の方が大きいと捉えております。
当社グループにおける気候変動に関するリスクと機会の一覧については、下記のとおりです。
■リスク
表1 気候変動リスクに関する財務的な影響及び当社グループの対応方針
■機会
表2 気候変動機会に関する財務的な影響及び当社グループの対応方針
※ なお、当社グループにおける気候変動リスク及び機会に重要な影響を与える項目のひとつとして、我が国における長期的な電源構成に関する政策方針が挙げられます。この度の開示においては、2021年10月に公表された第6次エネルギー基本計画における電源構成を前提に検討しておりますが、今後、再生可能エネルギーや原子力発電の活用について様々な議論がなされることが予想されるため、今後ともエネルギー政策動向について注視してまいります。
異なるシナリオ(平均気温上昇1.5℃、4℃)における財務的影響及び事業インパクトを評価するとともに、気候関連リスク・機会に対する当社戦略のレジリエンスを評価することを目的として、シナリオ分析を実施しております。
事業/財務影響評価
大:事業戦略への影響または財務的影響が大きいことが想定される
中:事業戦略への影響または財務的影響が中程度と想定される
小:事業戦略への影響または財務的影響が小さいことが想定される
気候変動に関するリスクは、当社グループ経営に少なからずマイナスの影響を与えうると想定されるものの、当社グループの事業は情報システムを活用したソフトサービスが中心で、温室効果ガスの排出量が少ない事業であること、また、多様な事業からなる事業ポートフォリオによりリスク対応が可能であることから、グループ全体に与える財務的なネガティブリスクは限定的と分析しております。
むしろ、多様な技術・事業によって、気候変動に関する新たな事業機会を獲得できるポテンシャルがあると認識しており、財務的な影響としてはネガティブリスクよりも事業機会の獲得に伴うポジティブな影響の方が大きいと捉えております。
当社グループにおける気候変動に関するリスクと機会の一覧については、下記のとおりです。
■リスク
表1 気候変動リスクに関する財務的な影響及び当社グループの対応方針
| 項目 | 事業 | 潜在的なリスク | 財務的影響 | 当社の対応方針 | |
| 4℃ | 1.5℃ | ||||
| 法・政策規制 | 全社 | 炭素税の導入に伴う、直接的な税負担に加え、電気料金に転嫁されることで、操業コストが増加する。 | なし | 小 | 業務のデジタル化に伴う業務工数の削減 カーボンプライス政策動向のモニタリング 脱炭素・低炭素エネルギーの利用促進 |
| 再エネサービス | 固定価格買取制度における売電価格が低下することで、太陽光発電関連事業の損益が悪化する可能性がある。 | 中 | 小 | TEPCOホームテック及びENE’sにて、 原価低減の取組みを継続的に実施 | |
| 市場 | 設計サービス | ZEHの普及に伴って住宅の電化が進み、エプコが提供している関連サービスへの新規参入が増加し、競争激化によりエプコの採算が悪化する。 | 小 | 中 | エプコにてZEH関連の新たな設計及び 申請サービスを拡大することで差別化を実施 |
| 再エネサービス | 太陽光パネル・蓄電池の需要が急拡大することで競争が激化する。その結果、供給不足となり、原価の上昇や納期遅れが発生する可能性がある。 | 小 | 中 | TEPCOホームテックにて、製品メーカーとの 直接取引及び複数社購買で調達力を強化 | |
| 急性物理 | 全社 | 台風等による自然災害の激甚化により、事業拠点が被災し、営業停止や復旧コストが発生する。 | 大 | 小 | 各事業におけるバックアップ体制の整備 (複数拠点化) |
| 再エネサービス | 台風等による自然災害の激甚化により、工程遅延が発生し、対応費用が生じる可能性がある。 | 小 | 小 | TEPCOホームテック及びENE’sにて、効率的な施工体制の整備 | |
| 台風等による自然災害の激甚化により、エネカリにおいて提供している設備の故障が増え、修理費用・補償費用が増加する。 | 小 | 小 | TEPCOホームテック及びENE’sにて、効率的な施工体制の整備 | ||
| 慢性物理 | 再エネサービス | 平均気温の上昇に伴って熱中症リスクが高まる等、施工現場の労働環境が悪化し、生産性の低下や対策コストが発生する。 | 小 | 小 | TEPCOホームテック及びENE’sにて、施工に係る改善活動による作業時間の短縮 |
■機会
表2 気候変動機会に関する財務的な影響及び当社グループの対応方針
| 項目 | 事業 | 潜在的な機会 | 財務的影響 | 当社の対応方針 | |
| 4℃ | 1.5℃ | ||||
| 法・政策規制 | 再エネサービス | 新築住宅への太陽光パネル設置義務化に伴い、太陽光パネル設置工事に関する需要が増加する。 | 小 | 中 | TEPCOホームテックにて、住宅会社等との提携強化 (新築設置工事受託の増加) |
| 設計サービス | 省エネ基準の強化やZEHの推進に伴い、省エネ性能の高い住宅設計への需要が増加する。 | 小 | 中 | エプコにて、ZEH関連の設計及び 申請サービスラインを拡大 | |
| 技術 | 再エネサービス | 蓄電池価格が技術革新及び量産化により低下し、調達コストが低下する。 | 小 | 中 | TEPCOホームテック及びENE’sにて、お客様メリットの増加に伴い、営業積極化 |
| 評判 | 太陽光パネルの取り付け簡易化により、構造上の理由で設置が難しかった既築住宅における市場が拡大する。 | 小 | 中 | TEPCOホームテック及びENE’sにて、 拡大対象の住宅への営業積極化 | |
| 市場 | 全社 | 顧客事業における環境貢献度を高めることで、投資家からの評判が高まる。 | 小 | 中 | 当社事業が環境負荷低減に貢献する事業であることを投資家に対して一層周知する |
| 再エネサービス | EVの普及に伴い、V2HやEV充電の需要が増加する。 | 小 | 中 | TEPCOホームテック及びENE’sにて、 今後のEV普及を見据えたV2H工事受託の体制整備 | |
| 再エネサービス | 防災やカーボンニュートラルへの意識の高まりから、太陽光パネルや蓄電池の需要が増加する。 | 大 | 大 | TEPCOホームテックにて、住宅会社等との提携強化及び東京電力エナジーパートナー社が推進する電化戦略との連携強化 | |
| 設計サービス | 顧客の温室効果ガス排出量削減の動きに伴い、詳細情報を保持するBIM設計を通じた情報提供(建設資材からの温室効果ガス排出量やエネルギー使用量等)需要が増加する。 | なし | 大 | エプコ及びMEDXにて、BIMを活用した建築ライフサイクル全般に関する 温室効果ガス排出量の算出モデルの整備 | |
| 急性物理 | メンテナンスサービス | 台風等による自然災害の激甚化に伴い、住宅購入者に対するアフターフォローの重要性が高まり、住宅購入者からの問い合わせ対応だけでなく、情報提供の需要も増加する。 | 中 | 小 | 自然災害への備えを目的とした 住宅購入者向け情報提供サービスの検討 |
| 慢性物理 | 再エネサービス | 気象パターンの変化により、太陽光パネルの年間発電量が増加し、需要が増加する可能性がある。 | 中 | 小 | TEPCOホームテック及びENE’sにて、お客様メリットの増加に伴い、営業積極化 |
※ なお、当社グループにおける気候変動リスク及び機会に重要な影響を与える項目のひとつとして、我が国における長期的な電源構成に関する政策方針が挙げられます。この度の開示においては、2021年10月に公表された第6次エネルギー基本計画における電源構成を前提に検討しておりますが、今後、再生可能エネルギーや原子力発電の活用について様々な議論がなされることが予想されるため、今後ともエネルギー政策動向について注視してまいります。