有価証券報告書-第35期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/22 9:47
【資料】
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【項目】
108項目

対処すべき課題

(構造的事業成長の持続)
お客様とのリレーションシップ強化の取組みをさらに推し進め、お客様のIT戦略推進上欠くことのできないITパートナーとしての地位を確立することで持続的な事業成長を図ります。
サービス事業の強化につきましては、東西2拠点化によりクラウド型インフラサービス「absonne(アブソンヌ)」の利便性と信頼性を一層高めていくとともに、本年4月に、第5データセンターと新たに開設する第5データセンターサウス、及び運用SEが常駐するITOセンターからなる「NSFITOS Center(エヌエスフィットスセンター)」を開設し、ITアウトソーシングサービスにおける運用高度化とサービスレベルの向上を図ってまいります。また、端末統合管理サービス「M3DaaS(エムキューブダース)」や電子契約サービス「CONTRACTHUB@absonne(コントラクトハブアットアブソンヌ)」等のクラウドサービスの競争力強化と拡販に努めてまいります。
また、グローバル対応として、中国の新日鉄住金軟件(上海)有限公司においては、「absonne for China(アブソンヌ・フォー・チャイナ)」の拡販に注力するなど、中国における事業展開を引き続き拡大、深化させていきます。また、東南アジア地域については、新日鐵住金グループを始めとする日系企業のシステムニーズに的確に対応するために、現地における実行戦力の拡充を進めてまいります。
新日鐵住金㈱における旧住友金属工業㈱のシステム業務移管につきましては、鹿島システムセンター、製鋼所システムセンター及び尼崎システムセンターの設置により、新日鐵住金㈱のすべてのアプリケーション業務を担います。引き続き平成29年度を目途とするシステム業務の完全移管に向けた諸施策を推進してまいります。
アプリケーション開発実行体制の強化につきましては、「NSSDC(NS Solutions Software Development Cloud)」によるリモート分散開発環境の向上を進めるとともに、当社各事業部と地域開発拠点との密接な連携による、オフショア、ニアショア活用の一層の拡充を図ってまいります。
(成長を支える事業基盤の強化)
事業成長を支える重要な柱としてリスクマネジメントを一層強化し、グループ一体となったリスクマネジメント体制の充実を図ります。
情報システム構築のリスクマネジメントにつきましては、各フェーズ完了時点でのレビュー体制強化など、従来より実施しているリスクマネジメント施策の継続的な改善、向上、徹底を図ります。
サービス事業においては、新たに開設するITOセンターの活用などによりサービス品質及び生産性の一層の向上に向けた施策を強化し、サービス領域での安定供給とリスクコントロールの強化を図っていきます。
情報セキュリティについては、情報セキュリティインシデントの発生が、企業活動に重大な影響を及ぼすリスクであるとの認識のもと、セキュリティ強化のための設備・システムの拡充、情報セキュリティルールの徹底及び運用状況に関するモニタリング強化、インシデント対応体制の整備等、情報セキュリティ対策を強化してまいります。
さらに、持続的な事業成長を図るために、人材育成の強化と研究開発の拡充を進めていきます。人材育成については、「NSSOLアカデミー」による人材類型毎の育成活動を進めるとともに、戦力高度化のための教育プログラムを充実していきます。また、中期的な観点からの研究開発テーマの選定を含め、事業成長に資する研究開発を進めてまいります。
(経営体制の充実)
コーポレートガバナンス改革の流れを踏まえつつ、多様な視点からの意思決定と経営監督機能の充実を目的として社外取締役を導入し、社外監査役が主体の監査役会による独立性の高い監査機能と併せて、当社グループの持続的な発展に向けた経営体制の充実を図ってまいります。