有価証券報告書-第19期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/30 10:03
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当期におけるわが国経済は、国内外における新型コロナウイルス感染拡大の影響で、日本国内でも2度の緊急事態宣言が発令されたことなどにより、経済・社会活動が制限され、景気は急速に悪化いたしました。政府による経済対策などもあり回復傾向は見られるものの、依然として新型コロナウイルス感染症の収束が見通せないことから、先行き不透明な状態が続いております。
当社グループを取り巻く事業環境は、人材関連業界におきましては、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、有効求人倍率が低調に推移していることに加え、入国制限により海外人材の確保が困難になるなど、雇用環境は厳しい状況が続いております。その一方で、2020年4月から「同一労働同一賃金」が法制化により導入され、各企業で非正規雇用者の待遇改善に向けた取り組みが進むとともに、コロナ禍での企業におけるテレワーク普及などを背景に、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)など働き方の変化に対応した生産性向上への取り組みが求められております。
教育業界におきましては、小学校での英語教育やプログラミング教育の必修化など制度面が大きく変化したことに加え、新型コロナウイルス感染拡大による全国一斉臨時休校の実施を契機に、オンラインによる教育の需要が高まっており、環境変化に対応した新たな教育手法やコンテンツが求められております。
介護業界におきましては、引き続き国内では高齢化の進行に伴う要介護者の増加が見込まれており、海外からの人材活用など、介護職員不足の解消へ向けた人材確保と育成が依然として重要な課題となっております。また、介護事業者においては新型コロナウイルス感染拡大防止策の徹底が求められるなか、介護サービス利用者の間ではデイサービスなどの利用を控える動きが見られました。
このような状況において、当社グループでは、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、在宅勤務や時差出勤の推進、会議・営業活動や授業などのサービス提供でのオンライン活用、各施設での衛生管理の徹底などにより、顧客と従業員の安全確保に努めるとともに、当社グループの経営理念である「為世為人」に基づき、社会と人々に貢献すべく「人を育てる」事業、「人を社会に送り出す」事業を中心としたビジネスモデルの強化・発展に取り組みました。
以上の結果といたしまして、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ、3,032百万円増加し、43,187百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ、1,903百万円増加し、30,734百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ、1,129百万円増加し、12,453百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度末の経営成績は、売上高は、前期比0.2%減の85,811百万円となりました。利益面では、人材関連事業の増益により、営業利益は前期比35.0%増の2,702百万円、経常利益は前期比52.9%増の3,253百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比69.7%増の1,439百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(人材関連事業)
人材関連事業におきましては、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、派遣登録希望者および求職者との面談や、顧客企業への営業活動において、オンラインへの切り替えを推進いたしました。
人材派遣では、新型コロナウイルス感染症の影響から就業スタッフ数が減少し、厳しい状態が続いております。また、入国制限により、海外ITエンジニアの確保が困難になるなどの影響が生じましたが、利用企業数が550社を突破したRPA導入支援サービスでは、オンライン研修の拡充など、高まるRPA化ニーズに対応する取り組みに注力いたしました。
人材紹介では、新型コロナウイルス感染拡大により、求職者の面談および企業への営業活動が制限されましたが、オンライン活用を推進することで、サービス提供の継続に努めました。
この結果、前期に比べ、派遣スタッフの稼働日数が増加したこと、同一労働同一賃金の対応により請求単価が上昇したことに加え、行政助成金関連の業務受託案件を受注したことなどから、人材関連事業の売上高は前期比1.7%増の49,309百万円、営業利益は増収に加え経費削減の効果もあり、前期比196.3%増の1,739百万円となりました。
(教育事業)
教育事業におきましては、新型コロナウイルス感染拡大を受けて、社会人教育事業や全日制教育事業では期初に休講を実施いたしましたが、授業のオンライン化を推進することでサービス提供の継続に努めました。また、教育のICT(情報通信技術)化推進を目的とする「ヒューマンアカデミーGIGAスクール構想」の中核を担う「Human Edutainment Studio」(東京都)を開設いたしました。
社会人教育事業では、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、通学講座の契約数が減少するなかで、プログラミング講座やWEB・DTP講座の契約数は増加いたしました。また、オンライン授業など自宅学習の需要が高まり、通信講座の契約数も増加いたしました。
全日制教育事業では、総合学園ヒューマンアカデミーの在校生数が、主力であるゲームカレッジを中心に増加いたしました。また、今後成長が期待されるeスポーツ関連事業の強化を図るべく、株式会社ACTRIZEよりeスポーツチーム運営事業を譲り受けました。
児童教育事業では、新型コロナウイルス感染拡大によるロボット教室の休学者が6月以降徐々に復帰し、在籍生徒数は前期末の水準まで回復いたしました。ロボット教室では、オンライン授業の提供を開始したことに加え、「第10回ヒューマンアカデミーロボット教室全国大会」をライブ配信で開催するなど、オンライン化に取り組みました。
国際人教育事業では、新型コロナウイルス感染拡大に伴う入国制限により、日本語学校へ入学予定の留学生の入国が遅延するなかで、在日外国人や渡日予定の外国人の方々を対象とした日本語学習講座の販売と学習基盤サイト「ヒューマンアカデミー日本語学校Plus」、日本語への関心を高めるオウンドメディア「KARUTA」をリリースいたしました。
保育事業では、認可保育所として、スターチャイルド横浜ステーションナーサリー、スターチャイルド桜木町ステーションナーサリー、スターチャイルド宮前平ナーサリー(神奈川県)の3ヶ所を新たに開設し、新型コロナウイルス感染症の影響も軽微であったため、事業は順調に推移いたしました。また、保育士の働きやすい職場環境作りの一環として、オンライン研修を開始いたしました。
この結果、教育事業の売上高は、教育オンライン化への対応推進に努めましたが、新型コロナウイルス感染拡大を受けての休講や入国制限などの影響により、前期比3.6%減の23,629百万円、営業利益は前期比38.4%減の721百万円となりました。
(介護事業)
介護事業におきましては、運営する施設において介護職員のマスク着用、消毒・換気などを実施し、新型コロナウイルス感染拡大の防止策を徹底しながら、安心して利用できるサービスの提供に努めました。
介護施設では、王禅寺グループホーム・王禅寺の宿(神奈川県)など合計8事業所を新たに開設いたしました。
小規模多機能型居宅介護施設やグループホームなどにおける新型コロナウイルス感染症の影響は軽微であった一方で、デイサービスにおいては稼働率が低下したことから、各施設の人員の再配置に注力いたしました。また、デイサービス施設利用者の新たな生活様式の支援に向けた「新生活様式サポート」プロジェクトを開始いたしました。
この結果、介護事業の売上高は前期比1.8%増の10,430百万円、営業利益は、デイサービスの稼働率低下に加え、新型コロナウイルス感染拡大に伴う入国制限により、期中に開設した介護職種の外国人技能実習生向け研修センターの稼働に影響が生じたことなどから、前期比38.4%減の184百万円となりました。
(その他の事業)
スポーツ事業におきましては、プロバスケットボールチーム「大阪エヴェッサ」のホームゲームにおいて、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、期中に実施予定であった4試合が中止、25試合が入場制限付きでの開催となったことからチケット販売が減少したため、オンラインでの商品販売に注力いたしました。
ネイルサロン運営事業におきましては、新型コロナウイルス感染拡大を受けて、期初に全店舗で休業いたしましたが、スニーズガードの設置や設備の消毒、マスクとフェイスシールドを着用しての施術などの感染防止策を実施しながら、5月中旬より各店舗の営業を順次再開いたしました。また、中長期的な新型コロナウイルス感染症の影響に鑑み、店舗網の再編に取り組みました。
IT事業におきましては、新型コロナウイルス感染拡大を受けて、受注は減少傾向となりましたが、在宅勤務などの取り組みを推進するとともに、受注案件における進捗管理の体制強化に努めました。
和食事業におきましては、インバウンドビジネスを強化すべく割烹料理店「傳承 ゑ美寿」(大阪府)の運営を行ってまいりましたが、新型コロナウイルス感染拡大による事業環境の急変に伴い悪化した業績の回復が見込めない状況となったため、店舗を閉鎖いたしました。
この結果、その他の事業の売上高は前期比10.3%減の2,429百万円、営業損失は108百万円(前期は200百万円の営業損失)となりました。
②生産、受注及び販売の実績
a.提供能力
当連結会計年度における人材関連事業の派遣労働者の登録者数は、次のとおりであります。
2020年3月31日現在(人)増加数(人)減少数(人)2021年3月31日現在(人)
456,50121,2802,544475,237

(注)減少数につきましては、当連結会計年度において、稼働見込みのない登録派遣スタッフの登録を抹消したものであります。
前連結会計年度における人材関連事業の派遣労働者の登録者数は、次のとおりであります。
2019年3月31日現在(人)増加数(人)減少数(人)2020年3月31日現在(人)
438,72021,2803,499456,501

(注)減少数につきましては、当連結会計年度において、稼働見込みのない登録派遣スタッフの登録を抹消したものであります。
教育事業における受講生を収容できる教室数及び収容座席数は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度の海外の教室数および収容座席数には、当連結会計年度より連結の範囲に含めたカナダ分を含んでおります。
2020年3月31日現在2021年3月31日現在
教室数(室)収容座席数(席)教室数(室)前期比(%)収容座席数(席)前期比(%)
北海道・東北地区2662029111.5685110.5
関東地区2234,183251112.64,682111.9
中部地区511,1154996.11,07896.7
近畿地区1843,413189102.73,581104.9
中国・四国地区326792990.659187.0
九州・沖縄地区841,70885101.21,70299.6
海外(フランス他)927140444.4654241.3
合計60911,989672110.312,973108.2

b.受注実績
該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前期比(%)
販売高(千円)構成比(%)販売高(千円)構成比(%)
人材関連事業
人材派遣事業42,707,40549.743,800,85551.1102.6
業務受託事業2,690,2713.12,649,3923.198.5
人材紹介事業1,953,3212.31,701,7852.087.1
その他附帯事業1,156,1901.31,157,7691.3100.1
小計48,507,18956.449,309,80257.5101.7
教育事業
社会人教育事業10,215,98611.99,536,58511.293.3
全日制教育事業5,884,6406.86,456,3367.5109.7
児童教育事業1,728,9362.01,564,5501.890.5
国際人教育事業3,346,0433.92,351,6282.770.3
保育事業3,338,9313.93,720,7774.3111.4
小計24,514,53928.523,629,87727.596.4
介護事業10,242,53911.910,430,59212.2101.8
その他2,709,5183.22,429,7052.889.7
合計85,973,786100.085,799,978100.099.8

(注)記載している金額につきましては、消費税等は含んでおりません。
人材関連事業における派遣スタッフ及び期間スタッフの月平均稼働人数は、次のとおりであります。
前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前期比(%)
月平均稼働スタッフ数12,497人11,821人94.6

教育事業における受講生の月平均人数は、次のとおりであります。
前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前期比(%)
月平均受講生数18,829人16,269人86.4

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
(売上)
当連結会計年度の売上高は、人材関連事業と介護事業において増収となりましたが、教育事業とその他の事業において減収となったことから、前連結会計年度の85,989百万円から178百万円減少し、85,811百万円となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、主に人材関連事業の増益により、前連結会計年度の2,002百万円から700百万円増加し、2,702百万円となりました。また、売上高営業利益率は、3.1%となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、営業利益の増益に加え、補助金収入を計上したことなどから、前連結会計年度の2,127百万円から1,126百万円増加し、3,253百万円となりました。また、売上高経常利益率は、3.8%となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、教育事業などにおいて減損損失を計上しましたが、経常利益の増益により、前連結会計年度の848百万円から591百万円増加し、1,439百万円となりました。また、売上高当期純利益率は、1.7%となりました。
セグメント毎の経営成績に関しましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フロー)
当社グループでは、教育事業におきましては前受金として役務提供前に資金を収受し、人材関連事業及び介護事業におきましては役務提供後に売掛金の回収を行っており、それぞれキャッシュ・インの時期が異なっております。当社グループは、キャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入しており、子会社の余剰資金を当社において集中管理し、運転資金または設備投資資金を必要とする子会社に配分して、当社グループの資金をできる限り効率的に活用しております。また、グループ全体の資金需要に応じて必要な調達も行っており、その結果、有利子負債の残高は8,455百万円となり、前連結会計年度末の6,606百万円から1,849百万円(前期比28.0%)増加いたしました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,710百万円増加し、22,848百万円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、以下のとおりであります。
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、2,046百万円となりました(前期は1,400百万円の増加)。これは主に、前受金が920百万円減少したものの、税金等調整前当期純利益が2,807百万円あったことによるものであります。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、1,022百万円となりました(前期は1,221百万円の減少)。これは主に、社内システム、教育事業の校舎の改修、保育事業の事業所の開設等への設備投資によるものであります。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動による資金の増加は、1,674百万円となりました(前期は333百万円の減少)。これは主に、長期借入金により5,018百万円を調達したものの、長期借入金の返済が3,039百万円あったことによるものであります。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループの運転資金需要の主なものは、派遣スタッフの給与のほか、販売費及び一般管理費等の営業経費であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、事業の買収等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資、事業の買収等の資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は8,455百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、22,848百万円となっております。
なお、当社グループの主な経営指標は、次のとおりであります。
2019年3月期2020年3月期2021年3月期
自己資本比率(%)26.628.228.8
時価ベースの自己資本比率(%)55.719.624.1
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)2.54.74.1
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)183.5101.2121.2

(注)1.自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
3.株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
4.キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。

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