訂正有価証券報告書-第25期(2021/01/01-2021/12/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりであります。
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度における流動資産合計は167,254百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,876百万円の増加となりました。これは主に現金及び現金同等物が減少した一方、営業債権及びその他の債権、その他の金融資産、その他の流動資産が増加したこと等によるものであります。
非流動資産合計は182,981百万円となり、前連結会計年度末に比べ40,731百万円の増加となりました。これは主にのれん、無形資産が増加したこと等によるものであります。
この結果、当連結会計年度における資産合計は350,235百万円(前連結会計年度末に比べ48,607百万円の増加)となりました。
なお、国内技術系アウトソーシング事業、国内製造系アウトソーシング事業、国内サービス系アウトソーシング事業、海外技術系事業、海外製造系及びサービス系事業、その他の事業におけるセグメント資産につきましては、事業規模拡大等によりそれぞれ、77,688百万円(前連結会計年度末に比べ12,382百万円の増加)、226,934百万円(同23,666百万円の増加)、22,574百万円(同4,082百万円の増加)、116,453百万円(同29,999百万円の増加)、116,196百万円(同11,833百万円の増加)、971百万円(同186百万円の増加)となりました。
(負債)
当連結会計年度における流動負債合計は217,241百万円となり、前連結会計年度末に比べ63,668百万円の増加となりました。これは主に営業債務及びその他の債務、社債及び借入金が増加したこと等によるものであります。
非流動負債合計は65,959百万円となり、前連結会計年度末に比べ18,527百万円の減少となりました。これは主に社債及び借入金が減少したこと等によるものであります。
また、2021年12月28日に過年度において不正な財務報告が行われていた事実が判明したことにより、当社グループが主要取引金融機関と締結しているシンジケートローン契約等の表明保証及び借入人の義務に係る条項に抵触いたしました。このため、関連する32,873百万円の借入金の分類を非流動負債から流動負債へ変更しております。
なお、当連結会計年度末における各財務制限条項への抵触の事実はありません。
(資本)
当連結会計年度における資本合計は67,035百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,466百万円の増加となりました。これは主に為替の影響等を反映したものであります。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、連結売上収益は569,203百万円(前期比55.9%増、過去最高を更新)、営業利益は21,076百万円(前期比118.4%増、過去最高を更新)、税引前利益は8,893百万円(前期比116.5%増)、親会社の所有者に帰属する当期損失は1,552百万円(前期は親会社の所有者に帰属する当期損失781百万円)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
(国内技術系アウトソーシング事業)
国内技術系アウトソーシング事業におきましては、コロナ禍の影響は限定的であり、前期比で大幅な増収増益となりました。4月入社の新卒2,364名の新人研修コストを吸収し高い利益成長を遂げております。採用人数については、引き続きKENスクールを活用した未経験者を教育して配属するスキームにより採用単価を抑制しながら伸ばしており、期末外勤社員数は、前期末(2020年12月末)比3,472名増の21,622名と、後発ながら業界トップに躍進しております。製造業の景気変動の影響を受けにくくするための重点分野として位置付けているIT分野や建設、医薬分野も順調に拡大しました。
以上の結果、売上収益は123,797百万円(前期比19.8%増)、営業利益は7,474百万円(前期比62.7%増)となりました。
(国内製造系アウトソーシング事業)
国内製造系アウトソーシング事業におきましては、コロナ禍による低調から脱却し、前期比で大幅な増収増益となりました。製造派遣・請負及び期間工の有料職業紹介においては、半導体不足や東南アジアにおけるコロナ禍によるサプライチェーンの滞りの影響で生産調整が生じました。振替生産が見込まれるため、一過性の影響であると考えますが、足もとでは、生産調整の影響を受けつつ本格的な振替生産に向けた人材ニーズを受けて採用コストを投下しており、セグメント利益が先行投資のために計画未達となりました。期末外勤社員数は前期末比4,904名増の21,443名となりました。これは主に、自動車業界を中心とした旺盛な需要に支えられ採用を推進したためであります。管理業務受託におきましては、顧客メーカーの外国人技能実習生活用ニーズは引き続き堅調でありますが、技能実習予定者の来日が困難な状況が継続しており、成長が足踏みする結果となりました。しかしながら、適切な管理実績を引き続き高く評価され、国内首位の事業者として12月末の管理人数は20,004名となりました。
以上の結果、売上収益は99,727百万円(前期比54.7%増)、営業利益は7,283百万円(前期比23.4%増)となりました。
(国内サービス系アウトソーシング事業)
国内サービス系アウトソーシング事業におきましては、引き続き前期比で大幅な増収増益となりました。製造系とは異なり景気変動の影響を受けにくい米軍施設向け事業が主力事業であり、米軍施設の建物や設備の改修・保全業務がコロナ禍の影響もほとんどなく順調に伸長しました。米軍工事の入札には、同額のボンド(履行保証保険)が義務付けられることが通例であり、当社の信用力を活かしてボンド枠を拡張し利益率の高い大口受注へとつなげております。
以上の結果、売上収益は29,156百万円(前期比17.6%増)、営業利益は4,012百万円(前期比41.3%増)となりました。
(海外技術系事業)
海外技術系事業におきましては、前期比で大幅な増収増益となりました。CPL社のグループ入りによる増加のみならず、オーガニック成長としても、回復に勢いがありました。英国では、公的債権回収の受託業務が回復途上でありますが、豪州では、IT系の需要拡大に加え、インフラや建築などへの注力戦略が好調を維持しております。コストコントロールも奏功し、高い利益成長を維持しております。
以上の結果、売上収益は139,762百万円(前期比263.4%増)、営業利益は4,595百万円(前期比4,468百万円増加)となりました。
(海外製造系及びサービス系事業)
海外製造系及びサービス系事業におきましては、前期比で大幅な増収増益となりました。オランダの大手スーパーを中心としたインターネットショッピング関連事業が、需要拡大を受け大きく伸長したほか、英国では、給付金や税還付関連の地方自治体向けBPO事業が特需となり、公共系派遣も好調であります。南米でも、インターネットショッピングの需要拡大に伴い物流向けが活況となり、小売向けの清掃業務も好調を維持しました。
以上の結果、売上収益は176,701百万円(前期比32.0%増)、営業利益は6,085百万円(前期比107.6%増)となりました。
(その他の事業)
その他の事業におきましては、特例子会社での障がい者による事務のシェアードサービス事業及び手話教室事業等が、新型コロナウイルスの感染再拡大の影響を受けました。
以上の結果、売上収益は60百万円(前期比66.5%減)、営業利益は213百万円(前期比24.9%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の期末残高は48,334百万円となり、前連結会計年度に比べ33,386百万円(40.9%)の減少となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は28,872百万円となりました。これは、税引前利益8,893百万円、減価償却費及び償却費15,158百万円、法人所得税等の支払額8,695百万円等を反映したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は38,373百万円となりました。これは、事業の取得に伴う支出36,458百万円等を反映したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は25,985百万円となりました。これは、短期借入金の減少19,864百万円、長期借入れによる収入30,629百万円、長期借入金の返済による支出16,681百万円、社債の償還による支出6,260百万円、リース負債の返済による支出8,193百万円等を反映したものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループの主たる業務は、提供するサービスの性質上、生産体制、販売経路の記載と関連づけ難いため、記載を省略しております。
b. 受注実績
当社グループの主たる業務は、提供するサービスの性質上、受注状況の記載につきましても上記a. 生産実績同様に、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注1) セグメント間の取引につきましては相殺消去しております。
(注2) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(注3) セグメント区分は、事業の種類・性質の類似性を考慮して行っております。
(注4) 各セグメントの主な事業
(a) 国内技術系アウトソーシング事業・・・当社子会社にて、メーカーの設計・開発、実験・評価工程への高度な技術・ノウハウを提供するサービス、WEB・スマートフォン等の通信系アプリケーションやECサイト構築、基幹系ITシステム・インフラ・ネットワークの各種ソリューションサービス及び構築、医療・化学系に特化した研究開発業務へのアウトソーシングサービス、建設施工管理・設計や各種プラントの設計・施工・管理等の専門技術・ノウハウを提供するサービス、ITスクール事業等を行っております。
(b) 国内製造系アウトソーシング事業・・・当社及び当社子会社にて、メーカーの製造工程の外注化ニーズに対し、生産技術、管理ノウハウを提供し、生産効率の向上を実現するサービスを行っております。また、顧客が直接雇用する期間社員等の採用代行(有料職業紹介)、期間社員及び外国人技能実習生や留学生等の採用後の労務管理や社宅管理等に係る管理業務受託事業及び期間満了者の再就職支援までを行う、一括受託サービスを行っております。
(c) 国内サービス系アウトソーシング事業・・・当社子会社にて、米軍施設等官公庁向けサービスや物流向けサービス、コールセンター向けサービス等を提供しております。
(d) 海外技術系事業・・・在外子会社にて、欧州及び豪州を中心にIT、金融、製薬、ライフサイエンス、医療、ヘルスケアなどへの専門スキル人材の派遣・紹介事業、AIを活用した公的債権回収等を行っております。
(e) 海外製造系及びサービス系事業・・・在外子会社にて、アジア、南米、欧州等において製造系生産アウトソーシングへの人材サービス及び事務系・サービス系人材の派遣・紹介事業や給与計算代行事業を行っております。また、欧州及び豪州にて公共機関向けBPOサービスや人材派遣、欧州及びアジアにて国境を越えた雇用サービスを行っております。
(f) その他の事業・・・当社子会社にて、事務代行業務等を行っております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における事業環境は、未曾有の先行き不透明感をもたらした新型コロナウイルス感染症に対して、ワクチン普及によりパンデミック収束への期待が高まっているものの、変異ウイルスによる感染拡大など、不透明感がなお色濃い状況でありました。
国内においては、深刻な負の影響をもたらした景況感に持ち直しの基調が続くも、緊急事態宣言の再発令や延長に限らず、長引く半導体不足等の下押し圧力により、主要顧客である大手メーカーにおいても回復の力強さに大きなばらつきが出ております。しかしながら、人手不足感も強まっており、ITをはじめ建設業やサービス業において、エンジニアの活用ニーズはいまだ活況であります。さらに、コロナ禍に伴い、接触削減やリモートワークを支えるシステム化需要やDX需要の高まりが顕著となったほか、会社売却や事業売却等の業界再編が製造系・IT系ともに進んでおります。
このような国内の事業環境に対して、当社グループは、かねてより業績平準化による成長基盤の強化を推進してまいりました。製造系分野においては、期間工が手掛けていた工程に長期間の派遣契約にて労働者を派遣することにより生産変動の影響低減を図っております。派遣管理のDX化を通じて生産性向上を図るHRテックサービスである派遣スタッフ管理システム「CSM(クラウド・スタッフィング・マネジメント)」の展開も本格的な拡大の兆しが見えております。半導体不足をはじめとするサプライチェーンの滞りが自動車業界の生産活動に一時的な影響を及ぼしましたが、自動車需要は衰えておらず振替生産が見込まれるため、2021年から2022年までの期間でみれば当社グループの事業への影響は限定的であると考えます。しかしながら、本格的な振替生産に向けた旺盛な人材ニーズを受けて採用コストを投下しており、足もとでは、この先行投資と生産調整の影響が出ております。また、外国人技能実習生等の管理受託分野においては、適切な管理実績が顧客に高く評価され、コロナ禍に伴い新規来日が困難かつ帰国便は臨時運行している状況下にあっても、12月末の管理人数は20,004名と国内首位を維持しております。技術系分野においては、人とテクノロジーを融合して効率化・省力化を実現するビジネスモデル「派遣2.0」の対象領域拡大を図りました。当社グループの教育機関であるKENスクールを活用して、機械設計のみならず、ITや建設、医薬分野に至るまで、多岐にわたって未経験者を教育して配属するスキームを加速させ、採用単価の上昇を抑えながら増員して業績を伸長させました。加えて、新卒採用人数も国内首位を争う規模となり、4月には連結で約3,000名の新卒者が入社しております。このほか、マクロ環境の影響を受けやすい製造分野とは異なり、景気変動の影響を受けにくい事業分野も順調に拡大しており、とりわけ米軍施設向け事業が、建物や設備の改修・保全業務がコロナ禍の影響をさほど受けず引き続き順調に伸長しました。米軍工事の入札には、同額のボンド(履行保証保険)が義務付けられることが通例であり、当社の信用力を活かしてボンド枠を拡張し、利益率の高い大口受注へとつなげた結果、前期比で大幅な増収増益で推移しております。
一方、海外においては、ワクチンの普及と並行してコロナ禍への対策が進んだことにより、先進各国とも経済が回復基調にありますが、変異株の急拡大も相まって不確実性がいまだ高い状況にあります。
このような海外の事業環境に対して、当社グループは、海外においても従前より業績平準化による成長基盤の強靭化を力強く推し進めてまいりました。景気変動の影響を受けにくい政府事業等の公共系アウトソーシング事業等を拡充することに加えて、リモート対応可能な技術系分野を展開するほか、人材不足の国に対して人材の余剰感のある国から人材を流動化するスキームをグローバル規模で展開しております。さらに、前年度にいち早くリモート対応等の体制を整備しており、デジタル政府機能への貢献をはじめ中央・地方政府向けが成長をけん引したことに加えて、ライフラインを支えるeコマースの流通系事業も更なる発展を遂げております。また、2021年1月にグループインしたCPLグループはアイルランド最大の人材ビジネス企業であり、IT技術者派遣のみならず、金融、製薬、ライフサイエンス、医療、ヘルスケア等の幅広い産業に専門スキル人材の派遣や人材紹介、マネージドサービス等を提供しており、厳格な再ロックダウン下でも順調な業績で推移しました。
これらの事業及び地域ポートフォリオ分散の取組が功を奏し、売上収益及び営業利益いずれも過去最高を更新しました。
なお、オランダOTTOグループの業績が計画を大きく上回って推移しており、IFRS会計処理に則りプットオプション負債の公正価値評価にて一過性の金融費用を約111億円(当第4四半期連結会計期間において約53億円積み増し)計上しております。この一過性の金融費用は税金計算には加味されず、税引前利益以下の各利益を同額押し下げる大きな影響を及ぼしました。しかしながら、買収後のOTTOグループが想定を上回って成長していることは、本質的に非常にポジティブな結果であり、中長期的な企業価値向上に資するものと考えます。
この結果、当連結会計年度における売上収益は、569,203百万円(前期比55.9%増)となりました。
なお、当社グループは、成長の持続可能性を重視しております。SDGs経営に向けたサステナビリティ方針として、当社グループでは、事業を通して世界の様々な人々の「就業機会」と「教育機会」の創造を実現し、社会課題の解決と事業の成長、ステークホルダーへの貢献に、持続的に取り組んでまいります。2021年を当社グループのSDGs元年と位置付け、2月にアウトソーシンググループSDGs宣言、3月にサステナビリティ委員会を設置しました。加えて、4月には、国連グローバル・コンパクト(UNGC)への署名とともにグローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパンへ加盟し、UNGCの提唱する企業責任イニシアティブの4分野(人権・労働・環境・腐敗防止)10原則の遵守を支持しております。引き続き、事業活動が広く社会に還元される仕組みを追求してまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要のうち主なものは、従業員給付費用のほか、サービス提供費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、M&Aによる企業買収や資本提携等のための資金であります。
当社グループは、事業活動のために適正な流動性の維持及び効率的な資金の確保を基本方針としており、主に営業活動から得た資金を財源とし、必要に応じて借入または社債等による資金調達を実施することとしております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース負債を含む有利子負債の残高は151,593百万円、現金及び現金同等物の残高は48,334百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第93条の規定により、国際会計基準(以下「IFRS」という。)に準拠して作成しております。
この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき継続的にこれを行っております。しかし、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、個々の「重要な会計方針及び見積り」につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりであります。
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度における流動資産合計は167,254百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,876百万円の増加となりました。これは主に現金及び現金同等物が減少した一方、営業債権及びその他の債権、その他の金融資産、その他の流動資産が増加したこと等によるものであります。
非流動資産合計は182,981百万円となり、前連結会計年度末に比べ40,731百万円の増加となりました。これは主にのれん、無形資産が増加したこと等によるものであります。
この結果、当連結会計年度における資産合計は350,235百万円(前連結会計年度末に比べ48,607百万円の増加)となりました。
なお、国内技術系アウトソーシング事業、国内製造系アウトソーシング事業、国内サービス系アウトソーシング事業、海外技術系事業、海外製造系及びサービス系事業、その他の事業におけるセグメント資産につきましては、事業規模拡大等によりそれぞれ、77,688百万円(前連結会計年度末に比べ12,382百万円の増加)、226,934百万円(同23,666百万円の増加)、22,574百万円(同4,082百万円の増加)、116,453百万円(同29,999百万円の増加)、116,196百万円(同11,833百万円の増加)、971百万円(同186百万円の増加)となりました。
(負債)
当連結会計年度における流動負債合計は217,241百万円となり、前連結会計年度末に比べ63,668百万円の増加となりました。これは主に営業債務及びその他の債務、社債及び借入金が増加したこと等によるものであります。
非流動負債合計は65,959百万円となり、前連結会計年度末に比べ18,527百万円の減少となりました。これは主に社債及び借入金が減少したこと等によるものであります。
また、2021年12月28日に過年度において不正な財務報告が行われていた事実が判明したことにより、当社グループが主要取引金融機関と締結しているシンジケートローン契約等の表明保証及び借入人の義務に係る条項に抵触いたしました。このため、関連する32,873百万円の借入金の分類を非流動負債から流動負債へ変更しております。
なお、当連結会計年度末における各財務制限条項への抵触の事実はありません。
(資本)
当連結会計年度における資本合計は67,035百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,466百万円の増加となりました。これは主に為替の影響等を反映したものであります。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、連結売上収益は569,203百万円(前期比55.9%増、過去最高を更新)、営業利益は21,076百万円(前期比118.4%増、過去最高を更新)、税引前利益は8,893百万円(前期比116.5%増)、親会社の所有者に帰属する当期損失は1,552百万円(前期は親会社の所有者に帰属する当期損失781百万円)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
(国内技術系アウトソーシング事業)
国内技術系アウトソーシング事業におきましては、コロナ禍の影響は限定的であり、前期比で大幅な増収増益となりました。4月入社の新卒2,364名の新人研修コストを吸収し高い利益成長を遂げております。採用人数については、引き続きKENスクールを活用した未経験者を教育して配属するスキームにより採用単価を抑制しながら伸ばしており、期末外勤社員数は、前期末(2020年12月末)比3,472名増の21,622名と、後発ながら業界トップに躍進しております。製造業の景気変動の影響を受けにくくするための重点分野として位置付けているIT分野や建設、医薬分野も順調に拡大しました。
以上の結果、売上収益は123,797百万円(前期比19.8%増)、営業利益は7,474百万円(前期比62.7%増)となりました。
(国内製造系アウトソーシング事業)
国内製造系アウトソーシング事業におきましては、コロナ禍による低調から脱却し、前期比で大幅な増収増益となりました。製造派遣・請負及び期間工の有料職業紹介においては、半導体不足や東南アジアにおけるコロナ禍によるサプライチェーンの滞りの影響で生産調整が生じました。振替生産が見込まれるため、一過性の影響であると考えますが、足もとでは、生産調整の影響を受けつつ本格的な振替生産に向けた人材ニーズを受けて採用コストを投下しており、セグメント利益が先行投資のために計画未達となりました。期末外勤社員数は前期末比4,904名増の21,443名となりました。これは主に、自動車業界を中心とした旺盛な需要に支えられ採用を推進したためであります。管理業務受託におきましては、顧客メーカーの外国人技能実習生活用ニーズは引き続き堅調でありますが、技能実習予定者の来日が困難な状況が継続しており、成長が足踏みする結果となりました。しかしながら、適切な管理実績を引き続き高く評価され、国内首位の事業者として12月末の管理人数は20,004名となりました。
以上の結果、売上収益は99,727百万円(前期比54.7%増)、営業利益は7,283百万円(前期比23.4%増)となりました。
(国内サービス系アウトソーシング事業)
国内サービス系アウトソーシング事業におきましては、引き続き前期比で大幅な増収増益となりました。製造系とは異なり景気変動の影響を受けにくい米軍施設向け事業が主力事業であり、米軍施設の建物や設備の改修・保全業務がコロナ禍の影響もほとんどなく順調に伸長しました。米軍工事の入札には、同額のボンド(履行保証保険)が義務付けられることが通例であり、当社の信用力を活かしてボンド枠を拡張し利益率の高い大口受注へとつなげております。
以上の結果、売上収益は29,156百万円(前期比17.6%増)、営業利益は4,012百万円(前期比41.3%増)となりました。
(海外技術系事業)
海外技術系事業におきましては、前期比で大幅な増収増益となりました。CPL社のグループ入りによる増加のみならず、オーガニック成長としても、回復に勢いがありました。英国では、公的債権回収の受託業務が回復途上でありますが、豪州では、IT系の需要拡大に加え、インフラや建築などへの注力戦略が好調を維持しております。コストコントロールも奏功し、高い利益成長を維持しております。
以上の結果、売上収益は139,762百万円(前期比263.4%増)、営業利益は4,595百万円(前期比4,468百万円増加)となりました。
(海外製造系及びサービス系事業)
海外製造系及びサービス系事業におきましては、前期比で大幅な増収増益となりました。オランダの大手スーパーを中心としたインターネットショッピング関連事業が、需要拡大を受け大きく伸長したほか、英国では、給付金や税還付関連の地方自治体向けBPO事業が特需となり、公共系派遣も好調であります。南米でも、インターネットショッピングの需要拡大に伴い物流向けが活況となり、小売向けの清掃業務も好調を維持しました。
以上の結果、売上収益は176,701百万円(前期比32.0%増)、営業利益は6,085百万円(前期比107.6%増)となりました。
(その他の事業)
その他の事業におきましては、特例子会社での障がい者による事務のシェアードサービス事業及び手話教室事業等が、新型コロナウイルスの感染再拡大の影響を受けました。
以上の結果、売上収益は60百万円(前期比66.5%減)、営業利益は213百万円(前期比24.9%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の期末残高は48,334百万円となり、前連結会計年度に比べ33,386百万円(40.9%)の減少となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は28,872百万円となりました。これは、税引前利益8,893百万円、減価償却費及び償却費15,158百万円、法人所得税等の支払額8,695百万円等を反映したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は38,373百万円となりました。これは、事業の取得に伴う支出36,458百万円等を反映したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は25,985百万円となりました。これは、短期借入金の減少19,864百万円、長期借入れによる収入30,629百万円、長期借入金の返済による支出16,681百万円、社債の償還による支出6,260百万円、リース負債の返済による支出8,193百万円等を反映したものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループの主たる業務は、提供するサービスの性質上、生産体制、販売経路の記載と関連づけ難いため、記載を省略しております。
b. 受注実績
当社グループの主たる業務は、提供するサービスの性質上、受注状況の記載につきましても上記a. 生産実績同様に、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) | ||
| 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 前期比増減 (%) | |
| 国内技術系アウトソーシング事業 | 123,797 | 21.8 | 19.8 |
| 電気機器関係 | 20,016 | 3.5 | 21.3 |
| 輸送用機器関係 | 24,407 | 4.3 | 9.4 |
| 化学・薬品関係 | 10,548 | 1.9 | 31.4 |
| IT関係 | 40,091 | 7.1 | 28.7 |
| 建設・プラント関係 | 17,760 | 3.1 | 13.6 |
| その他 | 10,975 | 1.9 | 12.6 |
| 国内製造系アウトソーシング事業 | 99,727 | 17.5 | 54.7 |
| 電気機器関係 | 31,137 | 5.5 | 81.4 |
| 輸送用機器関係 | 42,604 | 7.5 | 48.2 |
| 化学・薬品関係 | 6,061 | 1.1 | 9.4 |
| 金属・建材関係 | 4,759 | 0.8 | 24.8 |
| 食品関係 | 3,554 | 0.6 | 23.1 |
| その他 | 11,612 | 2.0 | 83.8 |
| 国内サービス系アウトソーシング事業 | 29,156 | 5.1 | 17.6 |
| 小売関係 | 198 | 0.0 | △65.8 |
| 公共関係 | 26,023 | 4.6 | 18.4 |
| その他 | 2,934 | 0.5 | 30.8 |
| 海外技術系事業 | 139,762 | 24.6 | 263.4 |
| 電気機器関係 | 453 | 0.1 | △14.1 |
| 輸送用機器関係 | 3,199 | 0.6 | 216.4 |
| 化学・薬品関係 | 24,770 | 4.3 | 5,213.1 |
| IT関係 | 29,471 | 5.2 | 790.9 |
| 金属・建材関係 | 103 | 0.0 | △34.9 |
| 建設・プラント関係 | 3,966 | 0.7 | 56.9 |
| 食品関係 | 8 | 0.0 | △63.2 |
| 小売関係 | 3,828 | 0.7 | 104.5 |
| 公共関係 | 54,377 | 9.6 | 166.5 |
| 金融関係 | 9,930 | 1.7 | 64.2 |
| その他 | 9,657 | 1.7 | 354.7 |
| 海外製造系及びサービス系事業 | 176,701 | 31.0 | 32.0 |
| 電気機器関係 | 19,421 | 3.4 | 37.4 |
| 輸送用機器関係 | 13,156 | 2.3 | 22.5 |
| 化学・薬品関係 | 4,283 | 0.7 | 37.6 |
| IT関係 | 3,892 | 0.7 | 21.4 |
| 金属・建材関係 | 3,236 | 0.6 | 57.5 |
| 建設・プラント関係 | 6,420 | 1.1 | 143.9 |
| 食品関係 | 6,317 | 1.1 | 49.6 |
| 小売関係 | 59,654 | 10.5 | 35.0 |
| 公共関係 | 31,849 | 5.6 | 8.3 |
| 金融関係 | 2,563 | 0.4 | 60.2 |
| その他 | 25,908 | 4.6 | 39.7 |
| その他の事業 | 60 | 0.0 | △66.5 |
| 合計 | 569,203 | 100.0 | 55.9 |
(注1) セグメント間の取引につきましては相殺消去しております。
(注2) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(注3) セグメント区分は、事業の種類・性質の類似性を考慮して行っております。
(注4) 各セグメントの主な事業
(a) 国内技術系アウトソーシング事業・・・当社子会社にて、メーカーの設計・開発、実験・評価工程への高度な技術・ノウハウを提供するサービス、WEB・スマートフォン等の通信系アプリケーションやECサイト構築、基幹系ITシステム・インフラ・ネットワークの各種ソリューションサービス及び構築、医療・化学系に特化した研究開発業務へのアウトソーシングサービス、建設施工管理・設計や各種プラントの設計・施工・管理等の専門技術・ノウハウを提供するサービス、ITスクール事業等を行っております。
(b) 国内製造系アウトソーシング事業・・・当社及び当社子会社にて、メーカーの製造工程の外注化ニーズに対し、生産技術、管理ノウハウを提供し、生産効率の向上を実現するサービスを行っております。また、顧客が直接雇用する期間社員等の採用代行(有料職業紹介)、期間社員及び外国人技能実習生や留学生等の採用後の労務管理や社宅管理等に係る管理業務受託事業及び期間満了者の再就職支援までを行う、一括受託サービスを行っております。
(c) 国内サービス系アウトソーシング事業・・・当社子会社にて、米軍施設等官公庁向けサービスや物流向けサービス、コールセンター向けサービス等を提供しております。
(d) 海外技術系事業・・・在外子会社にて、欧州及び豪州を中心にIT、金融、製薬、ライフサイエンス、医療、ヘルスケアなどへの専門スキル人材の派遣・紹介事業、AIを活用した公的債権回収等を行っております。
(e) 海外製造系及びサービス系事業・・・在外子会社にて、アジア、南米、欧州等において製造系生産アウトソーシングへの人材サービス及び事務系・サービス系人材の派遣・紹介事業や給与計算代行事業を行っております。また、欧州及び豪州にて公共機関向けBPOサービスや人材派遣、欧州及びアジアにて国境を越えた雇用サービスを行っております。
(f) その他の事業・・・当社子会社にて、事務代行業務等を行っております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における事業環境は、未曾有の先行き不透明感をもたらした新型コロナウイルス感染症に対して、ワクチン普及によりパンデミック収束への期待が高まっているものの、変異ウイルスによる感染拡大など、不透明感がなお色濃い状況でありました。
国内においては、深刻な負の影響をもたらした景況感に持ち直しの基調が続くも、緊急事態宣言の再発令や延長に限らず、長引く半導体不足等の下押し圧力により、主要顧客である大手メーカーにおいても回復の力強さに大きなばらつきが出ております。しかしながら、人手不足感も強まっており、ITをはじめ建設業やサービス業において、エンジニアの活用ニーズはいまだ活況であります。さらに、コロナ禍に伴い、接触削減やリモートワークを支えるシステム化需要やDX需要の高まりが顕著となったほか、会社売却や事業売却等の業界再編が製造系・IT系ともに進んでおります。
このような国内の事業環境に対して、当社グループは、かねてより業績平準化による成長基盤の強化を推進してまいりました。製造系分野においては、期間工が手掛けていた工程に長期間の派遣契約にて労働者を派遣することにより生産変動の影響低減を図っております。派遣管理のDX化を通じて生産性向上を図るHRテックサービスである派遣スタッフ管理システム「CSM(クラウド・スタッフィング・マネジメント)」の展開も本格的な拡大の兆しが見えております。半導体不足をはじめとするサプライチェーンの滞りが自動車業界の生産活動に一時的な影響を及ぼしましたが、自動車需要は衰えておらず振替生産が見込まれるため、2021年から2022年までの期間でみれば当社グループの事業への影響は限定的であると考えます。しかしながら、本格的な振替生産に向けた旺盛な人材ニーズを受けて採用コストを投下しており、足もとでは、この先行投資と生産調整の影響が出ております。また、外国人技能実習生等の管理受託分野においては、適切な管理実績が顧客に高く評価され、コロナ禍に伴い新規来日が困難かつ帰国便は臨時運行している状況下にあっても、12月末の管理人数は20,004名と国内首位を維持しております。技術系分野においては、人とテクノロジーを融合して効率化・省力化を実現するビジネスモデル「派遣2.0」の対象領域拡大を図りました。当社グループの教育機関であるKENスクールを活用して、機械設計のみならず、ITや建設、医薬分野に至るまで、多岐にわたって未経験者を教育して配属するスキームを加速させ、採用単価の上昇を抑えながら増員して業績を伸長させました。加えて、新卒採用人数も国内首位を争う規模となり、4月には連結で約3,000名の新卒者が入社しております。このほか、マクロ環境の影響を受けやすい製造分野とは異なり、景気変動の影響を受けにくい事業分野も順調に拡大しており、とりわけ米軍施設向け事業が、建物や設備の改修・保全業務がコロナ禍の影響をさほど受けず引き続き順調に伸長しました。米軍工事の入札には、同額のボンド(履行保証保険)が義務付けられることが通例であり、当社の信用力を活かしてボンド枠を拡張し、利益率の高い大口受注へとつなげた結果、前期比で大幅な増収増益で推移しております。
一方、海外においては、ワクチンの普及と並行してコロナ禍への対策が進んだことにより、先進各国とも経済が回復基調にありますが、変異株の急拡大も相まって不確実性がいまだ高い状況にあります。
このような海外の事業環境に対して、当社グループは、海外においても従前より業績平準化による成長基盤の強靭化を力強く推し進めてまいりました。景気変動の影響を受けにくい政府事業等の公共系アウトソーシング事業等を拡充することに加えて、リモート対応可能な技術系分野を展開するほか、人材不足の国に対して人材の余剰感のある国から人材を流動化するスキームをグローバル規模で展開しております。さらに、前年度にいち早くリモート対応等の体制を整備しており、デジタル政府機能への貢献をはじめ中央・地方政府向けが成長をけん引したことに加えて、ライフラインを支えるeコマースの流通系事業も更なる発展を遂げております。また、2021年1月にグループインしたCPLグループはアイルランド最大の人材ビジネス企業であり、IT技術者派遣のみならず、金融、製薬、ライフサイエンス、医療、ヘルスケア等の幅広い産業に専門スキル人材の派遣や人材紹介、マネージドサービス等を提供しており、厳格な再ロックダウン下でも順調な業績で推移しました。
これらの事業及び地域ポートフォリオ分散の取組が功を奏し、売上収益及び営業利益いずれも過去最高を更新しました。
なお、オランダOTTOグループの業績が計画を大きく上回って推移しており、IFRS会計処理に則りプットオプション負債の公正価値評価にて一過性の金融費用を約111億円(当第4四半期連結会計期間において約53億円積み増し)計上しております。この一過性の金融費用は税金計算には加味されず、税引前利益以下の各利益を同額押し下げる大きな影響を及ぼしました。しかしながら、買収後のOTTOグループが想定を上回って成長していることは、本質的に非常にポジティブな結果であり、中長期的な企業価値向上に資するものと考えます。
この結果、当連結会計年度における売上収益は、569,203百万円(前期比55.9%増)となりました。
なお、当社グループは、成長の持続可能性を重視しております。SDGs経営に向けたサステナビリティ方針として、当社グループでは、事業を通して世界の様々な人々の「就業機会」と「教育機会」の創造を実現し、社会課題の解決と事業の成長、ステークホルダーへの貢献に、持続的に取り組んでまいります。2021年を当社グループのSDGs元年と位置付け、2月にアウトソーシンググループSDGs宣言、3月にサステナビリティ委員会を設置しました。加えて、4月には、国連グローバル・コンパクト(UNGC)への署名とともにグローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパンへ加盟し、UNGCの提唱する企業責任イニシアティブの4分野(人権・労働・環境・腐敗防止)10原則の遵守を支持しております。引き続き、事業活動が広く社会に還元される仕組みを追求してまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要のうち主なものは、従業員給付費用のほか、サービス提供費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、M&Aによる企業買収や資本提携等のための資金であります。
当社グループは、事業活動のために適正な流動性の維持及び効率的な資金の確保を基本方針としており、主に営業活動から得た資金を財源とし、必要に応じて借入または社債等による資金調達を実施することとしております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース負債を含む有利子負債の残高は151,593百万円、現金及び現金同等物の残高は48,334百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第93条の規定により、国際会計基準(以下「IFRS」という。)に準拠して作成しております。
この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき継続的にこれを行っております。しかし、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、個々の「重要な会計方針及び見積り」につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載のとおりであります。