有価証券報告書-第23期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)

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2020/03/26 15:32
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87項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりであります。
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度における流動資産合計は112,441百万円となり、前連結会計年度末に比べ18,805百万円の増加となりました。これは主に事業規模拡大等による現金及び現金同等物の増加等によるものであります。
非流動資産合計は126,738百万円となり、前連結会計年度末に比べ34,233百万円の増加となりました。これは主にIFRS第16号「リース」の適用開始による使用権資産の増加等によるものであります。
この結果、当連結会計年度における資産合計は239,179百万円(前連結会計年度末に比べ53,038百万円の増加)となりました。
なお、国内技術系アウトソーシング事業、国内製造系アウトソーシング事業、国内サービス系アウトソーシング事業、海外技術系事業、海外製造系及びサービス系事業及びその他の事業におけるセグメント資産につきましては、事業規模拡大やIFRS第16号「リース」の適用開始等によりそれぞれ、61,356百万円(前連結会計年度に比べ26,592百万円の増加)、143,755百万円(同22,421百万円の増加)、14,053百万円(同2,174百万円の増加)、31,598百万円(同9,145百万円の増加)、82,897百万円(同8,051百万円の増加)、842百万円(同223百万円の増加)となりました。
(負債)
当連結会計年度における流動負債合計は90,192百万円となり、前連結会計年度末に比べ22,946百万円の増加となりました。これは主にIFRS第16号「リース」の適用開始によるリース負債の増加等によるものであります。
非流動負債合計は83,994百万円となり、前連結会計年度末に比べ25,756百万円の増加となりました。これは主にIFRS第16号「リース」の適用開始によるリース負債の増加等によるものであります。
(資本)
当連結会計年度における資本合計は64,993百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,336百万円の増加となりました。これは主に利益剰余金の増加等によるものであります。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、連結売上収益は361,249百万円(前期比16.0%増)、営業利益は15,501百万円(前期比6.2%増)、税引前利益は13,478百万円(前期比7.4%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は8,336百万円(前期比11.4%増)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
(国内技術系アウトソーシング事業)
国内技術系アウトソーシング事業におきましては、KENスクールを活用した未経験者を教育して配属するスキームが順調に進捗し、採用コストを抑制しながら採用人数を伸ばすことにより、好調な輸送機器メーカー向けをはじめとして、メーカーの生産変動の影響を受けにくくするための重点分野であるIT分野や建設分野も順調に業容拡大しました。売上面では、4月に導入された時間外労働の上限規制に際し、残業減少が一定程度見受けられました。利益面では、当期から本格化した外国人技術者採用において、配属までに期初予想より期間を要したことに加えて、4月には約1,600名の新卒が入社して配属までの教育研修コストが上期に発生しましたが、配属を完了した下期には大きく利益貢献しております。また、2020年には当期比約400名増の2,000名を超える新卒採用を目指して多くの先行費用が発生しているほか、いわゆる就職協定の廃止に伴い、2021年の新卒採用関連費用も発生しております。これらの先行投資は、2020年12月期以降の業績に大きく寄与するものと考えております。
以上の結果、売上収益は91,367百万円(前期比26.1%増)、営業利益は6,993百万円(前期比3.5%減)となりました。
(国内製造系アウトソーシング事業)
国内製造系アウトソーシング事業におきましては、労働者派遣法の改正に伴う期間工から派遣活用への転換ニーズに対し、大幅増とする期初予想よりは慎重にPEOスキーム戦略を進捗させて製造派遣・請負の業容拡大を図りましたが、景気減速の影響を大きく受けて足もとの成長は足踏みとなりました。
また、期間工の有料職業紹介におきましては、派遣先メーカーにとって規制緩和となる労働者派遣法の改正が行われた影響を受けて、期間工採用に向けた新規取引先の獲得は低調でしたが、既存顧客のニーズが堅調に推移しました。
管理業務受託におきましては、顧客メーカーの外国人技能実習生活用ニーズが引き続き活況であります。4月に法務省の内局であった入国管理局が外局である出入国在留管理庁に組織改編され、新たな在留資格である「特定技能」の創設、さらには「特定技能」の登録支援機関の申請処理などが重なり、一部で入国審査の遅れが生じたものの、収束に向かっております。コンプライアンスに則り、実習生の送出し国で大きく事業展開している当社グループの強みを活かした外国人の適切な管理実績が高く評価され、国内で突出した首位の事業者として今期末の管理人数は18,000名を超えるまでに伸長しました。管理業務受託事業の中核である株式会社ORJが登録支援機関に登録され、特定技能外国人の申請認可や管理受託を得るなど、着実に拡大しております。製造派遣と比べ利益率が高い管理業務受託の拡大が寄与し、製造業の先行き不透明感などマクロ環境悪化の影響を大きく受けながらも、前期比で増収増益を確保しました。
以上の結果、売上収益は70,530百万円(前期比13.2%増)、営業利益は7,354百万円(前期比0.8%増)となりました。
(国内サービス系アウトソーシング事業)
国内サービス系アウトソーシング事業におきましては、製造系とは異なり景気変動の影響を受けにくい米軍施設向け事業が主力事業であり、米軍施設の建設物や設備の改修・保全業務が順調に伸長しました。米軍工事の入札には、同額のボンド(履行保証保険)が義務付けられることが通例であり、当社の信用力を活かしてボンド枠を拡張し利益率の高い大口受注へと繋げた結果、台風など天候の影響があったものの、大幅な増益となりました。なお、不採算のコンビニ向け事業などの整理に一過性のコストを投じており、2020年12月期以降の収益力が向上するものと考えております。
以上の結果、売上収益は20,569百万円(前期比14.3%増)、営業利益は2,156百万円(前期比57.2%増)となりました。
(海外技術系事業)
海外技術系事業におきましては、豪州や英国といった先進国での安定的な公共向けを中心としたIT等の技術系アウトソーシング事業が順調に進捗し、大幅な増収増益となりました。また、豪州では、エンジニアのトレーニングを行うKENスクールモデルを始動させ、差別化を図る取組を行っております。
以上の結果、売上収益は43,866百万円(前期比20.0%増)、営業利益は2,464百万円(前期比46.4%増)となりました。
(海外製造系及びサービス系事業)
海外製造系及びサービス系事業におきましては、主にドイツと一部東南アジアの製造系において、米中貿易摩擦に伴う製造業の景況感悪化などマクロ環境の影響を大きく受けました。しかしながら、景気変動の影響を受けにくく安定している公共関連を豪州及び欧州にて拡大しており、さらには、人材不足の国に対して人材の余剰感のある国からスタッフを送る人材流動化スキームがグローバル規模で進捗し、業容拡大を下支えしました。
売上規模では最大の事業セグメントになった一方で、利益面はドイツをはじめとする景気減速に加えて、東南アジアにおける不採算事業のリストラクチャリングに係る一過性のコスト投下や、チリや香港での政治的混乱等により伸び悩みました。
以上の結果、売上収益は134,208百万円(前期比10.4%増)、営業利益は2,553百万円(前期比14.9%増)となりました。
(その他の事業)
その他の事業におきましては、自動車部品の開発・販売事業、特例子会社での障がい者による事務のシェアードサービス事業及び手話教室事業等は順調に推移しました。
以上の結果、売上収益は709百万円(前期比61.9%増)、営業利益は88百万円(前期比65.3%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の期末残高は40,246百万円となり、前連結会計年度に比べ10,795百万円(前期比36.7%増)の増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は22,560百万円となりました。これは、税引前利益13,478百万円、減価償却費及び償却費10,762百万円、法人所得税等の支払額5,409百万円等を反映したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は8,572百万円となりました。これは、事業の取得に伴う支出6,344百万円、その他の金融資産の満期償還による収入5,068百万円等を反映したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は3,207百万円となりました。これは、長期借入れによる収入30,084百万円、長期借入金の返済による支出19,008百万円等を反映したものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループの主たる業務は、提供するサービスの性質上、生産体制、販売経路の記載と関連づけ難いため、記載を省略しております。
b. 受注実績
当社グループの主たる業務は、提供するサービスの性質上、受注状況の記載につきましても上記a. 生産実績同様に、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
金額
(百万円)
構成比
(%)
前期比増減
(%)
国内技術系アウトソーシング事業91,36725.326.1
電気機器関係15,5994.36.9
輸送用機器関係20,6005.713.1
化学・薬品関係7,1272.053.5
IT関係27,8227.737.6
建設・プラント関係14,0313.946.9
その他6,1881.718.8
国内製造系アウトソーシング事業70,53019.513.2
電気機器関係17,4224.8△6.6
輸送用機器関係32,5639.024.5
化学・薬品関係5,4601.55.2
金属・建材関係4,8241.49.2
食品関係2,6430.736.8
その他7,6182.128.2
国内サービス系アウトソーシング事業20,5695.714.3
小売関係8120.2△43.1
公共関係17,0304.722.7
その他2,7270.81.0
海外技術系事業43,86612.120.0
電気機器関係3470.16.8
輸送用機器関係1,3310.493.1
化学・薬品関係5250.2△1.9
IT関係4,4451.217.4
金属・建材関係2090.1△32.8
建設・プラント関係1,5350.4802.5
食品関係1570.0137.9
小売関係1,1520.3△4.1
公共関係24,1346.718.7
金融関係7,7162.115.5
その他2,3150.6△6.8
海外製造系及びサービス系事業134,20837.210.4
電気機器関係18,0915.0△19.3
輸送用機器関係13,9093.9△15.5
化学・薬品関係3,7841.0△19.8
IT関係3,3680.9△1.9
金属・建材関係1,1600.3△21.8
建設・プラント関係2,0140.614.9
食品関係4,5291.3△15.6
小売関係33,1719.259.1
公共関係29,6738.29.2
金融関係1,7150.5△12.8
その他22,7946.342.9
その他の事業7090.261.9
合計361,249100.016.0

(注1) セグメント間の取引につきましては相殺消去しております。
(注2) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(注3) セグメント区分は、事業の種類・性質の類似性を考慮して行っております。
(注4) 各セグメントの主な事業
(a) 国内技術系アウトソーシング事業・・・当社子会社にて、メーカーの設計・開発、実験・評価工程への高度な技術・ノウハウを提供するサービス、WEB・スマートフォン等の通信系アプリケーションやECサイト構築、基幹系ITシステム・インフラ・ネットワークの各種ソリューションサービス及び構築、医療・化学系に特化した研究開発業務へのアウトソーシングサービス、建設施工管理・設計や各種プラントの設計・施工・管理等の専門技術・ノウハウを提供するサービス、ITスクール事業等を行っております。
(b) 国内製造系アウトソーシング事業・・・当社及び当社子会社にて、メーカーの製造工程の外注化ニーズに対し、生産技術、管理ノウハウを提供し、生産効率の向上を実現するサービスを行っております。また、顧客が直接雇用する期間社員等の採用代行(有料職業紹介)、期間社員及び外国人技能実習生や留学生等の採用後の労務管理や社宅管理等に係る管理業務受託事業及び期間満了者の再就職支援までを行う、一括受託サービスを行っております。
(c) 国内サービス系アウトソーシング事業・・・当社子会社にて、米軍施設等官公庁向けサービスやコンビニエンスストア向けサービス、コールセンター向けサービス等を提供しております。
(d) 海外技術系事業・・・在外子会社にて、欧州及び豪州を中心にITエンジニアや金融系専門家の派遣サービス等を行っております。
(e) 海外製造系及びサービス系事業・・・在外子会社にて、アジア、南米、欧州等において製造系生産アウトソーシングへの人材サービス及び事務系・サービス系人材の派遣・紹介事業や給与計算代行事業を行っております。また、欧州及び豪州にて公共機関向けBPOサービスや人材派遣、欧州及びアジアにて国境を越えた雇用サービスを行っております。
(f) その他の事業・・・当社子会社にて、製品の開発製造販売や事務代行業務等を行っております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第93条の規定により、国際会計基準(以下「IFRS」という。)に準拠して作成しております。
この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき継続的にこれを行っております。しかし、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、個々の「重要な会計方針及び見積り」につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績等の状況
当連結会計年度における事業環境は、国内においては、鉱工業生産指数が上下に大きく動きながら低下し、主要顧客である大手メーカーにおいても減産が生じたことに加え、生産指数にとどまらず、在庫指数が15年基準で最高値を記録し、製造業をとりまく景況感の悪化や後退局面入りへの懸念が鮮明化しました。このため、派遣ニーズの鈍化が一部で生じておりますが、メーカーにおいて自社雇用する期間工活用から派遣活用へのシフトは継続しております。また、高い有効求人倍率が示す人手不足、さらには労働契約法や労働者派遣法の改正も追い風となって、ITをはじめ建設業やサービス業において、エンジニアの活用ニーズはいまだ旺盛であります。さらに、日本人の労働人口減少に対応した外国人技能実習生の導入ニーズも活況であります。人材ビジネス業界では、これまでは届出制の特定派遣を行っていた技術者派遣事業者において、労働者派遣法の改正により許可制に統一されたことを機に、会社売却や事業売却等の淘汰が進んでおり、この売却等の動きはIT系でも同様に見受けられます。
このような国内の事業環境に対して、当社グループでは、製造系分野では、労働契約法の改正に伴うニーズに対応したPEOスキーム(メーカーなどが直接雇用している期間工を、雇用期間が5年を超える前に当社グループにて正社員として受け入れるスキーム)は、引き続き顧客に評価されており、1人当たり採用コストの上昇を抑えながら業容を拡大しましたが、それ以上にマクロ環境の影響が大きく、足もとでは成長がやや伸び悩む結果となりました。雇用リスクを負うPEOスキームにつきましては、製造業の景況感を鑑み、大幅増とする期初計画よりも慎重に進めております。また、外国人技能実習生の管理受託分野においては、4月に入国管理局が出入国在留管理庁に格上げされ、新たな在留資格である「特定技能」の創設、さらには「特定技能」の登録支援機関の申請処理などが重なり、一部で入国審査の遅れが生じました。しかし、送出し国で大規模に事業展開する強みを活かした適切な管理実績が顧客に高く評価され、国内で突出した首位の事業者として導入ニーズを捉えた結果、12月末の管理人数は18,000名を超えるまでに成長しました。雇用リスクを負うことなく、製造派遣と比べて高い利益率の管理受託分野へのシフトを加速し、管理業務受託事業の中核グループ会社が「特定技能」の登録支援機関に登録されるなど、外国人労働者の増加に備えて体制を強化し、特定技能の管理も受注する等、着実に拡大しております。技術系分野においては、当社グループの教育機関であるKENスクールを活用して、機械設計のみならず、ITや建設、医薬分野に至るまで、多岐にわたって未経験者を教育して配属するスキームが順調に進捗し、製造系同様に1人当たり採用コストの上昇を抑えながら順調に増員して業績を伸長させました。加えて、新卒者の採用も国内でも指折りの規模となり、4月には連結で2,100名を超える新卒者が入社し、2,600名超の2020年度新卒採用計画も順調であります。さらに、労働者派遣法改正に伴って事業を撤退する事業者の取り込みにおきましても、業界再編をリードしております。このほか、マクロな環境変化等の影響を受けて変動が激しい製造分野とは異なり、景気変動の影響を受けにくい米軍施設向け事業等も順調に拡大するなど、業績の平準化を図る体制強化もより一層進展しました。
一方、海外の事業環境は、米中貿易摩擦の激化及び長期化に加えて、欧州も景気減速への警戒感が高まっており、英国のEU離脱問題(ブレグジット)も混迷を極めました。さらに米国では長短金利が逆転する逆イールドも一時発生するなど、世界経済は一層先行き不透明な状況に陥っております。しかし、各国では相応の経済成長が持続しており、日本と同様に人手不足に悩む欧州の先進国をはじめとして、当業界活用ニーズは堅調であります。
そこで当社グループは、従来のアジア地域における日系メーカーとの取引のみならず、欧州や南米における大手多国籍企業との取引拡大を図り、さらにはグループ会社間で相互に顧客を紹介し合う真のM&Aシナジーといえる営業連携を進めております。また、人材不足の国に対して人材の余剰感のある国からスタッフを送る人材流動化スキームがグローバル規模で進捗しており、各国の同業他社が景気減速により伸び悩むなか、当社グループの業容拡大を下支えしました。加えて、豪州や欧州の安定的な公共系アウトソーシング事業も堅調であります。
これらの事業及び地域ポートフォリオ分散の取組が功を奏し、景気減速が鮮明化するなかにあっても、10期連続で売上収益の過去最高を更新し、営業利益も過去最高を塗り替えました。
なお、M&Aを推進する当社グループは、売主が経営参画するなかでのスムーズな引継ぎを目的に、当初は100%未満の株式を取得し、残株式については将来的に株主が当社グループに売却する権利(以下、プットオプション)を付す場合があります。この場合、将来の事業計画をもとにプットオプションの公正価値を評価し、これを負債計上しております。当期における当該負債の再評価において、対象となるグループ会社の業績が想定より順調に推移したこと等により、将来の買取価格である公正価値が高まり、前期末との差額を一過性の金融費用として約10億円計上しております。この金融費用は税金計算には加味されず、当期利益等に大きく影響を及ぼしました。
この結果、当連結会計年度における売上収益は、361,249百万円(前期比16.0%増)となりました。
b. 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要のうち主なものは、従業員給付費用のほか、サービス提供費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、M&Aによる企業買収や資本提携等のための資金であります。
当社グループは、事業活動のために適正な流動性の維持及び効率的な資金の確保を基本方針としており、主に営業活動から得た資金を財源とし、必要に応じて借入または社債等による資金調達を実施することとしております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース負債を含む有利子負債の残高は103,507百万円、現金及び現金同等物の残高は40,246百万円となっております。
c. 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(3)経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2018年1月1日 至 2018年12月31日)
(のれんの償却の停止)
当社グループは、日本基準ではのれんについて償却しますが、IFRSでは非償却であるため、移行日以降の既償却額を遡及修正しております。そのため、「販売費及び一般管理費」が5,602百万円減少しております。
(未払有給休暇債務の会計処理)
当社グループは、日本基準では認識をしていなかった未消化の有給休暇について、IFRSでは人件費として認識しております。そのため、「売上原価」が2,381百万円増加し、「販売費及び一般管理費」が216百万円増加しております。
(非支配株主の売建プット・オプションの会計処理)
当社グループは、日本基準では認識をしていなかった非支配持分の所有者に対して付与した子会社株式の売建プット・オプションについて、IFRSでは金融負債として認識するとともに、その他の資本剰余金から減額しております。そのため、「その他の金融負債(流動負債)」が2,320百万円、「その他の金融負債(非流動負債)」が8,590百万円増加し、「その他の資本剰余金」が14,215百万円減少しております。
当連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)
(のれんの償却の停止)
当社グループは、日本基準ではのれんについて償却しますが、IFRSでは非償却であるため、移行日以降の既償却額を遡及修正しております。そのため、「販売費及び一般管理費」が6,658百万円減少しております。
(未払有給休暇債務の会計処理)
当社グループは、日本基準では認識をしていなかった未消化の有給休暇について、IFRSでは人件費として認識しております。そのため、「売上原価」が3,816百万円増加し、「販売費及び一般管理費」が337百万円増加しております。
(非支配株主の売建プット・オプションの会計処理)
当社グループは、日本基準では認識をしていなかった非支配持分の所有者に対して付与した子会社株式の売建プット・オプションについて、IFRSでは金融負債として認識するとともに、その他の資本剰余金から減額しております。そのため、「その他の金融負債(流動負債)」が2,198百万円、「その他の金融負債(非流動負債)」が5,995百万円増加し、「その他の資本剰余金」が14,079百万円減少しております。

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