有価証券報告書-第19期(平成29年7月1日-平成30年6月30日)

【提出】
2018/09/26 15:21
【資料】
PDFをみる
【項目】
121項目
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当社グループが属する情報サービス産業においては、多種多様なデータの生成・収集・流通・分析・活用を行うことにより、社会の抱える課題の解決を図ることが期待され、また、ハードウェア、ソフトウェア等の技術も進展していることから、クラウド市場、IoT/ビッグデータ/人工知能(AI)市場等が拡大しております。
当社グループは、これらの市場を成長領域と定め、事業の選択と集中を行い、既存事業の強化と新規事業の育成を図っております。
具体的には、昨年(平成29年)10月に、ジャパンケーブルキャスト株式会社(以下、JCC)の株式を取得し連結子会社とするとともに、また、新設分割によりIoT事業、コンシューマー事業及び新規事業等を行う株式会社IoTスクエア(以下、IoTスクエア)を設立いたしました。加えて、本年(平成30年)1月に親和性の高い投資戦略を持つファンドへのLP(Limited Partner:有限責任組合員)出資を推進するために、ケイマン諸島にGiTV Fund I Investment,L.P.を組成し、これに伴い、国内で組成していたグローバルIoTテック1号投資事業組合については清算を行いました。一方、株式会社ビービーエフについては、当社が保有していた同社株式を2回に分けて譲渡し、また、本年6月にはIngenico Japan株式会社の株式を譲渡したことにより、それぞれ持分法適用の範囲から外れております。
なお、第1四半期からセグメント区分を変更しておりますが、以下の前年同期比の記載については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
当連結会計年度におけるセグメント別の概況は以下のとおりであります。
(コンピュータプラットフォーム事業)
コンピュータプラットフォーム事業においては、データセンター、クラウド・ソリューション、データ・ソリューション、その他に分け、サービスを展開しております。
データセンターでは、売り上げを増加させるために、既存顧客との関係強化に努めるとともに、新規顧客の獲得に向け、当社データセンターの特長を訴求した営業活動、お客様のニーズに合ったサービスの提案等を行い、売り上げは堅調に推移しました。また、専業インターネットデータセンターのパイオニアとして、5G(第5世代移動通信システム)モバイル等のIoTを利用対象とする新世代の情報通信インフラに対応した新インターネットデータセンターを本年8月に大手町に開設し、製造業等お客様の範囲を拡げて受注活動を積極的に行っております。
クラウド・ソリューションでは、市場規模の拡大を背景に当社独自のc9サービスに加え、セキュリティ関連のSaaS(Software as a Service)サービス等、クラウドの利用方法が明確なサービスが堅調に推移しました。また、DELL EMC社とは、DELL EMC社のストレージ技術を採用したクラウドサービスにおける技術開発、マーケティング等で協業しており、データを定期的にバックアップするサービスを提供しております。
データ・ソリューションでは、データを保存するニーズの高まり、ストレージの活用方法の提案等により、当社の主力プロダクトであるDELLEMC社製の「Isilonシリーズ」の販売は順調に推移しました。また、ユーザーの生成するコンテンツやビッグデータ等、データ量が増大傾向にあるため、これまで以上に大容量のデータを収容できるScality社のSDS(ソフトウェア・デファインド・ストレージ)製品についてもお客様のニーズに合わせた提案を行い、売り上げは概ね堅調に推移しました。
この結果、コンピュータプラットフォーム事業の売上高は7,339百万円(前年同期比5.0%増加)、営業利益は136百万円(同61.0%減少)となりました。
(IoT/AIソリューション事業)
IoT/AIソリューション事業では、当社、株式会社エーアイスクエア(以下、AI2)、IoTスクエア等を中心に事業を展開しました。
スマート・エネルギーでは、山口県防府市、群馬県利根郡みなかみ町、栃木県日光市の3箇所で太陽光発電事業を行っておりましたが、本年6月に日光市の太陽光設備を譲渡し、山口県防府市の太陽光設備も本年8月に譲渡契約を締結いたしました。
AI2では、コンタクトセンター業務、ヘルプデスク業務の自動化・効率化・高度化等を望んでいるお客様に対し、独自開発の自然言語解析技術を活用したAIソリューションを提供しております。本年4月には、企業の総務・人事部門向けに、人工知能(AI)と問合せ回答(Q&A)テンプレートを活用して、問合せ応答業務を支援する自動応答システム「QuickQA for 総務・人事」の販売を開始しました。また、株式会社メディアドゥと共同で、電子書籍、新聞記事、ニュース等のウェブコンテンツその他文字情報全般のAI自動要約サービスの事業化に取り組んでおります。
IoTスクエアでは、2020年までにIoT機器に関するセキュリティサービス等のサービスを逐次提供することを目指しており、当面は基盤開発等の開発投資が先行する状況であります。
この結果、IoT/AIソリューション事業の売上高は603百万円(前年同期比55.6%増加)、営業損失は366百万円(前年同期は252百万円の営業損失)となりました。
(メディアソリューション事業)
メディアソリューション事業は、IoTスクエア及びJCCが行っております。
IoTスクエアでは、動画配信サービス及びネットシネマを活用したプロモーションの展開や質の高いコンテンツの配信を行っています。
また、日本全国のケーブルテレビ事業者及び番組供給事業者向けの通信ネットワーク事業を行うJCCは、デジタル多チャンネル配信のプラットフォームサービス「JC-HITS」等、ケーブルテレビ事業者向けに多様なサービスを提供するとともに、次世代高精細放送の普及促進並びにプラットフォームの機能拡充にも取り組んでおります。
この結果、メディアソリューション事業の売上高は2,788百万円(前年同期比4,441.4%増加)、営業利益は221百万円(前年同期は166百万円の営業損失)となりました。
以上の活動により、当連結会計年度における当社グループの売上高は10,731百万円(前年同期比72.5%減少)となりました。利益面におきましては、IoT事業を行うIoTスクエアが開発への投資が先行する状況であるため、営業損失は80百万円(前年同期は846百万円の利益)となり、経常損失は持分法による投資利益等により20百万円(前年同期は767百万円の利益)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は、関係会社株式売却益を計上したものの、減損損失の計上等により330百万円(前年同期は427百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
② 資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末における総資産は、JCCを子会社化したことに伴いのれん及び顧客関連資産を計上したほか、本社移転に伴う新オフィスの設備、本年8月に開設を予定している新データセンター設備のために建設仮勘定が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ4,704百万円増加し18,235百万円となりました。
負債合計は、未払金、借入金の増加等により、前連結会計年度末に比べ3,729百万円増加し9,053百万円となりました。
純資産合計は、JCCを子会社化したことに伴う非支配株主持分の増加等により、前連結会計年度末に比べ975百万円増加し9,182百万円となりました。
なお、当社は、本年8月に大手町に開設した新データセンターの投資に伴う資金需要に対し、機動的な資金調達を行うため、本年3月に取引銀行等5社と総額40億円のコミット型シンジケートローン契約を締結し、6月末における残高は11億円です。

③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ445百万円減少し、6,517百万円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、減価償却費の増加、売上債権の減少等はありましたが、法人税等の支払額の増加等により196百万円の支出(前年同期は877百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、新データセンター用の設備、新オフィスへ移転したことに伴う設備等、有形固定資産の取得による支出がありましたが、関係会社株式の売却による収入等もあり、前年同期比34百万円の支出減少となる866百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、借入による収入は増加したものの、配当金の支払額が増加し、前年同期比88百万円の収入減少となる624百万円の収入となりました。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは、次のとおりであります。
平成26年6月期平成27年6月期平成28年6月期平成29年6月期平成30年6月期
自己資本比率(%)43.145.146.959.638.4
時価ベースの
自己資本比率(%)
59.997.859.195.547.4
キャッシュ・フロー対
有利子負債比率(%)
225.8216.5377.7339.1△3,151.4
インタレスト・
カバレッジ・レシオ(倍)
23.634.819.630.6△7.2

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注) 1. 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
2. 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3. キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
④ 生産、受注及び販売の状況
(生産実績)
当社グループは、生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしておりません。
(受注実績)
当社グループは、受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。
(販売実績)
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年7月1日
至 平成30年6月30日)
前年同期比(%)
金額(千円)
コンピュータプラットフォーム事業7,339,375+5.0
IoT/AIソリューション事業603,931+55.6
メディアソリューション事業2,788,222+4,441.4
合計10,731,529△72.5

(注) 1 第1四半期連結会計期間より、事業セグメントの区分方法を見直し、報告セグメントを従来の「コンピュータプラットフォーム事業」「ファッションビジネスプラットフォーム事業」から「コンピュータプラットフォーム事業」、「IoT/AIソリューション事業」、「メディアソリューション事業」に変更しております。
2 第2四半期連結会計期間において、ジャパンケーブルキャスト株式会社の株式を取得し、連結の範囲に含めたことにより、前連結会計年度に比べ、「メディアソリューション事業」の売上高が増加しております。
3 セグメント間取引については、相殺消去しております。
4 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度
(自 平成28年7月1日
至 平成29年6月30日)
当連結会計年度
(自 平成29年7月1日
至 平成30年6月30日)
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
株式会社しまむら6,128,53715.7
株式会社QVCジャパン3,500,0139.0
ヤフー株式会社3,228,2158.33,234,80930.1

5 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりでありま
す。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
なお、見積りの評価については、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の報告数値と異なる可能性があります。
② 経営成績等の分析
(売上高)
売上高は、前年同期比72.5%減少となる10,731百万円となりました。これは主に、前連結会計年度まで連結子会社であったビービーエフが、当連結会計年度では持分法適用を経て、連結対象外となったことによるものです。しかしながら、第2四半期からジャパンケーブルキャスト株式会社を連結子会社としたことにより、利益率は上昇しております。
(営業損益)
営業損益は、前年同期に比べ減益となる80百万円の営業損失(前年同期は846百万円の利益)となりました。これは主に、IoT事業を行うIoTスクエアが開発投資が先行する状況であること、ファンド関連の子会社も赤字であること等によるものです。
(経常損益)
経常損益は、前年同期に比べ減益となる20百万円の経常損失(前年同期は767百万円の利益)となりました。経常損失は、持分法による投資利益等の営業外収益が、シンジケートローン手数料等の営業外費用を上回ったため、当連結会計年度の営業損失からは改善いたしました。
(税金等調整前当期純利益)
税金等調整前当期純利益は、前年同期に比べ、主に関係会社株式売却益が減少したため前年同期比88.4%減少となる229百万円となりました。税金等調整前当期純利益は、関係会社売却益等の特別利益が、減損損失等の特別損失を上回ったことにより、当連結会計年度の経常損失から改善いたしました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
親会社株主に帰属する当期純損益は、前年同期に比べ減益となる330百万円の損失(前年同期は427百万円の利益)となりました。親会社株主に帰属する当期純損益が損失となった主な理由は、税金等調整前当期純損益は229百万円の利益でしたが、法人税等調整額を含めた法人税等合計額が581百万円であったことによるものです。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業に必要な資金を安定的に確保することを基本方針としております。資金調達については、 自己資金のほか、金融機関からの借入により行っております。資金の流動性については、現金及び現金同等物に加え、機動的な資金調達を行うため、取引銀行等とコミット型シンジケートローン契約を締結しております。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。