有価証券報告書-第21期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)

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2020/03/23 9:36
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【項目】
158項目
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当社は、2018年12月期より決算日を6月30日から12月31日に変更しております。これに伴い、前連結会計年度(2018年7月1日から2018年12月31日)は6カ月間となり、当連結会計年度(2019年1月1日から2019年12月31日)は12カ月間であるため、前連結会計年度との増減の比較については記載しておりません。
当社グループが属する情報サービス産業においては、インターネット利用の増大、ソフトウェア・ハードウェア技術の進展、IoT(モノのインターネット)の普及により、クラウド市場、IoT/ビッグデータ/人工知能(AI)市場等が拡大しております。
このような環境の下、当連結会計年度においては、事業環境の変化に対応し事業を拡大するため、事業基盤の整備及び強化を行いました。
具体的には、コンピュータプラットフォームセグメントにおいて、当社は、2019年1月にサービス基盤拡充のため株式交換により株式会社ティエスエスリンク(以下、ティエスエスリンク)を子会社化し、同年9月には新データセンターの第2期工事を完了させました。また、IoT/AIソリューションセグメントにおいては、同年1月、当社は株式会社IoTスクエアの全株式を譲渡し、同社は連結子会社から外れました。
当連結会計年度におけるセグメント別の概況は以下のとおりであります。
(コンピュータプラットフォーム事業)
コンピュータプラットフォーム事業においては、従来どおり、データセンター、クラウド・ソリューション、データ・ソリューション、その他に分け、サービスを展開しております。
データセンターでは、大手町の新データセンターについて、2019年9月に第2期工事を完了させ、新データセンター全体の設置可能ラック数は約750ラックとなりました。お客様のご利用用途はCASE注1やAI用途に広がっており、新データセンターでは、より柔軟なネットワーク接続を可能にするため、株式会社アット東京様とデータセンター間接続に向け準備を進めており、今後も利用価値を高めてまいります。なお、同年12月末時点における新データセンター(約750ラック)の契約率は約7割、稼働率は約2割となっており、お客様のサーバ等の移設に伴い売り上げが増加する予定です。また、データセンター需要の増加が予想される中、当社はこれまで培った経験やノウハウを活用したデータセンター構築・運用サービスを開始し、事業展開を図ってまいります。
クラウド・ソリューションでは、クラウド市場の規模は拡大しており、当社独自のc9サービス、セキュリティ関連のSaaS(Software as a Service)サービス等の売り上げは堅調に推移し、パブリッククラウドサービスの売り上げは伸長しました。
データ・ソリューションでは、大容量化への対応、安定運用等、お客様のニーズに即したストレージの活用方法を提案することにより、当社の主力プロダクトであるDELL EMC社製の「Isilonシリーズ」、大容量のデータを収容できるScality社のSDS(ソフトウェア・デファインド・ストレージ)製品の販売は概ね堅調でした。
その他では、ティエスエスリンクが情報漏洩対策ソフトウェア製品の開発、販売等を行っており、独自製品である「パイレーツ・バスター®」、「コプリガード®」等の売り上げは堅調に推移しました。また、情報セキュリティサービスとして提供しているPCデータのクラウドバックアップサービスの売り上げも堅調に推移しました。
この結果、コンピュータプラットフォーム事業の売上高は8,696百万円、営業損益は新データセンターの固定費負担等により508百万円の損失となりました。
(IoT/AIソリューション事業)
IoT/AIソリューション事業では、株式会社エーアイスクエア(以下、AI2)、グローバルIoTテクノロジーベンチャーズ株式会社(以下、GiTV)等を中心に事業を展開しております。
AI2では、コンタクトセンター業務、ヘルプデスク業務をはじめ、業務の自動化・効率化・高度化を望んでいるお客様に対し、独自開発の自然言語解析技術を活用したAIソリューションを提供しております。企業内外の問合わせ応答業務を支援する自動応答システム「QuickQA」、会話文から書籍まで様々な文章を要約・分類する「QuickSummary」等の自社ソリューションについて、セミナー開催や展示会出展を通じた顧客獲得活動に加え、SIerやソフトウェアベンダーによる代理店販売の拡大にも取り組んでおります。
GiTVが組成したファンドであるGiTV FundⅠInvestment,L.P.は、AIやIoT関連のベンチャー企業に投資を実行しております。
この結果、IoT/AIソリューション事業の売上高は362百万円、営業損益は、営業損益は事業拡大に伴う採用や人件費の増加等により237百万円の損失となりました。
(メディアソリューション事業)
メディアソリューション事業では、ジャパンケーブルキャスト株式会社(以下、JCC)及びその子会社である沖縄ケーブルネットワーク株式会社(以下、沖縄ケーブル)が事業を展開しております。
日本全国のケーブルテレビ事業者及び番組供給事業者向けの通信ネットワーク事業を行うJCCは、デジタル多チャンネル配信のプラットフォームサービス「JC-HITS」、ケーブルテレビのコミュニティチャンネル向けデータ放送サービス「JC-data」をはじめ多様なサービスを提供しております。加えて、北海道情報通信基盤利用促進協議会の参加5自治体に対し、緊急情報や地域情報を操作しやすい受話器一体型端末等で提供するIP告知システムのサービスを2019年4月より開始しました。また、凸版印刷株式会社、JCC、当社の3社では、超高精細・高品質の風景映像等、ヒーリング効果が期待される4K映像を家庭用4K対応テレビ向けに配信するサービスの提供を目指し実証実験を行っております。さらに、4K8K放送で新たに採用されたCAS注2方式となる「ACAS」に対応したデジタル多チャンネル配信プラットフォームサービスを開始しました。4KやIPリニア放送サービスへの対応等、今後も次世代高精細放送の普及促進並びにサービスの機能拡充を図ってまいります。
沖縄ケーブルは、同年4月より超高画質・超高精細な4K衛星放送サービス、24時間いつでも地域の防災・防犯情報が見られるデータ放送等の新サービスを開始し、同年8月からは日テレ系7番組の区域外再放送を開始しました。また、同年12月には、加入者様に加え、一般の方も来場可能な沖縄ケーブル30周年謝恩イベントを開催し、多数の来場者様に沖縄ケーブルのサービス内容や取り組みをアピールしました。今後もJCCと連携を図りながら沖縄地域に有用なサービスの提供に取り組み、地域の発展とケーブルテレビ加入者数の増加に努めてまいります。
この結果、メディアソリューション事業の売上高は5,601百万円、営業利益はACASの償却費等の費用増加もありましたが434百万円となりました。
以上の活動により、当連結会計年度における当社グループの売上高は14,660百万円、営業損失は303百万円、経常損失は352百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は、減損損失、投資有価証券評価損、繰延税金資産の取り崩し等により912百万円となりました。
注1: C=「Connected:コネクティッド化」、A=「Autonomous:自動運転化」、S=「Shared/Service:シェア/サービス化」、E=「Electric:電動化」の頭文字を取った造語。
注2: CASは限定受信方式を意味する「CONDITIONAL ACCESS SYSTEM」の略語。



② 資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末における総資産は、主に、当社における新データセンター第2期工事関連の有形固定資産の増加、子会社における無形固定資産や投資有価証券の増加等により、前連結会計年度末に比べ1,232百万円増加し24,383百万円となりました。
負債合計は、借入金の減少等により、前連結会計年度末に比べ264百万円減少し12,714百万円となりました。
純資産合計は、株式会社ティエスエスリンクを完全子会社とする株式交換に伴う自己株式の減少及び資本剰余金の増加、新株予約権の行使に伴う株式の発行による資本金及び資本剰余金の増加、非支配株主持分の増加等により、前連結会計年度末に比べ1,497百万円増加し11,668百万円となりました。
また、当社は、大手町に開設した新データセンターの投資に伴う資金需要に対し、機動的な資金調達を行うため、2018年3月に取引銀行等5社と総額40億円のコミット型シンジケートローン契約を締結しており、借入残高は40億円です。

③ キャッシュ・フローの状況
当社は、2018年12月期より決算日を6月30日から12月31日に変更しております。これに伴い、前連結会計年度(2018年7月1日から2018年12月31日)は6カ月間となり、当連結会計年度(2019年1月1日から2019年12月31日)は12カ月間であるため、前連結会計年度との増減の比較については記載しておりません。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前連結会計年度末と比較して1,336百万円減少し、5,904百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失を計上したものの、減価償却費、仕入債務の増加、未払消費税の増加等により、1,406百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、新データセンターに係る有形固定資産の取得による支出、ソフトウェアの取得による支出、投資有価証券の取得による支出等により、4,449百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、新株予約権の行使に伴う株式の発行等により、1,588百万円の収入となりました。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは、次のとおりであります。
2015年6月期2016年6月期2017年6月期2018年6月期2018年12月期2019年12月期
自己資本比率(%)45.146.959.638.431.133.8
時価ベースの
自己資本比率(%)
97.859.195.547.462.663.7
キャッシュ・フロー対
有利子負債比率(%)
216.5377.7339.1△3,151.4△2,790.7551.6
インタレスト・
カバレッジ・レシオ(倍)
34.819.630.6△7.2△9.420.9

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注) 1. 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
2. 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3. キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
④ 生産、受注及び販売の状況
(生産実績)
当社グループは、生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしておりません。
(受注実績)
当社グループは、受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。
(販売実績)
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
前年同期比(%)
金額(千円)
コンピュータプラットフォーム事業8,696,988
IoT/AIソリューション事業362,051
メディアソリューション事業5,601,330
合計14,660,370

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度
(自 2018年7月1日
至 2018年12月31日)
当連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
ヤフー株式会社1,659,38726.43,658,70425.0

3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
4 前連結会計年度は決算期変更により、2018年7月1日から2018年12月31日までの6ヵ月となっております。このため、対前年同期比については記載しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりでありま
す。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
なお、見積りの評価については、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の報告数値と異なる可能性があります。
② 経営成績等の分析
当社は、2018年12月期より決算日を6月30日から12月31日に変更しております。これに伴い、前連結会計年度(2018年7月1日から2018年12月31日)は6カ月間となり、当連結会計年度(2019年1月1日から2019年12月31日)は12カ月間であるため、前連結会計年度との増減の比較については記載しておりません。
(売上高)
売上高は14,660百万円となりました。売上高を事業別(セグメント別)に区分すると、コンピュータプラットフォーム事業が約59%、IoT/AIソリューション事業が約3%、メディアソリューションセグメントが約38%となっております。コンピュータプラットフォーム事業では、新データセンターの第2期工事を2019年9月に完了させ、お客様のサーバ等の移設に伴い、第4四半期に売上高が増加しました。
(営業損益)
営業損益は303百万円の営業損失となりました。営業損益を事業別に区分すると、コンピュータプラットフォーム事業が508百万円の損失、IoT/AIソリューション事業が237百万円の損失、メディアソリューション事業が434百万円の利益となっております。コンピュータプラットフォーム事業が営業損失であるのは、新データセンターの固定費負担等のためであり、IoT/AIソリューション事業が営業損失であるのは、AI事業、ファンド事業が赤字のためです。メディアソリューション事業は営業利益となっておりますが、第4四半期の営業利益は、ACASの償却費等の費用増加もあり、第1四半期、第2四半期、第3四半期と比べ、減少しました。
(経常損益)
経常損益は352百万円の経常損失となりました。受取配当金等の営業外収益よりも、支払利息、投資事業組合運用損等の営業外費用が上回ったことによるものです。
(税金等調整前当期純損益)
税金等調整前当期純損益は660百万円の損失となりました。経常損失に、リース債務解約損、減損損失、投資有価証券等の特別損失を計上したことによるものです。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
親会社株主に帰属する当期純損益は912百万円の損失となりました。税金等調整前当期純損失に、法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額、非支配株主に帰属する当期純損失を加減算した結果です。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業に必要な資金を安定的に確保することを基本方針としており、資金調達については、自己資金のほか、金融機関からの借入により行っております。資金の流動性については、現金及び現金同等物に加え、新データセンターへの投資資金として機動的な資金調達を行うため、取引銀行等とコミット型シンジケートローン契約を締結し、4,000百万円の借入をしております。また、2019年9月に完了した新データセンター第2期工事の資金需要に対しては、同年4月に第三者割当による新株式の発行、行使価額修正条項付第10回新株予約権の発行及び当該新株予約権の行使、並びに無担保社債を発行し合計2,453百万円の資金調達を行いました。

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