有価証券報告書-第30期(2025/05/01-2026/04/30)

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2026/07/22 9:45
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概況は以下のとおりであります。
① 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末より3,162,458千円増加して19,380,296千円になりました。流動資産は、2,998,510千円増加して16,311,467千円になりました。増加の主な要因は、取引の増加に伴い売掛金が1,853,613千円増加したことと、自己株式の取得や配当金の支払による支出があったものの、転換社債型新株予約権付社債及び新株予約権の発行による資金調達をした結果、現金及び預金が905,425千円増加したことによるものです。固定資産は、163,947千円増加して3,068,829千円になりました。増加の主な要因は、投資有価証券が取得及び時価評価により140,826千円増加したことによるものです。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末より3,369,873千円増加して15,003,438千円になりました。流動負債は1,422,735千円増加して12,117,081千円になりました。増加の主な要因は、取引の増加に伴い買掛金が1,720,740千円増加した一方で、返済により短期借入金が300,000千円減少したことによるものです。固定負債は1,947,137千円増加して2,886,356千円になりました。増加の主な要因は、転換社債型新株予約権付社債2,000,000千円を発行したことによるものです。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末より207,415千円減少して4,376,858千円になりました。減少の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益804,224千円の計上により利益剰余金が増加した一方で、配当金の支払いにより利益剰余金が470,574千円減少したこと、ならびに自己株式の消却及び取得等により資本剰余金が783,098千円減少し、自己株式が135,997千円減少したことによるものです。
② 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善に加え、政府の継続的な景気支援策を背景に、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で海外では、アメリカの関税施策の変更や中東情勢の緊迫化など、国際情勢は混迷を深めております。国内においても、こうした情勢を背景とした円安や原油高による物価上昇が進行するなど、依然として先行き不透明な状況が続きました。
このような状況の中、当社は「ラクーンBtoBネットワーク」構想をグループ経営方針(長期ビジョン)として掲げております。本構想は各サービスの顧客をグループ共通顧客と捉え直し、グループ全体で顧客ニーズに応えるサービス展開を推し進める重要戦略であります。あわせて、グループサービスを当社グループが運営するサービスにとどめず、提携企業が運営するサービスも加えていくことで、自社・提携の両輪による展開を図り、当社グループの事業成長を加速してまいります。当社は、本構想の実現に向け、株式会社アドバンテッジパートナーズとの間で、2025年11月28日付けで事業提携契約を締結し、成長戦略の加速及び実行力の強化に向けた取り組みを推進しております。第4四半期においては、2027年4月期以降の顧客基盤拡大に向けたプロモーション投資の実証実験として、EC事業、フィナンシャル事業の双方で投資額を増額し、その結果を検証いたしました。下掲のセグメントごとの施策に加え、上記実証実験の結果、当連結会計年度における売上高は6,574,265千円(前期比7.8%増)となりました。なお、前期第3四半期より株式会社ラクーンレント(家賃保証事業)が連結子会社から除外された影響により連結売上高の成長率は抑制されております。
費用面におきましては、株主優待コストをその他費用に計上したほか、実証実験に係る費用を広告宣伝費及びその他費用に計上いたしました。この結果、広告宣伝費は前期比14.2%増、その他費用は前期比27.2%増、人件費は前期比5.1%増となり、販売費及び一般管理費は前期比12.7%増となりました。以上の結果、調整後EBITDA(注)は1,592,798千円(前期比10.6%増)、営業利益は1,320,744千円(前期比5.3%増)、経常利益は1,240,042千円(前期比11.3%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は804,224千円(前期比3.9%減)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
ⅰ.EC事業
EC事業の主力事業である「スーパーデリバリー」は、購入客数の増加と購入客単価の向上により流通額を増加させることに取り組んでおります。第4四半期においては、広告宣伝費を追加投入し、顧客基盤拡大を目的とした新規会員登録数を増加させるための実証実験を国内、海外ともに行いました。
国内は、実証実験の効果が加わり新規会員登録数が前四半期比40.9%増となりました。この影響で新規購入客数も大幅に増加し、購入客数全体の伸びを後押しいたしました。また、第3四半期に効果がみられた、会員のウォレットシェア拡大を目的とするクーポン・ポイント付与施策を継続しており、購入客単価も増加いたしました。この結果、国内流通額は前期比14.0%増となりました。
海外は、アメリカの関税や紛争等、逆境が続く中での実証実験となりましたが、新規会員登録数は前四半期比17.3%増となりました。この影響で新規購入客数は増加したものの、購入客数全体は横ばいで推移いたしました。一方、購入客単価は引き続き増加しており、これが海外流通額の伸びを下支えした結果、海外流通額は前期比6.6%増となりました。以上の結果、当連結会計年度の「スーパーデリバリー」の流通額は30,986,292千円(前期比12.0%増)となりました。
この結果、EC事業の売上高は3,899,926千円(前期比9.5%増)になりました。費用面においては、実証実験を行った影響により第4四半期の広告宣伝費・販売促進費が増加した結果、前期比15.7%増となりました。また、人件費は前期比18.9%増、その他費用は前期比18.8%増となった結果、セグメント利益は1,272,990千円(前期比2.7%増)となりました。
ⅱ.フィナンシャル事業
フィナンシャル事業においても、第4四半期において顧客基盤拡大を目的とした実証実験を「Paid」、「URIHO」でそれぞれ実施いたしました。いずれのサービスにおいても、将来の成長につながる先行指標が増加するなど、良好な結果が得られました。
「Paid」におきましては、加盟企業の積極的な獲得を継続するとともに、加盟企業単価を向上させることに取り組んでおります。取扱高は順調な成長が継続しており、グループ外の取扱高は46,505,982千円(前期比12.6%増)、全体の取扱高(グループ内の取扱高13,971,326千円を含む)は、60,477,308千円(前期比12.5%増)となりました。
「URIHO」におきましては、契約社数を増やすことにより保証残高を増加させ、売上高成長に繋げることに取り組んでおります。当連結会計年度末の保証残高は、76,434,205千円と前期末比に21.3%増になりました。
なお、前期第3四半期より株式会社ラクーンレント(家賃保証事業)が連結子会社から除外されました。この影響を受けた結果、フィナンシャル事業の売上高は3,038,114千円(前期比6.2%増)となりました。
費用面においては、当社の与信審査の適切なコントロールにより売上原価率は低い水準を継続しております。第4四半期において実証実験を行ったことで第4四半期の広告宣伝費及びその他費用が増加いたしましたが、第1四半期~第3四半期までは低水準で推移していたため、販売費及び一般管理費は前期比9.4%増となりました。この結果、セグメント利益は832,533千円(前期比13.5%増)となりました。
(注)調整後EBITDA=営業利益+減価償却費(のれんを除く無形固定資産に係る償却費を含む。)
+のれん償却費+M&A関連一時費用+株式報酬関連費用+ESOP関連費用+株主優待関連費用
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前連結会計年度末より905,945千円増加し5,236,486千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は692,280千円になりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益を1,240,042千円計上した一方で、法人税等の支払額を588,902千円計上したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は304,853千円となりました。この主な要因は、ソフトウエア開発等による無形固定資産の取得による支出194,662千円と投資有価証券の取得による支出117,500千円を計上したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の増加は518,518千円となりました。この主な要因は、自己株式の取得による支出648,921千円、配当金の支払額470,574千円及び短期借入金の純増減額300,000千円により資金が減少した一方で、転換社債型新株予約権付社債の発行による収入1,988,366千円により資金が増加したことによるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
(1) 生産実績
該当事項はありません。
(2) 受注実績
該当事項はありません。
(3) 販売実績
① 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年5月1日
至 2026年4月30日)
前期比(%)
EC事業(千円)3,899,926109.5
フィナンシャル事業(千円)2,674,339105.5
合計(千円)6,574,265107.8

(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。
② EC事業の販売実績を売上種類別に示すと、次のとおりであります。
売上種類別当連結会計年度
(自 2025年5月1日
至 2026年4月30日)
前期比(%)
システム利用料売上(千円)3,476,236112.1
会員小売店向け売上(会費)(千円)173,67486.3
出展企業向け売上(基本料等)(千円)220,68394.6
その他(千円)29,332105.1
合計(千円)3,899,926109.5


③ フィナンシャル事業の販売実績をサービス種類別に示すと、次のとおりであります。
売上種類別当連結会計年度
(自 2025年5月1日
至 2026年4月30日)
前期比(%)
Paid(千円)1,110,435115.6
URIHO(千円)1,563,903113.6
合計(千円)2,674,339105.5

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の採用や、資産・負債及び収益・費用の計上及び開示に関する見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、EC事業、フィナンシャル事業ともに増加したことにより6,574,265千円(前期比7.8%増)となりました。
(売上総利益)
売上原価は、フィナンシャル事業の売上原価率が低水準で推移したことにより前期比5.1%の減少となりました。
この結果、売上総利益は5,470,811千円(前期比10.8%増)となりました。
(営業利益)
販売費及び一般管理費は、株主優待コストをその他費用に計上したほか、実証実験に係る費用を広告宣伝費及びその他費用に計上いたしました。この結果、広告宣伝費は前期比14.2%増、その他費用は前期比27.2%増、人件費は前期比5.1%増となり、4,150,067千円(前期比12.7%増)となりました。
この結果、営業利益は1,320,744千円(前期比5.3%増)となりました。
(経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益)
投資事業組合運用損を計上したことに加え、転換社債型新株予約権付き社債及び新株予約権の発行に伴う支払手数料が増加したこと等により、経常利益は1,240,042千円(前期比11.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は804,224千円(前期比3.9%減)となりました。
(ROE)
中長期的な目標であるROE25%に対して連結会計年度におけるROEは18.7%となりました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローにつきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものはPaid事業の販売側企業に対する買掛金の支払いになります。Paid事業の取引代金の回収・支払のサイクルは基本的には取引先企業から回収の後に販売側企業へ支払いとなり、手元資金で賄える状況ですが、事業戦略上、多種多様な回収・支払のサイクルに対応していくために、必要に応じて銀行からの借入を行う方針です。
今後、既存事業の事業成長を図りながら、積極的に新規事業の創出や、必要に応じてM&Aを実施し成長性のあるビジネスを当社の成長に取り込んでいく考えでありますが、資金需要の必要性に応じて柔軟に資金調達を実施いたします。
なお、当社グループは、運転資金の効率的な調達を行うために複数の金融機関との間で合計7,950百万円の当座貸越及びコミットメントライン契約を締結しております(借入実行残高なし)。

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