有価証券報告書-第24期(令和1年5月1日-令和2年4月30日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概況は以下のとおりであります。
①財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末より4,752,016千円増加して13,600,077千円になりました。流動資産は、4,430,176千円増加して10,923,413千円になりました。増加の主な要因は、取引の増加により売掛金が242,608千円増加したことに加え、親会社株主に帰属する当期純利益が増加した影響と長期借入金及び短期借入金の新規借入の影響により現金及び預金が4,311,299千円増加したことによるものです。固定資産は、321,840千円増加して2,676,664千円になりました。増加の主な要因は、TAAS株式会社の発行する転換社債型新株予約権付社債の引受け及び株式の一部取得等により投資有価証券が307,378千円増加したことに加え、ソフトウエアとソフトウエア仮勘定が合計で25,627千円増加したことによるものです。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末より3,449,947千円増加して9,600,365千円になりました。流動負債は3,416,335千円増加して8,146,180千円になりました。増加の主な要因は、新型コロナウイルスの一段の感染拡大と長期化に備えて手元資金を手厚くし、財務基盤をより一層強固なものにすることを目的とした新規借入に伴い、1年内返済予定の長期借入金が133,332千円、短期借入金が1,940,000千円増加したことに加え、買掛金が1,403,895千円増加したことによるものです。固定負債は33,611千円増加して1,454,184千円になりました。増加の主な要因は、新規借入400,000千円により長期借入金が55,004千円増加したことによるものです。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末より1,302,068千円増加して3,999,711千円になりました。増加の主な要因は、配当金の支払いにより利益剰余金が111,381千円減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益451,103千円の計上により利益剰余金が増加したことと、新株予約権の行使により資本金と資本剰余金が合計で827,116千円増加、自己株式が132,348千円減少したことによるものです。
②経営成績の状況
当連結会計年度(2019年5月1日~2020年4月30日)における我が国経済は、堅調な企業収益や雇用・所得環境の改善などを背景に緩やかな回復基調で推移しておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、急速な景気減速が見られ厳しい状況にあります。新型コロナウイルス感染症の収束状況によっては、国内外の経済にさらに大きな影響を与える可能性があることから、先行きも極めて厳しい状況が続くことが見込まれます。
このような状況の中、当社グループは「企業活動を効率化し便利にする」を経営理念に掲げ、各企業間取引のインフラサービス事業の事業規模拡大に努めてまいりました。当第4四半期連結会計期間において感染が拡大した新型コロナウイルス感染症により、これまでどおりの対面での企業活動を行うことが厳しくなった企業、また、取引先の倒産・未入金リスク懸念の高まりにより対策を検討する企業からの問い合わせや申込が増加し、EC事業、フィナンシャル事業ともに新規利用者が増加いたしました。この結果、当連結会計年度における売上高は3,477,670千円(前年同期比16.7%増)となりました。
費用面におきましては、今期は広告投資を積み増しする方針で広告宣伝費が増加しております。また、前期に実施したALEMO株式会社の株式取得による影響により、のれん償却費が増加いたしました。この他、自社ビル取得に伴い減価償却費が増加いたしましたが地代家賃は大幅に削減されております。なお、新型コロナウイルス感染拡大によりフィナンシャル事業におけるデフォルトコストの増大を懸念しましたが、2020年4月期に関しては新型コロナウイルスの影響によるデフォルトが一部発生したものの、通常起こりうる変動範囲内における若干高めの水準となりました。一方で現時点においては新型コロナウイルス感染症の収束時期は見通しが立たず、当社サービスを利用している企業の今後の経済活動に与える影響が不透明であると想定しております。そのため、当該影響により予想されるデフォルトコストの増大に備え、保証履行引当金、求償債権引当金及び貸倒引当金について会計上の見積もりを行っております。
この結果、EBITDA 848,626千円(前年同期比30.3%増)、営業利益706,086千円(前年同期比28.7%増)、経常利益708,451千円(前年同期比29.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益451,103千円(前年同期比18.9%増)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
ⅰ.EC事業
EC事業の主力事業である「スーパーデリバリー」は、新規会員獲得数の増加と客単価の向上により流通額を増加させていくことに取り組んでおります。利用できる会員は国内の小売店、小売業以外の事業者に加え、海外事業者と国内外問わず幅広い事業者が対象となっております。幅広いターゲットのそれぞれの仕入ニーズに対応するために出展企業数を増やし商材掲載数を増加させる他、取扱う商品ジャンルの拡充にも積極的に取り組んでおります。なお、2020年4月期は、これまで実施してこなかった出展企業向けの広告を行うことで出展企業の獲得を強化し商材掲載数の増加を図りました。
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、これまで通りの対面での営業活動による卸売りが困難になった企業、仕入れに困難になった企業が流入し、当第4四半期連結会計期間において会員、出展企業ともに登録数が増加いたしました。出展企業については、新型コロナウイルス感染拡大により企業活動に影響を受けている中小メーカーの支援策として、新規契約を対象に出展基本料が3ヵ月間無料となるサポートプランの提供を開始したことも出展企業数増加の後押しとなりました。この結果、当連結会計年度末における「スーパーデリバリー」の会員小売店数は167,067店舗(前期末比39,905店舗増)、出展企業数は1,853社(前期末比434社増)、商材掲載数は1,147,291点(前期末比272,348点増)となりました。
当第4四半期連結会計期間の流通額につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により国内流通、海外流通ともに、マスクと除菌グッズの流通額が増加しました。一方で、緊急事態宣言により外出自粛やリモートワークの推進が行われた影響を受け、国内の小売店向けのファッションジャンルの流通額は当第4四半期連結会計期間において前年同期比で大幅に減少しました。しかし、巣ごもり消費需要により雑貨やインテリアなどその他のジャンルについては堅調に推移し、さらに、大幅に流通額が増加したマスクと除菌グッズも加わった結果、購入者数、客単価ともに増加し、当連結会計年度における「スーパーデリバリー」全体の流通額は12,808,725千円(前年同期比13.9%増)となりました。なお、国内流通額は前年同期比10.4%増、海外流通額は前年同期比32.2%増とそれぞれ2桁増となりました。
この結果、EC事業の売上高は1,962,936千円(前年同期比11.3%増)、セグメント利益は859,123千円(前年同期比20.2%増)となりました。
ⅱ.フィナンシャル事業
「Paid」におきましては、引き続き獲得した加盟企業の稼働率の向上と売上企業単価を増加させることに取り組んでおります。当連結会計年度末における加盟企業数も順調に増加し3,700社を超えました。新型コロナウイルス感染拡大により売上高が減少した加盟企業も多く、この影響から当第4四半期連結会計期間の取扱高は第3四半期連結会計期間対比で減少いたしました。しかしながら、第3四半期連結累計期間までは順調に推移していたことで、当連結会計年度のグループ外の取扱高は19,092,083千円(前年同期比17.0%増)、全体の取扱高(グループ内の取扱高6,924,856千円を含む)は、26,016,939千円(前年同期比12.9%増)となりました。
「保証」におきましては、「T&G売掛保証」、「URIHO」では引き続き、地域金融機関との業務提携を進め、販売チャネルを拡大することに加え、より効率のよい広告媒体を模索しながら知名度向上にも取り組んでおります。新型コロナウイルス感染症の影響により、取引先の倒産・未入金リスク対策を検討する中小企業からの問い合わせが増加し、保証残高及び売上高が増加いたしました。なお、2020年3月末に損害保険会社との保険契約を更新いたしました。契約更新に伴い、再保証の対象企業範囲が拡大されるとともに、保険会社から当社への総支払限度額が増額し、財務的安全性を向上しつつ、今般の需要増による事業機会を積極的に生かせる体制を整えました。
「家賃保証」におきましては、引き続き、事業用家賃保証、居住用家賃保証ともに不動産会社に対する知名度向上に取り組みました。
当連結会計年度末の保証残高は、75,644,504千円(株式会社ラクーンフィナンシャル分26,774,695千円、ALEMO株式会社分48,869,809千円)と前期末比20.2%増になりました。この結果、フィナンシャル事業の売上高は1,694,996千円(前年同期比21.7%増)となりました。
なお、新型コロナウイルス感染拡大によりフィナンシャル事業におけるデフォルトコストの増大を懸念しましたが、2020年4月期に関しては新型コロナウイルスの影響によるデフォルトが一部発生したものの、通常起こりうる変動範囲内における若干高めの水準となりました。一方で現時点においては新型コロナウイルス感染症の収束時期は見通しが立たず、当社サービスを利用している企業の今後の経済活動に与える影響が不透明であると想定しております。そのため、当該影響により予想されるデフォルトコストの増大に備え、保証履行引当金、求償債権引当金及び貸倒引当金について会計上の見積もりを行っております。これによりセグメント利益は187,527千円(前年同期比31.3%増)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は6,634,071千円になりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は1,768,058千円(前年同期比2,337,393千円の資金の増加)になりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益を708,451千円計上及び仕入債務が1,403,895千円増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は427,683千円(前年同期比1,251,481千円の資金の増加)となりました。この主な要因は、TAAS株式会社の発行する転換社債型新株予約権付社債の引受け及び株式の一部取得により投資有価証券の取得による支出325,750千円とソフトウエア開発及び購入による無形固定資産の取得による支出104,554千円を計上したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の増加は2,969,966千円(前年同期比553,177千円の資金の増加)となりました。この主な要因は、新型コロナウイルスの一段の感染拡大と長期化に備えて手元資金を手厚くし、財務基盤をより一層強固なものにすることを目的とした長期借入金による収入400,000千円の計上と、短期借入金が1,940,000千円増加したことに加え、新株予約権の行使による株式の発行による収入679,158千円を計上したことによるものです。
④生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
該当事項はありません。
(2)受注実績
該当事項はありません。
(3)販売実績
①当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
②EC事業の販売実績を売上種類別に示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の採用や、資産・負債及び収益・費用の計上及び開示に関する見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
重要な会計方針及び見積りについての詳細及び新型コロナウイルスの感染症の拡大に係る当連結会計年度の会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載の通りであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、EC事業、フィナンシャル事業ともに増加したことにより3,477,670千円(前年同期比16.7%増)となりました。
(売上総利益)
売上原価は、保証事業において、2019年4月期第3四半期より子会社化したALEMO株式会社の居住用家賃保証分が通年分加わったことと、新型コロナウイルス感染症が長期化する可能性に備え、保証履行引当金、求償債権引当金及び貸倒引当金について会計上の見積もりを行っております。
この結果、売上総利益は2,743,900千円(前年同期比15.8%増)となりました。
(営業利益)
販売費及び一般管理費は、ALEMO株式会社の子会社化に伴う通年分の費用計上と広告投資を積み増しした方針に伴う広告宣伝費の増加により、2,037,813千円(前年同期比11.9%増)となりました。
この結果、営業利益は706,086千円(前年同期比28.7%増)となりました。
(経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益)
長期借入金の増加に伴う支払利息4,870千円とコミットメントライン契約の手数料支払いによる支払手数料2,732千円を営業外費用に計上した結果、経常利益は708,451千円(前年同期比29.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は451,103千円(前年同期比18.9%増)となりました。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④資本の財源及び資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローにつきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものはPaid事業の販売側企業に対する買掛金の支払いになります。Paid事業の取引代金の回収・支払のサイクルは基本的には取引先企業から回収の後に販売側企業へ支払いとなり、手元資金で賄える状況ですが、事業戦略上、多種多様な回収・支払のサイクルに対応していくために、必要に応じて銀行からの借入を行う方針です。
今後、既存事業の事業成長を図りながら、積極的に新規事業の創出や、必要に応じてM&Aを実施し成長性のあるビジネスを当社の成長に取り込んでいく考えでありますが、資金需要の必要性に応じて柔軟に資金調達を実施いたします。
なお、新型コロナウイルスの一段の感染拡大と長期化に備えて手元資金を手厚くし、財務基盤をより一層強固なものにすることを目的に、2020年3月30日開催の取締役会において資金の借入を行うことを決議いたしました。当連結会計年度末において、長期借入金の残高は1,763百万円であります。また、当連結会計年度末において、複数の金融機関との間で合計3,900百万円の当座貸越及びコミットメントライン契約を締結しております(借入実行残高2,640百万円)。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概況は以下のとおりであります。
①財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末より4,752,016千円増加して13,600,077千円になりました。流動資産は、4,430,176千円増加して10,923,413千円になりました。増加の主な要因は、取引の増加により売掛金が242,608千円増加したことに加え、親会社株主に帰属する当期純利益が増加した影響と長期借入金及び短期借入金の新規借入の影響により現金及び預金が4,311,299千円増加したことによるものです。固定資産は、321,840千円増加して2,676,664千円になりました。増加の主な要因は、TAAS株式会社の発行する転換社債型新株予約権付社債の引受け及び株式の一部取得等により投資有価証券が307,378千円増加したことに加え、ソフトウエアとソフトウエア仮勘定が合計で25,627千円増加したことによるものです。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末より3,449,947千円増加して9,600,365千円になりました。流動負債は3,416,335千円増加して8,146,180千円になりました。増加の主な要因は、新型コロナウイルスの一段の感染拡大と長期化に備えて手元資金を手厚くし、財務基盤をより一層強固なものにすることを目的とした新規借入に伴い、1年内返済予定の長期借入金が133,332千円、短期借入金が1,940,000千円増加したことに加え、買掛金が1,403,895千円増加したことによるものです。固定負債は33,611千円増加して1,454,184千円になりました。増加の主な要因は、新規借入400,000千円により長期借入金が55,004千円増加したことによるものです。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末より1,302,068千円増加して3,999,711千円になりました。増加の主な要因は、配当金の支払いにより利益剰余金が111,381千円減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益451,103千円の計上により利益剰余金が増加したことと、新株予約権の行使により資本金と資本剰余金が合計で827,116千円増加、自己株式が132,348千円減少したことによるものです。
②経営成績の状況
当連結会計年度(2019年5月1日~2020年4月30日)における我が国経済は、堅調な企業収益や雇用・所得環境の改善などを背景に緩やかな回復基調で推移しておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、急速な景気減速が見られ厳しい状況にあります。新型コロナウイルス感染症の収束状況によっては、国内外の経済にさらに大きな影響を与える可能性があることから、先行きも極めて厳しい状況が続くことが見込まれます。
このような状況の中、当社グループは「企業活動を効率化し便利にする」を経営理念に掲げ、各企業間取引のインフラサービス事業の事業規模拡大に努めてまいりました。当第4四半期連結会計期間において感染が拡大した新型コロナウイルス感染症により、これまでどおりの対面での企業活動を行うことが厳しくなった企業、また、取引先の倒産・未入金リスク懸念の高まりにより対策を検討する企業からの問い合わせや申込が増加し、EC事業、フィナンシャル事業ともに新規利用者が増加いたしました。この結果、当連結会計年度における売上高は3,477,670千円(前年同期比16.7%増)となりました。
費用面におきましては、今期は広告投資を積み増しする方針で広告宣伝費が増加しております。また、前期に実施したALEMO株式会社の株式取得による影響により、のれん償却費が増加いたしました。この他、自社ビル取得に伴い減価償却費が増加いたしましたが地代家賃は大幅に削減されております。なお、新型コロナウイルス感染拡大によりフィナンシャル事業におけるデフォルトコストの増大を懸念しましたが、2020年4月期に関しては新型コロナウイルスの影響によるデフォルトが一部発生したものの、通常起こりうる変動範囲内における若干高めの水準となりました。一方で現時点においては新型コロナウイルス感染症の収束時期は見通しが立たず、当社サービスを利用している企業の今後の経済活動に与える影響が不透明であると想定しております。そのため、当該影響により予想されるデフォルトコストの増大に備え、保証履行引当金、求償債権引当金及び貸倒引当金について会計上の見積もりを行っております。
この結果、EBITDA 848,626千円(前年同期比30.3%増)、営業利益706,086千円(前年同期比28.7%増)、経常利益708,451千円(前年同期比29.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益451,103千円(前年同期比18.9%増)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
ⅰ.EC事業
EC事業の主力事業である「スーパーデリバリー」は、新規会員獲得数の増加と客単価の向上により流通額を増加させていくことに取り組んでおります。利用できる会員は国内の小売店、小売業以外の事業者に加え、海外事業者と国内外問わず幅広い事業者が対象となっております。幅広いターゲットのそれぞれの仕入ニーズに対応するために出展企業数を増やし商材掲載数を増加させる他、取扱う商品ジャンルの拡充にも積極的に取り組んでおります。なお、2020年4月期は、これまで実施してこなかった出展企業向けの広告を行うことで出展企業の獲得を強化し商材掲載数の増加を図りました。
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、これまで通りの対面での営業活動による卸売りが困難になった企業、仕入れに困難になった企業が流入し、当第4四半期連結会計期間において会員、出展企業ともに登録数が増加いたしました。出展企業については、新型コロナウイルス感染拡大により企業活動に影響を受けている中小メーカーの支援策として、新規契約を対象に出展基本料が3ヵ月間無料となるサポートプランの提供を開始したことも出展企業数増加の後押しとなりました。この結果、当連結会計年度末における「スーパーデリバリー」の会員小売店数は167,067店舗(前期末比39,905店舗増)、出展企業数は1,853社(前期末比434社増)、商材掲載数は1,147,291点(前期末比272,348点増)となりました。
当第4四半期連結会計期間の流通額につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により国内流通、海外流通ともに、マスクと除菌グッズの流通額が増加しました。一方で、緊急事態宣言により外出自粛やリモートワークの推進が行われた影響を受け、国内の小売店向けのファッションジャンルの流通額は当第4四半期連結会計期間において前年同期比で大幅に減少しました。しかし、巣ごもり消費需要により雑貨やインテリアなどその他のジャンルについては堅調に推移し、さらに、大幅に流通額が増加したマスクと除菌グッズも加わった結果、購入者数、客単価ともに増加し、当連結会計年度における「スーパーデリバリー」全体の流通額は12,808,725千円(前年同期比13.9%増)となりました。なお、国内流通額は前年同期比10.4%増、海外流通額は前年同期比32.2%増とそれぞれ2桁増となりました。
この結果、EC事業の売上高は1,962,936千円(前年同期比11.3%増)、セグメント利益は859,123千円(前年同期比20.2%増)となりました。
ⅱ.フィナンシャル事業
「Paid」におきましては、引き続き獲得した加盟企業の稼働率の向上と売上企業単価を増加させることに取り組んでおります。当連結会計年度末における加盟企業数も順調に増加し3,700社を超えました。新型コロナウイルス感染拡大により売上高が減少した加盟企業も多く、この影響から当第4四半期連結会計期間の取扱高は第3四半期連結会計期間対比で減少いたしました。しかしながら、第3四半期連結累計期間までは順調に推移していたことで、当連結会計年度のグループ外の取扱高は19,092,083千円(前年同期比17.0%増)、全体の取扱高(グループ内の取扱高6,924,856千円を含む)は、26,016,939千円(前年同期比12.9%増)となりました。
「保証」におきましては、「T&G売掛保証」、「URIHO」では引き続き、地域金融機関との業務提携を進め、販売チャネルを拡大することに加え、より効率のよい広告媒体を模索しながら知名度向上にも取り組んでおります。新型コロナウイルス感染症の影響により、取引先の倒産・未入金リスク対策を検討する中小企業からの問い合わせが増加し、保証残高及び売上高が増加いたしました。なお、2020年3月末に損害保険会社との保険契約を更新いたしました。契約更新に伴い、再保証の対象企業範囲が拡大されるとともに、保険会社から当社への総支払限度額が増額し、財務的安全性を向上しつつ、今般の需要増による事業機会を積極的に生かせる体制を整えました。
「家賃保証」におきましては、引き続き、事業用家賃保証、居住用家賃保証ともに不動産会社に対する知名度向上に取り組みました。
当連結会計年度末の保証残高は、75,644,504千円(株式会社ラクーンフィナンシャル分26,774,695千円、ALEMO株式会社分48,869,809千円)と前期末比20.2%増になりました。この結果、フィナンシャル事業の売上高は1,694,996千円(前年同期比21.7%増)となりました。
なお、新型コロナウイルス感染拡大によりフィナンシャル事業におけるデフォルトコストの増大を懸念しましたが、2020年4月期に関しては新型コロナウイルスの影響によるデフォルトが一部発生したものの、通常起こりうる変動範囲内における若干高めの水準となりました。一方で現時点においては新型コロナウイルス感染症の収束時期は見通しが立たず、当社サービスを利用している企業の今後の経済活動に与える影響が不透明であると想定しております。そのため、当該影響により予想されるデフォルトコストの増大に備え、保証履行引当金、求償債権引当金及び貸倒引当金について会計上の見積もりを行っております。これによりセグメント利益は187,527千円(前年同期比31.3%増)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は6,634,071千円になりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は1,768,058千円(前年同期比2,337,393千円の資金の増加)になりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益を708,451千円計上及び仕入債務が1,403,895千円増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は427,683千円(前年同期比1,251,481千円の資金の増加)となりました。この主な要因は、TAAS株式会社の発行する転換社債型新株予約権付社債の引受け及び株式の一部取得により投資有価証券の取得による支出325,750千円とソフトウエア開発及び購入による無形固定資産の取得による支出104,554千円を計上したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の増加は2,969,966千円(前年同期比553,177千円の資金の増加)となりました。この主な要因は、新型コロナウイルスの一段の感染拡大と長期化に備えて手元資金を手厚くし、財務基盤をより一層強固なものにすることを目的とした長期借入金による収入400,000千円の計上と、短期借入金が1,940,000千円増加したことに加え、新株予約権の行使による株式の発行による収入679,158千円を計上したことによるものです。
④生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
該当事項はありません。
(2)受注実績
該当事項はありません。
(3)販売実績
①当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年5月1日 至 2020年4月30日) | 前年同期比(%) | ||
| EC事業 | (千円) | 1,962,936 | 111.3 | |
| フィナンシャル事業 | (千円) | 1,514,733 | 124.4 | |
| 合計 | (千円) | 3,477,670 | 116.7 | |
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
②EC事業の販売実績を売上種類別に示すと、次のとおりであります。
| 売上種類別 | 当連結会計年度 (自 2019年5月1日 至 2020年4月30日) | 前年同期比(%) | ||
| システム利用料売上 | (千円) | 1,332,229 | 115.2 | |
| 会員小売店向け売上(会費) | (千円) | 248,216 | 101.8 | |
| 出展企業向け売上(基本料等) | (千円) | 370,791 | 104.7 | |
| その他 | (千円) | 11,698 | 132.6 | |
| 合計 | (千円) | 1,962,936 | 111.3 | |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の採用や、資産・負債及び収益・費用の計上及び開示に関する見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
重要な会計方針及び見積りについての詳細及び新型コロナウイルスの感染症の拡大に係る当連結会計年度の会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載の通りであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、EC事業、フィナンシャル事業ともに増加したことにより3,477,670千円(前年同期比16.7%増)となりました。
(売上総利益)
売上原価は、保証事業において、2019年4月期第3四半期より子会社化したALEMO株式会社の居住用家賃保証分が通年分加わったことと、新型コロナウイルス感染症が長期化する可能性に備え、保証履行引当金、求償債権引当金及び貸倒引当金について会計上の見積もりを行っております。
この結果、売上総利益は2,743,900千円(前年同期比15.8%増)となりました。
(営業利益)
販売費及び一般管理費は、ALEMO株式会社の子会社化に伴う通年分の費用計上と広告投資を積み増しした方針に伴う広告宣伝費の増加により、2,037,813千円(前年同期比11.9%増)となりました。
この結果、営業利益は706,086千円(前年同期比28.7%増)となりました。
(経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益)
長期借入金の増加に伴う支払利息4,870千円とコミットメントライン契約の手数料支払いによる支払手数料2,732千円を営業外費用に計上した結果、経常利益は708,451千円(前年同期比29.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は451,103千円(前年同期比18.9%増)となりました。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④資本の財源及び資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローにつきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものはPaid事業の販売側企業に対する買掛金の支払いになります。Paid事業の取引代金の回収・支払のサイクルは基本的には取引先企業から回収の後に販売側企業へ支払いとなり、手元資金で賄える状況ですが、事業戦略上、多種多様な回収・支払のサイクルに対応していくために、必要に応じて銀行からの借入を行う方針です。
今後、既存事業の事業成長を図りながら、積極的に新規事業の創出や、必要に応じてM&Aを実施し成長性のあるビジネスを当社の成長に取り込んでいく考えでありますが、資金需要の必要性に応じて柔軟に資金調達を実施いたします。
なお、新型コロナウイルスの一段の感染拡大と長期化に備えて手元資金を手厚くし、財務基盤をより一層強固なものにすることを目的に、2020年3月30日開催の取締役会において資金の借入を行うことを決議いたしました。当連結会計年度末において、長期借入金の残高は1,763百万円であります。また、当連結会計年度末において、複数の金融機関との間で合計3,900百万円の当座貸越及びコミットメントライン契約を締結しております(借入実行残高2,640百万円)。