有価証券報告書-第33期(2023/04/01-2024/03/31)
(1) 経営成績等の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
A.財政状態
(a)資産の部
流動資産は、前連結会計年度末に比べて10,612百万円(20.0%)減少し、42,386百万円となりました。これは主に、現金及び預金が8,135百万円、売掛金が419百万円、その他が2,106百万円減少したことなどによります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて3,487百万円(27.3%)増加し、16,254百万円となりました。これは主に、投資有価証券が2,988百万円、長期預金が1,000百万円増加したことなどによります。
この結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べて7,124百万円(10.8%)減少し、58,640百万円となりました。
(b)負債の部
流動負債は、前連結会計年度末に比べて1,192百万円(11.2%)減少し、9,485百万円となりました。これは主に、未払法人税等が1,977百万円、その他が1,053百万円減少し、1年内返済予定の長期借入金が1,400百万円増加したことなどによります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて4,815百万円(1,314.2%)増加し、5,181百万円となりました。これは、長期借入金が4,900百万円、繰延税金負債が112百万円増加し、長期未払金が197百万円減少したことによります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて3,622百万円(32.8%)増加し、14,666百万円となりました。
(c)純資産の部
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて10,746百万円(19.6%)減少し、43,973百万円となりました。これは主に、利益剰余金が、親会社株主に帰属する当期純利益による増加額10,727百万円及び配当金の支払による減少額7,537百万円により3,105百万円増加し、自己株式を13,999百万円取得したことなどによります。
B.経営成績
(a)売上高
当連結会計年度の売上高は44,136百万円と、前連結会計年度に比べて6.8%増加し、2,821百万円の増加となりました。
売上内訳といたしましては、M&A仲介事業が42,779百万円、その他の事業が1,356百万円であり、前連結会計年度と比べて、M&A仲介事業は2,994百万円の増加、その他の事業は173百万円の減少となりました。
(b)経常利益
当連結会計年度の経常利益は16,518百万円と、前連結会計年度に比べて6.8%増加し、1,045百万円の増加となりました。
売上原価は19,500百万円で、前連結会計年度に比べて1,696百万円の増加となりました。
販売費及び一般管理費は8,569百万円で、前連結会計年度に比べて355百万円の増加となりました。
営業利益は16,066百万円で、前連結会計年度に比べて768百万円の増加となりました。
営業外収益は563百万円で、主なものは持分法による投資利益428百万円であります。
営業外費用は111百万円で、主なものは支払手数料66百万円であります。
この結果、経常利益は16,518百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は22,303百万円と、前連結会計年度末に比べて23,096百万円の減少となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は10,547百万円と前年同期に比べ2,393百万円(29.4%)の増加となりました。
これは主に税金等調整前当期純利益16,519百万円となったこと及び法人税等の支払額6,736百万円があったこと等を反映したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は18,224百万円(前年同期は3,999百万円の支出)となりました。
これは主に投資有価証券の取得による支出が3,354百万円あったこと及び定期預金の預入による支出が21,207百万円あったことや、定期預金の払戻による収入が5,256百万円あったこと及び出資金の分配による収入が1,209百万円あったこと等を反映したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は15,232百万円と前年同期と比べ9,138百万円(150.0%)の増加となりました。
これは主に長期借入れによる収入が7,000百万円あったことや、自己株式の取得による支出が13,999百万円あったこと、長期借入金の返済による支出が700百万円あったこと、及び配当金の支払額が7,537百万円あったこと等を反映したものであります。
③生産、受注及び販売の状況
A.生産実績、受注状況
該当事項はありません。
B.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定は次のとおりであります。
A. 繰延税金資産の回収可能性
(a) 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
繰延税金資産の金額は、連結財務諸表「注記事項(税効果会計関係)」の1.に記載の金額と同一であります。
(b) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、業績が著しく悪化する等して、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、課税所得が減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
A. 当連結会計年度の経過と経営成績
当連結会計年度は増収・増益で着地し、当社グループの新たなる成長ステージに向けて着実にその準備を整えることができた会計年度となりました。
当連結会計年度において、当社グループが全社一体感の指標と捉える成約件数は過去最多の1,146件となり、前連結会計年度の1,050件に比べて96件の増加(9.1%増)となりました。また、当第4四半期連結会計期間(2024年1月~3月)における成約件数は350件と、これまで四半期ベースの過去最多の成約件数であった当第3四半期連結会計期間(2023年10月~12月)の300件を大幅に超え、2四半期連続での更新となりました。
上記の成約件数の大幅増に加えて、ミッドキャップ案件(売上高10億円以上又は利益5千万円以上)に特化した専門部署である成長戦略開発センターによる全社的横断施策が奏功したこと等により、1件当たりのM&A売上高が前連結会計年度同程度の37.2百万円(前年は37.5百万円)を維持することが出来ました。
この結果、当連結会計年度における売上高は、前年同期と比べて6.8%増の44,136百万円となりました。
次に、当連結会計年度の経常利益は、前年同期比で6.8%増の16,518百万円となりました。
これは、当社グループの強みである金融機関等からのネットワーク案件の増加に伴う売上原価の増加があったものの、他方で譲渡企業受託セミナーの推進等が奏功し、ダイレクト案件の成約状況が回復基調にあることにより売上原価も適正な水準(売上原価率44.2%、前年同期43.1%)にまで改善したこと等によるものです。
着実に成果が出つつあるミッドキャップ案件施策の一層の強化、大規模セミナー等のダイレクト企画を推進する一方で、削減可能な各種費用の抑制等を図った結果、経常利益率は37.4%となり、前連結会計年度の37.5%と比べてほぼ同水準の結果となりました。
当第4四半期連結会計期間における譲渡案件の新規受託件数は327件(前年同期301件)となり、前年同期と比べて26件増加しました。また、同期間における新規の商談開始案件も270件(前年同期249件)と21件増加しております。これらによる、豊富な受託残を次年度以降も着実に成約すべく、尽力してまいります。
B. 当連結会計年度の営業の取組
① 地域金融機関との合弁事業
当社と株式会社肥後銀行、台湾の玉山ベンチャーキャピタルの3社共同出資により、当社のマッチング力やM&A業務のノウハウ等の強みを活かし、九州企業と日本全国のみならず台湾企業とのマッチングを推進する目的で九州M&Aアドバイザーズ株式会社を設立いたしました。
同社は地域の社会・経済の未来に広範囲に影響を及ぼす事業承継問題について、九州経済の中心である福岡に拠点を置き、福岡や熊本のみならず九州全域を繋ぐことで、持続可能な地域社会の実現と発展に貢献してまいります。
このような合弁事業は株式会社十六フィナンシャルグループとの合弁会社であるNOBUNAGAサクセション株式会社に続き2件目となっており、地域金融機関との連携を一層強化することでそれぞれの地域経済の持続的成長を支援し続けてまいります。
② ミッドキャップ受託体制の強化
2023年4月に営業本部内に本部横断の組織として成長戦略開発センターを新設しています。同センターは、ミッドキャップ企業開拓の推進に特化したチームと上場企業の子会社売却・事業カーブアウトの検討・実行支援に特化したチームから成ります。ミッドキャップ企業に対しては、受託や成約の強化を図るための提案や実行支援を行うと共にミッドキャップ案件開発のための戦略会議の実施、受託・成約に関する最新情報(成功事例やイベント企画等)の社内発信を毎月行っております。上場企業に対しては、事業ポートフォリオの分析や見直し方針の策定、ノンコア事業や子会社の売却などワンストップで顧客を支援しています。両チームとも経験とノウハウを持ったメンバーで構成されており、1件当たりのM&A売上高の持続的な単価向上を図っております。
③ ダイレクトマーケティング戦略
当連結会計年度においては、大規模セミナーイベントである「経営活性化フォーラム」等の各種セミナーを実施し、年間で14,000名を超える方々から参加申し込みを受けております。セミナーでは中小企業の経営課題に関する様々なテーマで講演を行い、今後は継続的にフォローを行い、新規受託のさらなる獲得へ繋げてまいります。
また、エリア(地域)とインダストリー(業種)に特化した戦略も行っております。一例としては、成長を続ける国内EC市場は小規模事業者が多く、業界の発展のためにはM&Aによる事業拡大が不可欠なため、EC事業及びM&Aの両面に知見のある組織を設立し、成長を支援しております。また、新潟県や宮城県では経営相談窓口を設置し、同県を取り巻く経営環境や効果的な事業承継の進め方について当社代表取締役社長三宅卓がセミナーで講演するだけでなく、コンサルタントが常駐し同県及び近隣の企業の相談に対応する「にいがた経営相談窓口」や「みやぎ経営相談窓口」を開設するなど、セミナーだけではなく地域社会活性化の施策を行っております。
④ TOKYO PRO Market上場支援サービスを通じた地方創生
東京証券取引所が運営するプロ投資家向けの株式市場であるTOKYO PRO Marketへの上場を支援すべく、当社グループは2019年7月にJ-Adviser資格を取得しており、これまで100社を超えるJ-Adviser契約先を担当しております。当連結会計年度においてTOKYO PRO Marketに新規上場を果たした40社の内、当社グループが上場支援を行った会社は17社となり、全J-Adviserの中で最多の上場実績支援会社となりました。今後も、本質的な地方創生の実現のために、後継者問題をM&Aによって解決することにとどまらず、M&Aのリーディングカンパニーとして、一般市場への市場変更や海外進出、新規事業の創出等、TOKYO PRO Market上場のさらに先を見据えた成長支援サービスを提供していく所存です。
加えて金融機関、会計事務所等との連携もより一層強固にしながら、全国に“スター企業”を創出することで、地域経済の活性化や雇用創出といった真の地方創生の実現に貢献してまいります。
⑤ オンラインM&Aマッチングサイト「BATONZ」
全企業の85%を占める年商1億円未満の小規模事業者のM&Aニーズに対応するべく、グループ会社の株式会社バトンズにてオンラインマッチングサイト「BATONZ」を展開しております。BATONZでは、オンラインならではの「安価な利用料」「迅速性」を実現した上で、当社グループのノウハウを活用し、安心・安全なM&A取引が進められるよう下記のようなサポート体制を整えております。
A.提携する専門家(BATONZパートナープログラム登録者)の中から最適な専門家を紹介
B.BATONZが認定した調査人による、小規模企業に特化した企業調査「バトンズDD」のサービスの用意
C.「バトンズDD」の実施を前提とし、買収後に発覚したリスクに対応するM&A保険「M&A Batonz」を
自動付帯
このような取組により、BATONZは累計ユーザー数及び累計成約件数において、日本No.1※の件数となることができました。
※日本マーケティングリサーチ機構調べ 集計期間:2022年1月25日~2022年3月11日_指定領域における市場調査(推計も含む)
C.当社グループの資本の財源及び資金の流動性について
資本政策については、財務体質と経営基盤の強化を図るとともに、株主に対する長期的な利益還元を経営の最重要課題と認識しております。内部留保については、財務体質の強化、将来にわたる安定した株主利益の確保、事業の拡大のために有効活用してまいります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物残高は22,303百万円となっております。キャッシュ・フローの状況は、前記「(1)経営成績等の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
A.財政状態
(a)資産の部
流動資産は、前連結会計年度末に比べて10,612百万円(20.0%)減少し、42,386百万円となりました。これは主に、現金及び預金が8,135百万円、売掛金が419百万円、その他が2,106百万円減少したことなどによります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて3,487百万円(27.3%)増加し、16,254百万円となりました。これは主に、投資有価証券が2,988百万円、長期預金が1,000百万円増加したことなどによります。
この結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べて7,124百万円(10.8%)減少し、58,640百万円となりました。
(b)負債の部
流動負債は、前連結会計年度末に比べて1,192百万円(11.2%)減少し、9,485百万円となりました。これは主に、未払法人税等が1,977百万円、その他が1,053百万円減少し、1年内返済予定の長期借入金が1,400百万円増加したことなどによります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて4,815百万円(1,314.2%)増加し、5,181百万円となりました。これは、長期借入金が4,900百万円、繰延税金負債が112百万円増加し、長期未払金が197百万円減少したことによります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて3,622百万円(32.8%)増加し、14,666百万円となりました。
(c)純資産の部
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて10,746百万円(19.6%)減少し、43,973百万円となりました。これは主に、利益剰余金が、親会社株主に帰属する当期純利益による増加額10,727百万円及び配当金の支払による減少額7,537百万円により3,105百万円増加し、自己株式を13,999百万円取得したことなどによります。
B.経営成績
(a)売上高
当連結会計年度の売上高は44,136百万円と、前連結会計年度に比べて6.8%増加し、2,821百万円の増加となりました。
売上内訳といたしましては、M&A仲介事業が42,779百万円、その他の事業が1,356百万円であり、前連結会計年度と比べて、M&A仲介事業は2,994百万円の増加、その他の事業は173百万円の減少となりました。
(b)経常利益
当連結会計年度の経常利益は16,518百万円と、前連結会計年度に比べて6.8%増加し、1,045百万円の増加となりました。
売上原価は19,500百万円で、前連結会計年度に比べて1,696百万円の増加となりました。
販売費及び一般管理費は8,569百万円で、前連結会計年度に比べて355百万円の増加となりました。
営業利益は16,066百万円で、前連結会計年度に比べて768百万円の増加となりました。
営業外収益は563百万円で、主なものは持分法による投資利益428百万円であります。
営業外費用は111百万円で、主なものは支払手数料66百万円であります。
この結果、経常利益は16,518百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は22,303百万円と、前連結会計年度末に比べて23,096百万円の減少となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は10,547百万円と前年同期に比べ2,393百万円(29.4%)の増加となりました。
これは主に税金等調整前当期純利益16,519百万円となったこと及び法人税等の支払額6,736百万円があったこと等を反映したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は18,224百万円(前年同期は3,999百万円の支出)となりました。
これは主に投資有価証券の取得による支出が3,354百万円あったこと及び定期預金の預入による支出が21,207百万円あったことや、定期預金の払戻による収入が5,256百万円あったこと及び出資金の分配による収入が1,209百万円あったこと等を反映したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は15,232百万円と前年同期と比べ9,138百万円(150.0%)の増加となりました。
これは主に長期借入れによる収入が7,000百万円あったことや、自己株式の取得による支出が13,999百万円あったこと、長期借入金の返済による支出が700百万円あったこと、及び配当金の支払額が7,537百万円あったこと等を反映したものであります。
③生産、受注及び販売の状況
A.生産実績、受注状況
該当事項はありません。
B.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| M&A仲介事業 | 42,788,854 | +7.5 |
| その他の事業 | 1,348,035 | △11.9 |
| 合計 | 44,136,889 | +6.8 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定は次のとおりであります。
A. 繰延税金資産の回収可能性
(a) 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
繰延税金資産の金額は、連結財務諸表「注記事項(税効果会計関係)」の1.に記載の金額と同一であります。
(b) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、業績が著しく悪化する等して、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、課税所得が減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
A. 当連結会計年度の経過と経営成績
当連結会計年度は増収・増益で着地し、当社グループの新たなる成長ステージに向けて着実にその準備を整えることができた会計年度となりました。
当連結会計年度において、当社グループが全社一体感の指標と捉える成約件数は過去最多の1,146件となり、前連結会計年度の1,050件に比べて96件の増加(9.1%増)となりました。また、当第4四半期連結会計期間(2024年1月~3月)における成約件数は350件と、これまで四半期ベースの過去最多の成約件数であった当第3四半期連結会計期間(2023年10月~12月)の300件を大幅に超え、2四半期連続での更新となりました。
上記の成約件数の大幅増に加えて、ミッドキャップ案件(売上高10億円以上又は利益5千万円以上)に特化した専門部署である成長戦略開発センターによる全社的横断施策が奏功したこと等により、1件当たりのM&A売上高が前連結会計年度同程度の37.2百万円(前年は37.5百万円)を維持することが出来ました。
この結果、当連結会計年度における売上高は、前年同期と比べて6.8%増の44,136百万円となりました。
次に、当連結会計年度の経常利益は、前年同期比で6.8%増の16,518百万円となりました。
これは、当社グループの強みである金融機関等からのネットワーク案件の増加に伴う売上原価の増加があったものの、他方で譲渡企業受託セミナーの推進等が奏功し、ダイレクト案件の成約状況が回復基調にあることにより売上原価も適正な水準(売上原価率44.2%、前年同期43.1%)にまで改善したこと等によるものです。
着実に成果が出つつあるミッドキャップ案件施策の一層の強化、大規模セミナー等のダイレクト企画を推進する一方で、削減可能な各種費用の抑制等を図った結果、経常利益率は37.4%となり、前連結会計年度の37.5%と比べてほぼ同水準の結果となりました。
| 当連結会計年度の 業績予想 | 当連結会計年度の 実績 | 前連結会計年度の 実績 | 業績予想の 達成率 | 前年 同期比 | |
| 売上高 | 44,000百万円 | 44,136百万円 | 41,315百万円 | 100.3% | +6.8% |
| 営業利益 | 17,000百万円 | 16,066百万円 | 15,298百万円 | 94.5% | +5.0% |
| 経常利益 | 17,000百万円 | 16,518百万円 | 15,472百万円 | 97.2% | +6.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 11,000百万円 | 10,727百万円 | 9,842百万円 | 97.5% | +9.0% |
当第4四半期連結会計期間における譲渡案件の新規受託件数は327件(前年同期301件)となり、前年同期と比べて26件増加しました。また、同期間における新規の商談開始案件も270件(前年同期249件)と21件増加しております。これらによる、豊富な受託残を次年度以降も着実に成約すべく、尽力してまいります。
B. 当連結会計年度の営業の取組
① 地域金融機関との合弁事業
当社と株式会社肥後銀行、台湾の玉山ベンチャーキャピタルの3社共同出資により、当社のマッチング力やM&A業務のノウハウ等の強みを活かし、九州企業と日本全国のみならず台湾企業とのマッチングを推進する目的で九州M&Aアドバイザーズ株式会社を設立いたしました。
同社は地域の社会・経済の未来に広範囲に影響を及ぼす事業承継問題について、九州経済の中心である福岡に拠点を置き、福岡や熊本のみならず九州全域を繋ぐことで、持続可能な地域社会の実現と発展に貢献してまいります。
このような合弁事業は株式会社十六フィナンシャルグループとの合弁会社であるNOBUNAGAサクセション株式会社に続き2件目となっており、地域金融機関との連携を一層強化することでそれぞれの地域経済の持続的成長を支援し続けてまいります。
② ミッドキャップ受託体制の強化
2023年4月に営業本部内に本部横断の組織として成長戦略開発センターを新設しています。同センターは、ミッドキャップ企業開拓の推進に特化したチームと上場企業の子会社売却・事業カーブアウトの検討・実行支援に特化したチームから成ります。ミッドキャップ企業に対しては、受託や成約の強化を図るための提案や実行支援を行うと共にミッドキャップ案件開発のための戦略会議の実施、受託・成約に関する最新情報(成功事例やイベント企画等)の社内発信を毎月行っております。上場企業に対しては、事業ポートフォリオの分析や見直し方針の策定、ノンコア事業や子会社の売却などワンストップで顧客を支援しています。両チームとも経験とノウハウを持ったメンバーで構成されており、1件当たりのM&A売上高の持続的な単価向上を図っております。
③ ダイレクトマーケティング戦略
当連結会計年度においては、大規模セミナーイベントである「経営活性化フォーラム」等の各種セミナーを実施し、年間で14,000名を超える方々から参加申し込みを受けております。セミナーでは中小企業の経営課題に関する様々なテーマで講演を行い、今後は継続的にフォローを行い、新規受託のさらなる獲得へ繋げてまいります。
また、エリア(地域)とインダストリー(業種)に特化した戦略も行っております。一例としては、成長を続ける国内EC市場は小規模事業者が多く、業界の発展のためにはM&Aによる事業拡大が不可欠なため、EC事業及びM&Aの両面に知見のある組織を設立し、成長を支援しております。また、新潟県や宮城県では経営相談窓口を設置し、同県を取り巻く経営環境や効果的な事業承継の進め方について当社代表取締役社長三宅卓がセミナーで講演するだけでなく、コンサルタントが常駐し同県及び近隣の企業の相談に対応する「にいがた経営相談窓口」や「みやぎ経営相談窓口」を開設するなど、セミナーだけではなく地域社会活性化の施策を行っております。
④ TOKYO PRO Market上場支援サービスを通じた地方創生
東京証券取引所が運営するプロ投資家向けの株式市場であるTOKYO PRO Marketへの上場を支援すべく、当社グループは2019年7月にJ-Adviser資格を取得しており、これまで100社を超えるJ-Adviser契約先を担当しております。当連結会計年度においてTOKYO PRO Marketに新規上場を果たした40社の内、当社グループが上場支援を行った会社は17社となり、全J-Adviserの中で最多の上場実績支援会社となりました。今後も、本質的な地方創生の実現のために、後継者問題をM&Aによって解決することにとどまらず、M&Aのリーディングカンパニーとして、一般市場への市場変更や海外進出、新規事業の創出等、TOKYO PRO Market上場のさらに先を見据えた成長支援サービスを提供していく所存です。
加えて金融機関、会計事務所等との連携もより一層強固にしながら、全国に“スター企業”を創出することで、地域経済の活性化や雇用創出といった真の地方創生の実現に貢献してまいります。
⑤ オンラインM&Aマッチングサイト「BATONZ」
全企業の85%を占める年商1億円未満の小規模事業者のM&Aニーズに対応するべく、グループ会社の株式会社バトンズにてオンラインマッチングサイト「BATONZ」を展開しております。BATONZでは、オンラインならではの「安価な利用料」「迅速性」を実現した上で、当社グループのノウハウを活用し、安心・安全なM&A取引が進められるよう下記のようなサポート体制を整えております。
A.提携する専門家(BATONZパートナープログラム登録者)の中から最適な専門家を紹介
B.BATONZが認定した調査人による、小規模企業に特化した企業調査「バトンズDD」のサービスの用意
C.「バトンズDD」の実施を前提とし、買収後に発覚したリスクに対応するM&A保険「M&A Batonz」を
自動付帯
このような取組により、BATONZは累計ユーザー数及び累計成約件数において、日本No.1※の件数となることができました。
※日本マーケティングリサーチ機構調べ 集計期間:2022年1月25日~2022年3月11日_指定領域における市場調査(推計も含む)
C.当社グループの資本の財源及び資金の流動性について
資本政策については、財務体質と経営基盤の強化を図るとともに、株主に対する長期的な利益還元を経営の最重要課題と認識しております。内部留保については、財務体質の強化、将来にわたる安定した株主利益の確保、事業の拡大のために有効活用してまいります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物残高は22,303百万円となっております。キャッシュ・フローの状況は、前記「(1)経営成績等の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。