有価証券報告書-第42期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/29 15:50
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当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社は、1994年に各戸配布型フリーマガジン、ハッピーメディア(R)『地域みっちゃく生活情報誌(R)』(以下、地域フリーマガジン)を岐阜県可児市にて創刊以降、VC加盟社と共に国内全ての都道府県で「一軒一軒手配り、ご当地の情報、全世代に安心、高い反響」にこだわった地域フリーマガジンを発行することを目指しております。
当事業年度(2020年3月期)は、上半期において不安定な国際・国内状況を受けた地方経済の不透明感の高まりや、安価なネット広告へのシフト傾向などによる地方広告需要の一部低減に加え、印刷用紙価格の高騰や人手不足による配布費用の上昇など自社メディアにかかる原価経費上昇要因が強まったことから、第2四半期累計営業損失91,030千円など、赤字決算を余儀なくされました。第3四半期においては昨年7月からの新経営体制の元で原価・経費管理を見直した結果、同期営業利益10,888千円(前年同期営業損失7,233千円)と黒字化を果たし、第4四半期においても1,2月は前年同期を上回る利益を計上するなど、通期決算の黒字化を見込める業績推移となりました。しかし、3月に顕在化した新型コロナウイルス感染症の世界的拡大と日本での経済活動の自粛等の影響により、3月売上が見込みを大きく下回った結果、通期においての黒字化は未達となりました。
当事業年度における収益改善施策として、新たなハッピーメディア(R)のラインアップ充実に取り組むとともに、不採算誌の一時休刊や営業拠点の統廃合を継続し、上半期において、第1四半期に福井県内2拠点を1拠点に集約し移転、第2四半期に和歌山県の直営地域フリーマガジン1誌を休刊いたしました。下半期においては、当第3四半期に群馬県の直営地域フリーマガジン1誌休刊及び1拠点閉鎖と愛知県内2拠点を集約し移転、第4四半期には愛知県西尾市において地域フリーマガジンを1誌創刊いたしましました。また、第1四半期に実施したクリエイティブ部門である開発本部と営業本部の統合による営業本部の強化・一本化体制とともに、営業の業務効率化・省力化を目的とした業務フローや社内システムの改善に加え、従業員育成を図るための社内規程見直しなど生産性の向上に取り組み、収益力回復に努めてまいりました。
さらに、CSV(Creating Shared Value)として、県下世帯カバー率約8割の愛知県で「サヨナラ16(交通事故死連続ワースト脱却)」キャンペーン、同9割の岐阜県で「児童虐待防止」キャンペーンに加え、当事業年度より群馬県においても「児童虐待防止」キャンペーンを開始するなど、当社の地域フリーマガジンの媒体特性(高い世帯カバー率)を活かした地域課題解決の取り組みを拡大してまいりました。
このような状況のもと、当事業年度の売上高は、メディア広告事業において三重支社、滋賀支社、鳥取エリア及び北海道エリアの広告受注および群馬、名古屋、関西等のセールスプロモーション広告受注が前年同期を上回ったものの、一部エリアでのフリーマガジン広告及びセールスプロモーション広告の受注減少などにより、6,936,706千円(前年同期比2.8%減)となりました。売上総利益は、一部直営誌の休刊と拠点統廃合による原価減少要因を、印刷用紙価格の高騰など原価上昇要因が上回ったこと、およびセールスプロモーションの原価率が上昇したこと等により、3,044,163千円(前年同期比6.6%減)となりました。
経費面では、拠点統廃合による人件費や設備・車両・保険など管理コストの減少、及び減価償却費の減少を中心に、販売費及び一般管理費は3,098,948千円(前年同期比2.9%減)となりました。
その結果、営業損失は54,785千円(前年同期は67,500千円の営業利益)、経常損失は22,045千円(前年同期は73,981千円の経常利益)となり、当期純損失は19,060千円(前年同期は265,554千円の当期純利益)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
なお、当事業年度より、報告セグメントの区分を変更しております。そのため、前年同期比較は、前年同期の数値を変更後の区分方法により組み替えて比較しております。変更の詳細は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(セグメント情報等)セグメント情報 1 報告セグメントの概要 (3)報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。
a.メディア広告事業
メディア広告事業は、当社が自社メディアとして発行するハッピーメディア(R)の全国展開を図るため、地域フリーマガジンの発行拠点である編集室と、広域営業を主とするセールスプロモーション部門が一体となって営業展開を行っております。
当社及びVC契約先が発行する地域フリーマガジンにおきましては、収益性向上を図るため配布エリア・発行部数の見直しによる既発行誌の統廃合を継続し、2020年3月末時点の状況は、32都道府県(前年同期末は30都道府県)月間総発行部数920万部(前年同期比0.9%減)となり、主な県の県内世帯到達率は、岐阜県90.0%、愛知県77.5%(うち名古屋市73.8%)、三重県80.7%、滋賀県75.9%、鳥取県67.9%、群馬県52.5%となっております。また、季刊誌として園児のいる家庭を配布先とするハッピーメディア(R)『ままここっと(R)』は、第2四半期に札幌版(北海道札幌市、40,000部)及び函館版(同函館市、34,000部)を創刊したものの、当第3四半期に三重版と滋賀版を休刊し、4道県、総発行部数23万部(前年同期比10.0%減)となっております。
新たなハッピーメディア(R)ラインアップ充実の取り組みとして、当事業年度より、集合住宅限定配布のハウジング専門誌『住もーね』(別冊版)と、就職を目指す大学生を対象とした地元企業ナビ『Hopeful』を創刊しました。ハウジング専門誌『住もーね』(別冊版)は、第1四半期に愛知県名古屋市内にて創刊ののち、第2四半期には愛知県の発行エリアを拡大するとともに三重県の北勢エリアにおいて創刊し、2020年3月末時点の状況は2県、総発行部数23万部となっております。地元企業ナビ『Hopeful』は、第3四半期に岐阜県内及び隣接する愛知県の大学、短期大学及び専門学校へ6,000部を配布しております。
また、前第3四半期に岐阜県で創刊した高校生のための就職応援本『Start![スタート!]』(4月・12月発行)は、当事業年度に愛知版、三重版、滋賀版、群馬版、鳥取版の5版を創刊し、発行県数6県、総発行部数7万部(前年同期比438.5%増)となっております。
このような状況のもと、メディア広告事業における売上高は6,511,959千円(前年同期比2.4%減)となりました。また、セグメント利益は483,227千円(前年同期比19.2%減)となりました。
b.その他(EC事業、IT事業)
EC事業に含まれる通信販売事業では、消費税引き上げに伴うキャッシュレス還元事業の対象が一部事業者に限定されたことから当社EC事業の競争力が低下したことや、前第1四半期における特需の平準化による音楽CD販売の減少などの影響により、前年同期を下回りました。
また、フリーマガジンとWebとのメディアミックスとして展開する地域みっちゃく生活情報総合ポータルサイト「フリモ\FRIMO(R)」(furimo.jp)の会員数は149,679名(前年同期比3.1%増)、掲載店舗数は39,081件(前年同期比4.5%増)となり、フリーマガジンとインターネットを融合した広告(IoP: Internet of Paper)の取り組みとして無料配布しているスマートフォン向けAR(拡張現実)アプリ「フリモAR」のダウンロード数は156,299件(前年同期比20.3%増)となっております。
このような状況のもと、EC事業における売上高は424,747千円(前年同期比7.9%減)となりました。また、セグメント損失は27,439千円(前年同期は2,348千円のセグメント利益)となりました。
(注)発行部数、拠点数、会員数、掲載店舗数、ダウンロード件数は2020年3月末現在
当事業年度末における総資産の残高は3,561,757千円(前事業年度末から534,581千円の減少)となりました。流動資産は2,313,486千円(前事業年度末から477,218千円の減少)となり、これは主に前払費用が11,920千円増加したものの、現金及び預金が408,970千円及び売掛金が76,748千円減少したためです。固定資産は1,248,271千円(前事業年度末から57,362千円の減少)となり、これは主に関係会社株式が46,666千円、土地が43,872千円及び繰延税金資産が30,192千円増加したものの、投資有価証券が180,182千円減少したためです。
当事業年度末における負債の残高は1,536,717千円(前事業年度末から328,415千円の減少)となりました。流動負債は1,405,803千円(前事業年度末から269,450千円の減少)となり、これは主に短期借入金が90,000千円増加したものの、買掛金が179,409千円、未払法人税等が124,280千円、未払費用が23,214千円及び預り金が20,860千円減少したためです。固定負債は130,914千円(前事業年度末から58,965千円の減少)となり、これは主に長期借入金が42,856千円、リース債務が8,539千円及び繰延税金負債が4,948千円減少したためです。
当事業年度末における純資産の残高は2,025,040千円(前事業年度末から206,165千円の減少)となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が105,482千円及び利益剰余金が100,661千円減少したためです。
この結果、当事業年度末の自己資本比率は56.9%(前事業年度末から2.4ポイントの増加)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、174,601千円(前事業年度から248,447千円の減少)となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
営業活動の結果支出した資金は298,012千円(前年同期は33,354千円の収入)となりました。これは主に、売上債権の減少86,194千円などによる資金の増加要因があった一方、仕入債務の減少179,386千円、法人税等の支払額135,077千円などによる資金の減少要因があったためです。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
投資活動の結果得られた資金は100,010千円(前年同期は201,955千円の収入)となりました。これは主に、定期預金の預入により786,007千円、貸付けにより146,000千円、有形固定資産の取得により58,961千円、関係会社株式の取得により55,434千円及び無形固定資産取得により19,865千円の支出があったものの、定期預金の払戻により949,530千円、貸付金の回収により149,838千円及び投資有価証券の売却により85,005千円の収入があったためです。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
財務活動の結果支出した資金は50,446千円(前年同期は289,092千円の支出)となりました。これは主に、短期借入金により90,000千円の収入があったものの、配当金の支払により81,404千円、長期借入金の返済により45,594千円及びリース債務の返済により13,426千円支出したためです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社は、メディア事業及び広告SP事業を主体としており生産実績を定義することが困難であるため、生産実績の記載はしておりません。
b. 仕入実績
当事業年度の仕入実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称仕入高(千円)前年同期比(%)
メディア広告事業3,585,6461.1
その他306,861△7.1
合計3,892,5070.4

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 受注実績
当社は、受注生産を行っていないため受注実績の記載はしておりません。
d. 販売実績
当事業年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
メディア広告事業6,511,959△2.4
その他424,747△7.9
合計6,936,706△2.8

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
第42期は上半期において、国内経済の不透明感が増したことによる一部地方広告需要の低減や安価なデジタル広告へのシフトにより、売上高が前年同期比約3%減少した一方、売上原価が印刷費・配布費の上昇により増加したことから、経常損失87,202千円(前年同期16,910千円の経常利益)と、十年ぶりの上半期赤字業績となりました。下半期においては新たな経営体制のもと、継続して自社メディアの集約と拡充を進めるとともに、『地域みっちゃく生活情報誌(R)』への広告出稿定価の見直し及び原価低減への取組み強化を行ったことから、10月~2月にほぼ期初予想通りの収益を達成し通期業績の黒字化が見込まれました。しかし、3月において新型コロナウイルス感染症拡大防止のための経済活動自粛により広告需要が大幅に減退した結果、第42期通期では、売上高6,936,706千円(前期比△2.8%)、営業損失54,785千円(前期は67,500千円の営業利益)、経常損失22,045千円(同73,981千円の経常利益)、当期純損失19,060千円(同265,554千円の当期純利益)となりました。
メディア広告事業及びEC事業の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
a.メディア広告事業
当社の主要メディアである『地域みっちゃく生活情報誌(R)』は、32都道府県で138誌、月間総発行部数 9,205,966部となり、全国8県で過半のご家庭に直接届く、比類なきフリーメディアとなっております(世帯カバー率%:岐阜90.0、三重80.7、愛知77.5、滋賀75.9、鳥取67.9、山形63.8、山梨57.7、群馬52.5)。第42期においては、集合住宅限定配布のハウジング専門誌『住もーね』(別冊版)や大学生向け地元企業ナビ『Hopeful』を創刊し、前期岐阜県で創刊した高校生向け就職応援本『Start!』を愛知県など他5県でも発行するなど、継続してハッピーメディア(R)ラインアップを拡充する一方、既発行媒体の合併や休刊などによる営業拠点の集約・撤退なども行い、原価経費管理と併せて業績回復に努めました。
b.その他(EC事業、IT事業)
当社はデジタルトランスフォーメーションへの対応として、営業面においてはマーケティングオートメーションの活用が優先課題と認識しており、イーコマースとデジタルマーケティング分野への取り組みとして当事業年度にEC部を事業部に格上げするとともに、新たにデジタルマーケティング強化のため人員増強を行い、IT分野への対応を強化いたしました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当社の当事業年度のキャッシュ・フローは、2019年3月末が金融機関の休日であったことから、支出の一部が当事業年度に繰り越されたことや、2019年3月期における投資有価証券売却益に係る法人税等の支払が当事業年度の支出となったこと等を要因に、当事業年度のフリーキャッシュ・フローはマイナスとなりました。詳細は(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況をご参照ください。
資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社は、事業活動のための資金の財源として、主に手元の資金と営業活動によるキャッシュ・フローによっており、事業拡大を継続するために必要な運転資金及び設備投資のための資金を金融機関からの借入により調達します。当事業年度末時点において、有利子負債残高は623,041千円、資金の手元流動性については現金及び預金残高が1,345,236千円と月平均売上高に対し2.3ヶ月分となっており、資金の流動性は確保されていると考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、当社は配当を無配とし従業員雇用確保のための配分を優先するとともに、懸念される第二波、第三波の感染拡大に備え、手許資金を今後手厚いものとしていく方針です。
③ 財務諸表の作成に当たって用いた重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a.固定資産の減損
当社は、固定資産の減損会計を適用しています。当社は、事業用資産については、原則として継続してキャッシュ・フローの把握が可能な最小の単位でグルーピングし、各グループの単位で割引前将来キャッシュ・フローを見積っております。割引前将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回った場合、帳簿価額を回収可能額まで減額しております。割引前将来キャッシュ・フロー及び回収可能価額の見積りは合理的であると考えておりますが、事業計画や経営環境等の前提条件の変化により、割引前将来キャッシュ・フローや回収可能価額が減少した場合、減損損失が発生し、損益に影響を与えることがあります。
b.繰延税金資産の回収可能性の評価
当社は繰延税金資産の回収可能性を評価する際、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の全部又は一部を将来回収できないと判断した場合は、評価性引当額を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積り額が減少した場合、繰延税金資産の減額又は評価性引当額を計上することにより税金費用が増額する可能性があります。なお、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響は、今後、2021年3月期の一定期間にわたり継続するという仮定に基づき、繰延税金資産の回収可能性の会計上の見積りを行っております。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大による影響は不確定要素が多く、翌事業年度の当社の財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

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