有価証券報告書-第30期(平成25年9月1日-平成26年8月31日)

【提出】
2014/11/26 11:59
【資料】
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【項目】
69項目

対処すべき課題

当社は、当社が発行するフリーペーパーである「ちいき新聞」紙面に掲載する広告枠を販売し、かつ当該広告を当社が制作して、一連のサービスの対価を当該顧客から収受する「新聞等発行事業」を始め、「折込チラシ配布事業」や「販売促進総合支援事業」等の広告関連事業を主たる事業と位置づけ、主に千葉県北西部地域を中心に地域密着型の事業展開を行ってまいりました。
当社は今後も引き続き前述の広告関連事業を主たる事業とし、千葉県外の地域における事業展開を行い、更なる業容の拡大を図るにあたり、以下の課題に取り組んでまいります。
(1) 有能な人材の採用と育成について
当社の事業の拡大には有能な人材の確保が不可欠であるため、当社にとって有能な人材の継続的な採用は最も重要な課題の1つであります。そこで、当社は平成13年度から定期新卒採用活動を全国的に展開し、また中途採用についても通年で計画的に取り組んでおります。当社はこれらの継続的な活動を通じて採用活動のノウハウを蓄積してまいりましたが、今後は採用する人材の量に加え、質を更に高めるよう努力してまいります。
また、更なる事業エリアの拡大とその展開速度を上げるためには採用した人材は無論のこと、既存の従業員の弛まぬ育成が必要であることから、当社は従業員研修プログラムを定期的に見直す等して人材育成のノウハウの更なる蓄積及び充実を図り、今後も人材の育成に継続的に取り組んでまいります。
(2) ナショナルクライアント(注)の新規開拓について
当社の事業のうち、広告関連の事業である「新聞等発行事業」、「折込チラシ配布事業」および「販売促進総合支援事業」に係る主要な顧客は、発行エリア(版)内における比較的狭小な地域を商圏とする中小企業であります。
今後、当社が発行エリア(版)外の地域に事業エリアを展開するに際しても、当該事業エリアにおける地場の中小企業を主要顧客層として開拓していく方針に変わりはありませんが、日本全国を商圏としているナショナルクライアントを開拓し、新しい事業エリアに進出する度に当該ナショナルクライアントから当該地域における広告関連受注を獲得していくことは今後の当社の成長に欠かすことのできない戦略であると考えられることから、当社は広域営業部を中心として、ナショナルクライアントの開拓に努めてまいりました。
当社は、今後も有能な人材の重点的な配属により広域営業部の機能強化を行い、ナショナルクライアントの更なる新規開拓に積極的に取り組んでまいります。
(3) 千葉県外における効率的な知名度の向上について
当社は、昭和59年9月に「地域新聞」八千代台版を創刊し、以来30年間にわたり千葉県下において「ちいき新聞」を発行し続けてまいりました。その結果、平成26年8月31日現在において当社は主に千葉県北西部地域を中心として55の「ちいき新聞」発行エリア(版)を擁し、平成26年8月29日号の総発行部数は2,041,361部に達する等、「ちいき新聞」は千葉県における代表的なフリーペーパーに成長いたしました。
しかしながら、平成26年8月31日現在、千葉県外の地域において「ちいき新聞」の発行実績は少なく(埼玉県において10の発行エリア(版)、350,880部)、千葉県外の地域における「ちいき新聞」の知名度は高くありません。そこで、今後、当社が千葉県外の地域に事業エリアを展開するに際して当該地域における「ちいき新聞」の知名度を短期的に向上させ、効率的に業容の拡大を図るため、有能な人材の集中投下、より親しまれる紙面作り及びナショナルクライアントとの取引の拡大等に努めてまいります。
(4) クロスメディアによる顧客満足度の向上について
平成24年9月にリニューアルオープンいたしました地域情報コミュニティサイト「チイコミ」を始めとする、「ちいき新聞」のWeb版を強化してまいります。リニューアルした「チイコミ」はパソコンとスマートフォンに対応しており、地域密着型のコミュニティサイトとして、活性化を図ってまいります。これらの施策により、「紙」と「Web」のクロスメディア化を強化し、他社競合媒体との差別化を図り、付加価値の高い広告を提供し、顧客満足度の向上を目指してまいります。
(注) ナショナルクライアントとは、全国的に認知されたブランド(ナショナルブランド)を有し、広告や販売促進等のマーケティング活動を全国規模で積極的に展開する広告依頼主を指す広告業界用語であります。